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part,4 世界史オタクの国家襲撃作戦・後編

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 私、清水桃香は、世界史が大好きな高校一年生!
 改めて思ったけれど、海の民ってガチ強すぎん?
 まさかエジプト海軍の船一隻を拿捕するなんて…………(前編参照)
 で、今海の民の人たちが捕まえたエジプトの人たちに尋問というか、いろいろ聞いてるみたいだけど、なんか「子供に悪影響を与えかねんから見るな!!」って言われちゃって。
 隣の部屋でやってるみたいね、声が聞こえる。
 ちょっと聞いてみようかしら。壁に耳押し当てて………………
 「だからぁ!俺たちは知らねえって言ってるだろうが!!」
 「嘘をつくなぁぁ!」ガンッ!バキッ!「お前たちのうち一人でも知ってるやつがいるんじゃないか!!?」
 「知らねえよ!俺たちは海上警備担当なんだ!国庫のことなんて知ってるわけ」
 「いいや知っているはずだ!!」ゴッ!グシャッ!「とっとと情報を渡せ!!」
 うわ~~~~すごい剣幕………うちの高校の体育教師のアイツだってあそこまではいかないと思うけど……………
 ちょっと待って、なんか打撃音聞こえてない?
 「だ………だから俺…たちは何も知ら………な…い」ボキッッ!!「話さねえと命の保証はねえぞ!!?」
 いややっちゃってるし!骨折っちゃってんじゃん!!
 「おいそこのお前!電気ウナギもってこい!」「アイサー!」「分かった!!話す!!話すから電気ウナギはやめてくれ!!!」
 うわ~……えげつない、あと電気ウナギはダメだよ……………


 こうしてラピスラズリの在処を知った私たちは、次の行動にうって出ることにした。
 「おれ(船長)が1隊を率いて、エジプト軍の兵士に変装した状態で潜入する。そのまま何食わぬ顔でラピスラズリを盗み出し、そしてとっととずらかる!簡単だろう?」
 私は思わず「そんなに簡単かな…?」って言てった。
 「簡単さ!さっきあいつらから合言葉とか聞いたし!まあまあ、ホノカは大船に乗ったつもりで待ってな!」
 「その船、『タイタニック』って名前じゃないでしょうね?」
 「たいたにっく?なんだそれは。」そうだった。三千年後の文化なんて知らないか。
 でも………
 「私も行く!」気づけば叫んでた。
 「全部皆に任せっきりなんて悪いよ!もともとこれは私の問題なんだから……………」
 急に周りが静まり返った。
 え?ちょっと怖いんですけど!なんかまずいこと言った私?
 しばらくして船長が口を開いた。「分かった。お前もついて来い!」
 「ほ、ほんと?ついて行っていいの?」
 「ただし!一つ忘れるんじゃあないぞ。これはお前だけの問題じゃないんだ。こちとら愛娘の命がかかってるんだからな!」
 「うん、ちゃんと理解できてない見たいだけど、まあいいや!」こうして、私も襲撃作戦に加わることにした。」


 ガレー船で後悔すること一時間、何も変わらなかった景色がついに変わり始めた。
 「陸だー!陸が見えたぞー!」見張り台の船員が叫んだ。
 私も甲板から身を乗り出して眺めてみる。
 ん?もしかしてあれって………
 「すごい!クフ王のピラミッドだ!」写真で何度でも見たギザの大ピラミッド。
 しかし、三千年もたって本来の姿なんて知る余地もなかったのに、私の前には化粧石で覆われた完全な四角錐のピラミッドがある。
 天頂にあるのはキャップストーン。発見時は失われていたから見ることなかったけれど、あんなにきれいなんて…………!
 「よーし、お前ら上陸だ!ラピスラズリを無事盗み出して、マリアをよみがえらせるぞー!」
 「「「「オォォーーーーーーーーーーー!!!!」」」」


次回、最終回!
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