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第二章 現実世界
暗闇
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-某所
俺は今まさに、終わりのない永遠に続く闇をただひたすら歩き続けている。
もうどのくらいになるだろう。時間の感覚すら忘れるほどだ。俺にこの闇を抜けれる日が来るのだろうか。歩きながらも俺は自分がこの状況に置かれている原因考えた。
「そうだ。あいつのせいだ。」
そう呟く俺の周りには人陰すら見えず、ただただ孤独が続くのみ。
一歩一歩と前へ進むが、この方向が正しいのかすらも分からずに頭がおかしくなりそうだ。
周りを見渡すがこの道はさっきも通った気がする。そう思うほどに周りの景色も変わらず、ただ終わりなく歩む。
そんな俺に一筋の光が見えた。見覚えのある女性がこちらに向かって手を振っているのだ。俺は思わずその場に立ち止まった。
永遠に続くと思っていた暗闇の中に見える希望。その光景を見て思わず涙を流していると、とうとう女性は俺の元へと辿り着き声を出す。
「ちょっと!どこ行ってたのよ!なんで地元でそんなに道に迷うの?バカなの?何回目!?」
そう。女性の言う通り俺は道に迷っていた。俺を同窓会に誘った友人のせいで。
俺の名前は三蔵千秋。天才かつイケメンである。
まさか地元で道に迷うとは思わなかったが、この女性のおかげで何とか命拾いできた。
何を隠そうこの女性は俺の彼女。名前は姫野ユリまん丸で大きな目をしており、猫を彷彿とさせるキュートな口元。身長は俺と頭一つぶんぐらい小さく、動物みたいでかわいい。
途中までは一緒に会場に向かっていたが、俺が目を離した好きにいなくなっていた。俺がいなくなった間、恐らくユリは俺が浮気でもしてるのではないだろうか。と心配していただろう。本当に申し訳ないことをした。
「なんで一瞬目を離した隙にいなくなっちゃうのよ。一人でウロウロしないの!子供か!」
ユリはツンデレなので俺にキツい口調で何か言っている。
俺はそんなユリを安心させるために頭を撫でようとするが、当たり前のように振り払われた。ツンデレもここまで行くと大したものだ。
俺は優しい笑顔で余裕を見せる。するとユリは溜息をついて前を歩き出した。
あまりに俺のことが好きすぎて憂鬱なのだろう。そんな感じのため息だ。
俺にはユリの気持ちがものすごく分かる。もし俺が俺の彼女だったら、いつまでこの幸せが続くのだろうと毎日が不安になるからだ。それでもユリが俺と一緒にいるのは、その憂鬱を超えるほどの愛そのものなのだろうか。
「すまんなユリ。不安にさせて。」
「なんでちょっとカッコつけてんの?」
その言葉通り。俺はどうやら何をやってもカッコよく見えるらしい。才能だと思った。
そんな俺をよそにユリは言葉を続ける。
「はぁそれよりさ、なんか向こうのほう騒がしくない?」
確かに騒がしかった。この街は比較的田舎の方なので、ましてやこんな真冬はもう少し静かなはずだ。遠くに見えるのは大勢の人間が罵声とも聞こえる声を上げながら、ごった返しになっている。
俺はその様子が気になりユリの前を歩き出した。
「行ってみるか。ユリはここで待っとくか?」
「いいよ別に行かなくて。ていうか一人で行ったらまた迷うじゃん。なんでそんなに学習能力がないかなぁ」
「いや、でも気になるしちょっと行ってくる」
「ダメっつてんだろ。」
「はい、すいませんでした。」
ユリは時に厳しいのだ。
俺は今まさに、終わりのない永遠に続く闇をただひたすら歩き続けている。
もうどのくらいになるだろう。時間の感覚すら忘れるほどだ。俺にこの闇を抜けれる日が来るのだろうか。歩きながらも俺は自分がこの状況に置かれている原因考えた。
「そうだ。あいつのせいだ。」
そう呟く俺の周りには人陰すら見えず、ただただ孤独が続くのみ。
一歩一歩と前へ進むが、この方向が正しいのかすらも分からずに頭がおかしくなりそうだ。
周りを見渡すがこの道はさっきも通った気がする。そう思うほどに周りの景色も変わらず、ただ終わりなく歩む。
そんな俺に一筋の光が見えた。見覚えのある女性がこちらに向かって手を振っているのだ。俺は思わずその場に立ち止まった。
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「ちょっと!どこ行ってたのよ!なんで地元でそんなに道に迷うの?バカなの?何回目!?」
そう。女性の言う通り俺は道に迷っていた。俺を同窓会に誘った友人のせいで。
俺の名前は三蔵千秋。天才かつイケメンである。
まさか地元で道に迷うとは思わなかったが、この女性のおかげで何とか命拾いできた。
何を隠そうこの女性は俺の彼女。名前は姫野ユリまん丸で大きな目をしており、猫を彷彿とさせるキュートな口元。身長は俺と頭一つぶんぐらい小さく、動物みたいでかわいい。
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ユリはツンデレなので俺にキツい口調で何か言っている。
俺はそんなユリを安心させるために頭を撫でようとするが、当たり前のように振り払われた。ツンデレもここまで行くと大したものだ。
俺は優しい笑顔で余裕を見せる。するとユリは溜息をついて前を歩き出した。
あまりに俺のことが好きすぎて憂鬱なのだろう。そんな感じのため息だ。
俺にはユリの気持ちがものすごく分かる。もし俺が俺の彼女だったら、いつまでこの幸せが続くのだろうと毎日が不安になるからだ。それでもユリが俺と一緒にいるのは、その憂鬱を超えるほどの愛そのものなのだろうか。
「すまんなユリ。不安にさせて。」
「なんでちょっとカッコつけてんの?」
その言葉通り。俺はどうやら何をやってもカッコよく見えるらしい。才能だと思った。
そんな俺をよそにユリは言葉を続ける。
「はぁそれよりさ、なんか向こうのほう騒がしくない?」
確かに騒がしかった。この街は比較的田舎の方なので、ましてやこんな真冬はもう少し静かなはずだ。遠くに見えるのは大勢の人間が罵声とも聞こえる声を上げながら、ごった返しになっている。
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「いいよ別に行かなくて。ていうか一人で行ったらまた迷うじゃん。なんでそんなに学習能力がないかなぁ」
「いや、でも気になるしちょっと行ってくる」
「ダメっつてんだろ。」
「はい、すいませんでした。」
ユリは時に厳しいのだ。
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