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特殊装甲隊 ダグフェロン 『廃帝と永遠の世紀末』 第七部 「低殺傷兵器(ローリーサルウェポン)」 発端
発端
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にぎやかな祭りの雰囲気に浸っているところにいきなり西園寺かなめ大尉が升酒を噴出したので、神前誠曹長は驚いたように自分の上司の顔を見つめた。そして悪いことに噴出した酒が吹きかけられたのはどうにも堅気とは思えない目つきの出店を仕切っている元締めという風格の男だった。
そんな迫力のあるオヤジがかなめをにらみつける。赤の地に黄金色の牡丹と蝶をあしらった彼女らしいとても値段を聞けないような振袖姿のお嬢様風の相手とはいえ、思い切り顔面に酒を吐き出されて顎からぴたぴたと酒のしずくを滴らせている有様はまさに一触即発だった。
かなめは謝りもしないでただじっとオヤジを見る。オヤジはゆっくりと頭に手をやると自分の顔面に酒が吹きかけられた事実を再確認するように手についた酒の匂いを嗅ぐと、かなめではなく誠に視線を向けた。
逃げ出したい。そう思いながら平然としているかなめを前に誠はただ震えそうになる足を必死になって抑え込む。
「どうしたのよ……かなめちゃん」
紺色の花柄模様の振袖が似合いすぎる紺色の長い髪をなびかせるアメリア・クラウゼ少佐の言葉に誠も我を取り戻した。軍用の義体のサイボーグであり、東都戦争と呼ばれるシンジケート同士の抗争劇の中心に身をおいていたかなめが迫力は十分とはいえただの高市の香具師にひるむはずも無かった。事実、誠に向けていた視線が突然にんまりとした笑いになってかなめに向けられた。
「西園寺の姐さん……突然吹かないでくださいよ」
若い衆が差し出す手ぬぐいで酒をぬぐいながら、頭から酒を吹きかけられたオヤジはニコニコと笑って今度は自分の分の升に酒を注いだ。こうして誠の精神を鍛えるかのような宴会が始まったのは着るものによっては着物に着られてしまうようなあでやかな振袖を着込んだかなめのせいだった。非正規部隊上がりで祭りと言えば混乱を利用しての暗殺、あるいは逆に暗殺の阻止と言う任務と直結して考えてしまう自分を変えたいと言い出したかなめが、東都浅間神社の新年が見たいと言い出したのは新年まであと4,5分のことだった。
最初は外惑星の貴族制国家『甲武国』切っての貴族の子女として庶民的な出店の品々に歓喜の声を上げていたかなめだが、すぐにその店番や時々店を冷やかして回る堅気とは見えない面々の方に関心が向いてしまっていた。
ちょうど酒が飲みたくなった彼女はそんな一人のチンピラを羽交い絞めにするとそのままこの出店を仕切っている元締めに会わせろと怒鳴りつけた。その迫力に負けたチンピラがつれてきたのがこの出店の間の待合所のようなところだった。一緒に出かけてきた誠の上官のカウラ・ベルガー大尉とビニールの入り口を塞ぐシートの隙間から顔を出して道行く参拝客に目をやるアメリアもとりあえず人ごみに飽きたという感じですっかり和んで酒樽の隣に置かれた達磨ストーブの暖かさに酔いしれていた。
そんな和んでいる女性陣とは対照的にただ申し訳なさそうに立つ誠にゆらりとかなめが顔を向ける。
「すまねえなあ。ウケル話が届いちゃって……ったく酒がもったいねえよな」
かなめはそう言うと空になった升を額をぬぐい終わったオヤジに差し出す。オヤジもかなめの話に興味があるものの一応司法執行機関の大尉と言う境遇のかなめに話を持っていくのは遠慮しているらしく、にやにやと笑みを浮かべながら黙って升に酒を注いだ。
「さすがに西園寺だな。まだ飲むのか?」
カウラが呆れたようにつぶやいた。緑色の若葉を模した文様がエメラルドグリーンのポニーテールに映える。彼女もまたかなめが相当なピッチで酒を飲み始めてからもう二十分が経っているのでさすがに呆れてきたように同僚の飲みっぷりを眺めていた。
「ふう……、だってよう」
ようやく升を置いてカウラに向き直るかなめに大きく安心のため息をつくオヤジの表情に少し笑みを浮かべる誠にかなめは話を切り出そうとする。ひらりとその赤い絹の袖が翻るといかにも正月だと言うことが誠にもわかる。それを見ながら改めて自分がスタジャンにジーパンと言うありきたりな冬の服装をしていることに気づいてなんだか場違いなような感じがして思わず苦笑していた。
「だっても何も無いでしょ?本当にすみませんね、暴力馬鹿の誰かさんに酒を盗まれた挙句に顔に吹きかけられるなんて……」
アメリアがオヤジに頭を下げるのを見てカチンと来たかなめがアメリアの紺色の長い髪を引っ張る。
「痛いじゃないの!」
叫ぶアメリアに少しばかり酔っているのか印象的なタレ目でかなめは長身のアメリアを見上げた。
「痛くしてるんだよ!」
そう怒鳴るかなめをカウラが押しとどめる。かなめの手が離れてアメリアは何とか呼吸を整える。そして誠はいつの間にか待合室の透明のビニールのシートの向こう人垣ができているのに気がついたが何が出来ると言うわけもなかった。
「それより西園寺。突然酒を噴出す原因くらい教えてくれてもいいだろ?」
カウラの一言。一応かなめと誠を部下として巨大人型兵器、アサルト・モジュール部隊の隊長を務めているだけあって落ち着いて原因を突き止めることに決めたような鋭い調子で言葉が放たれる。
「そりゃあ……まあ……ちょっと待てよ」
かなめはそう言うと手にしていた巾着を開く。中から携帯端末の画像投影用のデバイスを取り出し、それから伸びるコードを首筋のジャックに差し込んだ。
「便利ね。さすがテレビ付き人間」
サイボーグの体を気にしているかなめに言ってはいけない暴言を言うアメリアだが、とりあえずカウラと誠、そして周りの野次馬達の目も有るので、かなめはにらみ付けるだけで作業を続けた。
『こちら福岡放送局です』
画像にアナウンサーが映ったのを見ると周りの人々の視線も集まる。ただのテレビの画像を見せられたことで少しばかりカウラは呆れたような顔をしていた。
「西園寺さん……これのどこが……」
誠は噴出すような内容がありそうに無いテレビ番組を見せられたので少しばかりがっかりしながら周りをちらちら眺めているかなめに尋ねようとした。
「ちょっと落ち着いて待ってろよ……もう少し前かな?」
そう言うと画面が高速で逆回転して行く。そして学校の入学式のような雰囲気の映像が映ったところで画像は止まった。
『……魔法学院の……』
「魔法!魔法学院!出来たの?ついにそんな素敵な学校が出来たの?」
それまで野次馬を見回しながらかなめの行動を黙殺していたアメリアがハイテンションで叫んだ。誠とカウラはそのやたらとうれしそうな表情を見て目を見合わせることになった。確かにかなめが噴出すはずだと納得して頷く誠を見ながらまだ理解できずにいるカウラに目を向ける。
「まあ……変な名前と言うことで」
誠のフォローにもカウラはまだ一つ乗れないように首をひねっていた。
「うるせえなあ……もう少し落ち着けよ」
アメリアの食いつきに呆れたようにかなめは言うと画面を拡大する。そこにははるか離れた地球のアメリカ合衆国信託統治領日本の街の一隅にある学校の校門が映し出されていた。誠達はその中の学校の校門の横の石碑に刻まれた文字に目をやった。
「『東福岡魔法学院 』……?『魔法』?」
カウラはぼんやりとしながら繰り返す。アメリアはついに口を押さえて大爆笑を始めた。
「アメリカさんは法術をマジックと呼んでるからな。和訳したら『魔法』だろ?」
「ああ、そうですね」
思わず腹を押さえて二つ折りになっているアメリアに周りの視線が痛いほど突き刺さるのを見ながら誠はそうつぶやいた。
「……可笑しい!じゃあここの学校の生徒はみんなマントに杖を持っているわけね!ファンタジーひよこタジー!誠ちゃんも入学したら?」
「ばかばかしい」
上機嫌のアメリアの言葉をカウラはあっさり斬って捨てる。それでもアメリアの笑いは収まらなかった。そんな中、急にかなめが真剣な表情で誠にそのタレ目を向けてくる。
「神前はあと最低一年は必要だな、ここに入学するには」
「え?そう言う条項があるんですか」
「だってお前童貞だろ?今は24歳だから……25になるまであと一年。がんばれよ、菰田に負けるな!」
かなめの得意げな顔に誠は頭を掻きながら視線を画面に移した。その様子がおかしかったらしく今にも半分に折れそうな様子でアメリアは爆笑を続けていた。誠はかなめの言葉にとりあえず愛想笑いを浮かべながら時間が過ぎることだけを待っていた。
そんな迫力のあるオヤジがかなめをにらみつける。赤の地に黄金色の牡丹と蝶をあしらった彼女らしいとても値段を聞けないような振袖姿のお嬢様風の相手とはいえ、思い切り顔面に酒を吐き出されて顎からぴたぴたと酒のしずくを滴らせている有様はまさに一触即発だった。
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逃げ出したい。そう思いながら平然としているかなめを前に誠はただ震えそうになる足を必死になって抑え込む。
「どうしたのよ……かなめちゃん」
紺色の花柄模様の振袖が似合いすぎる紺色の長い髪をなびかせるアメリア・クラウゼ少佐の言葉に誠も我を取り戻した。軍用の義体のサイボーグであり、東都戦争と呼ばれるシンジケート同士の抗争劇の中心に身をおいていたかなめが迫力は十分とはいえただの高市の香具師にひるむはずも無かった。事実、誠に向けていた視線が突然にんまりとした笑いになってかなめに向けられた。
「西園寺の姐さん……突然吹かないでくださいよ」
若い衆が差し出す手ぬぐいで酒をぬぐいながら、頭から酒を吹きかけられたオヤジはニコニコと笑って今度は自分の分の升に酒を注いだ。こうして誠の精神を鍛えるかのような宴会が始まったのは着るものによっては着物に着られてしまうようなあでやかな振袖を着込んだかなめのせいだった。非正規部隊上がりで祭りと言えば混乱を利用しての暗殺、あるいは逆に暗殺の阻止と言う任務と直結して考えてしまう自分を変えたいと言い出したかなめが、東都浅間神社の新年が見たいと言い出したのは新年まであと4,5分のことだった。
最初は外惑星の貴族制国家『甲武国』切っての貴族の子女として庶民的な出店の品々に歓喜の声を上げていたかなめだが、すぐにその店番や時々店を冷やかして回る堅気とは見えない面々の方に関心が向いてしまっていた。
ちょうど酒が飲みたくなった彼女はそんな一人のチンピラを羽交い絞めにするとそのままこの出店を仕切っている元締めに会わせろと怒鳴りつけた。その迫力に負けたチンピラがつれてきたのがこの出店の間の待合所のようなところだった。一緒に出かけてきた誠の上官のカウラ・ベルガー大尉とビニールの入り口を塞ぐシートの隙間から顔を出して道行く参拝客に目をやるアメリアもとりあえず人ごみに飽きたという感じですっかり和んで酒樽の隣に置かれた達磨ストーブの暖かさに酔いしれていた。
そんな和んでいる女性陣とは対照的にただ申し訳なさそうに立つ誠にゆらりとかなめが顔を向ける。
「すまねえなあ。ウケル話が届いちゃって……ったく酒がもったいねえよな」
かなめはそう言うと空になった升を額をぬぐい終わったオヤジに差し出す。オヤジもかなめの話に興味があるものの一応司法執行機関の大尉と言う境遇のかなめに話を持っていくのは遠慮しているらしく、にやにやと笑みを浮かべながら黙って升に酒を注いだ。
「さすがに西園寺だな。まだ飲むのか?」
カウラが呆れたようにつぶやいた。緑色の若葉を模した文様がエメラルドグリーンのポニーテールに映える。彼女もまたかなめが相当なピッチで酒を飲み始めてからもう二十分が経っているのでさすがに呆れてきたように同僚の飲みっぷりを眺めていた。
「ふう……、だってよう」
ようやく升を置いてカウラに向き直るかなめに大きく安心のため息をつくオヤジの表情に少し笑みを浮かべる誠にかなめは話を切り出そうとする。ひらりとその赤い絹の袖が翻るといかにも正月だと言うことが誠にもわかる。それを見ながら改めて自分がスタジャンにジーパンと言うありきたりな冬の服装をしていることに気づいてなんだか場違いなような感じがして思わず苦笑していた。
「だっても何も無いでしょ?本当にすみませんね、暴力馬鹿の誰かさんに酒を盗まれた挙句に顔に吹きかけられるなんて……」
アメリアがオヤジに頭を下げるのを見てカチンと来たかなめがアメリアの紺色の長い髪を引っ張る。
「痛いじゃないの!」
叫ぶアメリアに少しばかり酔っているのか印象的なタレ目でかなめは長身のアメリアを見上げた。
「痛くしてるんだよ!」
そう怒鳴るかなめをカウラが押しとどめる。かなめの手が離れてアメリアは何とか呼吸を整える。そして誠はいつの間にか待合室の透明のビニールのシートの向こう人垣ができているのに気がついたが何が出来ると言うわけもなかった。
「それより西園寺。突然酒を噴出す原因くらい教えてくれてもいいだろ?」
カウラの一言。一応かなめと誠を部下として巨大人型兵器、アサルト・モジュール部隊の隊長を務めているだけあって落ち着いて原因を突き止めることに決めたような鋭い調子で言葉が放たれる。
「そりゃあ……まあ……ちょっと待てよ」
かなめはそう言うと手にしていた巾着を開く。中から携帯端末の画像投影用のデバイスを取り出し、それから伸びるコードを首筋のジャックに差し込んだ。
「便利ね。さすがテレビ付き人間」
サイボーグの体を気にしているかなめに言ってはいけない暴言を言うアメリアだが、とりあえずカウラと誠、そして周りの野次馬達の目も有るので、かなめはにらみ付けるだけで作業を続けた。
『こちら福岡放送局です』
画像にアナウンサーが映ったのを見ると周りの人々の視線も集まる。ただのテレビの画像を見せられたことで少しばかりカウラは呆れたような顔をしていた。
「西園寺さん……これのどこが……」
誠は噴出すような内容がありそうに無いテレビ番組を見せられたので少しばかりがっかりしながら周りをちらちら眺めているかなめに尋ねようとした。
「ちょっと落ち着いて待ってろよ……もう少し前かな?」
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「……可笑しい!じゃあここの学校の生徒はみんなマントに杖を持っているわけね!ファンタジーひよこタジー!誠ちゃんも入学したら?」
「ばかばかしい」
上機嫌のアメリアの言葉をカウラはあっさり斬って捨てる。それでもアメリアの笑いは収まらなかった。そんな中、急にかなめが真剣な表情で誠にそのタレ目を向けてくる。
「神前はあと最低一年は必要だな、ここに入学するには」
「え?そう言う条項があるんですか」
「だってお前童貞だろ?今は24歳だから……25になるまであと一年。がんばれよ、菰田に負けるな!」
かなめの得意げな顔に誠は頭を掻きながら視線を画面に移した。その様子がおかしかったらしく今にも半分に折れそうな様子でアメリアは爆笑を続けていた。誠はかなめの言葉にとりあえず愛想笑いを浮かべながら時間が過ぎることだけを待っていた。
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