騎士団長との淫らな秘めごと~箱入り王女は性的に目覚めてしまった~

二階堂まや

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♡甘えさせてくださいな

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プレイ内容
+ウェンデ・ルイーセのノーマルらぶえっち
+中出し


「前もって言えず、済まなかった」

 食事会を終えて帰宅した後、ウェンデは申し訳なさそうにそう言った。暖かい季節だというのに、寝室はやけに冷たく感じられる。そして私と彼の間に流れる空気も、ぎこちないものとなっていた。

「ギリギリまで何とか業務の調整をしようとしたが、どうしても都合がつかなかったんだ」

 ウェンデの表情はいつに無く暗く沈んでいた。そんな彼に、私は微笑みながら語りかけた。

「ウェンデ様。どうか、お気になさらないでください」

「……ルイーセ」

「寂しいですけど、こればかりは仕方無いですもの。来年は一緒に参加しましょう?」

 本当は、二人で参加したかった。けれども、これは彼が決めたことだ。その決断を私一人の我儘で覆す訳にはいかない。今私に出来るのは、リクスハーゲンの第三王女として大人しく式典に参加することだけである。

「ルイーセ、ありがとう」

 ナイトドレスの裾を手でぎゅっと握り締めていると、そこにウェンデの手が重ねられた。そして、そのまま流れるような動作で指を絡めるように手を繋がれたのだった。

 吸い寄せられるように、私はウェンデと唇を重ねた。

「んっ……」

 口の中が、熱い舌で蹂躙されていく。薄い粘膜が彼の体温で溶かされていくようにも錯覚している自分がいた。

 息が苦しくなるより先に唇の繋がりが絶たれる。情欲の熱に浮かされて蕩けた視線が絡まり合うのを感じながら、私は口を開いた。

「式典、精一杯頑張りますから。その代わりに……たっぷり甘えさせて下さいな」

「ああ、勿論だ」

 穏やかに笑ってから、ウェンデは私のナイトドレスに手をかけた。薄い布がシーツの上に落とされる光景は、さながらプレゼントのラッピング紙が剥がされていくかのようにも見えた。

 不意に、誕生日プレゼントの包み紙をわくわくしながら外していた子供の頃の感情を思い出す。ウェンデも、私が素肌を晒していくのをそんな気持ちで見てくれているのだろうか。

「寒くないか?」

「ふふっ、大丈夫ですわ」

 やがて互いに生まれたままの姿となり、私達はシーツの海に身を沈めた。

「んっ……ぁ、」

「はっ……」

 ウェンデの愛撫により、私の肌の熱が高まっていく。近頃、撫でられるだけで秘所が彼を求めるように濡れてしまうのだった。餌を前にしてヨダレを垂らす犬にでもなったようで、恥ずかしくて堪らない。

「は、ウェンデ様、ぁ」

 快楽で身体を震わせながら愛する彼の名を呼ぶと、ウェンデは直ぐに私に視線を向けてくれた。湯上りで紅潮していることもあり、その顔ばせはやたら色っぽく感じられた。

「ん……っ、もうすっかり濡れてきたな」

「や……っ、言わないで、ぇ」

「恥ずかしがるな、素直で可愛いところがお前の魅力なのだから。もっと、可愛らしいところを見せてくれ」

「ひ、ぁっ……!?」

 ウェンデは、私の秘所を舐め始めた。蜜濡れとなっていたこともあり、舌が秘唇の隙間に入り込むだけで、道を開けるかのようにあっさり解れていくのが感じられた。

「は……っ、んっ、ぅ」

 時折、深爪気味の指が秘種を撫で、秘蜜を掻き混ぜていく。その度に私は甘ったるい喘ぎを漏らしてしまうのだった。

「こんなところか」

 ひとしきり恥部への''可愛がり''を終えた後、ウェンデは私を組み敷いた。しかし彼は、直ぐさま挿入しようとはしなかった。

「……?」

 見ると、彼の牡茎はまだ下を向いていた。芯を持ち始めてはいるものの、まだ半ばといったところである。

「少し、準備させてくれ」

 それから、ウェンデはペニスを片手で扱き始めた。どうやら快楽が足りない分自らを刺激して、熱を高めているようだった。

 手が上下することにより、包皮で亀頭が見え隠れする姿は目に毒な程官能的であり、情欲をそそる。しかし、段々と見ているだけではいけないような気がし始めたのだった。

「その……っ、ウェンデ様」

「ん、どうした?」

「私も……」

 いつもウェンデがしてくれるように、私も彼を悦くしたい。言いかけて手を伸ばすと、それはやんわりと手で制されてしまったのである。

「私は大丈夫だ。気にするな」

 やっぱり。何時もそうだ。

 彼と身体を重ねる機会は増えたが、ウェンデは何故か、私に男の部分を触れさせようとはしないのだ。私としてはお返しをしたいのだけれど、毎回断られてしまうのである。

 陰茎や陰嚢は、男性の身体の部位の中で繊細な箇所であると聞く。そんな大事なところを、私に触れられるのは心配なのかもしれない。実際私は、シュガーポットやワイングラスを倒したりするのは日常茶飯事なので、危なっかしい女であることは否定できない。

「どうした?」

「いえ。もう大人なんだから、手元が危ういのを治さないとなと思っただけですわ」

「? そうか」

 彼に信用されないと触れないのだろうなと思いながら、私は言った。ウェンデはよく分からないといった顔をしたが、手の動きを止めることは無かった。

「っ……待たせたな」

 刺激を受けたことにより、ペニスは天を仰いだ。そしてウェンデは、ゆっくりと私に入り込んできたのだった。

「あっ、あああっ!!」

「ぐっ……っ、ぁ、」

 愛液により滑りの良くなった膣内に、硬い肉剣が抜き差しされる。最初は半ばまでを執拗に出入りしていたが、やがて子宮口を押し上げるような動きへと変わっていった。

「ひっ、あっ、あああ!!」

「は……っ、ルイーセ、奥、好きだもんな?」

 そう。最奥を突くのは本来孕ませるための動作に他ならないのだが、私はそれが好きで仕方無いのである。なぜなら、奥への身体的な快楽と、孕まされるという精神的な快楽が同時に与えられるからだ。どうやら彼には、すっかりお見通しのようである。

「はっ……っ、だって、ウェンデ様のこと、全部、感じたい、っ、から……っあ、!!」

「ん……っ、そうか、だったら、奥までしっかり入れて、注いでやらないとだな? ……っ、……っぁ!!」

「ひっ、あああ!!」

 太腿が限界まで密着して牡茎が最奥に深い口付けをした後、私と彼は同時に果てた。

「は……っ、ぁ、……ん」

 食事会での気疲れもあり、私はあっという間に睡魔に溺れていったのだった。
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