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『刑場』の『修羅乙女』
第146話 『隠れ蓑』と処刑の始まり
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あきれ果てた近藤は通信を切った。
その瞬間、ランの表情が戦闘モードに変わる。
『西園寺!隠れ蓑だ!』
『了解!』
ランの合図でかなめの通信が途切れる。
そして、誠の全店周囲モニターに映っていたかなめの赤い05式狙撃型が宇宙の闇に溶けて行った。
「光学迷彩?軍での使用は戦争法で禁止されてるはずなのに……」
そう言ってみた誠だが、自分が『特殊な部隊』と呼ばれる『特殊部隊』の一員であることを思い出した。
司法局実働部隊は武装警察でもある。戦争法は適用されない『犯罪者の取り締まり』を行っているのである。
『処刑対象の位置捕捉完了しました。指向性ECM及び通信ハックとウィルスの注入を開始します』
カウラが非情にそう言った。カウラのオリーブドラブの05式電子戦専用機が敵の火龍を照準にとらえる。
『神前、言っとくわ。今回のアタシ等の目的はただ一つ!』
誠の05式乙型の後方で待機しているランはそう叫んだ。
『皆殺しだ……斬り殺せ……うち殺せ……惨殺しろ……根絶やしにしろ……一族郎党……末の末まで……関係者全員……すべて殺せ……恐怖に打ち震えて命乞いしている餓鬼を抱えた女も……当然餓鬼ごとぶっ殺せ。これが本来の『戦争』だ。そしてそれが平和への唯一の道だ』
ランはそう言い切った。
「皆殺しなんて……関係者全員を処刑するんですか?」
当たり前の誠の問いにランは落ち着いた表情でうなづく。
『当然だろ?近藤の旦那は『歴史的戦争』を望んでる。戦争なんざ、そんなもんだ。殺してなんになる?それなら、エアガンで『サバゲ』でもやってろ。戦争を始めた時点で、それに関係した奴等を根絶やしにすれば終わり。アタシはいつだってその覚悟で戦争してきた。他の戦争は無いかって?それは戦争『ごっこ』。餓鬼の遊びだ。向こうの兵器の安全装置は解除されてんだ。こっちが殺して何が悪い』
ランはそう言うと敵の戦列めがけて愛機の『紅兎』弱×54を加速させた。
「待ってください!」
誠は慌てて自分の機体を前進させる。『乗り物酔い』対策の強力酔い止めの効果が薄れてきたようで少し吐き気がした。
突如ランは機体の進攻を止めた。
「オン・ダラ・ダラ・ジリ・ジリ・ドロ・ドロ・イチバチ、シャレイ・シャレイ・ハラシャレイ・ハラシャレイ・クソメイ・クソマ、バレイ・イリ・ミリ・シリ・シチ・ジャラ・マハナヤ・ハラマ・シュダ・サタバ・マカキャロニキャ・ソワカ……」
ランは突然魔法の呪文を唱える。
「なんですか?いきなり」
いつものことだが、この『特殊な部隊』の『特殊』な展開には誠はついていけない。
『アタシの魔法の呪文。サンスクリット語なんだと。魔法の効果?アタシの軍団を『修羅の軍団』に変えて、アタシが『阿修羅王』になるだけだ、地獄を作る……それがアタシの使える唯一の魔法だ。これからちょっとここいらの宙域は『地獄』になるからな……お釈迦様に連中がちゃんと『地獄』に落ちれるように道案内してもらうためのお知らせって奴だ』
ランはそう言ってかわいらしい笑みを浮かべた。
その瞬間、ランの表情が戦闘モードに変わる。
『西園寺!隠れ蓑だ!』
『了解!』
ランの合図でかなめの通信が途切れる。
そして、誠の全店周囲モニターに映っていたかなめの赤い05式狙撃型が宇宙の闇に溶けて行った。
「光学迷彩?軍での使用は戦争法で禁止されてるはずなのに……」
そう言ってみた誠だが、自分が『特殊な部隊』と呼ばれる『特殊部隊』の一員であることを思い出した。
司法局実働部隊は武装警察でもある。戦争法は適用されない『犯罪者の取り締まり』を行っているのである。
『処刑対象の位置捕捉完了しました。指向性ECM及び通信ハックとウィルスの注入を開始します』
カウラが非情にそう言った。カウラのオリーブドラブの05式電子戦専用機が敵の火龍を照準にとらえる。
『神前、言っとくわ。今回のアタシ等の目的はただ一つ!』
誠の05式乙型の後方で待機しているランはそう叫んだ。
『皆殺しだ……斬り殺せ……うち殺せ……惨殺しろ……根絶やしにしろ……一族郎党……末の末まで……関係者全員……すべて殺せ……恐怖に打ち震えて命乞いしている餓鬼を抱えた女も……当然餓鬼ごとぶっ殺せ。これが本来の『戦争』だ。そしてそれが平和への唯一の道だ』
ランはそう言い切った。
「皆殺しなんて……関係者全員を処刑するんですか?」
当たり前の誠の問いにランは落ち着いた表情でうなづく。
『当然だろ?近藤の旦那は『歴史的戦争』を望んでる。戦争なんざ、そんなもんだ。殺してなんになる?それなら、エアガンで『サバゲ』でもやってろ。戦争を始めた時点で、それに関係した奴等を根絶やしにすれば終わり。アタシはいつだってその覚悟で戦争してきた。他の戦争は無いかって?それは戦争『ごっこ』。餓鬼の遊びだ。向こうの兵器の安全装置は解除されてんだ。こっちが殺して何が悪い』
ランはそう言うと敵の戦列めがけて愛機の『紅兎』弱×54を加速させた。
「待ってください!」
誠は慌てて自分の機体を前進させる。『乗り物酔い』対策の強力酔い止めの効果が薄れてきたようで少し吐き気がした。
突如ランは機体の進攻を止めた。
「オン・ダラ・ダラ・ジリ・ジリ・ドロ・ドロ・イチバチ、シャレイ・シャレイ・ハラシャレイ・ハラシャレイ・クソメイ・クソマ、バレイ・イリ・ミリ・シリ・シチ・ジャラ・マハナヤ・ハラマ・シュダ・サタバ・マカキャロニキャ・ソワカ……」
ランは突然魔法の呪文を唱える。
「なんですか?いきなり」
いつものことだが、この『特殊な部隊』の『特殊』な展開には誠はついていけない。
『アタシの魔法の呪文。サンスクリット語なんだと。魔法の効果?アタシの軍団を『修羅の軍団』に変えて、アタシが『阿修羅王』になるだけだ、地獄を作る……それがアタシの使える唯一の魔法だ。これからちょっとここいらの宙域は『地獄』になるからな……お釈迦様に連中がちゃんと『地獄』に落ちれるように道案内してもらうためのお知らせって奴だ』
ランはそう言ってかわいらしい笑みを浮かべた。
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