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第26章 決起の日
状況開始
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「醍醐さんには逃げられたか……」
清原の言葉に安東は静かに頷いた。陸軍省大臣室。すでに西園寺内閣での陸軍大臣である原大将は地下の武器庫に西園寺派の将校達と共に監禁されていた。陸軍省は清原一派の決起軍が制圧。すでに他の象徴にも武装した同志が突入を開始しており、帝都の制圧もまもなくと思われていた。
「まもなく主要な官庁、マスコミ、企業の制圧は完了します。残りは九条平の近衛師団に立てこもっているかあるいは……」
大臣室の前を駆け回る決起部隊の隊員の軍靴の音を気にしながら安東は静かに恩のある上官を見据えた。第三艦隊の留守を突いての挙兵後の状況は予定通りに進行している。一方で清原達の決起を見込んで醍醐がシンパの伝で近隣コロニーの常備軍を集めるため動き回っていることもすべては計算のうちだった。
「あとは問題になるのは西園寺卿だが……首相官邸は空振りだったようだな」
清原はそう言って大臣の執務机の端末を開いた。そこには西園寺家の本邸の表玄関が映っていた。機動部隊と対峙する一人の女性に彼は目を引かれた。
「西園寺の鬼姫か……」
淡い桜色のはかま姿で鉢巻を締めなぎなたを手に床机に座って決起部隊をにらみつける美女。その様子はきわめてシュールな光景だった。
「こちらの部隊には知らせてあるのか?康子さんの能力とかを」
「知らせていません。知らせても信じないでしょうから」
淡々と答える安東の姿に多少不機嫌になりながらにらみ合いを続ける様子を眺める清原。だが二人とも康子の『空間干渉能力』と『超活性細胞因子所持体質』と言う言葉は発することができないでいた。
空間干渉能力は任意の空間の時間軸をずらしたりその中の平面を切り取ってしまうと言う能力と安東は理解していた。さらに超活性細胞因子とは理性の制御下では細胞が常に異常な勢いで再生を行なう事実上の『不死』の存在であると言う話と聞いていた。そんな事実上地球人の血統の強い胡州人には珍しい体質の攻撃的な女傑相手に普通の部隊でどうこうできることなど二人とも期待はしてはいなかった。とりあえず西園寺の拠点を潰して二度と立て直れなくすれば頭を下げに出てくる。それを待つと言うのが二人の思惑だった。
西園寺の投降に期待を寄せている恩人に安東はさらに言葉を続けた。
「それとこれもあまりいいニュースではないですが……」
「言いたまえ」
焦っているように食い気味にしゃべる清原に安東は少しばかり不安を覚えていた。
「現在大麗での同盟機構設立準備会議に出席中のムジャンタ・ラスコー陛下ですが……」
「偽者だろ?あの人が今の状況を見逃すわけが無いよ。実際彼の被官の池君と佐賀君が我々の支援に回っているのが信じられないくらいだ」
驚く様子の無い清原。その姿に安東は一抹の不安を覚えた。
「事態は悪い方には進んでいない。すべてが予定通りだ。後は……」
そう言うと清原は机の端末を操作する。そこに移るのは主な嵯峨家の被官達だった。
「間違いないのは嵯峨が今回の戦いには家臣達に身の振り方は自由にと伝えていることだ。とりあえず地下の佐賀高家卿と池卿はこちらに取り込んだ……」
髭の目立つ凡庸な顔立ちの佐賀高家侯爵。先代の西園寺家当主、西園寺重基公爵の気まぐれで彼の三男の嵯峨惟基が跡目を継がなければ自分が嵯峨の名を名乗れたと年中口にしている反骨の男。彼が烏丸に擦り寄ってきたのは当然だと安東も思っていた。だが嵯峨の三侯爵の中で池幸重(いけゆきしげ)が同調するとは安東も思っていなかった。先の地球との戦いで火星奪還に燃える地球軍を巧みな用兵で翻弄した陸軍の策士。西園寺派の重鎮でアフリカ戦線で勇名を轟かせた醍醐文隆将軍とは同じ地球方面軍で戦った同志である。たとえ陸軍では烏丸派が優勢だとは言え、そちらに尻尾を振る理由が池には見つからなかった。
「浮かないようだな『胡州の侍』殿は」
そう言ってにやりと笑う清原の顔。正直安東はそう言うところがこの恩人の嫌いなところだった。妙に自分の手柄を誇って見せる。実際池の説得を行なったのは清原であり、他の誰もが説得はできないだろうと思っていた池を引きずり込んだことで陸軍では醍醐卿の勢力を大きく削ぐことに成功したのは事実だった。
「胡州南極基地の防衛部隊……あまりに鍵を握りすぎていると思うんですが……」
「だからだよ。醍醐君も馬鹿じゃない。決起までに相当数の陸軍士官の行方が消えていると言う報告もあった。いくつかの地表コロニーの防衛部隊が我々に対して音信を途絶しているところから見て彼らを率いて宇宙に上がって決戦を挑むのが醍醐君のプランだろう……だから彼を宇宙に上げないためには南極基地の防衛部隊を引き込む必要があるんだ。それくらいは分かるだろ?」
時々見せる相手を見下すような表情の清原。実際主義主張ではなく清原と言う人物が嫌いで西園寺派についている将校がかなりいるのも安東には分かった。ただそれだけ説明をしても納得しないような安藤に清原は不機嫌そうな態度になる。同時に大臣の執務机に来客が告げられた。
「私だ」
『烏丸卿がお見えになりました』
「そうか。では私が行こう。それと安東君」
得意げに顔を上げる上官に仏頂面しか見せられない安東。その様子に少しばかり顔をゆがめた後、満面の笑みで清原は立ち上がって安東の肩を叩いた。
「大丈夫だ、気にすることは無いよ……そうだ。このところ家にも帰っていないだろ?たまには顔を出して恭子さんを安心させてやれ」
そう言うと清原は笑みを浮かべて大臣室を出て行く。安東は相変わらず腑に落ちない表情で恩人に続いて居心地の悪い陸軍大臣の執務室を後にした。
清原の言葉に安東は静かに頷いた。陸軍省大臣室。すでに西園寺内閣での陸軍大臣である原大将は地下の武器庫に西園寺派の将校達と共に監禁されていた。陸軍省は清原一派の決起軍が制圧。すでに他の象徴にも武装した同志が突入を開始しており、帝都の制圧もまもなくと思われていた。
「まもなく主要な官庁、マスコミ、企業の制圧は完了します。残りは九条平の近衛師団に立てこもっているかあるいは……」
大臣室の前を駆け回る決起部隊の隊員の軍靴の音を気にしながら安東は静かに恩のある上官を見据えた。第三艦隊の留守を突いての挙兵後の状況は予定通りに進行している。一方で清原達の決起を見込んで醍醐がシンパの伝で近隣コロニーの常備軍を集めるため動き回っていることもすべては計算のうちだった。
「あとは問題になるのは西園寺卿だが……首相官邸は空振りだったようだな」
清原はそう言って大臣の執務机の端末を開いた。そこには西園寺家の本邸の表玄関が映っていた。機動部隊と対峙する一人の女性に彼は目を引かれた。
「西園寺の鬼姫か……」
淡い桜色のはかま姿で鉢巻を締めなぎなたを手に床机に座って決起部隊をにらみつける美女。その様子はきわめてシュールな光景だった。
「こちらの部隊には知らせてあるのか?康子さんの能力とかを」
「知らせていません。知らせても信じないでしょうから」
淡々と答える安東の姿に多少不機嫌になりながらにらみ合いを続ける様子を眺める清原。だが二人とも康子の『空間干渉能力』と『超活性細胞因子所持体質』と言う言葉は発することができないでいた。
空間干渉能力は任意の空間の時間軸をずらしたりその中の平面を切り取ってしまうと言う能力と安東は理解していた。さらに超活性細胞因子とは理性の制御下では細胞が常に異常な勢いで再生を行なう事実上の『不死』の存在であると言う話と聞いていた。そんな事実上地球人の血統の強い胡州人には珍しい体質の攻撃的な女傑相手に普通の部隊でどうこうできることなど二人とも期待はしてはいなかった。とりあえず西園寺の拠点を潰して二度と立て直れなくすれば頭を下げに出てくる。それを待つと言うのが二人の思惑だった。
西園寺の投降に期待を寄せている恩人に安東はさらに言葉を続けた。
「それとこれもあまりいいニュースではないですが……」
「言いたまえ」
焦っているように食い気味にしゃべる清原に安東は少しばかり不安を覚えていた。
「現在大麗での同盟機構設立準備会議に出席中のムジャンタ・ラスコー陛下ですが……」
「偽者だろ?あの人が今の状況を見逃すわけが無いよ。実際彼の被官の池君と佐賀君が我々の支援に回っているのが信じられないくらいだ」
驚く様子の無い清原。その姿に安東は一抹の不安を覚えた。
「事態は悪い方には進んでいない。すべてが予定通りだ。後は……」
そう言うと清原は机の端末を操作する。そこに移るのは主な嵯峨家の被官達だった。
「間違いないのは嵯峨が今回の戦いには家臣達に身の振り方は自由にと伝えていることだ。とりあえず地下の佐賀高家卿と池卿はこちらに取り込んだ……」
髭の目立つ凡庸な顔立ちの佐賀高家侯爵。先代の西園寺家当主、西園寺重基公爵の気まぐれで彼の三男の嵯峨惟基が跡目を継がなければ自分が嵯峨の名を名乗れたと年中口にしている反骨の男。彼が烏丸に擦り寄ってきたのは当然だと安東も思っていた。だが嵯峨の三侯爵の中で池幸重(いけゆきしげ)が同調するとは安東も思っていなかった。先の地球との戦いで火星奪還に燃える地球軍を巧みな用兵で翻弄した陸軍の策士。西園寺派の重鎮でアフリカ戦線で勇名を轟かせた醍醐文隆将軍とは同じ地球方面軍で戦った同志である。たとえ陸軍では烏丸派が優勢だとは言え、そちらに尻尾を振る理由が池には見つからなかった。
「浮かないようだな『胡州の侍』殿は」
そう言ってにやりと笑う清原の顔。正直安東はそう言うところがこの恩人の嫌いなところだった。妙に自分の手柄を誇って見せる。実際池の説得を行なったのは清原であり、他の誰もが説得はできないだろうと思っていた池を引きずり込んだことで陸軍では醍醐卿の勢力を大きく削ぐことに成功したのは事実だった。
「胡州南極基地の防衛部隊……あまりに鍵を握りすぎていると思うんですが……」
「だからだよ。醍醐君も馬鹿じゃない。決起までに相当数の陸軍士官の行方が消えていると言う報告もあった。いくつかの地表コロニーの防衛部隊が我々に対して音信を途絶しているところから見て彼らを率いて宇宙に上がって決戦を挑むのが醍醐君のプランだろう……だから彼を宇宙に上げないためには南極基地の防衛部隊を引き込む必要があるんだ。それくらいは分かるだろ?」
時々見せる相手を見下すような表情の清原。実際主義主張ではなく清原と言う人物が嫌いで西園寺派についている将校がかなりいるのも安東には分かった。ただそれだけ説明をしても納得しないような安藤に清原は不機嫌そうな態度になる。同時に大臣の執務机に来客が告げられた。
「私だ」
『烏丸卿がお見えになりました』
「そうか。では私が行こう。それと安東君」
得意げに顔を上げる上官に仏頂面しか見せられない安東。その様子に少しばかり顔をゆがめた後、満面の笑みで清原は立ち上がって安東の肩を叩いた。
「大丈夫だ、気にすることは無いよ……そうだ。このところ家にも帰っていないだろ?たまには顔を出して恭子さんを安心させてやれ」
そう言うと清原は笑みを浮かべて大臣室を出て行く。安東は相変わらず腑に落ちない表情で恩人に続いて居心地の悪い陸軍大臣の執務室を後にした。
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