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色々とややこしいパイロット達
カウラの主張 『メカカマキリ(雌)』の習性とカウラの野望
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そこにはアサルト・モジュール部隊小隊長、カウラ・ベルガー大尉が立っていた。
相変わらずの白い地に、四角い黄色い二本のラインの上には三つの金色の星が並んでいる。要するに彼女は『大尉』で『白』なのである。
さらに手にはコーヒー香料入り加糖練乳である『マックスコーヒー』のロング缶を持っていた。
「神前……不味いな」
まず、誠を見つめるとカウラはそう言って普通に視線を戻して、普通に自分の席に座った。その手に持ったコーヒーが好きな人はイカレテルと言う意見はとりあえず置いておいて。
「……死ぬんですか?僕死ぬんですか?」
そう言うとカウラは黙って誠の方を向いた。
「かなめのたわごとだろ……奴は『女王様経験あり』で『カマキリ』で『謀略論者』だ……察しろ」
カウラはそう言って静かにいつもの端末を使った入力作業、要するに『バイト』を再開した。
「僕はかなめさんが『女王様』経験はあってもおかしくないとは思うんですよ、『謀略論者』も、『革命』とか言い出した時点で『アレ』だからわかります……でも『カマキリ』って……虫なんですか?」
その言葉を聞くとカウラは手を止めて誠を見つめた。
カウラのエメラルドグリーンの瞳には優しげな笑みさえ浮かんでいた。
「雌のカマキリの習性を知らないのか、あれは『愛するもの』を『食い殺す』習性がある。神前を『殺す』と言う事はかなめは『ロリコン』な貴様のことを認めたという事だ。どうやら、これは私の力が必要なようだ」
そう言ったカウラの口元には笑みが浮かんでいた。
誠はその瞳を見つめた。見つめあう二人。
「守ってくれるんですね?」
本来、女の言うようなセリフを言うしか誠にはできなかった。
「当たり前だ。お前に向けられた銃の間で命を落とす何という『おいしい』役目は私が誰かに譲ると思うか?」
そう言って素敵な笑顔を浮かべた後、カウラは真顔に戻って『バイト』を再開した。
かなめは『メカカマキリ』カウラは『変人』であることだけは誠にもわかった。
相変わらずの白い地に、四角い黄色い二本のラインの上には三つの金色の星が並んでいる。要するに彼女は『大尉』で『白』なのである。
さらに手にはコーヒー香料入り加糖練乳である『マックスコーヒー』のロング缶を持っていた。
「神前……不味いな」
まず、誠を見つめるとカウラはそう言って普通に視線を戻して、普通に自分の席に座った。その手に持ったコーヒーが好きな人はイカレテルと言う意見はとりあえず置いておいて。
「……死ぬんですか?僕死ぬんですか?」
そう言うとカウラは黙って誠の方を向いた。
「かなめのたわごとだろ……奴は『女王様経験あり』で『カマキリ』で『謀略論者』だ……察しろ」
カウラはそう言って静かにいつもの端末を使った入力作業、要するに『バイト』を再開した。
「僕はかなめさんが『女王様』経験はあってもおかしくないとは思うんですよ、『謀略論者』も、『革命』とか言い出した時点で『アレ』だからわかります……でも『カマキリ』って……虫なんですか?」
その言葉を聞くとカウラは手を止めて誠を見つめた。
カウラのエメラルドグリーンの瞳には優しげな笑みさえ浮かんでいた。
「雌のカマキリの習性を知らないのか、あれは『愛するもの』を『食い殺す』習性がある。神前を『殺す』と言う事はかなめは『ロリコン』な貴様のことを認めたという事だ。どうやら、これは私の力が必要なようだ」
そう言ったカウラの口元には笑みが浮かんでいた。
誠はその瞳を見つめた。見つめあう二人。
「守ってくれるんですね?」
本来、女の言うようなセリフを言うしか誠にはできなかった。
「当たり前だ。お前に向けられた銃の間で命を落とす何という『おいしい』役目は私が誰かに譲ると思うか?」
そう言って素敵な笑顔を浮かべた後、カウラは真顔に戻って『バイト』を再開した。
かなめは『メカカマキリ』カウラは『変人』であることだけは誠にもわかった。
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