1,214 / 1,503
第11章 奇妙な休日
にぎやかな面々
しおりを挟む
「でも意外だよな、アメリアがこんな雰囲気のいい喫茶店に出入りしているなんてよ」
そう言いながらかなめは周りの調度品を眺める。甲武四大公家の筆頭、西園寺家の当主であるかなめから見てもこの店の調度品は趣味の良いものに感じられたらしかった。ただかなめはこれだけのこだわりのあるアンティークを並べた店は慣れているらしく、時々立ち上がってはそれぞれの品物の暖かく輝く表面を触っている。
「なによ、それならかなめちゃんも実は行きつけのバーがあるって……」
コーヒーを飲み干したアメリアがにやけながらつぶやく。
「おい、アメリア。それ以上しゃべるんじゃねえぞ!」
かなめはそう言うとアメリアを威圧するようににらみつけた。
「そんなお店があるなら誠ちゃんを連れて行ってあげればいいのに」
「馬鹿、コイツを連れて行かねえのは飲み方知らねえからだよ!なあ神前!」
アメリアに向けてそう言うかなめの言葉に誠はただうなづくしかなかった。誠は自分でも酒を飲めば意識が飛ぶと言う習性を思い出して苦笑いをする。
「日本酒がねーんだろ?じゃあアタシは勘弁だな」
「いやいや……たぶんそれ以前に姐御は見た目で入れてもらえねえから……」
苦笑いを浮かべるランに向かってそう言うとかなめはコーヒーを口にする。マスターがカウラ達に切り分けたケーキを運んでいく。
「そう言えば明日か?殿上会は」
かなめの言葉で全員が現実に引き戻された。遼州星系の最大の軍事力を誇る甲武国の最高意思決定機関である殿上会。庶民院と貴族院を通過した法案のうちの重要案件の許諾を行うその機関の動きは、誠達司法局実働部隊の隊員にとっては大きな意味を持つことだった。今回の殿上会の議題にも遼州同盟機構への協力の強化、特に西モスレムに用意される軍事組織への協力の是非がかけられることになっていた。
「しつこいようだけどあんたはいいの?一応、四大公家の当主じゃないの」
そう言ってアメリアは流し目を送る。妙に色気のある瞳にかなめはうろたえながら言葉を継いだ。
「何度も言わせるなよ馬鹿。あそこは四大公、平公爵、一代公爵、侯爵家までの出席だけが認められるからな。親父が太政大臣の位をほっぽり出して正式な家督相続を受けていないアタシはお呼びじゃないんだ。それに水干直垂とか十二単なんか着込むんだぜ。柄じゃねえよ」
そう言い切るかなめだが、アメリアはさらに相好を崩してかなめを見つめる。
「そう言えば今回は嵯峨隊長の隠居が議題になってるわね。かえでさんが嵯峨家の養子になって跡を継ぐことになるんだけど……」
かなめは『日野かえで』の名前が出たところでびくりと体を動かした。
「頼むわ。奴の名前を出すな」
そう言ってかなめはうつむく。マスターは不思議そうな顔をしているが、全員はかなめの気持ちがわからないわけではなかった。時々まったく空気を読まないかなめ宛の大荷物を司法局に送りつけてくるかなめに心奪われた妹の存在は実働部隊では知られたものだった。生まれついてのサディスト西園寺かなめに尽くすことに喜びを感じていると言うアメリアの発言でその人物像が極めて怪しい人物であると誠は思っていた。とりあえずかえでの名前を聞いてからこめかみをひくつかせているかなめに遠慮して全員が言葉を飲み込んだことは正解だった。
そんな中、一人この状況を知らない人物がいた。
「おい、西園寺。かえでは今月中には司法局に配属になるんだぞ」
ぼそりとランがつぶやいた。誠は周りを見回すと彼と同じく係わり合いになることを避けたいと言う表情のカウラの姿がそこにあった。
思わずかなめは立ち上がっていた。
「落ち着けよ、西園寺」
カウラの一言でそのままかなめは椅子に座った。誠はランの耳に口を寄せる。
『頼みますよ中佐。こんなところで西園寺さんが暴れたら大変でしょ?』
誠がそう言うとかなめの表情を見てすぐに合点が行ったというようにランは静かにコーヒーをすする。
「別に気にするなよ」
言葉とは裏腹にかなめの低い声に殺意がこもっている。誠は思わず乾いた笑いを浮かべた。
「まあいいじゃないですか!コーヒーおいしいなあ!アメリアさん本当にありがとうございます!」
うつろな誠の世辞が店内に響いた。空気を察してかなめのテーブルに同席しているカウラは意味も無くカチカチとテーブルを突いた。
「ああ、そう言えば皆さんの会計は……私は払わないわよ」
思い出したようにコーヒーを飲み終えたアメリアの言葉が福音にも聞こえた。
「なんだよ、ケチだなあ」
かなめの意識がアメリアの誘導したとおり別の話題にすりかえられた。
「まあ、しかたないんじゃないか?私達はただ尾行していただけだしな私も自分の分は払うつもりだ」
静かにカウラがうなづく。かなめは同調してくれることを願うようにランに目を向ける。
「なんならアタシが払ってやっても良かったのによー」
「じゃあ、ちっちゃい隊長!アタシの……」
「バーカ。全員のなら上官と言うことで払ってもやったが、西園寺だけの勘定をアタシが払う理由はねーだろ?それに人の気にしていることを平気で口にする馬鹿な部下を奢るほどアタシは心が広くねーんだ」
そんな言葉にうなだれながらかなめはポケットからカードを取り出す。
「じゃあお勘定お願いします」
そう言うアメリアはすでにジーンズからカードを取り出して席をたっていた。
「今度は僕に払わせてくださいよ」
誠の言葉にアメリアは首を振る。気になって振り向いた誠の前には鋭く突き刺さるかなめとカウラの視線があった。
「ちゃんとアタシ等が出るまで待ってろよな!」
そう言ってランはコーヒーのカップを傾ける。誠は彼女達を置いて一足先に店を出た。
そう言いながらかなめは周りの調度品を眺める。甲武四大公家の筆頭、西園寺家の当主であるかなめから見てもこの店の調度品は趣味の良いものに感じられたらしかった。ただかなめはこれだけのこだわりのあるアンティークを並べた店は慣れているらしく、時々立ち上がってはそれぞれの品物の暖かく輝く表面を触っている。
「なによ、それならかなめちゃんも実は行きつけのバーがあるって……」
コーヒーを飲み干したアメリアがにやけながらつぶやく。
「おい、アメリア。それ以上しゃべるんじゃねえぞ!」
かなめはそう言うとアメリアを威圧するようににらみつけた。
「そんなお店があるなら誠ちゃんを連れて行ってあげればいいのに」
「馬鹿、コイツを連れて行かねえのは飲み方知らねえからだよ!なあ神前!」
アメリアに向けてそう言うかなめの言葉に誠はただうなづくしかなかった。誠は自分でも酒を飲めば意識が飛ぶと言う習性を思い出して苦笑いをする。
「日本酒がねーんだろ?じゃあアタシは勘弁だな」
「いやいや……たぶんそれ以前に姐御は見た目で入れてもらえねえから……」
苦笑いを浮かべるランに向かってそう言うとかなめはコーヒーを口にする。マスターがカウラ達に切り分けたケーキを運んでいく。
「そう言えば明日か?殿上会は」
かなめの言葉で全員が現実に引き戻された。遼州星系の最大の軍事力を誇る甲武国の最高意思決定機関である殿上会。庶民院と貴族院を通過した法案のうちの重要案件の許諾を行うその機関の動きは、誠達司法局実働部隊の隊員にとっては大きな意味を持つことだった。今回の殿上会の議題にも遼州同盟機構への協力の強化、特に西モスレムに用意される軍事組織への協力の是非がかけられることになっていた。
「しつこいようだけどあんたはいいの?一応、四大公家の当主じゃないの」
そう言ってアメリアは流し目を送る。妙に色気のある瞳にかなめはうろたえながら言葉を継いだ。
「何度も言わせるなよ馬鹿。あそこは四大公、平公爵、一代公爵、侯爵家までの出席だけが認められるからな。親父が太政大臣の位をほっぽり出して正式な家督相続を受けていないアタシはお呼びじゃないんだ。それに水干直垂とか十二単なんか着込むんだぜ。柄じゃねえよ」
そう言い切るかなめだが、アメリアはさらに相好を崩してかなめを見つめる。
「そう言えば今回は嵯峨隊長の隠居が議題になってるわね。かえでさんが嵯峨家の養子になって跡を継ぐことになるんだけど……」
かなめは『日野かえで』の名前が出たところでびくりと体を動かした。
「頼むわ。奴の名前を出すな」
そう言ってかなめはうつむく。マスターは不思議そうな顔をしているが、全員はかなめの気持ちがわからないわけではなかった。時々まったく空気を読まないかなめ宛の大荷物を司法局に送りつけてくるかなめに心奪われた妹の存在は実働部隊では知られたものだった。生まれついてのサディスト西園寺かなめに尽くすことに喜びを感じていると言うアメリアの発言でその人物像が極めて怪しい人物であると誠は思っていた。とりあえずかえでの名前を聞いてからこめかみをひくつかせているかなめに遠慮して全員が言葉を飲み込んだことは正解だった。
そんな中、一人この状況を知らない人物がいた。
「おい、西園寺。かえでは今月中には司法局に配属になるんだぞ」
ぼそりとランがつぶやいた。誠は周りを見回すと彼と同じく係わり合いになることを避けたいと言う表情のカウラの姿がそこにあった。
思わずかなめは立ち上がっていた。
「落ち着けよ、西園寺」
カウラの一言でそのままかなめは椅子に座った。誠はランの耳に口を寄せる。
『頼みますよ中佐。こんなところで西園寺さんが暴れたら大変でしょ?』
誠がそう言うとかなめの表情を見てすぐに合点が行ったというようにランは静かにコーヒーをすする。
「別に気にするなよ」
言葉とは裏腹にかなめの低い声に殺意がこもっている。誠は思わず乾いた笑いを浮かべた。
「まあいいじゃないですか!コーヒーおいしいなあ!アメリアさん本当にありがとうございます!」
うつろな誠の世辞が店内に響いた。空気を察してかなめのテーブルに同席しているカウラは意味も無くカチカチとテーブルを突いた。
「ああ、そう言えば皆さんの会計は……私は払わないわよ」
思い出したようにコーヒーを飲み終えたアメリアの言葉が福音にも聞こえた。
「なんだよ、ケチだなあ」
かなめの意識がアメリアの誘導したとおり別の話題にすりかえられた。
「まあ、しかたないんじゃないか?私達はただ尾行していただけだしな私も自分の分は払うつもりだ」
静かにカウラがうなづく。かなめは同調してくれることを願うようにランに目を向ける。
「なんならアタシが払ってやっても良かったのによー」
「じゃあ、ちっちゃい隊長!アタシの……」
「バーカ。全員のなら上官と言うことで払ってもやったが、西園寺だけの勘定をアタシが払う理由はねーだろ?それに人の気にしていることを平気で口にする馬鹿な部下を奢るほどアタシは心が広くねーんだ」
そんな言葉にうなだれながらかなめはポケットからカードを取り出す。
「じゃあお勘定お願いします」
そう言うアメリアはすでにジーンズからカードを取り出して席をたっていた。
「今度は僕に払わせてくださいよ」
誠の言葉にアメリアは首を振る。気になって振り向いた誠の前には鋭く突き刺さるかなめとカウラの視線があった。
「ちゃんとアタシ等が出るまで待ってろよな!」
そう言ってランはコーヒーのカップを傾ける。誠は彼女達を置いて一足先に店を出た。
0
お気に入りに追加
57
あなたにおすすめの小説
特殊装甲隊 ダグフェロン 『廃帝と永遠の世紀末』 第三部 『暗黒大陸』
橋本 直
SF
遼州司法局も法術特捜の発足とともに実働部隊、機動隊、法術特捜の三部体制が確立することとなった。
それまで東和陸軍教導隊を兼務していた小さな隊長、クバルカ・ラン中佐が実働部隊副隊長として本異動になることが決まった。
彼女の本拠地である東和陸軍教導隊を訪ねた神前誠に法術兵器の実験に任務が課せられた。それは広域にわたり兵士の意識を奪ってしまうという新しい発想の非破壊兵器だった。
実験は成功するがチャージの時間等、運用の難しい兵器と判明する。
一方実働部隊部隊長嵯峨惟基は自分が領邦領主を務めている貴族制国家甲武国へ飛んだ。そこでは彼の両方を西園寺かなめの妹、日野かえでに継がせることに関する会議が行われる予定だった。
一方、南の『魔窟』と呼ばれる大陸ベルルカンの大国、バルキスタンにて総選挙が予定されており、実働部隊も支援部隊を派遣していた。だが選挙に不満を持つ政府軍、反政府軍の駆け引きが続いていた。
嵯峨は万が一の両軍衝突の際アメリカの介入を要請しようとする兄である西園寺義基のシンパである甲武軍部穏健派を牽制しつつ貴族の群れる会議へと向かった。
そしてそんな中、バルキスタンで反政府軍が機動兵器を手に入れ政府軍との全面衝突が発生する。
誠は試験が済んだばかりの非破壊兵器を手に戦線の拡大を防ぐべく出撃するのだった。
潜水艦艦長 深海調査手記
ただのA
SF
深海探査潜水艦ネプトゥヌスの艦長ロバート・L・グレイ が深海で発見した生物、現象、景観などを書き残した手記。
皆さんも艦長の手記を通して深海の神秘に触れてみませんか?
法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 野球と海と『革命家』
橋本 直
SF
その文明は出会うべきではなかった
その人との出会いは歓迎すべきものではなかった
これは悲しい『出会い』の物語
『特殊な部隊』と出会うことで青年にはある『宿命』がせおわされることになる
法術装甲隊ダグフェロン 第二部
遼州人の青年『神前誠(しんぜんまこと)』が発動した『干渉空間』と『光の剣(つるぎ)により貴族主義者のクーデターを未然に防止することが出来た『近藤事件』が終わってから1か月がたった。
宇宙は誠をはじめとする『法術師』の存在を公表することで混乱に陥っていたが、誠の所属する司法局実働部隊、通称『特殊な部隊』は相変わらずおバカな生活を送っていた。
そんな『特殊な部隊』の運用艦『ふさ』艦長アメリア・クラウゼ中佐と誠の所属するシュツルム・パンツァーパイロット部隊『機動部隊第一小隊』のパイロットでサイボーグの西園寺かなめは『特殊な部隊』の野球部の夏合宿を企画した。
どうせろくな事が起こらないと思いながら仕事をさぼって参加する誠。
そこではかなめがいかに自分とはかけ離れたお嬢様で、貴族主義の国『甲武国』がどれほど自分の暮らす永遠に続く20世紀末の東和共和国と違うのかを誠は知ることになった。
しかし、彼を待っていたのは『法術』を持つ遼州人を地球人から解放しようとする『革命家』の襲撃だった。
この事件をきっかけに誠の身辺警護の必要性から誠の警護にアメリア、かなめ、そして無表情な人造人間『ラスト・バタリオン』の第一小隊小隊長カウラ・ベルガー大尉がつくことになる。
これにより誠の暮らす『男子下士官寮』は有名無実化することになった。
そんなおバカな連中を『駄目人間』嵯峨惟基特務大佐と機動部隊隊長クバルカ・ラン中佐は生暖かい目で見守っていた。
そんな『特殊な部隊』の意図とは関係なく着々と『力ある者の支配する宇宙』の実現を目指す『廃帝ハド』の野望はゆっくりと動き出しつつあった。
SFお仕事ギャグロマン小説。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
【完結】そして、誰もいなくなった
杜野秋人
ファンタジー
「そなたは私の妻として、侯爵夫人として相応しくない!よって婚約を破棄する!」
愛する令嬢を傍らに声高にそう叫ぶ婚約者イグナシオに伯爵家令嬢セリアは誤解だと訴えるが、イグナシオは聞く耳を持たない。それどころか明らかに犯してもいない罪を挙げられ糾弾され、彼女は思わず彼に手を伸ばして取り縋ろうとした。
「触るな!」
だがその手をイグナシオは大きく振り払った。振り払われよろめいたセリアは、受け身も取れないまま仰向けに倒れ、頭を打って昏倒した。
「突き飛ばしたぞ」
「彼が手を上げた」
「誰か衛兵を呼べ!」
騒然となるパーティー会場。すぐさま会場警護の騎士たちに取り囲まれ、彼は「違うんだ、話を聞いてくれ!」と叫びながら愛人の令嬢とともに連行されていった。
そして倒れたセリアもすぐさま人が集められ運び出されていった。
そして誰もいなくなった。
彼女と彼と愛人と、果たして誰が悪かったのか。
これはとある悲しい、婚約破棄の物語である。
◆小説家になろう様でも公開しています。話数の関係上あちらの方が進みが早いです。
3/27、なろう版完結。あちらは全8話です。
3/30、小説家になろうヒューマンドラマランキング日間1位になりました!
4/1、完結しました。全14話。
レジェンド・オブ・ダーク遼州司法局異聞 2 「新たな敵」
橋本 直
SF
「近藤事件」の決着がついて「法術」の存在が世界に明らかにされた。
そんな緊張にも当事者でありながら相変わらずアバウトに受け流す遼州司法局実働部隊の面々はちょっとした神前誠(しんぜんまこと)とカウラ・ベルガーとの約束を口実に海に出かけることになった。
西園寺かなめの意外なもてなしや海での意外な事件に誠は戸惑う。
ふたりの窮地を救う部隊長嵯峨惟基(さがこれもと)の娘と言う嵯峨茜(さがあかね)警視正。
また、新編成された第四小隊の面々であるアメリカ海軍出身のロナルド・スミスJr特務大尉、ジョージ・岡部中尉、フェデロ・マルケス中尉や、技術士官レベッカ・シンプソン中尉の4名の新入隊員の配属が決まる。
新たなメンバーを加えても相変わらずの司法局実働部隊メンバーだったが嵯峨の気まぐれから西園寺かなめ、カウラ・ベルガー、アイシャ・クラウゼの三人に特殊なミッションが与えられる。
誠はただ振り回されるだけだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる