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ハイカラなホテル
第27話 太閤殿下主催の食事会
しおりを挟む「お前なぁ、軽々しく古代魔法使うんじゃないよ」
「…便利」
いや、そうだけど確かに便利だけどさ……。
「いざって時に使えなかったらどうすんだよ」
やれやれっと頭を掻きながら俺は、森の奥を目指した。
「さて、ここで任務のおさらいをしておこうか。まず、メイン目標はゴブリンを20体程討伐する事。それ以上でもそれ以下でも駄目。
注意する事は?」
「…ゴブリンナイトが居るかもしれない」
「そう言う事。作戦どうすっかなぁ」
俺が前衛でもいいんだけど能力とか使える魔法を考えるとシオンが前衛だな。
「じゃあ、先行よろしく。俺は、後ろから警戒をしながらついて行く」
「…了解」
ゴブリンとは言っても数が多いからな警戒して損は無い。
「そういや、シオン、武器変えた?」
シオンが暇そうに振り回していた鎌を見て質問を投げかける。
前は、なんの装飾も無いただの鎌だったのだが今は、ガラッと感じが変わっていた。
「…変わってない…これが、この子の本当の姿だよ」
刃が二本に増えていて、柄の先端にはジャラジャラと音を立てながら揺れている鎖がついていた。
鎖の先端にも小さいが刃が付いていた。て、言うかそれを振り回さないで欲しい非常に危ない……。
「…ん?敵影確認…数およそ6」
シオンが、耳をピクピクさせながら呟く。
「…リン君? …耳をふにふにしてないで…戦闘態勢に」
「あ、すまん。可愛かったからつい」
さてと、ふざけるのはここまでとして行きますかね。
俺は、ハンドガンを太腿から抜き放ち引き金を引く。
放たれた弾は少しもぶれる事なく二体のゴブリンの眉間を撃ち抜く。
「おお! 一石二鳥とはこの事だな」
「…シオン…行きます!」
シオンが、鎌を構え直しゴブリンの群れへと突っ込んで行く。
「あ、置いて行くなよ!」
俺も軍刀を抜き放ち後を追いかける。てか、シオン速すぎ! 追いつけねーし!
やっと追いついたと思ったらシオンの足元にはバラバラに切断されたゴブリンが居た。
「……えぇ」
「…どうしたの?」
これあれだな……俺要らなかったかもな。
俺は、ゴブリンの死体に近づき血を指でなぞり匂いを嗅ぐ。
「これは……まさかな」
「…?」
「シオン気をつけろ……こいつらはもう既に死んでる」
「…私が殺したから当たり前」
「違う……お前が殺す前からこいつらは死んでる。いるぞ、でかい獲物が」
俺は、ニヤッと笑い小声で「滾って来たぜ」と呟いた。
「さて、本命はあいつか……」
俺は、上空に気配を感じ上を見上げる。シオンも俺につられるように上を見上げる。
そいつらから放たれた凄まじいプレッシャーによりシオンが地面に片膝をつき苦悶の表情を浮かべる。
「…何…あいつら」
「ゴブリンナイトとゴブリンネクロマンサーだ」
『貴様らが私の駒を殺したのか』
『キシシ! ネクロマンサーよつまらない問答は後にしてさっさと殺しちまおうぜ!』
ナイトって言うよりまるで、盗賊だな。
「シオン大丈夫か? きつかったら休んでていいぞ」
「…やれるもん」
シオンは、鎌を杖にしながら立ち上がり少しフラッとしながらもしっかりと鎌を構え直す。
「んじゃ、シオンは下のあいつらお願いしていいか?」
俺が指差した方向には小刀を構えているゴブリン……総勢20数体が居た。
「…任せて」
もう、二人用の依頼では無いよな。
「さーてと、ショウタイムだ」
俺は、結界を足場にしながら2匹の元へと向かう。
俺は、作り出した結界を足場にして2匹と対峙する。
「さて、どっちからやる? 別に2匹同時でも良いけど?」
正直、リンネに比べれば雑魚同然だ。2匹同時でも問題は無いと思う。
『ほぉ、人間にしてはやるようだな』
『キシシ! 俺から楽しませてもらうぜぃ』
ゴブリンナイトが大剣というには短く短刀にしては短い剣を抜いたと同時に俺向かって振るう。
軍刀で受け止めた瞬間に周りに衝撃波が走り木をなぎ倒して行った。
『キシシ! 俺の剣を受け止めるとはやるな』
「…」
『キシシ! ビビって声も出ねーか』
うーん、期待外れもいい所だったな。こんなもんなのか。
「すまんな。思ったよりも弱くてびっくりしただけだ……それよりお前大丈夫か?」
『キシ? 何……を』
ゴブリンナイトが言葉を言い終える前にゴブリンナイトの身体が細切れになって地面に落ちていった。
『あいつもまだまだだったな。あの攻撃も見切れないとは』
「へぇ、お前は分かったのか?」
『簡単な事だ、目に見えないほどのスピードで剣を振っただけだろ』
プッ! あんだけ、自信満々に不正解を答えてやがる。みんな覚えているか? 俺の軍刀の能力を。
そう、触れた物を斬撃に変える。これは、何も実態のある物だけでは無い。
さっきのは何処にでもある物を斬撃に変えただけだ。
それは、【空気】だ。
今、みんなが触れてる空気を斬撃に変えたことによってゴブリンナイトは細切れになった訳だ。
「さて、あとはお前だけだな。逃げてもいいんだぜ?」
『フッ、何をバカな事を勝てる勝負を捨てる訳無いだろう』
ネクロマンサーが空に杖を掲げると空が暗くなって行きゴロゴロと雷が鳴り響く。
「…便利」
いや、そうだけど確かに便利だけどさ……。
「いざって時に使えなかったらどうすんだよ」
やれやれっと頭を掻きながら俺は、森の奥を目指した。
「さて、ここで任務のおさらいをしておこうか。まず、メイン目標はゴブリンを20体程討伐する事。それ以上でもそれ以下でも駄目。
注意する事は?」
「…ゴブリンナイトが居るかもしれない」
「そう言う事。作戦どうすっかなぁ」
俺が前衛でもいいんだけど能力とか使える魔法を考えるとシオンが前衛だな。
「じゃあ、先行よろしく。俺は、後ろから警戒をしながらついて行く」
「…了解」
ゴブリンとは言っても数が多いからな警戒して損は無い。
「そういや、シオン、武器変えた?」
シオンが暇そうに振り回していた鎌を見て質問を投げかける。
前は、なんの装飾も無いただの鎌だったのだが今は、ガラッと感じが変わっていた。
「…変わってない…これが、この子の本当の姿だよ」
刃が二本に増えていて、柄の先端にはジャラジャラと音を立てながら揺れている鎖がついていた。
鎖の先端にも小さいが刃が付いていた。て、言うかそれを振り回さないで欲しい非常に危ない……。
「…ん?敵影確認…数およそ6」
シオンが、耳をピクピクさせながら呟く。
「…リン君? …耳をふにふにしてないで…戦闘態勢に」
「あ、すまん。可愛かったからつい」
さてと、ふざけるのはここまでとして行きますかね。
俺は、ハンドガンを太腿から抜き放ち引き金を引く。
放たれた弾は少しもぶれる事なく二体のゴブリンの眉間を撃ち抜く。
「おお! 一石二鳥とはこの事だな」
「…シオン…行きます!」
シオンが、鎌を構え直しゴブリンの群れへと突っ込んで行く。
「あ、置いて行くなよ!」
俺も軍刀を抜き放ち後を追いかける。てか、シオン速すぎ! 追いつけねーし!
やっと追いついたと思ったらシオンの足元にはバラバラに切断されたゴブリンが居た。
「……えぇ」
「…どうしたの?」
これあれだな……俺要らなかったかもな。
俺は、ゴブリンの死体に近づき血を指でなぞり匂いを嗅ぐ。
「これは……まさかな」
「…?」
「シオン気をつけろ……こいつらはもう既に死んでる」
「…私が殺したから当たり前」
「違う……お前が殺す前からこいつらは死んでる。いるぞ、でかい獲物が」
俺は、ニヤッと笑い小声で「滾って来たぜ」と呟いた。
「さて、本命はあいつか……」
俺は、上空に気配を感じ上を見上げる。シオンも俺につられるように上を見上げる。
そいつらから放たれた凄まじいプレッシャーによりシオンが地面に片膝をつき苦悶の表情を浮かべる。
「…何…あいつら」
「ゴブリンナイトとゴブリンネクロマンサーだ」
『貴様らが私の駒を殺したのか』
『キシシ! ネクロマンサーよつまらない問答は後にしてさっさと殺しちまおうぜ!』
ナイトって言うよりまるで、盗賊だな。
「シオン大丈夫か? きつかったら休んでていいぞ」
「…やれるもん」
シオンは、鎌を杖にしながら立ち上がり少しフラッとしながらもしっかりと鎌を構え直す。
「んじゃ、シオンは下のあいつらお願いしていいか?」
俺が指差した方向には小刀を構えているゴブリン……総勢20数体が居た。
「…任せて」
もう、二人用の依頼では無いよな。
「さーてと、ショウタイムだ」
俺は、結界を足場にしながら2匹の元へと向かう。
俺は、作り出した結界を足場にして2匹と対峙する。
「さて、どっちからやる? 別に2匹同時でも良いけど?」
正直、リンネに比べれば雑魚同然だ。2匹同時でも問題は無いと思う。
『ほぉ、人間にしてはやるようだな』
『キシシ! 俺から楽しませてもらうぜぃ』
ゴブリンナイトが大剣というには短く短刀にしては短い剣を抜いたと同時に俺向かって振るう。
軍刀で受け止めた瞬間に周りに衝撃波が走り木をなぎ倒して行った。
『キシシ! 俺の剣を受け止めるとはやるな』
「…」
『キシシ! ビビって声も出ねーか』
うーん、期待外れもいい所だったな。こんなもんなのか。
「すまんな。思ったよりも弱くてびっくりしただけだ……それよりお前大丈夫か?」
『キシ? 何……を』
ゴブリンナイトが言葉を言い終える前にゴブリンナイトの身体が細切れになって地面に落ちていった。
『あいつもまだまだだったな。あの攻撃も見切れないとは』
「へぇ、お前は分かったのか?」
『簡単な事だ、目に見えないほどのスピードで剣を振っただけだろ』
プッ! あんだけ、自信満々に不正解を答えてやがる。みんな覚えているか? 俺の軍刀の能力を。
そう、触れた物を斬撃に変える。これは、何も実態のある物だけでは無い。
さっきのは何処にでもある物を斬撃に変えただけだ。
それは、【空気】だ。
今、みんなが触れてる空気を斬撃に変えたことによってゴブリンナイトは細切れになった訳だ。
「さて、あとはお前だけだな。逃げてもいいんだぜ?」
『フッ、何をバカな事を勝てる勝負を捨てる訳無いだろう』
ネクロマンサーが空に杖を掲げると空が暗くなって行きゴロゴロと雷が鳴り響く。
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