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いざ!戦場へ!
第114話 酒豪幼女と金目鯛の煮つけ
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「吐きすぎて腹が空いたろ。飯にしよーや。ここの飯はすっげーうめーぞ」
開いた扉からランは『ちょこん』と降りる。誠はその後に続いて広めのエレベーターから降りた。
その階は共有スペースのようだったが、やはり『釣り部』の支配地域であることが誠にも分かった。
「なんで……壁中に『魚拓』が貼ってあるんですか?」
悠然と歩く『偉大なる中佐殿』に誠は尋ねた。
「『魚拓』だけじゃねーぞ。写真もいっぱいある」
ランはそう言って食堂らしい扉の脇に張られた写真を指さす。
そこには巨大なカジキマグロを釣り上げた女性と、それを祝福する『釣りマニア』達の姿があった。ちゃんと『遼州同盟・司法局実働部隊・艦船管理部・医務班』と言う垂れ幕まで映り込んでいる。
「『艦船管理部』って……『ふさ』の他にも船があるんですか?」
誠を置いて食堂に入ろうとするランに慌てて声をかけた。
「あったりめーだ!奴等は『世間から後ろ指をさされる』ぐれーの根性の入った『釣り人』だ。遼州星系から『漁業業界』や『海運業界』から続々と『猛者』達が集結した」
自信をもって誠を見上げるランを見ながら誠は思った。
『この船『軍艦』なんですけど』
当然、気の弱い誠は『偉大なる中佐殿』にそんなことは言えなかった。
「それだけじゃねーぞ。他にも『医療関係者』。意外とこの業界には『釣りの為なら患者も殺す』ような、根性の座った奴が多い。あと、『元傭兵』もいる。奴等は銃撃戦の最中も『釣り』のために『仲間の死』すら恐れなかった『プロフェッショナル』だ!」
「そんな医者や傭兵は嫌ですよ、一緒にいるのは。僕は死にたくないんで」
誠のまともなツッコミを完全に無視してランは食堂の奥のテーブルに腰かけた。誠は仕方なく彼女の正面に座る。
「おい!アレだ!」
ランは食堂の奥に向かって叫んだ。
誠はここで周りの『特殊な部隊』の先輩達が『船盛』や『盛り合わせ寿司』を食べていることに気づいた。
「さすがに……『軍艦』ですからね……魚料理しか無いってことは……」
そう言ってみたものの、ランの前に並んだものを見て誠は自分が甘かったことに気づいた。
それは金目鯛の煮つけ、そして……。
「やっぱりここに来たら『キンメの煮つけ』と当然……これだ!注げ、神前!」
ランはそう言って『徳利 にしか見えないものを誠に差し出す。
「アタシは34歳だからな!合法だ!オメーは上寿司がいーか?」
そう言って『偉大なる中佐殿』は冷えた小さな日本酒用のグラスを差し出す。
彼女の萌え萌えな表情と対照的なグラスを持つ慣れた手つきに、誠は引きつり笑いを浮かべた。
「……普通の寿司でいいです」
たぶんこのまま演習の間は魚しか食べられないだろう。
誠はそう思いながら、自分が魚好きだったことを母に感謝した。
開いた扉からランは『ちょこん』と降りる。誠はその後に続いて広めのエレベーターから降りた。
その階は共有スペースのようだったが、やはり『釣り部』の支配地域であることが誠にも分かった。
「なんで……壁中に『魚拓』が貼ってあるんですか?」
悠然と歩く『偉大なる中佐殿』に誠は尋ねた。
「『魚拓』だけじゃねーぞ。写真もいっぱいある」
ランはそう言って食堂らしい扉の脇に張られた写真を指さす。
そこには巨大なカジキマグロを釣り上げた女性と、それを祝福する『釣りマニア』達の姿があった。ちゃんと『遼州同盟・司法局実働部隊・艦船管理部・医務班』と言う垂れ幕まで映り込んでいる。
「『艦船管理部』って……『ふさ』の他にも船があるんですか?」
誠を置いて食堂に入ろうとするランに慌てて声をかけた。
「あったりめーだ!奴等は『世間から後ろ指をさされる』ぐれーの根性の入った『釣り人』だ。遼州星系から『漁業業界』や『海運業界』から続々と『猛者』達が集結した」
自信をもって誠を見上げるランを見ながら誠は思った。
『この船『軍艦』なんですけど』
当然、気の弱い誠は『偉大なる中佐殿』にそんなことは言えなかった。
「それだけじゃねーぞ。他にも『医療関係者』。意外とこの業界には『釣りの為なら患者も殺す』ような、根性の座った奴が多い。あと、『元傭兵』もいる。奴等は銃撃戦の最中も『釣り』のために『仲間の死』すら恐れなかった『プロフェッショナル』だ!」
「そんな医者や傭兵は嫌ですよ、一緒にいるのは。僕は死にたくないんで」
誠のまともなツッコミを完全に無視してランは食堂の奥のテーブルに腰かけた。誠は仕方なく彼女の正面に座る。
「おい!アレだ!」
ランは食堂の奥に向かって叫んだ。
誠はここで周りの『特殊な部隊』の先輩達が『船盛』や『盛り合わせ寿司』を食べていることに気づいた。
「さすがに……『軍艦』ですからね……魚料理しか無いってことは……」
そう言ってみたものの、ランの前に並んだものを見て誠は自分が甘かったことに気づいた。
それは金目鯛の煮つけ、そして……。
「やっぱりここに来たら『キンメの煮つけ』と当然……これだ!注げ、神前!」
ランはそう言って『徳利 にしか見えないものを誠に差し出す。
「アタシは34歳だからな!合法だ!オメーは上寿司がいーか?」
そう言って『偉大なる中佐殿』は冷えた小さな日本酒用のグラスを差し出す。
彼女の萌え萌えな表情と対照的なグラスを持つ慣れた手つきに、誠は引きつり笑いを浮かべた。
「……普通の寿司でいいです」
たぶんこのまま演習の間は魚しか食べられないだろう。
誠はそう思いながら、自分が魚好きだったことを母に感謝した。
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