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第二章 法術暴走事件
第6話 表ざたにはできない任務
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「でも、非番の日に来ると言うことは正規の任務とは別の微妙な問題なんですね。どういう任務なんですか?説明していただけますよね」
これまで周りの人々の話をじっと聞いているだけだったカウラが口を開いた。茜はカウラを見つめて静かに微笑んだ。
「そうだ!アタシ達は非番なんだ!仕事だって言うなら休日出勤手当を出せ……って将校には休日出勤手当は出ねえんだったな。なら、代休は保証しろよ!」
相変わらず自己中心的な思考の持主のかなめはそう言って茜に詰め寄った。
「代休の方は保証しますわ。下士官の神前曹長には休日出勤手当も支給します。それはお父様にも掛け合いますから。私が保証します」
茜はそう言ってかなめの要求をあっさり呑んで見せた。いつもはあれほどかなめの勝手な行動に口を酸っぱくして説教している茜のあっさりとした態度に、誠は少しばかり違和感を感じていた。
「代休か……ちょうど休みが危なかったんだよな。嵯峨警部、ありがとさん!」
ヤンキーである島田は口の利き方を知らなかった。サラは島田の耳元に口を当てて小声でそれを注意したらしく、島田は頭を掻きながら顔の前で手を合わせた。
「嵯峨警部が西園寺や島田の要求をあっさり呑むとは、よほど重要かつ秘匿性の必要とされる任務なんですね。しかも神前の力が必要になる……嫌な予感がする」
仕事熱心なカウラにとって気になるのはその一点に尽きるように誠には見えた。
「やはりベルガーさん、察しが良いですね。まあ公的な拘束は受けたくない事件であることは確か間違いありませんわ。そして、できれば内密に処理したい。司法局本局はそう考えておりますわ。それにこの事件が放置されればベルガーさんの思っている嫌な予感程度では済まない事態が起きる……それだけは間違いありませんわ」
そう言うと茜は手にしていた巾着から時代遅れの紙の手帳を取り出した。そして付箋の貼ってあるところを開くと、挟んであった写真を取り出した。
これまで周りの人々の話をじっと聞いているだけだったカウラが口を開いた。茜はカウラを見つめて静かに微笑んだ。
「そうだ!アタシ達は非番なんだ!仕事だって言うなら休日出勤手当を出せ……って将校には休日出勤手当は出ねえんだったな。なら、代休は保証しろよ!」
相変わらず自己中心的な思考の持主のかなめはそう言って茜に詰め寄った。
「代休の方は保証しますわ。下士官の神前曹長には休日出勤手当も支給します。それはお父様にも掛け合いますから。私が保証します」
茜はそう言ってかなめの要求をあっさり呑んで見せた。いつもはあれほどかなめの勝手な行動に口を酸っぱくして説教している茜のあっさりとした態度に、誠は少しばかり違和感を感じていた。
「代休か……ちょうど休みが危なかったんだよな。嵯峨警部、ありがとさん!」
ヤンキーである島田は口の利き方を知らなかった。サラは島田の耳元に口を当てて小声でそれを注意したらしく、島田は頭を掻きながら顔の前で手を合わせた。
「嵯峨警部が西園寺や島田の要求をあっさり呑むとは、よほど重要かつ秘匿性の必要とされる任務なんですね。しかも神前の力が必要になる……嫌な予感がする」
仕事熱心なカウラにとって気になるのはその一点に尽きるように誠には見えた。
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そう言うと茜は手にしていた巾着から時代遅れの紙の手帳を取り出した。そして付箋の貼ってあるところを開くと、挟んであった写真を取り出した。
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