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ウミガメとスープ
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「お久しぶりです」
「こちらこそ。お元気でしたか? ルイーセ様」
食堂では、至る所で招待客達が会話に花を咲かせている。私も大きな長テーブルの一席に座り、料理が運ばれて来るまでの歓談に参加していた。
「ルイーセ様のドレス、お花畑みたいでとっても素敵だわ」
「ふふ、ありがとうございます。そう言っていただけて光栄ですわ」
私が今宵選んだドレスは、髪型と同じく好評であった。
白地に色とりどりの小花を散りばめた花柄のドレス。どんな色を着ても誰かとは被ってしまうので、敢えて色んな色が使われているドレスを選んだのである。
ドルシナウはまだ寒い季節なので、花が咲くのはもう少し先だと聞いた。なので、皆花柄を着ては来ないだろうと踏んだのである。暖かい季節を先取りするというのは、見事に功を奏したのだった。
「お料理もとっても楽しみね」
「ええ」
今宵の夜会は晩餐会と舞踏会の二部構成となっており、その間の立ち振る舞いが、全て評価の対象となる。
しかし最終的な判断を下す審判が誰なのかは、最後にしか分からない。だから誰と話す時でも、一向に気が抜けないのだった。
和気あいあいと話していたところで、ひと皿目の料理が運ばれてきた。品書きには一通り目を通したものの、食べ慣れない料理は出てこないようだった。恐らく変なものを出したならば、私以外の客にも迷惑が掛かってしまうからだろう。
食べることは昔から大好きだ。それに、丁度ウエストが締め付けないドレスを着てきたのだった。
ほっと息をついて、私は食事を楽しむことにした。
「わあ、美味しそう」
そう言ってアミューズとして出されたミニタルトを指で摘んだ瞬間。……私は完全に油断していたのである。
タルト生地の底が、抜けてしまったのだ。
「……あら?」
具材が崩れ落ちる前に慌ててもう片手でタルトの底を支え、両手で口に放り込む。ちらりと周りを見ると、皆当たり前に片手で口に入れていた。
「あら、いかがされたの? ルイーセ様」
ハッとして声が聞こえた方を見ると、エリザが意地悪く笑っていた。
「そんなにしっかり持たなくても、召し上がれますのに」
「は、はは……」
周りの人々は不思議そうな顔をするが、彼女の言動を見て、私は完全に理解した。
エリザは、私が失敗を積み重ねることを狙っているのだと。
+
とはいえ。アミューズではつまづいたものの、二品目のスープは問題無く完食することが出来た。
皿にヒビが入っていたらどうしようだとか考えつつ、いそいそとスープを口に運ぶ私をエリザが小馬鹿にするように見ていたが、兎に角大きな失敗は無かった。
そして運ばれてきたのが三品目。海の幸のマリネという名のとおり、皿の上にはホタルイカやキャビアなどが美しく飾られていた。
「薄く切った赤身は、ウミガメでございます。レモングラスやキャビアと合わせてお召し上がりください」
「ウミ……ガメ?」
メイドの料理説明を聞いて、私は思考が停止してしまった。隣を見ると、ウェンデも分かりやすく顔を引き攣らせていた。
リクスハーゲンは内陸国であり、海に面していないということもありカメを食べる文化は無い。小さなカメをペットとして飼う者はいるが、当然ながら食用にすることは絶対に無いのである。
今まで食材として見たことの無い動物が、切り身として目の前に出されている。まだら模様の残る皮の部分が細切りにされて皿の隅に並べられており、生々しさに鳥肌が立つのを感じた。
取り敢えずキャビアから食べようと思ったが、小粒のためフォークの隙間から落ちてしまうので単体では食べられない。恐らく、ウミガメの切り身に乗せて味わうのが正解なのだろう。
どうしよう。とてもじゃないけど……フォークが進まないわ。
時間稼ぎにホタルイカを咀嚼しながら、私は内心途方に暮れていた。
勿論、このまま料理を残すこともできる。しかし完食しないのは、減点かどうか以前にコックとウミガメに失礼だ。しかし、嚥下できずに吐き出すのは何としてでも避けたい。
「ルイーセ様……いかがされましたか?」
どうすれば良いか頭を悩ませていると、近くの席に座っている若い貴婦人が、心配げに声をかけてくれた。
「い、いえ……ウミガメはあまり馴染みがないもので」
「ああ、成程。確かに珍しい食材ですものね。私も嫁いでから、母国ではウミガメを食べると言ったら周囲にかなり驚かれましたもの」
どうやら、彼女の祖国もウミガメを食べる習慣があるようだった。
「こんなものを食べるのかと驚かれたかもしれませんが、赤身のお魚みたいでとても美味しいですよ」
それを聞いて、フィオネに言われた一言がパッと頭をよぎった。
『食事を口にするということは、その国の文化を受け入れ、理解するということよ』
そうだ。昔、他国の令嬢と話していた際、リクスハーゲンではウサギを食べると言ったところ、非常に嫌な顔をされたことがある。その時も、私はあまり良い気はしなかった。
きっとウミガメを一口も食べずに残したら、彼女も悲しい気持ちになってしまうだろう。
……ならば、受け入れなければなるまい。
ウミガメの切り身にキャビアとレモングラスを乗せ、私は恐る恐るフォークで口に運んだ。
絶対に吐き出してはならない。味の感想を言うために、噛まずに飲み込んではならない。そう頭の中で念じながら、噛み続ける。
……そして。
「癖や雑味が無くすっきりしたお味で……美味しいですわ」
「ふふ、良かった」
意外にも臭みは無く、マグロなどの赤身魚を思わせる味に、馬肉のような肉感を足したような不思議な味わいであった。
「ウミガメは、私の国では海の宝石と呼ばれておりますの。そう言っていただけて、嬉しいですわ」
花がほころぶように、彼女は微笑んだのだった。
+
その後も、私は大きなミスをすることなく食べ進めた。根菜が固くてナイフでなかなか切れないだとか、肉に脂身が多いだとか小さなハプニングはあったものの、何とか切り抜けることができたのである。
そして、ようやく最後のデザートまで来たのだった。
「春の森をイメージしたイチゴとハーブのパヴロヴァでございます。クリームをトッピングしたメレンゲの器の中には、ハーブのソースを閉じ込めております。果肉たっぷりのイチゴソースと合わせてお召し上がりください」
イチゴソースと説明されたものを口に入れると、案の定イチゴではない味がした。恐らくルバーブか赤玉ねぎあたりだろう。しかし甘さが無いとはいえ、食べられる範疇であった。
晩餐会を無事に終えられることに安堵しながら、私はパヴロヴァをナイフで切り分け始めた。
中を割ってみると、緑色のソースが流れ出てきた。白いクリームに緑を纏わせてから、私はぱくりと口にした。
が、しかし。噛む度に強烈な苦味が口の中に広がり始めた。雑草を食んでいるような、野菜や野草ではない''飲み込んではならない''と本能が拒否する青臭さが私を襲ったのである。
「とっても美味しい。ね、ルイーセ様?」
余裕しゃくしゃくといった様子で、エリザが話しかけてきた。
「……はい、とっても美味しいですわ」
飲み込んだ後、私は笑って応えを返した。すると、エリザは信じられないとばかりに目を見開いたのだった。
正直、決して美味ではないのは確かだ。けれども、これ以上の強者と戦った経験が奇しくも助けとなったのである。
「ふふっ」
「どうした? ルイーセ」
「いいえ、例の薬草スープを思い出してしまいまして……ウェンデ様」
そう。強い苦味や癖の強い味も、薬草スープよりも幾分かマシに思えたのだった。
苦いスープに助けられる日が来るなんて、思ってもみなかったわ。
唖然とするエリザを後目に、私はデザートを無事に食べ切ったのである。
「こちらこそ。お元気でしたか? ルイーセ様」
食堂では、至る所で招待客達が会話に花を咲かせている。私も大きな長テーブルの一席に座り、料理が運ばれて来るまでの歓談に参加していた。
「ルイーセ様のドレス、お花畑みたいでとっても素敵だわ」
「ふふ、ありがとうございます。そう言っていただけて光栄ですわ」
私が今宵選んだドレスは、髪型と同じく好評であった。
白地に色とりどりの小花を散りばめた花柄のドレス。どんな色を着ても誰かとは被ってしまうので、敢えて色んな色が使われているドレスを選んだのである。
ドルシナウはまだ寒い季節なので、花が咲くのはもう少し先だと聞いた。なので、皆花柄を着ては来ないだろうと踏んだのである。暖かい季節を先取りするというのは、見事に功を奏したのだった。
「お料理もとっても楽しみね」
「ええ」
今宵の夜会は晩餐会と舞踏会の二部構成となっており、その間の立ち振る舞いが、全て評価の対象となる。
しかし最終的な判断を下す審判が誰なのかは、最後にしか分からない。だから誰と話す時でも、一向に気が抜けないのだった。
和気あいあいと話していたところで、ひと皿目の料理が運ばれてきた。品書きには一通り目を通したものの、食べ慣れない料理は出てこないようだった。恐らく変なものを出したならば、私以外の客にも迷惑が掛かってしまうからだろう。
食べることは昔から大好きだ。それに、丁度ウエストが締め付けないドレスを着てきたのだった。
ほっと息をついて、私は食事を楽しむことにした。
「わあ、美味しそう」
そう言ってアミューズとして出されたミニタルトを指で摘んだ瞬間。……私は完全に油断していたのである。
タルト生地の底が、抜けてしまったのだ。
「……あら?」
具材が崩れ落ちる前に慌ててもう片手でタルトの底を支え、両手で口に放り込む。ちらりと周りを見ると、皆当たり前に片手で口に入れていた。
「あら、いかがされたの? ルイーセ様」
ハッとして声が聞こえた方を見ると、エリザが意地悪く笑っていた。
「そんなにしっかり持たなくても、召し上がれますのに」
「は、はは……」
周りの人々は不思議そうな顔をするが、彼女の言動を見て、私は完全に理解した。
エリザは、私が失敗を積み重ねることを狙っているのだと。
+
とはいえ。アミューズではつまづいたものの、二品目のスープは問題無く完食することが出来た。
皿にヒビが入っていたらどうしようだとか考えつつ、いそいそとスープを口に運ぶ私をエリザが小馬鹿にするように見ていたが、兎に角大きな失敗は無かった。
そして運ばれてきたのが三品目。海の幸のマリネという名のとおり、皿の上にはホタルイカやキャビアなどが美しく飾られていた。
「薄く切った赤身は、ウミガメでございます。レモングラスやキャビアと合わせてお召し上がりください」
「ウミ……ガメ?」
メイドの料理説明を聞いて、私は思考が停止してしまった。隣を見ると、ウェンデも分かりやすく顔を引き攣らせていた。
リクスハーゲンは内陸国であり、海に面していないということもありカメを食べる文化は無い。小さなカメをペットとして飼う者はいるが、当然ながら食用にすることは絶対に無いのである。
今まで食材として見たことの無い動物が、切り身として目の前に出されている。まだら模様の残る皮の部分が細切りにされて皿の隅に並べられており、生々しさに鳥肌が立つのを感じた。
取り敢えずキャビアから食べようと思ったが、小粒のためフォークの隙間から落ちてしまうので単体では食べられない。恐らく、ウミガメの切り身に乗せて味わうのが正解なのだろう。
どうしよう。とてもじゃないけど……フォークが進まないわ。
時間稼ぎにホタルイカを咀嚼しながら、私は内心途方に暮れていた。
勿論、このまま料理を残すこともできる。しかし完食しないのは、減点かどうか以前にコックとウミガメに失礼だ。しかし、嚥下できずに吐き出すのは何としてでも避けたい。
「ルイーセ様……いかがされましたか?」
どうすれば良いか頭を悩ませていると、近くの席に座っている若い貴婦人が、心配げに声をかけてくれた。
「い、いえ……ウミガメはあまり馴染みがないもので」
「ああ、成程。確かに珍しい食材ですものね。私も嫁いでから、母国ではウミガメを食べると言ったら周囲にかなり驚かれましたもの」
どうやら、彼女の祖国もウミガメを食べる習慣があるようだった。
「こんなものを食べるのかと驚かれたかもしれませんが、赤身のお魚みたいでとても美味しいですよ」
それを聞いて、フィオネに言われた一言がパッと頭をよぎった。
『食事を口にするということは、その国の文化を受け入れ、理解するということよ』
そうだ。昔、他国の令嬢と話していた際、リクスハーゲンではウサギを食べると言ったところ、非常に嫌な顔をされたことがある。その時も、私はあまり良い気はしなかった。
きっとウミガメを一口も食べずに残したら、彼女も悲しい気持ちになってしまうだろう。
……ならば、受け入れなければなるまい。
ウミガメの切り身にキャビアとレモングラスを乗せ、私は恐る恐るフォークで口に運んだ。
絶対に吐き出してはならない。味の感想を言うために、噛まずに飲み込んではならない。そう頭の中で念じながら、噛み続ける。
……そして。
「癖や雑味が無くすっきりしたお味で……美味しいですわ」
「ふふ、良かった」
意外にも臭みは無く、マグロなどの赤身魚を思わせる味に、馬肉のような肉感を足したような不思議な味わいであった。
「ウミガメは、私の国では海の宝石と呼ばれておりますの。そう言っていただけて、嬉しいですわ」
花がほころぶように、彼女は微笑んだのだった。
+
その後も、私は大きなミスをすることなく食べ進めた。根菜が固くてナイフでなかなか切れないだとか、肉に脂身が多いだとか小さなハプニングはあったものの、何とか切り抜けることができたのである。
そして、ようやく最後のデザートまで来たのだった。
「春の森をイメージしたイチゴとハーブのパヴロヴァでございます。クリームをトッピングしたメレンゲの器の中には、ハーブのソースを閉じ込めております。果肉たっぷりのイチゴソースと合わせてお召し上がりください」
イチゴソースと説明されたものを口に入れると、案の定イチゴではない味がした。恐らくルバーブか赤玉ねぎあたりだろう。しかし甘さが無いとはいえ、食べられる範疇であった。
晩餐会を無事に終えられることに安堵しながら、私はパヴロヴァをナイフで切り分け始めた。
中を割ってみると、緑色のソースが流れ出てきた。白いクリームに緑を纏わせてから、私はぱくりと口にした。
が、しかし。噛む度に強烈な苦味が口の中に広がり始めた。雑草を食んでいるような、野菜や野草ではない''飲み込んではならない''と本能が拒否する青臭さが私を襲ったのである。
「とっても美味しい。ね、ルイーセ様?」
余裕しゃくしゃくといった様子で、エリザが話しかけてきた。
「……はい、とっても美味しいですわ」
飲み込んだ後、私は笑って応えを返した。すると、エリザは信じられないとばかりに目を見開いたのだった。
正直、決して美味ではないのは確かだ。けれども、これ以上の強者と戦った経験が奇しくも助けとなったのである。
「ふふっ」
「どうした? ルイーセ」
「いいえ、例の薬草スープを思い出してしまいまして……ウェンデ様」
そう。強い苦味や癖の強い味も、薬草スープよりも幾分かマシに思えたのだった。
苦いスープに助けられる日が来るなんて、思ってもみなかったわ。
唖然とするエリザを後目に、私はデザートを無事に食べ切ったのである。
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