1,037 / 1,505
第15章 銃と女
休み明けの朝
しおりを挟む
休み明けの月曜日。誠は前日に買った原付に乗って司法局実働部隊の本部に出勤した。
「おはようございます!」
誠は元気よくそう言って機動部隊の詰め所に入った。
今日もまた、ランとカウラは出勤済みで、かなめはまだ机についていなかった。
「おう、神前来たのか」
ランはそう言うと机に置いた将棋盤から目を放して誠を見上げた。
「また今日もランニングですか?」
明らかに嫌そうな誠を見ると、ランの表情が曇る。
「新人は走ってなんぼだぞ。それが世の中だ」
はっきりとそう言い切るランに誠は苦笑いを浮かべる。
「ああ、今日はさすがに休み明けだからな。西園寺が何か考えているらしい。私にも声をかけてきた」
キーボードをたたきながらカウラはそう言った。
「西園寺さんが?銃ですか?」
誠の頭に浮かぶのはかなめと言えば銃である。
「それも仕事のうちだ。うちは『特殊部隊』だからな」
顔もむけずにカウラはそう言った。
「『特殊部隊』ですか?」
「そうだ『特殊部隊』だ」
誠はカウラがいつもの『特殊な部隊』ではなく、『特殊部隊』と言う所がなぜか気になった。
「よう!おはよう」
詰め所の扉が開くと相変わらず実働部隊の制服の袖を肩までまくり上げた姿のかなめが部屋に闖入してきた。
「西園寺さん。銃の訓練をするんですか?」
「え?ああ、そうだな。ちゃんとオメエの銃は選んどいたから。カウラ、アメリアを連れてこい。アイツは今月まだ火器訓練してねえだろ?」
誠の前で腕組みをしながらかなめはそう言うとそのまま自分の席についた。
「それじゃあ呼んでくる」
そう言うとカウラは立ち上がって機動部隊詰め所を出て行った。
「それじゃあ、行くか」
かなめは机の引き出しから銃の弾の箱をいくつか手に持つとそのままバッグに入れて立ち上がる。
「神前。先に行ってろ。アタシは準備してから行くから」
「分かりました」
誠はそう答えるとそのまま射場に向けて歩き出した。
「おはようございます!」
誠は元気よくそう言って機動部隊の詰め所に入った。
今日もまた、ランとカウラは出勤済みで、かなめはまだ机についていなかった。
「おう、神前来たのか」
ランはそう言うと机に置いた将棋盤から目を放して誠を見上げた。
「また今日もランニングですか?」
明らかに嫌そうな誠を見ると、ランの表情が曇る。
「新人は走ってなんぼだぞ。それが世の中だ」
はっきりとそう言い切るランに誠は苦笑いを浮かべる。
「ああ、今日はさすがに休み明けだからな。西園寺が何か考えているらしい。私にも声をかけてきた」
キーボードをたたきながらカウラはそう言った。
「西園寺さんが?銃ですか?」
誠の頭に浮かぶのはかなめと言えば銃である。
「それも仕事のうちだ。うちは『特殊部隊』だからな」
顔もむけずにカウラはそう言った。
「『特殊部隊』ですか?」
「そうだ『特殊部隊』だ」
誠はカウラがいつもの『特殊な部隊』ではなく、『特殊部隊』と言う所がなぜか気になった。
「よう!おはよう」
詰め所の扉が開くと相変わらず実働部隊の制服の袖を肩までまくり上げた姿のかなめが部屋に闖入してきた。
「西園寺さん。銃の訓練をするんですか?」
「え?ああ、そうだな。ちゃんとオメエの銃は選んどいたから。カウラ、アメリアを連れてこい。アイツは今月まだ火器訓練してねえだろ?」
誠の前で腕組みをしながらかなめはそう言うとそのまま自分の席についた。
「それじゃあ呼んでくる」
そう言うとカウラは立ち上がって機動部隊詰め所を出て行った。
「それじゃあ、行くか」
かなめは机の引き出しから銃の弾の箱をいくつか手に持つとそのままバッグに入れて立ち上がる。
「神前。先に行ってろ。アタシは準備してから行くから」
「分かりました」
誠はそう答えるとそのまま射場に向けて歩き出した。
0
お気に入りに追加
57
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
あなたがそう望んだから
まる
ファンタジー
「ちょっとアンタ!アンタよ!!アデライス・オールテア!」
思わず不快さに顔が歪みそうになり、慌てて扇で顔を隠す。
確か彼女は…最近編入してきたという男爵家の庶子の娘だったかしら。
喚き散らす娘が望んだのでその通りにしてあげましたわ。
○○○○○○○○○○
誤字脱字ご容赦下さい。もし電波な転生者に貴族の令嬢が絡まれたら。攻略対象と思われてる男性もガッチリ貴族思考だったらと考えて書いてみました。ゆっくりペースになりそうですがよろしければ是非。
閲覧、しおり、お気に入りの登録ありがとうございました(*´ω`*)
何となくねっとりじわじわな感じになっていたらいいのにと思ったのですがどうなんでしょうね?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】そして、誰もいなくなった
杜野秋人
ファンタジー
「そなたは私の妻として、侯爵夫人として相応しくない!よって婚約を破棄する!」
愛する令嬢を傍らに声高にそう叫ぶ婚約者イグナシオに伯爵家令嬢セリアは誤解だと訴えるが、イグナシオは聞く耳を持たない。それどころか明らかに犯してもいない罪を挙げられ糾弾され、彼女は思わず彼に手を伸ばして取り縋ろうとした。
「触るな!」
だがその手をイグナシオは大きく振り払った。振り払われよろめいたセリアは、受け身も取れないまま仰向けに倒れ、頭を打って昏倒した。
「突き飛ばしたぞ」
「彼が手を上げた」
「誰か衛兵を呼べ!」
騒然となるパーティー会場。すぐさま会場警護の騎士たちに取り囲まれ、彼は「違うんだ、話を聞いてくれ!」と叫びながら愛人の令嬢とともに連行されていった。
そして倒れたセリアもすぐさま人が集められ運び出されていった。
そして誰もいなくなった。
彼女と彼と愛人と、果たして誰が悪かったのか。
これはとある悲しい、婚約破棄の物語である。
◆小説家になろう様でも公開しています。話数の関係上あちらの方が進みが早いです。
3/27、なろう版完結。あちらは全8話です。
3/30、小説家になろうヒューマンドラマランキング日間1位になりました!
4/1、完結しました。全14話。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
仰っている意味が分かりません
水姫
ファンタジー
お兄様が何故か王位を継ぐ気満々なのですけれど、何を仰っているのでしょうか?
常識知らずの迷惑な兄と次代の王のやり取りです。
※過去に投稿したものを手直し後再度投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる