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第三章 ちっちゃな『英雄』
第19話 落ちこぼれ収容所
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「オメーはおつむは救いようがねえがお人殺しに向いてねーな。気に入った!」
ランはよたよた自分の後ろを突いてくる誠に振り向くと満足げ笑ってそう言った。
「へ?」
一応は誠にも『軍人』になったという自覚はある。しかし、目の前の『かっこかわいいヒロイン』は誠の理解を超えた言葉を口にした。
「司法局実働部隊はオメーみたいな『落ちこぼれ』を必要とする部隊なんだ!頭ん中が味噌でも歓迎するぜ」
意外な一言に誠は『カチン』ときた。誠も自分が軍人としては『落ちこぼれ』であることは自覚していたが一応、理系のいい大学を出ているのである。誠にもまだプライドが残っていた。
誠は口をとがらせて、生意気な幼女を身長差を生かして見下ろした。
「あのー、『司法局実働部隊』で『落ちこぼれ』を集めて何をしたいんですか?」
さすがに温厚な誠も馬鹿にされていることに気づいて、ランに嫌味を言うくらいのことはするのである。どうせ東和共和国宇宙軍で『特殊な部隊』と呼ばれる奇妙な部隊の『偉いかわいい子』である。いくら誠のツボを突く『萌え』でも言っていいことと悪いことがある。誠はあくまで『大人』として、ランの偉そうな口調を治すべく誠はランを見下すように見つめた。
ランは不思議な生き物を見るように目を丸く見開いて誠を見上げた。その態度は誠の『大人として生意気な子供をしつける』心に火をつけた。
「それとも……幼女趣味の変態が喜ぶ部隊だから『特殊』なんですか?その人達。僕、そう言う趣味は自覚して無いんで」
誠の明らかに挑発しているような態度にランは首をひねった。
「うーん。ショタならうちの『運航部』ってところの姉ちゃん達に何人かいるぞ。幼女趣味は……」
ランは急にとんでもないことを言いながら天井を見回す。誠は見下ろした幼女に不意を突かれた反応をされて、呆然と立ちつくした。ゆったりとした時が流れる。ホトトギスのSEが流れるくらいのおまぬけな空間。
ランは気が付いたように誠を見つめ。大きくため息をついた。
「そこはツッコミだろ?笑いの分からねー奴だな……。無能な上に空気を読めなきゃ、組織じゃ出世できねーぞ。組織って奴は厳しーんだよ。特にうちはアタシの方針で『体育会系・縦社会』だから、生きていけねーぞ。上司がボケたらすかさずツッコむ。常識だ」
ランは誠の前で呆れたというように両手を広げた。誠はランの変幻自在な態度に、彼女が見た目よりはかなり『大人』であることを認めなくてはならないような気がしてきた。
「貴女は……確かにクバルカ中佐ですよね?」
誠はもう一度確かめるようにそう言った。ランは呆れたように真面目な顔をして誠を見上げる。
「不思議な生き物を見るような眼だな、神前。そーだって何度言えばわかるんだ?馬鹿か?オメーは」
誠はもう怒ることはあきらめていた。振り回されるだけだと判断して、深く考えるのをやめた。
ランはよたよた自分の後ろを突いてくる誠に振り向くと満足げ笑ってそう言った。
「へ?」
一応は誠にも『軍人』になったという自覚はある。しかし、目の前の『かっこかわいいヒロイン』は誠の理解を超えた言葉を口にした。
「司法局実働部隊はオメーみたいな『落ちこぼれ』を必要とする部隊なんだ!頭ん中が味噌でも歓迎するぜ」
意外な一言に誠は『カチン』ときた。誠も自分が軍人としては『落ちこぼれ』であることは自覚していたが一応、理系のいい大学を出ているのである。誠にもまだプライドが残っていた。
誠は口をとがらせて、生意気な幼女を身長差を生かして見下ろした。
「あのー、『司法局実働部隊』で『落ちこぼれ』を集めて何をしたいんですか?」
さすがに温厚な誠も馬鹿にされていることに気づいて、ランに嫌味を言うくらいのことはするのである。どうせ東和共和国宇宙軍で『特殊な部隊』と呼ばれる奇妙な部隊の『偉いかわいい子』である。いくら誠のツボを突く『萌え』でも言っていいことと悪いことがある。誠はあくまで『大人』として、ランの偉そうな口調を治すべく誠はランを見下すように見つめた。
ランは不思議な生き物を見るように目を丸く見開いて誠を見上げた。その態度は誠の『大人として生意気な子供をしつける』心に火をつけた。
「それとも……幼女趣味の変態が喜ぶ部隊だから『特殊』なんですか?その人達。僕、そう言う趣味は自覚して無いんで」
誠の明らかに挑発しているような態度にランは首をひねった。
「うーん。ショタならうちの『運航部』ってところの姉ちゃん達に何人かいるぞ。幼女趣味は……」
ランは急にとんでもないことを言いながら天井を見回す。誠は見下ろした幼女に不意を突かれた反応をされて、呆然と立ちつくした。ゆったりとした時が流れる。ホトトギスのSEが流れるくらいのおまぬけな空間。
ランは気が付いたように誠を見つめ。大きくため息をついた。
「そこはツッコミだろ?笑いの分からねー奴だな……。無能な上に空気を読めなきゃ、組織じゃ出世できねーぞ。組織って奴は厳しーんだよ。特にうちはアタシの方針で『体育会系・縦社会』だから、生きていけねーぞ。上司がボケたらすかさずツッコむ。常識だ」
ランは誠の前で呆れたというように両手を広げた。誠はランの変幻自在な態度に、彼女が見た目よりはかなり『大人』であることを認めなくてはならないような気がしてきた。
「貴女は……確かにクバルカ中佐ですよね?」
誠はもう一度確かめるようにそう言った。ランは呆れたように真面目な顔をして誠を見上げる。
「不思議な生き物を見るような眼だな、神前。そーだって何度言えばわかるんだ?馬鹿か?オメーは」
誠はもう怒ることはあきらめていた。振り回されるだけだと判断して、深く考えるのをやめた。
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