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『特殊な部隊』の『特殊』な宴会
第166話 美人上司、ぶっ壊れる
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「大丈夫か?ってカウラ!何してるんだ!」
コップを空にした誠が、かなめの声に気づいて、その視線の先を見た。
カウラが一息でコップの中のビールを空けていた。誠、かなめ、アメリアはじっとその様子を観察している。
「大丈夫みたいだな」
「舐めるな西園寺、別にどうと言う事はない。なるほど。これがビールか」
カウラには特に変化は見られなかった。ごく普通に座っている。
「もう煮えたんじゃないの?」
アメリアはそう言うと土鍋の中を箸でかき回してクエの身を捜す。
「オマエは野菜を食え!」
「かなめちゃんが食えば良いじゃない」
「クエを入れたのはアタシだ」
「釣ってきたのは『釣り部』じゃない!」
「うるせえ!バーカ!」
かなめとアメリアはいろいろ言い合いながらも、土鍋をつつきまわしていた。
「じゃあ水菜を足しますね」
とりあえず二人の対立を何とかしようと誠は皿に乗った水菜の残りを足そうとする。
「神前、『家畜』にしては気が利くじゃないか?それと豆腐も入れろ!」
「かなめちゃん、豆腐苦手じゃなかったの?」
「馬鹿言うな!鍋の豆腐は絶品なんだ!っておい!」
かなめはカウラを指差して叫んだ。自分用に注いでいたラム酒カウラがを一息で空にした。エメラルドグリーンの髪の下。白い肌がみるみる赤くなっていく。そして彼女を中心としてしばらく奇妙な沈黙が流れる。
「なるほろ。これがラム酒ろいうものなろか?」
ろれつが回っていないカウラが出来上がった。アルコール度数40度のラム酒をグラス一杯開けたカウラがふらふらし始める。
「神前!支えろ!」
かなめがふらふらとし始めたカウラを見てすぐに叫んだ。誠はカウラの背中に手を当て支える。カウラは緩んだ顔をとろんとした緑の瞳で誠を見つめる。
「神前。貴様……気持ち良いのれ、ふらふらしちゃってますれす」
完全に出来上がっている。頬を赤く染めて、ぐるぐると頭を動かすカウラを見て誠は確信していた。
「大丈夫ですか、カウラさん」
「大丈夫れすよ!大丈夫!おい!そこのおっぱい星人!これに何をれらのら!」
「それはアタシのグラスだ!テメエが勝手に飲んだんだろうが!」
「駄目よかなめちゃん。酔っ払いをいじめたら」
かなめは睨みつけ、アメリアはそれをなだめる。初めての状況だと言うのに二人は完全に立ち位置を決めていた。そして当然、誠は介抱役になった。
「カウラさん!しっかりしてくださいよ!」
「貴様!何を言うのら!ベルガー大尉と呼ぶのれす!」
そう言うとカウラは今度は急にしっかりとした足取りで立ち上がる。
「何!どうした……って!カウラ!西園寺!オメーだろ!こいつに飲ませたの!」
騒ぎを聞きつけたランがやってくる。
「姐御!アタシじゃねえよ!あの馬鹿が勝手に飲んだんです!」
ランのまん丸の鋭い眼光は、まるでかなめを信じてないと言う色に染まっていた。
「こりゃーかなり出来上がってんな。神前、介抱しろ!これも新入りの仕事だ」
ランはそう言うとそのまま軍医を探しに消えて行った。
騒ぎを聞きつけた嵯峨がお湯割りの焼酎の入ったグラスを手に近づいてきて誠達を眺めた。
「どんだけ飲んだんだ?ベルガーは」
呆れた調子で嵯峨がかなめにめんどくさそうに尋ねた。
「ラム酒をコップ一杯」
かなめも策士で叔父である嵯峨に聞かれたら正直に答えるしかなかった。
「まあ同じ量でアイシャが潰れたこともあったしな。それにしても情けねえ話だな」
嵯峨はそう言うと手にしていた焼酎の入ったグラスをあおいだ。
こちらはまったく顔色が変わっていないのに誠は驚かされた。
これで自分が先輩達のおもちゃにされることは回避されたことだけが、誠にとっての『救い』だった。
コップを空にした誠が、かなめの声に気づいて、その視線の先を見た。
カウラが一息でコップの中のビールを空けていた。誠、かなめ、アメリアはじっとその様子を観察している。
「大丈夫みたいだな」
「舐めるな西園寺、別にどうと言う事はない。なるほど。これがビールか」
カウラには特に変化は見られなかった。ごく普通に座っている。
「もう煮えたんじゃないの?」
アメリアはそう言うと土鍋の中を箸でかき回してクエの身を捜す。
「オマエは野菜を食え!」
「かなめちゃんが食えば良いじゃない」
「クエを入れたのはアタシだ」
「釣ってきたのは『釣り部』じゃない!」
「うるせえ!バーカ!」
かなめとアメリアはいろいろ言い合いながらも、土鍋をつつきまわしていた。
「じゃあ水菜を足しますね」
とりあえず二人の対立を何とかしようと誠は皿に乗った水菜の残りを足そうとする。
「神前、『家畜』にしては気が利くじゃないか?それと豆腐も入れろ!」
「かなめちゃん、豆腐苦手じゃなかったの?」
「馬鹿言うな!鍋の豆腐は絶品なんだ!っておい!」
かなめはカウラを指差して叫んだ。自分用に注いでいたラム酒カウラがを一息で空にした。エメラルドグリーンの髪の下。白い肌がみるみる赤くなっていく。そして彼女を中心としてしばらく奇妙な沈黙が流れる。
「なるほろ。これがラム酒ろいうものなろか?」
ろれつが回っていないカウラが出来上がった。アルコール度数40度のラム酒をグラス一杯開けたカウラがふらふらし始める。
「神前!支えろ!」
かなめがふらふらとし始めたカウラを見てすぐに叫んだ。誠はカウラの背中に手を当て支える。カウラは緩んだ顔をとろんとした緑の瞳で誠を見つめる。
「神前。貴様……気持ち良いのれ、ふらふらしちゃってますれす」
完全に出来上がっている。頬を赤く染めて、ぐるぐると頭を動かすカウラを見て誠は確信していた。
「大丈夫ですか、カウラさん」
「大丈夫れすよ!大丈夫!おい!そこのおっぱい星人!これに何をれらのら!」
「それはアタシのグラスだ!テメエが勝手に飲んだんだろうが!」
「駄目よかなめちゃん。酔っ払いをいじめたら」
かなめは睨みつけ、アメリアはそれをなだめる。初めての状況だと言うのに二人は完全に立ち位置を決めていた。そして当然、誠は介抱役になった。
「カウラさん!しっかりしてくださいよ!」
「貴様!何を言うのら!ベルガー大尉と呼ぶのれす!」
そう言うとカウラは今度は急にしっかりとした足取りで立ち上がる。
「何!どうした……って!カウラ!西園寺!オメーだろ!こいつに飲ませたの!」
騒ぎを聞きつけたランがやってくる。
「姐御!アタシじゃねえよ!あの馬鹿が勝手に飲んだんです!」
ランのまん丸の鋭い眼光は、まるでかなめを信じてないと言う色に染まっていた。
「こりゃーかなり出来上がってんな。神前、介抱しろ!これも新入りの仕事だ」
ランはそう言うとそのまま軍医を探しに消えて行った。
騒ぎを聞きつけた嵯峨がお湯割りの焼酎の入ったグラスを手に近づいてきて誠達を眺めた。
「どんだけ飲んだんだ?ベルガーは」
呆れた調子で嵯峨がかなめにめんどくさそうに尋ねた。
「ラム酒をコップ一杯」
かなめも策士で叔父である嵯峨に聞かれたら正直に答えるしかなかった。
「まあ同じ量でアイシャが潰れたこともあったしな。それにしても情けねえ話だな」
嵯峨はそう言うと手にしていた焼酎の入ったグラスをあおいだ。
こちらはまったく顔色が変わっていないのに誠は驚かされた。
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