1,050 / 1,503
第17章 『特殊な部隊』の真実
修羅の機械姫(さいぼーぐ)
しおりを挟む
不意に誠は後ろのトイレのドアが開いたのを感じた。振り向くまでも無く誠の背後に立った男に腕を握られる。そしてこめかみに硬く冷たい感触が走った。
誠の視界の限界地点にある鏡には彼を拉致してきた背広の男の姿が映し出されていた。
「だめじゃないか?商売もんが外に出てきちゃ。おい!そこの姉ちゃん!銃を捨てな!こいつの頭が無事でいて欲しいだろ?」
背広の男はそう叫んだ。
しかし、かなめの拳銃の銃口は微動だにせず、誠のほうに向けられたままだった。誠は恐る恐るその口元を見た。
かなめはまだ笑っていた。
「西園寺先輩!死にたくないです!僕はまだ……」
誠は銃を突きつける誘拐犯よりも、かなめの方に恐怖を感じていた。チンピラの銃を突きつけている手が震えているのがわかる。そしてかなめは楽しそうに誠の言葉に答えた。
「騒ぐんじゃねえよ、チェリー・ボーイ!おい、そこのチンピラ。アタシの『顔』は見たこと無いか?」
かなめは人質を取っている相手に言う台詞ではないと思える言葉を吐いた。誠に銃を突きつけている男は自信たっぷりに銃を向けてくるかなめに明らかに怯んでいるが、手にした人質を放すことは自分の死を意味していると言うことはわかるようだった。つい誠を取り押さえている腕に力が入り、誠は少しばかり痛みを感じて目をかなめに向ける。
「あいにくと、『特殊な部隊』には知り合いがいないんでな!それより早く銃口を下ろせ!」
語尾がひっくりかえっているのが誠にもわかった。誠が銃を突きつけられて人質になるのが初めてのように、この男もこの状況は初めての体験なのだろう。
だがかなめは違う。誠にもそれだけは理解できた。彼を見つめているかなめの目は何度も同じ状況を体験してきたように落ち着いていた。
「ほう、銃を捨てろから、銃口を下ろせか?弱気になったもんだねえ」
「うるせえ!早くしろ!こいつの頭が……」
ごつりごつりと何度も誠のこめかみを銃のスライドの先端部が叩く。
「好きにすれば?未覚醒の『法術師』なんざ……どこでも都合がつくから」
かなめは吐き捨てるようにそういうと、満面の笑みを浮かべて立ち上がった。
彼女の手にある銃の銃口は正確に男の額を照準している。誠を抱えている男は、その一言に怯んだ様に誠を抱えている腕の力を緩めた。誠は体に力を入れようとするが、緊張と恐怖のあまり体がコントロールを失ったようで、そこから抜け出すことが出来ずにいた。
「どうせどこかの上部組織にでも頼まれたんだろ?チンピラ。アタシの『顔』を知らねえってことは、この業界じゃあ駆け出しだな。やめときな、こんなところで死にたかねえだろ?」
明らかに男の手が震えているのが誠にもわかる。それを見てかなめは大きくため息をついた。
「じゃあどうしても死にたいならモノは試しだ、その引き金引いてみなよ?」
「そんなー!西園寺さん!」
まるで男に誠を殺させようとしているかなめに、誠は無駄と知りつつ助けを求めるように叫んだ。
『喚くんじゃねえよ!馬鹿野郎!』
耳の中でかなめの声が響いて誠は驚いた。
来る時に嵯峨に渡されたコミュニケーションツールからそれは聞こえた。
『気づかれるんじゃねえぞ、とにかく喚いて時間を稼げ。それと合図をしたら強引に床に伏せろ。こいつはビビってる。アマちゃんだよ。まあとにかくアタシを信じろ』
交信はそれだけで切れた。気がついたように誠が見た先には、相変わらずサディスティックな笑みを浮かべたかなめの姿があった。
「西園寺さん!本気なんですか?僕、まだ死にたくないですよ!」
演技など誠には必要なかった。本音を叫べば命乞いの言葉がいくらでも出てくる。
「ぎゃあぎゃあ騒ぎやがって!だとよ姉ちゃん。こいつを見殺しにしたら、寝つき悪くなるんじゃねえのか?」
誠の叫び声に気分を良くした男が荒れた息をしながら声を上げる。だが、かなめの表情は変わらない。
「知ったことかよ。そいつだって東和軍に志願したんだ。死ぬことくらい覚悟してるんじゃねえの?」
「西園寺さん!それって……」
誠は頭の中ではかなめの演技だと信じてはいるが、彼女がこの状況を楽しんでいるように見えて恐怖を覚えた。
「残念だねえ。この姉ちゃん、君を見殺しにするつもりだぜ。まあ、あの世で恨むならあの姉ちゃんにしてくれよ。俺はただ自分の身が守りたいだけだからな!」
緩んでいた男の誠を押さえつける力が再び戻った。だが、誠はさすがにこれだけ命に関わる状況が続いていると、体も馴染んできたようで軽く両腕に力を入れた。
『これは振りほどけるな』
そんな誠の心の声が聞こえたとでも言うようにかなめが軽くうなづいた。
「おい、チンピラ。そいつの頭が吹っ飛んだら人質はいなくなるんだぜ?そのこと考えたことあるのか?」
かなめのその一言は明らかに男の動揺を誘っていた。それを見透かすようにかなめは銃口をちらつかせながら後を続けた。
「つまりだ。お前みたいな脳無しにでもわかるように説明してやるとだな、その役立たずの頭が吹き飛んだ次の瞬間には、テメエの額に『でかい穴』が開いているという仕組みになっているというわけだ。つまり、テメエはどう転んでも何も出来ずにここでくたばる運命なんだよ!」
男の腕の力が再び緩んだ。誠はかなめの合図を待ったがまだかなめは何も合図をよこさない。
「うるせえ!そんなのハッタリだ!テメエにこいつを見捨てるような……」
叫びながら男は拳銃のハンマーが上がっていることを確認したり、視線をかなめから離して階段の方を見つめたりと落ち着かなくなった。完全に男はかなめの術中にはまっていた。
「やっぱりオメエは馬鹿だ。アタシ等『特殊な部隊』に喧嘩売ろうって言うならもう少し勉強しとけ」
かなめはそういうと、死刑宣告をする死神を思わせる笑みを浮かべた。
「嵯峨と名乗ってるアタシの『叔父貴』の馬鹿が、どんだけ味方を囮に使って『諜報活動』や『治安維持活動』をしたぐらい、少し『諜報戦』と言うものを学んだ、『情報通の人間』ならみんな知ってるはずだぜ?」
自分は助かる。誠はそう確信していた。
そして機械の体のかなめが、あの『駄目人間』の嵯峨を『叔父貴』と呼んだことに誠は気づいていた。
「自分の頭でものを考えたことのないオメエみたいなチンピラの……関知することじゃあねえだろうがな」
死の恐怖に震える男の手が震えている。誠は銃を突き付けられながらそのことに気づいた。
楽しそうに二人の運命をもてあそんでいるかなめの言葉に、二人の男の心臓の鼓動が早くなってゆく。
「うるせえ!撃つぞ!ホントに撃つぞ!」
「だから、さっきから言ってるだろ?撃てるもんなら撃ってみろって」
その言葉に男はようやく決心がついたようで、ガチリと誠のこめかみに銃口をあわせた。
誠にはかなめが自分を助けてくれる確信があった。
『伏せろ!』
嵯峨の補聴器から響くかなめの合図と同時に、誠は男の手を振りほどいて地面に体を叩きつけた。
轟音が響き、肉のちぎれる音が、誠の上で響いた。
誠が振り向くと、壁の破片と一緒に男の上半身が吹き飛ばされて踊り場の方に飛んでいるさなかだった。階段下の三下はそれを誠達と勘違いして、サブマシンガンでの掃射を浴びせかけ、男の上半身は一瞬でひき肉になった。
誠はそのかつて人間だったものから目を反らして後ろの壁を見た。
そこには人の頭ほどある弾丸の貫通した跡が残り、コンクリートの破片が散乱している。
「これが、アタシ等『特殊な部隊』のやり方。そいつの体がアタシが設置したアンチマテリアルライフルの射線に入ったから撃った。そんだけ」
かなめの冷徹な一言で、誠は今起きた出来事を把握した。
かなめが男を挑発していたのは、かなめが設置した壁をぶち破るほどの威力の対物ライフルの射線に男を追い込むためだったのだと。
誠が男を振りほどけば、もうかなめにその『砲』を撃たない理由は無い。
そして、かなめの『電子の脳』による遠隔操作で対物ライフルは発射されて、誠に銃を突き付けていた男はコンクリートの壁ごと撃ち抜かれて肉片となった。
肉片と化した男の残骸の前に座り込む誠にかなめは手を伸ばす。
かなめは実働部隊の制服に愛銃『スプリングフィールドXDM40』を右手に持っているだけだった。
よく見ればかなめの夏服から出る二の腕には、人工皮膚の継ぎ目のラインが見て取れた。
誠の視界の限界地点にある鏡には彼を拉致してきた背広の男の姿が映し出されていた。
「だめじゃないか?商売もんが外に出てきちゃ。おい!そこの姉ちゃん!銃を捨てな!こいつの頭が無事でいて欲しいだろ?」
背広の男はそう叫んだ。
しかし、かなめの拳銃の銃口は微動だにせず、誠のほうに向けられたままだった。誠は恐る恐るその口元を見た。
かなめはまだ笑っていた。
「西園寺先輩!死にたくないです!僕はまだ……」
誠は銃を突きつける誘拐犯よりも、かなめの方に恐怖を感じていた。チンピラの銃を突きつけている手が震えているのがわかる。そしてかなめは楽しそうに誠の言葉に答えた。
「騒ぐんじゃねえよ、チェリー・ボーイ!おい、そこのチンピラ。アタシの『顔』は見たこと無いか?」
かなめは人質を取っている相手に言う台詞ではないと思える言葉を吐いた。誠に銃を突きつけている男は自信たっぷりに銃を向けてくるかなめに明らかに怯んでいるが、手にした人質を放すことは自分の死を意味していると言うことはわかるようだった。つい誠を取り押さえている腕に力が入り、誠は少しばかり痛みを感じて目をかなめに向ける。
「あいにくと、『特殊な部隊』には知り合いがいないんでな!それより早く銃口を下ろせ!」
語尾がひっくりかえっているのが誠にもわかった。誠が銃を突きつけられて人質になるのが初めてのように、この男もこの状況は初めての体験なのだろう。
だがかなめは違う。誠にもそれだけは理解できた。彼を見つめているかなめの目は何度も同じ状況を体験してきたように落ち着いていた。
「ほう、銃を捨てろから、銃口を下ろせか?弱気になったもんだねえ」
「うるせえ!早くしろ!こいつの頭が……」
ごつりごつりと何度も誠のこめかみを銃のスライドの先端部が叩く。
「好きにすれば?未覚醒の『法術師』なんざ……どこでも都合がつくから」
かなめは吐き捨てるようにそういうと、満面の笑みを浮かべて立ち上がった。
彼女の手にある銃の銃口は正確に男の額を照準している。誠を抱えている男は、その一言に怯んだ様に誠を抱えている腕の力を緩めた。誠は体に力を入れようとするが、緊張と恐怖のあまり体がコントロールを失ったようで、そこから抜け出すことが出来ずにいた。
「どうせどこかの上部組織にでも頼まれたんだろ?チンピラ。アタシの『顔』を知らねえってことは、この業界じゃあ駆け出しだな。やめときな、こんなところで死にたかねえだろ?」
明らかに男の手が震えているのが誠にもわかる。それを見てかなめは大きくため息をついた。
「じゃあどうしても死にたいならモノは試しだ、その引き金引いてみなよ?」
「そんなー!西園寺さん!」
まるで男に誠を殺させようとしているかなめに、誠は無駄と知りつつ助けを求めるように叫んだ。
『喚くんじゃねえよ!馬鹿野郎!』
耳の中でかなめの声が響いて誠は驚いた。
来る時に嵯峨に渡されたコミュニケーションツールからそれは聞こえた。
『気づかれるんじゃねえぞ、とにかく喚いて時間を稼げ。それと合図をしたら強引に床に伏せろ。こいつはビビってる。アマちゃんだよ。まあとにかくアタシを信じろ』
交信はそれだけで切れた。気がついたように誠が見た先には、相変わらずサディスティックな笑みを浮かべたかなめの姿があった。
「西園寺さん!本気なんですか?僕、まだ死にたくないですよ!」
演技など誠には必要なかった。本音を叫べば命乞いの言葉がいくらでも出てくる。
「ぎゃあぎゃあ騒ぎやがって!だとよ姉ちゃん。こいつを見殺しにしたら、寝つき悪くなるんじゃねえのか?」
誠の叫び声に気分を良くした男が荒れた息をしながら声を上げる。だが、かなめの表情は変わらない。
「知ったことかよ。そいつだって東和軍に志願したんだ。死ぬことくらい覚悟してるんじゃねえの?」
「西園寺さん!それって……」
誠は頭の中ではかなめの演技だと信じてはいるが、彼女がこの状況を楽しんでいるように見えて恐怖を覚えた。
「残念だねえ。この姉ちゃん、君を見殺しにするつもりだぜ。まあ、あの世で恨むならあの姉ちゃんにしてくれよ。俺はただ自分の身が守りたいだけだからな!」
緩んでいた男の誠を押さえつける力が再び戻った。だが、誠はさすがにこれだけ命に関わる状況が続いていると、体も馴染んできたようで軽く両腕に力を入れた。
『これは振りほどけるな』
そんな誠の心の声が聞こえたとでも言うようにかなめが軽くうなづいた。
「おい、チンピラ。そいつの頭が吹っ飛んだら人質はいなくなるんだぜ?そのこと考えたことあるのか?」
かなめのその一言は明らかに男の動揺を誘っていた。それを見透かすようにかなめは銃口をちらつかせながら後を続けた。
「つまりだ。お前みたいな脳無しにでもわかるように説明してやるとだな、その役立たずの頭が吹き飛んだ次の瞬間には、テメエの額に『でかい穴』が開いているという仕組みになっているというわけだ。つまり、テメエはどう転んでも何も出来ずにここでくたばる運命なんだよ!」
男の腕の力が再び緩んだ。誠はかなめの合図を待ったがまだかなめは何も合図をよこさない。
「うるせえ!そんなのハッタリだ!テメエにこいつを見捨てるような……」
叫びながら男は拳銃のハンマーが上がっていることを確認したり、視線をかなめから離して階段の方を見つめたりと落ち着かなくなった。完全に男はかなめの術中にはまっていた。
「やっぱりオメエは馬鹿だ。アタシ等『特殊な部隊』に喧嘩売ろうって言うならもう少し勉強しとけ」
かなめはそういうと、死刑宣告をする死神を思わせる笑みを浮かべた。
「嵯峨と名乗ってるアタシの『叔父貴』の馬鹿が、どんだけ味方を囮に使って『諜報活動』や『治安維持活動』をしたぐらい、少し『諜報戦』と言うものを学んだ、『情報通の人間』ならみんな知ってるはずだぜ?」
自分は助かる。誠はそう確信していた。
そして機械の体のかなめが、あの『駄目人間』の嵯峨を『叔父貴』と呼んだことに誠は気づいていた。
「自分の頭でものを考えたことのないオメエみたいなチンピラの……関知することじゃあねえだろうがな」
死の恐怖に震える男の手が震えている。誠は銃を突き付けられながらそのことに気づいた。
楽しそうに二人の運命をもてあそんでいるかなめの言葉に、二人の男の心臓の鼓動が早くなってゆく。
「うるせえ!撃つぞ!ホントに撃つぞ!」
「だから、さっきから言ってるだろ?撃てるもんなら撃ってみろって」
その言葉に男はようやく決心がついたようで、ガチリと誠のこめかみに銃口をあわせた。
誠にはかなめが自分を助けてくれる確信があった。
『伏せろ!』
嵯峨の補聴器から響くかなめの合図と同時に、誠は男の手を振りほどいて地面に体を叩きつけた。
轟音が響き、肉のちぎれる音が、誠の上で響いた。
誠が振り向くと、壁の破片と一緒に男の上半身が吹き飛ばされて踊り場の方に飛んでいるさなかだった。階段下の三下はそれを誠達と勘違いして、サブマシンガンでの掃射を浴びせかけ、男の上半身は一瞬でひき肉になった。
誠はそのかつて人間だったものから目を反らして後ろの壁を見た。
そこには人の頭ほどある弾丸の貫通した跡が残り、コンクリートの破片が散乱している。
「これが、アタシ等『特殊な部隊』のやり方。そいつの体がアタシが設置したアンチマテリアルライフルの射線に入ったから撃った。そんだけ」
かなめの冷徹な一言で、誠は今起きた出来事を把握した。
かなめが男を挑発していたのは、かなめが設置した壁をぶち破るほどの威力の対物ライフルの射線に男を追い込むためだったのだと。
誠が男を振りほどけば、もうかなめにその『砲』を撃たない理由は無い。
そして、かなめの『電子の脳』による遠隔操作で対物ライフルは発射されて、誠に銃を突き付けていた男はコンクリートの壁ごと撃ち抜かれて肉片となった。
肉片と化した男の残骸の前に座り込む誠にかなめは手を伸ばす。
かなめは実働部隊の制服に愛銃『スプリングフィールドXDM40』を右手に持っているだけだった。
よく見ればかなめの夏服から出る二の腕には、人工皮膚の継ぎ目のラインが見て取れた。
0
お気に入りに追加
57
あなたにおすすめの小説
特殊装甲隊 ダグフェロン 『廃帝と永遠の世紀末』 第三部 『暗黒大陸』
橋本 直
SF
遼州司法局も法術特捜の発足とともに実働部隊、機動隊、法術特捜の三部体制が確立することとなった。
それまで東和陸軍教導隊を兼務していた小さな隊長、クバルカ・ラン中佐が実働部隊副隊長として本異動になることが決まった。
彼女の本拠地である東和陸軍教導隊を訪ねた神前誠に法術兵器の実験に任務が課せられた。それは広域にわたり兵士の意識を奪ってしまうという新しい発想の非破壊兵器だった。
実験は成功するがチャージの時間等、運用の難しい兵器と判明する。
一方実働部隊部隊長嵯峨惟基は自分が領邦領主を務めている貴族制国家甲武国へ飛んだ。そこでは彼の両方を西園寺かなめの妹、日野かえでに継がせることに関する会議が行われる予定だった。
一方、南の『魔窟』と呼ばれる大陸ベルルカンの大国、バルキスタンにて総選挙が予定されており、実働部隊も支援部隊を派遣していた。だが選挙に不満を持つ政府軍、反政府軍の駆け引きが続いていた。
嵯峨は万が一の両軍衝突の際アメリカの介入を要請しようとする兄である西園寺義基のシンパである甲武軍部穏健派を牽制しつつ貴族の群れる会議へと向かった。
そしてそんな中、バルキスタンで反政府軍が機動兵器を手に入れ政府軍との全面衝突が発生する。
誠は試験が済んだばかりの非破壊兵器を手に戦線の拡大を防ぐべく出撃するのだった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 野球と海と『革命家』
橋本 直
SF
その文明は出会うべきではなかった
その人との出会いは歓迎すべきものではなかった
これは悲しい『出会い』の物語
『特殊な部隊』と出会うことで青年にはある『宿命』がせおわされることになる
法術装甲隊ダグフェロン 第二部
遼州人の青年『神前誠(しんぜんまこと)』が発動した『干渉空間』と『光の剣(つるぎ)により貴族主義者のクーデターを未然に防止することが出来た『近藤事件』が終わってから1か月がたった。
宇宙は誠をはじめとする『法術師』の存在を公表することで混乱に陥っていたが、誠の所属する司法局実働部隊、通称『特殊な部隊』は相変わらずおバカな生活を送っていた。
そんな『特殊な部隊』の運用艦『ふさ』艦長アメリア・クラウゼ中佐と誠の所属するシュツルム・パンツァーパイロット部隊『機動部隊第一小隊』のパイロットでサイボーグの西園寺かなめは『特殊な部隊』の野球部の夏合宿を企画した。
どうせろくな事が起こらないと思いながら仕事をさぼって参加する誠。
そこではかなめがいかに自分とはかけ離れたお嬢様で、貴族主義の国『甲武国』がどれほど自分の暮らす永遠に続く20世紀末の東和共和国と違うのかを誠は知ることになった。
しかし、彼を待っていたのは『法術』を持つ遼州人を地球人から解放しようとする『革命家』の襲撃だった。
この事件をきっかけに誠の身辺警護の必要性から誠の警護にアメリア、かなめ、そして無表情な人造人間『ラスト・バタリオン』の第一小隊小隊長カウラ・ベルガー大尉がつくことになる。
これにより誠の暮らす『男子下士官寮』は有名無実化することになった。
そんなおバカな連中を『駄目人間』嵯峨惟基特務大佐と機動部隊隊長クバルカ・ラン中佐は生暖かい目で見守っていた。
そんな『特殊な部隊』の意図とは関係なく着々と『力ある者の支配する宇宙』の実現を目指す『廃帝ハド』の野望はゆっくりと動き出しつつあった。
SFお仕事ギャグロマン小説。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】そして、誰もいなくなった
杜野秋人
ファンタジー
「そなたは私の妻として、侯爵夫人として相応しくない!よって婚約を破棄する!」
愛する令嬢を傍らに声高にそう叫ぶ婚約者イグナシオに伯爵家令嬢セリアは誤解だと訴えるが、イグナシオは聞く耳を持たない。それどころか明らかに犯してもいない罪を挙げられ糾弾され、彼女は思わず彼に手を伸ばして取り縋ろうとした。
「触るな!」
だがその手をイグナシオは大きく振り払った。振り払われよろめいたセリアは、受け身も取れないまま仰向けに倒れ、頭を打って昏倒した。
「突き飛ばしたぞ」
「彼が手を上げた」
「誰か衛兵を呼べ!」
騒然となるパーティー会場。すぐさま会場警護の騎士たちに取り囲まれ、彼は「違うんだ、話を聞いてくれ!」と叫びながら愛人の令嬢とともに連行されていった。
そして倒れたセリアもすぐさま人が集められ運び出されていった。
そして誰もいなくなった。
彼女と彼と愛人と、果たして誰が悪かったのか。
これはとある悲しい、婚約破棄の物語である。
◆小説家になろう様でも公開しています。話数の関係上あちらの方が進みが早いです。
3/27、なろう版完結。あちらは全8話です。
3/30、小説家になろうヒューマンドラマランキング日間1位になりました!
4/1、完結しました。全14話。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
冷遇妻に家を売り払われていた男の裁判
七辻ゆゆ
ファンタジー
婚姻後すぐに妻を放置した男が二年ぶりに帰ると、家はなくなっていた。
「では開廷いたします」
家には10億の価値があったと主張し、妻に離縁と損害賠償を求める男。妻の口からは二年の事実が語られていく。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる