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第28章 ニューカマー
調査結果
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「そんなバカ話はさて置いて、皆さんに集まってもらったのは例の遼南から寝返った反乱軍の07式を潰した法術師ですが」
茜の言葉に浮ついていた室内の表情が変わった。嵯峨も手にした端末を操作して全員に見えるように机の上のモニターを調整した。
そこには誠の機体からの映像が映し出されていた。法術範囲を引き裂いて進んでくる07式が急に立ち止まり、コックピット周辺を赤く染めた。そして内部からの爆発で焼け焦げる胴体が映し出される。つんのめるようにして機体はそのまま倒れこんだ。その時間、十秒にも満たない映像が展開される。
「ランはこの芸当を見せた人物が先日、豊川市内で神前達を前に法術の力のデモンストレーションをした人物と同一人物と言ってるけど……隊長はどう思われますか?」
明華の言葉に嵯峨はただ首をひねるばかりだった。そして静かにタバコの箱に手を伸ばす。そして視線を娘の茜へと向けた。
「許大佐のおっしゃる可能性は高いとは思いますけれど確定条件ではないですわね。確かに私もいろいろとデータをいただきましたが、炎熱系の法術と空間制御系の法術の相性が悪いのは確かなのですが……」
茜はそう言いながらシンを見上げる。
「確かに両方をこれだけの短い時間で的確に展開すると言うのは私には無理です。ですが、訓練次第でなんとかならないかと言うとできそうだと言うのが私の結論です」
はっきりと断定する発火能力のある法術師であるシンの言葉に嵯峨の顔はさらに渋いものになった。
「まあそれなりの実力のある法術師と訓練施設を持つ第三者の介入か。あまり面白い話じゃねえな。しかも偶然ここにそんな人物がいたなんてのはどう考えてもありえる話じゃねえ。明らかにこの法術を使った人物は最低でも神前に関心があってベルルカンくんだりまでついて来る人間に絞られるわけだ。それでだ」
そう言うと嵯峨はモニターに表を展開させた。
「カント将軍の裏帳簿ですか。それなら……」
「結局同盟にくさびを打とうという魂胆だったアメリカさんにはこいつで手を打ってもらったんだ。生きたままカント将軍を引き渡せばどんないちゃもんをつけられて同盟解体の布石を打たれるかわかったもんじゃねえ。そのためにご当人がお亡くなりになっていただいた。あちらも遼州星系内での活動を規制する条約に調印している以上、あまりごねれば自分の首を絞めることはわかっているだろうからね」
そう言うと嵯峨は取り出したタバコに火をつけて話を続ける。
「胡州が協力する見込みが無くなったからには、そう突っ込んでこの件を騒ぎ立てるのは一文にもならないくらいの分別はあるだろ。それにベルルカン大陸の他の失敗国家の独裁者達も命は惜しいからな。しばらくは自重してくれるだろう。まったく俺も人が良いねえ、こんなに俺のことが大嫌いな人達の弱みを消し去ってあげたんだから」
名前は消されてはいるが、誠にもわかるそのすさまじい金額の並んでいる帳簿に一同は目を丸くしていた。
「まあ隊長を嫌っているVIPには別のところで煮え湯を飲ませるつもりなんじゃないですか?」
明華の言葉に一同は笑い声を漏らした。だが、その中で伏せるまでもなく名前が空欄になっている部分がスクロールされてきた。
「いくつか名前が入って無いですね」
カウラの言葉に嵯峨はそれまで机の背もたれに投げ出していた体を起こした。
「名前が無いというよりも書く必要が無い、書きたくない人がこれだけの金額の利益を得ていたと言うことだな」
名前の記載のない人物の入金欄には他とは二桁違う金額が並ぶ。それを眺める嵯峨の言葉に一同はしばらく彼が何を言おうとしているかわからずにいた。
「名前を書きたくない……そんな人に金を流したんですか?なんで?」
呆然と帳簿を見つめる誠の背中に鋭い声が飛ぶ。
「それがわかれば苦労しないわよ。お父様。この金銭の流れの裏づけは取れているのかしら?」
茜が急に身を乗り出す。
「吉田、どうだ?」
「他の面々は証拠がそれなりにあるんですが……こいつだけはどうしても足がついてないんですよ。まるで直接集金人が取り立てに来ていたみたいで……まあ別ルートで大量の金塊をカント将軍は購入しているという裏が取れましたからおそらくその金が使われた可能性は高いですね」
吉田の言葉に逆に茜は目の色を変えた。
「つまり、何時でもカント将軍に会って金塊を取りに行ける立場にいた人物と言うことになりますわね。干渉空間を展開して転移できる法術師なら……いつでも出入りが可能になると……」
その言葉にかなめは複雑な表情を浮かべて茜の姿を眺めていた。
「まあそう言うことになるわけだが、まあそこまで慎重な人物となれば、記録に残るような会い方はしてるわけがねえよな?」
嵯峨はそう言うとタバコをくわえながらかなめを見つめた。
「はいはい、アタシの顔で東都の租界のシンジケートをどうにか探れって言うんだろ?どこかのお上品なお嬢様とは違ってシンジケートが入り乱れた『東都戦争』じゃいろいろ変わった連中に世話になったからな。いろいろコネがある。胡州陸軍特殊潜行隊の経験も、今となっては便利なもんだ」
「期待していますわよ、『胡州の山犬』さん」
東都での破壊行為で裏社会を恐れさせたと言うかなめの二つ名を茜が微笑んで口にする。かなめは聞き飽きたと言うように軽く右手を上げて誠の口をふさいだ。
「ですがこの入金を受け取ってた人物はなんで今回の我々のバルキスタンへの出動を妨害しなかったんでしょうか?これだけの資金があれば、同盟首脳部や各国政府の高官に働きかけて出動を辞めさせることだってできたはずなのに」
カウラのそんな言葉に嵯峨は頭を掻いた。
「もうカント将軍相手には十分に稼いだってことだろ?それにこういうやばい仕事は引き際が大切だ。その点じゃあこの金塊をもらった人はそれなりに知恵のある人物ってことだろ?」
「さっきから隊長の顔を見ているとまるで神前曹長を助けた法術師と金塊を譲り受けた人物が同一人物であるような感じに聞こえるんですが……」
マリアのその言葉に嵯峨はタバコをくわえながら下を向く。
「そうだよ、少なくとも現時点では俺はそれが同一人物だと思っている。まあ8分くらいはそう言うつもりで話しているんだけどな。そうでなければ誠にこれほど頻繁に法術師をぶつけている理由が説明できねえよ」
小さな国の国家予算規模の金塊を手にした法術訓練施設を保有するテロリストが目的もわからず行動している。誠は自分の背筋が凍るのを感じていた。
「それとこのことは内密にな。俺がもしその組織のトップにいれば金塊と法術組織のつながりを探るような行動をとる公的組織があれば全力で潰しにかかるぜ。これだけの支援をバルキスタンから引き出せる人物が間抜けな人間であるわけがねえだろ?俺達は間抜けなふりをしてお仕事に励む。上から目を付けられないためにはそれしかない」
この場にいる誰もが嵯峨の意図を汲み取ってうなづく。そして東和軍や同盟司法局に対してもこれが秘匿されるべき話だと言うことは誠にもわかってきた。
「まあつまらない話はこれくらいにしておくか?」
そう言った嵯峨の表情が急に緩んだ。
「まずは人間最初が肝心だ。とりあえずうち流の歓迎を第三小隊の皆さんにもしてあげようじゃねえの」
タバコを吸い終えた嵯峨はそう言うと立ち上がった。
「まあ急な転属だからうちの歓迎は明日以降に……でもあまさき屋くらいは今日行きましょうよ」
手を叩いて明華が微笑む。酒が飲めると聞いてかなめが表情を緩める。
「それじゃあ明華、春子さんへの連絡頼むわ。じゃあ解散だな」
そう言って再びタバコに火をつける嵯峨。明華達は部屋を出て行く。
「かなめ坊、かえでの奴と仲良くな!」
「できるか馬鹿!」
部屋を出ようとする誠とカウラの背中にかなめの捨て台詞が響く。
「お姉さま!」
突然司法局実働部隊詰め所から声が響く。かなめはその声を聴くと急に誠達に背を向けてそのまま廊下を走って消えていく。
「僕の何がいけないんだろう?」
詰め所から顔を出したかえでは、そう言って耳にかかる後れ毛を弄りながら誠をにらみつける。誠はその迫力に押されて立ち往生した。かえでは司法局実働部隊の東和軍と同じオリーブドラブの男性佐官用の制服に着替えて同じ姿の渡辺を従えて立っていた。
「どうぞ……よろしく……」
震えながら挨拶を搾り出す誠をかえでは冷たい視線で見つめる。
カウラはあきれ果てたというようにただ同情するような視線を誠に投げかけていた。
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はっきりと断定する発火能力のある法術師であるシンの言葉に嵯峨の顔はさらに渋いものになった。
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「まあ隊長を嫌っているVIPには別のところで煮え湯を飲ませるつもりなんじゃないですか?」
明華の言葉に一同は笑い声を漏らした。だが、その中で伏せるまでもなく名前が空欄になっている部分がスクロールされてきた。
「いくつか名前が入って無いですね」
カウラの言葉に嵯峨はそれまで机の背もたれに投げ出していた体を起こした。
「名前が無いというよりも書く必要が無い、書きたくない人がこれだけの金額の利益を得ていたと言うことだな」
名前の記載のない人物の入金欄には他とは二桁違う金額が並ぶ。それを眺める嵯峨の言葉に一同はしばらく彼が何を言おうとしているかわからずにいた。
「名前を書きたくない……そんな人に金を流したんですか?なんで?」
呆然と帳簿を見つめる誠の背中に鋭い声が飛ぶ。
「それがわかれば苦労しないわよ。お父様。この金銭の流れの裏づけは取れているのかしら?」
茜が急に身を乗り出す。
「吉田、どうだ?」
「他の面々は証拠がそれなりにあるんですが……こいつだけはどうしても足がついてないんですよ。まるで直接集金人が取り立てに来ていたみたいで……まあ別ルートで大量の金塊をカント将軍は購入しているという裏が取れましたからおそらくその金が使われた可能性は高いですね」
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「つまり、何時でもカント将軍に会って金塊を取りに行ける立場にいた人物と言うことになりますわね。干渉空間を展開して転移できる法術師なら……いつでも出入りが可能になると……」
その言葉にかなめは複雑な表情を浮かべて茜の姿を眺めていた。
「まあそう言うことになるわけだが、まあそこまで慎重な人物となれば、記録に残るような会い方はしてるわけがねえよな?」
嵯峨はそう言うとタバコをくわえながらかなめを見つめた。
「はいはい、アタシの顔で東都の租界のシンジケートをどうにか探れって言うんだろ?どこかのお上品なお嬢様とは違ってシンジケートが入り乱れた『東都戦争』じゃいろいろ変わった連中に世話になったからな。いろいろコネがある。胡州陸軍特殊潜行隊の経験も、今となっては便利なもんだ」
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