レジェンド・オブ・ダーク 遼州司法局異聞

橋本 直

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第9章 墓参り

眠るもの

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 秋の気候に近く設定された気温が心地よく感じられて、嵯峨は気分良く葬列をやり過ごすと先頭に立って歩いた。かえでとリンはそんな嵯峨の後ろを静かについて行く。嵯峨家の被官の名族、醍醐侯爵家と佐賀伯爵家の墓を抜け、ひときわ大きな嵯峨公爵家の墓標の前に嵯峨は立っていた。そしてその後ろにひっそりとたたずむ小さな十字架に嵯峨とかえで、リンは頭をたれた。

 そこに眠るのはエリーゼ・シュトルベルグ・嵯峨。嵯峨惟基の妻であり、嵯峨茜の母にあたる。『社交界の華』と呼ばれたその美貌はかえでも何度か写真で見たことがあった。目の前のさえない叔父とは桁が違う美女であるエリーゼを思うと二人の短い夫婦の暮らしがどんなものだったかかえでには想像もつかなかった。

「おい、久しぶりだな」 

 墓に向かってそう言うと嵯峨は中腰になりさびしげな笑顔を浮かべながら墓に花を供えた。そして桶からひしゃくで水を汲むとやさしく墓標に水をかけた。

「また命をとられかけたよ。それでも残念だけど今は君のところには行けそうに無くてね……まあ、俺はお前さんに捨てられた身だから、会いたくねえって言うならそれもそれでありかな」 

 そういいながら墓標のすべてを水が覆い尽くすまでひしゃくを使う。かえでは何度同じ光景を見ただろうかと思いをめぐらした。

 第二次遼州大戦で開戦に消極的な西園寺家は軍部や貴族主義者のテロの標的とされた。かえでの祖父、西園寺重基は毒舌で知られた政治家であり、引退後のその地球との対話を説く言動は当時の反地球を叫ぶ世情の逆鱗に触れるものばかりだった。

 そんな西園寺重基を狙ったテロに巻き込まれてエリーゼはわずか26歳で短い生涯を閉じた。

 黙って墓石を眺める嵯峨の後姿を見ながら、珍しくかえでの眼に涙が浮かんだ。

「失礼ですが……」 

 木陰で休んでいたらしい背の低い男が嵯峨達に声をかけてきた。表情を変えずに合わせていた手を下ろして嵯峨は彼を見つめた。着ているのは詰め襟が特徴的な甲武陸軍の勤務服。その階級章はこの男が大佐であることを示していた。そしてその左腕に巻かれた腕章の『憲兵』の文字。叔父である嵯峨が憲兵隊にいたことを考えればこの目の前の小柄な男が嵯峨に意見を求めに来たこともかえでには自然に感じられた。

「高倉さん。お久しぶりですねえ」 

 嵯峨は着物の帯に手を伸ばして禁煙パイプを取り出して口にくわえる。そんな行動にそれほど機嫌を害しない高倉はかえでから見ても嵯峨の扱いに慣れていることがかえでからも見て取れた。そしてかえでは高倉の名を聞いて彼のことを記憶のかけらから思い出していた。

 高倉貞文大佐。アフリカで勇猛な泉州軍団を指揮した醍醐文隆陸軍准将の懐刀と呼ばれた男である。脱走で知られる同盟国遼帝国の兵卒に苛烈な制裁を加えて戦線を維持し、アフリカからの撤退戦でも的確な資材調達術などで影で醍醐を支えた功労者として知られていた。現在は海軍と陸軍と治安局に分かれていた憲兵組織を統一して設立された特殊工作部隊『甲武国家憲兵隊』の隊長を務める男である。

 同業者、そして醍醐家の主君と被官ということからか、いつもの間の抜けた表情で嵯峨は話を切り出した。

「醍醐のとっつぁんは元気してますか?しばらく会ってないなあ、そう言えば」 

 そんな嵯峨の態度に表情一つ変えず高倉は嵯峨を見つめていた。

「ええ、閣下はアステロイドベルトの軍縮条約の実務官の選定のことで惟基卿のご意見を伺いたいと申しておられました」 

「ご意見なんてできる立場じゃないですよ、俺は。それに今度の殿上会で現公爵から前公爵になるわけですから。〇〇卿なんて言葉も聞かなくてすむ立場になるんでね……まあ住み慣れた東和ではそんなこと言われることもねえから気楽なもんですよ」 

 そう言って笑う嵯峨を高倉は理解できなかった。甲武の貴族社会が固定化された血と縁故で腐っていくのを阻止する。主家である醍醐、嵯峨の両家が支持する西園寺義基のその政策に高倉も賛同していた。だが多くの殿上貴族達の間では、今、甲武公爵の位まで平気で投げ捨ててみせる目の前の男の本心がいまだ読めないと疑心暗鬼になる者が出ていることも事実だった。

「高倉さんは俺みたいなドロップアウト組と世間話する時間も惜しいでしょう」 

 嵯峨はそう言うと禁煙パイプを帯にしまって今度は帯からタバコを取り出した。安っぽいライターで火をつけると、今度は携帯灰皿を取り出す。

「俺みたいなろくでなしに会いに来た要件をキーワードでつなげると、バルキスタン共和国、アメリカ陸軍特殊作戦集団、甲武国家憲兵隊外地作戦局。そんなところですかねえ」 

 そう言うと嵯峨は空に向けて禁煙パイポの息を吐いた。高倉は明らかにこれまでの好意的な目つきから射抜くようなそれになって嵯峨を見つめていた。嵯峨の指摘した三つの名前。どれも高倉が嵯峨から情報を得ようと思っていた組織の名称だった。

「それと近藤資金についても知りたいみたいですねえ。また甲武でもずいぶんとあっちこっちで近藤さんの遺産が話題になってるらしいじゃないですか。最終的には俺等が暴れた尻拭いを押し付けちゃって俺も本当に心苦しいんですよ」 

 明らかにこれは口だけの話、嵯峨の本心が別にあることは隣で二人のやり取りを呆然と見ているだけのかえでと渡辺にもすぐにわかった。

 一言言葉を間違えれば斬り殺されるのではないかと思い詰めているように高倉は冷汗を流しながら嵯峨を見つめていた。その前で嵯峨は相変わらずののんびりとした調子で伸びをして墓石を一瞥した。

「バルキスタンのエミール・カント将軍……そろそろ退場してもらいたいものだとは思うんですけどね」 

 嵯峨の言葉に高倉はうなづく。だが嵯峨は言葉を発しようとする高倉をを制して言葉を続けた。

「アメリカさんの受け売りじゃないが、根っこを絶たなきゃいつまでもベルルカン大陸が暗黒大陸なんて呼ばれる状況は変わりやしませんよ。それにただでさえ難民に混じって大量に流通する物騒な兵器や麻薬、非合法のレアメタルにしても、入り口が閉まらなきゃあちらこちらに流れ出て収拾がつかなくなる……いや、そもそも収拾なんてついてないですがね」 

 そこまで言ったところで嵯峨は大きくタバコの煙を吸い込んだ。高倉は嵯峨に反論するタイミングをうかがっていた。

「だけどね、これはあくまで遼州自身のの問題ですよ。メリケンさんの兵隊をほいほい引き込む必要は無いんじゃないですか?」 

 嵯峨はゆっくりと味わうようにタバコをくわえる。その目つきに光が差し、高倉を威圧するようににらみつけた。

「確かに俺の手元にある資料だけで彼を拉致してアメリカの国内法で裁けば数百年の懲役が下るのは間違いないですし、うまくいけばいくつかの流通ルートの解明やベルルカンの失敗国家の暗部を日に当てて近藤資金の全容を解明するにもいいことかも知れないんですが……」 

 黙り込む高倉に助け舟を出すように嵯峨はそう付け足した。高倉の表情が一縷の望みを見つけたというように明るくなる。

「それなら……わが軍とアメリカ海軍との合同作戦について……」 

 高倉は希望を込めた言葉を切り出そうとした。しかし、嵯峨の眼はいつものうつろなものではなく、鉛のような鈍い光を放っていた。そしてその瞳に縛られるようにして高倉は言葉を飲み込んだ。

「遼州の暗部は遼州の手で遼州で日の下に晒す。それが筋だと思うんですがね。そしてそれが甲武の国益にもかなうと思いますよ。確かにバルキスタンの問題は遼州だけがケツを持つには規模が大きすぎる。まるでパンドラの箱だ。災厄どころか永遠の憎悪すら沸き起すかもしれないブービートラップだ。俺はできるだけ開かずに済ませたいところですがねえ。それが事なかれ主義だってことは十分に理解していますが」 

 そう言うと嵯峨はそのまま墓を後にしようと振り返った。

「つまり遼州同盟司法局は米軍と我々の共同作戦の妨害を行うと?」 

 高倉の言葉に嵯峨は静かに振り返る。

「それを決定するのは俺じゃないですよ。司法局の幹部の判断だ。ただひとつだけ言えることはこの甲武軍の動きについて、司法局は強い危機感を持っているということだけですよ。俺にはそれ以上は……」 

 そう言うと嵯峨は手を振って墓の前に立ち尽くす高倉を置き去りにして歩き出した。高倉を気にしながらかえでとリンは嵯峨についていく。そして高倉の姿が見えなくなったところでかえでは嵯峨のそばに寄り添った。

「叔父上、いいんですか?現状なら醍醐殿に話を通して国家憲兵隊の動きを封じることもできると思うのですが?」 

 かえでも高倉がアメリカ軍の強襲部隊と折衝をしている噂を耳にしないわけではなかった。バルキス短共和国の独裁官エミール・カントの拉致・暗殺作戦がすでに数度にわたり失敗に終わっていることは彼女も承知していた。低い声で耳元でつぶやくかえでに嵯峨は一瞬だけ笑みを浮かべるとそのまま無言で歩き始めた。待っていた正装の墓地の職員に空の桶を職員に渡すとそのまま嵯峨はかえでの車に急ぐ。次第に空の赤色が夕闇の藍色に混じって紫色に輝いて世界を覆う。

 そんな二人を見てリンは急いで車に乗り込む。リンが後部座席のドアを開けると嵯峨は静かに乗り込んだ。そして運転席に乗り込み発進しようとするリンを制して助手席のかえでの肩に手を乗せた。

「正直、国家憲兵隊は権限が大きくなりすぎた。本来国内の軍部の監視役の憲兵が海外の犯罪に口を挟むってのは筋違いなんだよ。だから高倉さんには悪いが大失態を犯してもらわないと困るんだ。当然相方のアメリカ軍にも煮え湯を飲んでもらう」 

 突然の言葉にかえでは振り返って嵯峨の顔を覗き込んだ。そのまま後部座席に体を投げた嵯峨はのんびりと目を閉じて黙り込んでしまった。

「車、出しますね」 

 そうリンが言ったところでかえでの携帯端末に着信が入った。

「あ、叔父上。屋敷に赤松中将がお見えになったそうです」 

 短いメールを見てかえでがそう叔父に知らせるが、嵯峨はすでに眠りの世界に旅立っていた。
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