722 / 1,503
第13章 厄介なお出かけ
非常事態
しおりを挟む
そこにはセーラー服姿の少女が立っていた。なじみのお好み焼き屋の一人娘、家村小夏だった。
「あれ?小夏ちゃんじゃないの。学校は?」
「今日は学年末テストで半日で終わりです。それより皆さん……師匠を知りませんか?」
入り口で立ったままいつも『師匠』と慕うシャムのことを口にする小夏の口元が振えているのを誠達は見逃さなかった。
「シャムちゃん?何かあったの?」
何気ないアイシャの言葉に神妙な顔の小夏はそのまま彼女の正面の椅子まで行くと腰をかけた。
「最近連絡がないんです。それで今日、電話を入れてみたら……隊にも出てないらして……」
思わずカウラと誠は顔を見合わせた。
「ああ、あの娘は有給たくさん残ってるから」
「違うんです!それだけじゃなくてグリンも一緒にいなくなって」
小夏の言葉に場が瞬時に凍り付いた。グリン。フルネームはグレゴリウス16世という名前のコンロンオオヒグマの子供である。子供と言っても成長すれば10メートルにもなるコンロンオオヒグマである。優に5メートルはあるあの巨大な熊が行方不明となると問題は質が変わってくる。
「警察には……ってうちに連絡がないってことはランちゃんは手を出さないつもりね……」
「でもあの巨大な熊が行方不明なんだぞ。クバルカ中佐……何を考えているのか……」
こう言う問題では最初からなにもしない隊長の嵯峨を無視して副部隊長格のクバルカ・ラン中佐にアイシャとカウラの心は向かう。
「でもあれだけの巨大な熊ですよ……歩いていたら見つかるでしょ……」
苦笑いを浮かべながら呟く誠の顔をアイシャはまじまじと見た後大きなため息をついた。
「誠ちゃん……自分の胸に手を当てて考えてごらんなさいな。あなたもあの娘も法術師。干渉空間を展開して自由に移動できる訳よ……」
「あ!」
誠も言われてみて初めて思い出した。干渉空間を展開して空間転移すれば相当な長距離の移動が可能である。それならば巨大な熊が見つからない理由もわかる。その視線の先では呆れた顔でカウラが誠を見つめている。その視線に誠はただ申し訳なくて俯いてしまった。
「でもどこに……遼南まで跳ばれてたらまずいわね」
「遼南ですか!」
アイシャの一言に小夏が叫びを上げる。シャムの出身地遼南。この東都からは数千キロ西の山奥がシャムの育った森のある山岳地域である。コンロンオオヒグマを初めとする猛獣が暮らす広大な大自然を一匹の熊と小さな女の子を捜して走り回るなどとうてい無理な話だった。
「それは無いな」
確信のある語調でカウラが断言する。そのあまりにはっきりとした口調にアイシャは感心しながらその切れ長の視線を投げた。
「この前入国手続きの件でナンバルゲニアには話をしたんだ。空間転移で跳んで他国に入国することは不法入国になると教えてやったらちゃんとうなづいていた」
「なに?それだけの理由?」
呆れるアイシャだがシャムの単純な思考を考えると誠もカウラに同調しなければならなかった。
「でも師匠だったらそう考えますね。それで心当たりは?」
小夏の言葉にアイシャは携帯端末を取り出す。
「あれだけの熊を連れていたらニュースになるか……ただニュースになるようじゃ困るんだがな」
カウラは思わず苦笑いを浮かべる。その落ち着いた様子に誠は思わず顔を向けた。
「グリンは臆病だからな。だがそれだけに心配だ。兵隊でもそうだが落ち着きのない臆病な奴ほど手に負えないものは無いからな。本当に何をするか分からない……」
「駄目ね。まるで手がかりは無し!ただでさえ吉田さんの情報もないというのに今度はその相棒が行方不明?」
カウラの言葉が終わるのを待っていたかのようにアイシャが天を見上げる。
「誰にも見られていない場所ですか……ナンバルゲニア中尉はイノシシ狩りをしますよね。その場所とか……」
そんな誠の思いつきにアイシャとカウラは顔を見合わせたがすぐに諦めたと言うように首を振る。
「師匠は狩り場を誰にも教えませんから……まあイノシシの被害が出ているところは決まってますから場所の限定は出来るでしょうが……」
小夏が呟くと誠もその広大な農地と雑木林を想像して呆然とした。豊川市の西には広大な山々が連なっている。その山々のどこかに潜む熊と少女を見つけるのも十分に骨が折れる話だった。
だがそんな決断のつかない誠に苛立ったように素早くアイシャが立ち上がる。
「ぐだぐだ話していても始まらないわね……小夏ちゃんは島田君に連絡を入れて。急ぎでない仕事をしている技術部員とかえでちゃんに捜索を頼むわ。それと誠ちゃん……」
「はい?」
誠の間抜けな返事にアイシャは大きくため息をついた。
「今、寮にいる面子を集めてちょうだい。方策を練るから」
アイシャに言われると誠はそのまま立ち上がった。
食堂を飛び出すとそのまま玄関に向かう。玄関にはその日の寮に住む隊員の行動予定表があった。
「西川さん、大西さん、シュミット先輩……」
おそらく演習準備に余念のない明華に絞られて泥のように眠っているであろう古参の下士官を起こすのは気が引けるがカウラの言うように非常事態だった。ちょうどそこに外から帰ってきた菰田の姿が見えた。
「おう、神前。また……」
嫌らしい菰田の目だがそんなことを気にしてられる状況では無かった。
「先輩!大変です!ナンバルゲニア中尉がグリンを連れてどこかに消えちゃったんです!」
すぐに菰田の顔色が変わる。菰田は元々、管理部の幹部としてグリンの飼育に反対していた。その恐れていた最悪の事態が今、目の前にある。
「分かった。すぐに放送を流して寮に残っている連中を集める。お前はシュペルター中尉の部屋に行け」
「え?でも放送を……」
誠の口答えに菰田は呆れたような表情を浮かべた。
「あの人がそんなもんで起きるか!鍵は掛かってないはずだからそのまま飛び込んでひっぱたいて起こせ!俺が許可する」
それだけ言うと菰田はそのまま寮の廊下を駆け出していった。
「あれ?小夏ちゃんじゃないの。学校は?」
「今日は学年末テストで半日で終わりです。それより皆さん……師匠を知りませんか?」
入り口で立ったままいつも『師匠』と慕うシャムのことを口にする小夏の口元が振えているのを誠達は見逃さなかった。
「シャムちゃん?何かあったの?」
何気ないアイシャの言葉に神妙な顔の小夏はそのまま彼女の正面の椅子まで行くと腰をかけた。
「最近連絡がないんです。それで今日、電話を入れてみたら……隊にも出てないらして……」
思わずカウラと誠は顔を見合わせた。
「ああ、あの娘は有給たくさん残ってるから」
「違うんです!それだけじゃなくてグリンも一緒にいなくなって」
小夏の言葉に場が瞬時に凍り付いた。グリン。フルネームはグレゴリウス16世という名前のコンロンオオヒグマの子供である。子供と言っても成長すれば10メートルにもなるコンロンオオヒグマである。優に5メートルはあるあの巨大な熊が行方不明となると問題は質が変わってくる。
「警察には……ってうちに連絡がないってことはランちゃんは手を出さないつもりね……」
「でもあの巨大な熊が行方不明なんだぞ。クバルカ中佐……何を考えているのか……」
こう言う問題では最初からなにもしない隊長の嵯峨を無視して副部隊長格のクバルカ・ラン中佐にアイシャとカウラの心は向かう。
「でもあれだけの巨大な熊ですよ……歩いていたら見つかるでしょ……」
苦笑いを浮かべながら呟く誠の顔をアイシャはまじまじと見た後大きなため息をついた。
「誠ちゃん……自分の胸に手を当てて考えてごらんなさいな。あなたもあの娘も法術師。干渉空間を展開して自由に移動できる訳よ……」
「あ!」
誠も言われてみて初めて思い出した。干渉空間を展開して空間転移すれば相当な長距離の移動が可能である。それならば巨大な熊が見つからない理由もわかる。その視線の先では呆れた顔でカウラが誠を見つめている。その視線に誠はただ申し訳なくて俯いてしまった。
「でもどこに……遼南まで跳ばれてたらまずいわね」
「遼南ですか!」
アイシャの一言に小夏が叫びを上げる。シャムの出身地遼南。この東都からは数千キロ西の山奥がシャムの育った森のある山岳地域である。コンロンオオヒグマを初めとする猛獣が暮らす広大な大自然を一匹の熊と小さな女の子を捜して走り回るなどとうてい無理な話だった。
「それは無いな」
確信のある語調でカウラが断言する。そのあまりにはっきりとした口調にアイシャは感心しながらその切れ長の視線を投げた。
「この前入国手続きの件でナンバルゲニアには話をしたんだ。空間転移で跳んで他国に入国することは不法入国になると教えてやったらちゃんとうなづいていた」
「なに?それだけの理由?」
呆れるアイシャだがシャムの単純な思考を考えると誠もカウラに同調しなければならなかった。
「でも師匠だったらそう考えますね。それで心当たりは?」
小夏の言葉にアイシャは携帯端末を取り出す。
「あれだけの熊を連れていたらニュースになるか……ただニュースになるようじゃ困るんだがな」
カウラは思わず苦笑いを浮かべる。その落ち着いた様子に誠は思わず顔を向けた。
「グリンは臆病だからな。だがそれだけに心配だ。兵隊でもそうだが落ち着きのない臆病な奴ほど手に負えないものは無いからな。本当に何をするか分からない……」
「駄目ね。まるで手がかりは無し!ただでさえ吉田さんの情報もないというのに今度はその相棒が行方不明?」
カウラの言葉が終わるのを待っていたかのようにアイシャが天を見上げる。
「誰にも見られていない場所ですか……ナンバルゲニア中尉はイノシシ狩りをしますよね。その場所とか……」
そんな誠の思いつきにアイシャとカウラは顔を見合わせたがすぐに諦めたと言うように首を振る。
「師匠は狩り場を誰にも教えませんから……まあイノシシの被害が出ているところは決まってますから場所の限定は出来るでしょうが……」
小夏が呟くと誠もその広大な農地と雑木林を想像して呆然とした。豊川市の西には広大な山々が連なっている。その山々のどこかに潜む熊と少女を見つけるのも十分に骨が折れる話だった。
だがそんな決断のつかない誠に苛立ったように素早くアイシャが立ち上がる。
「ぐだぐだ話していても始まらないわね……小夏ちゃんは島田君に連絡を入れて。急ぎでない仕事をしている技術部員とかえでちゃんに捜索を頼むわ。それと誠ちゃん……」
「はい?」
誠の間抜けな返事にアイシャは大きくため息をついた。
「今、寮にいる面子を集めてちょうだい。方策を練るから」
アイシャに言われると誠はそのまま立ち上がった。
食堂を飛び出すとそのまま玄関に向かう。玄関にはその日の寮に住む隊員の行動予定表があった。
「西川さん、大西さん、シュミット先輩……」
おそらく演習準備に余念のない明華に絞られて泥のように眠っているであろう古参の下士官を起こすのは気が引けるがカウラの言うように非常事態だった。ちょうどそこに外から帰ってきた菰田の姿が見えた。
「おう、神前。また……」
嫌らしい菰田の目だがそんなことを気にしてられる状況では無かった。
「先輩!大変です!ナンバルゲニア中尉がグリンを連れてどこかに消えちゃったんです!」
すぐに菰田の顔色が変わる。菰田は元々、管理部の幹部としてグリンの飼育に反対していた。その恐れていた最悪の事態が今、目の前にある。
「分かった。すぐに放送を流して寮に残っている連中を集める。お前はシュペルター中尉の部屋に行け」
「え?でも放送を……」
誠の口答えに菰田は呆れたような表情を浮かべた。
「あの人がそんなもんで起きるか!鍵は掛かってないはずだからそのまま飛び込んでひっぱたいて起こせ!俺が許可する」
それだけ言うと菰田はそのまま寮の廊下を駆け出していった。
0
お気に入りに追加
57
あなたにおすすめの小説
特殊装甲隊 ダグフェロン 『廃帝と永遠の世紀末』 第三部 『暗黒大陸』
橋本 直
SF
遼州司法局も法術特捜の発足とともに実働部隊、機動隊、法術特捜の三部体制が確立することとなった。
それまで東和陸軍教導隊を兼務していた小さな隊長、クバルカ・ラン中佐が実働部隊副隊長として本異動になることが決まった。
彼女の本拠地である東和陸軍教導隊を訪ねた神前誠に法術兵器の実験に任務が課せられた。それは広域にわたり兵士の意識を奪ってしまうという新しい発想の非破壊兵器だった。
実験は成功するがチャージの時間等、運用の難しい兵器と判明する。
一方実働部隊部隊長嵯峨惟基は自分が領邦領主を務めている貴族制国家甲武国へ飛んだ。そこでは彼の両方を西園寺かなめの妹、日野かえでに継がせることに関する会議が行われる予定だった。
一方、南の『魔窟』と呼ばれる大陸ベルルカンの大国、バルキスタンにて総選挙が予定されており、実働部隊も支援部隊を派遣していた。だが選挙に不満を持つ政府軍、反政府軍の駆け引きが続いていた。
嵯峨は万が一の両軍衝突の際アメリカの介入を要請しようとする兄である西園寺義基のシンパである甲武軍部穏健派を牽制しつつ貴族の群れる会議へと向かった。
そしてそんな中、バルキスタンで反政府軍が機動兵器を手に入れ政府軍との全面衝突が発生する。
誠は試験が済んだばかりの非破壊兵器を手に戦線の拡大を防ぐべく出撃するのだった。
法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 野球と海と『革命家』
橋本 直
SF
その文明は出会うべきではなかった
その人との出会いは歓迎すべきものではなかった
これは悲しい『出会い』の物語
『特殊な部隊』と出会うことで青年にはある『宿命』がせおわされることになる
法術装甲隊ダグフェロン 第二部
遼州人の青年『神前誠(しんぜんまこと)』が発動した『干渉空間』と『光の剣(つるぎ)により貴族主義者のクーデターを未然に防止することが出来た『近藤事件』が終わってから1か月がたった。
宇宙は誠をはじめとする『法術師』の存在を公表することで混乱に陥っていたが、誠の所属する司法局実働部隊、通称『特殊な部隊』は相変わらずおバカな生活を送っていた。
そんな『特殊な部隊』の運用艦『ふさ』艦長アメリア・クラウゼ中佐と誠の所属するシュツルム・パンツァーパイロット部隊『機動部隊第一小隊』のパイロットでサイボーグの西園寺かなめは『特殊な部隊』の野球部の夏合宿を企画した。
どうせろくな事が起こらないと思いながら仕事をさぼって参加する誠。
そこではかなめがいかに自分とはかけ離れたお嬢様で、貴族主義の国『甲武国』がどれほど自分の暮らす永遠に続く20世紀末の東和共和国と違うのかを誠は知ることになった。
しかし、彼を待っていたのは『法術』を持つ遼州人を地球人から解放しようとする『革命家』の襲撃だった。
この事件をきっかけに誠の身辺警護の必要性から誠の警護にアメリア、かなめ、そして無表情な人造人間『ラスト・バタリオン』の第一小隊小隊長カウラ・ベルガー大尉がつくことになる。
これにより誠の暮らす『男子下士官寮』は有名無実化することになった。
そんなおバカな連中を『駄目人間』嵯峨惟基特務大佐と機動部隊隊長クバルカ・ラン中佐は生暖かい目で見守っていた。
そんな『特殊な部隊』の意図とは関係なく着々と『力ある者の支配する宇宙』の実現を目指す『廃帝ハド』の野望はゆっくりと動き出しつつあった。
SFお仕事ギャグロマン小説。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
「おまえを愛することはない!」と言ってやったのに、なぜ無視するんだ!
七辻ゆゆ
ファンタジー
俺を見ない、俺の言葉を聞かない、そして触れられない。すり抜ける……なぜだ?
俺はいったい、どうなっているんだ。
真実の愛を取り戻したいだけなのに。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
てめぇの所為だよ
章槻雅希
ファンタジー
王太子ウルリコは政略によって結ばれた婚約が気に食わなかった。それを隠そうともせずに臨んだ婚約者エウフェミアとの茶会で彼は自分ばかりが貧乏くじを引いたと彼女を責める。しかし、見事に返り討ちに遭うのだった。
『小説家になろう』様・『アルファポリス』様の重複投稿、自サイトにも掲載。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
学園長からのお話です
ラララキヲ
ファンタジー
学園長の声が学園に響く。
『昨日、平民の女生徒の食べていたお菓子を高位貴族の令息5人が取り囲んで奪うという事がありました』
昨日ピンク髪の女生徒からクッキーを貰った自覚のある王太子とその側近4人は項垂れながらその声を聴いていた。
学園長の話はまだまだ続く……
◇テンプレ乙女ゲームになりそうな登場人物(しかし出てこない)
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げています。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる