254 / 1,503
第5章 本配属になる幼女
報告と焼き肉
しおりを挟む
「西園寺。とりあえず隊長に神前を迎えに行ったことの報告しといた方がいいな」
そう言うとカウラは、まだ茜に言いたいことがあるとでも言うように口を尖らせるかなめの腕を引いた。仕方なくかなめはカウラに引かれてそのまま廊下を進む。そうして向かった司法局実働部隊隊長室のドアは少し開いていた。
部屋に入ったとたんに香ばしい香が三人の鼻を刺激する。
「何やってんだ?叔父貴は」
そう言うとかなめはノックもせずに隊長室に入った。
「ああ、戻ってきたの?まあお肉は一杯あるから」
そう言って七輪に牛タンを乗せていたのは許明華大佐だった。技術部を統括する司法局実働部隊影の最高実力者と言われる女傑である彼女は旨そうに牛タンを頬張っていた。
「ああ、丁度いいところに来やがったな。食うだろ?お前等も」
そう言って後ろから取り皿と箸を用意する男が司法局実働部隊隊長嵯峨惟基特務大佐だった。
「ええと……じゃあお言葉に甘えて」
少しばかり驚いた後、カウラはそう言うとかなめと誠をつれて隊長室に入る。
嵯峨の娘、茜が主席捜査官としてこの庁舎に出入りするようになって、一番変わったのがこの隊長室だった。
少なくとも分厚く積もった埃は無くなった。牛タンを頬張る明華の足元に鉄粉が散らばっているのは、ほとんど趣味かと思える嵯峨の銃器のカスタムの為に削られた部品のかけら。それも夕方には茜に掃き清められる。
猛将、知将と評される嵯峨だが、整理整頓と言う文字はその多くの知識のどこを紐解いても見当たらない言葉だった。茜の配属以前は部屋の床はまず嵯峨が付き合いで頼まれた書の為の墨汁で彩られ、そこに拳銃のスライドを削った鉄粉がまぶされ、その上に厚い埃が層になっていた。
特にカウラは几帳面で潔癖症なところがあるので、この部屋に入るのを躊躇することもあったくらいだった。茜が掃除を取り仕切るようになった今では、とりあえず衛生上の心配はしないで済む程度の部屋になっていたので誰もが嫌な顔せずに焼肉を楽しむことが出来た。
「ちょっとベルガー大尉。レモン取って」
明華はそう言うと七輪の上で焼きあがった牛タンを皿に移す。
「ほら、皿ならここにあるぜ」
そう言うと嵯峨は借りてきた猫のように呆然と突っ立っている誠達の手に皿を握らせる。接客用テーブルの上に皿に乗せた牛タンが並んでいる。量としてはおそらく二頭分くらいはあるだろうか。それを嵯峨は贅沢に炭火で焼いている。
「叔父貴、酒はどうしたんだよ」
嵯峨が焼いていた肉を横から取り上げたかなめが肉にレモン汁をたらしながら尋ねる。
嵯峨は察しろとでも言うように横を見た。そこにはかなめをにらみつけている明華がいる。かなめは肩をすぼめてそのまま肉を口に入れた。
「そう言えばシン大尉は演習場から司法局本局へ出頭ですか」
カウラは大皿から比較的大きな肉を取って七輪の上に乗せる。
「まあな。法術関連の法整備とその施行について現場の意見を入れないわけにもいかないだろ?まあ俺が顔を出せれば良いんだが、俺はお偉いさんには信用無いからな」
そう言いながら嵯峨は焼きあがった肉にたっぷりとレモン汁を振りかけた。
「それより叔父貴。シンの旦那が転属になるって噂、本当なのか?」
かなめのその言葉を黙って聞きながら嵯峨は口に肉を放り込む。
「ったくどこで聞いてきたんやら?」
嵯峨は口の中で肉の香を確かめるようにかみ締めながらつぶやく。
「ああ、シン大尉の件は本当よ。予算取りの関係で東和軍とパイプが欲しいところだったから、代わりに腕の立つ背広組の人材が欲しいって言ったらそれに適した人材がいるって話が来たのよ」
静かに肉をかみ締めていた明華があっさりとした口調でそう答えた。
「背広組?マジかよ……」
かなめはそう言いながら一人、肉に箸を伸ばさない。
「嘘ついてどうするの?シン大尉がいなくなるから規律が緩くなるとでも思ったわけ?西園寺大尉、残念ね」
それだけ言うと明華は牛タンを口に放り込む。誠はかなめを見つめた。ようやくかなめも決心がついたように肉に箸を伸ばすが、どこかしら躊躇しているところがある。
「迷い箸は縁起が悪いな」
そう言う嵯峨は彼女が取ろうとした肉を奪って七輪に乗せる。
「でも、本当に美味いな、胡州肉は。西園寺も早く食べろ」
そう言ってカウラは肉をひっくり返す。
「そう言えばクバルカ中佐が部隊に本異動になるらしいんですが……許大佐はクバルカ中佐とは旧知と聞いているんですけど」
カウラが水を向けると、肉をかみ締めていた明華が微笑みながら箸を置く。
「まあね、遼南内戦の共和軍のエースだからね、ランは。人民軍の兼州軍閥のパイロットとして何度か煮え湯を飲まされたこともあるからね。遼南内戦の央都攻防戦の頃からの付き合いに鳴る訳だから……もう十四年の付き合いってことになるわね」
「え? 十四年って……許大佐はさんじゅっ……」
誠が口を開いたとたんに腹部にかなめの拳がめり込んだ。それを見て明華はかなめに親指を立てて見せる。
「おい、誠よ。女性に年の話をするんじゃねえよ」
嵯峨はむせる誠に冷ややかな視線を向ける。
「でも殴ることは……」
「昔から言うじゃねえか、愛ゆえに殴るって」
得意げなかなめのタレ目が腹を押さえて前かがみの誠の目の中に映る。
「愛?」
嵯峨がいかにも嬉しそうな顔をする。カウラは皿から七輪に移そうとした肉を取り落とす。肉の焼ける音を聞きながらかなめの顔が真っ赤に染まる。
「誤解だ!こいつのことなんて何にも思ってねえからな!」
かなめは大きく手を振ってごまかした。
そう言うとカウラは、まだ茜に言いたいことがあるとでも言うように口を尖らせるかなめの腕を引いた。仕方なくかなめはカウラに引かれてそのまま廊下を進む。そうして向かった司法局実働部隊隊長室のドアは少し開いていた。
部屋に入ったとたんに香ばしい香が三人の鼻を刺激する。
「何やってんだ?叔父貴は」
そう言うとかなめはノックもせずに隊長室に入った。
「ああ、戻ってきたの?まあお肉は一杯あるから」
そう言って七輪に牛タンを乗せていたのは許明華大佐だった。技術部を統括する司法局実働部隊影の最高実力者と言われる女傑である彼女は旨そうに牛タンを頬張っていた。
「ああ、丁度いいところに来やがったな。食うだろ?お前等も」
そう言って後ろから取り皿と箸を用意する男が司法局実働部隊隊長嵯峨惟基特務大佐だった。
「ええと……じゃあお言葉に甘えて」
少しばかり驚いた後、カウラはそう言うとかなめと誠をつれて隊長室に入る。
嵯峨の娘、茜が主席捜査官としてこの庁舎に出入りするようになって、一番変わったのがこの隊長室だった。
少なくとも分厚く積もった埃は無くなった。牛タンを頬張る明華の足元に鉄粉が散らばっているのは、ほとんど趣味かと思える嵯峨の銃器のカスタムの為に削られた部品のかけら。それも夕方には茜に掃き清められる。
猛将、知将と評される嵯峨だが、整理整頓と言う文字はその多くの知識のどこを紐解いても見当たらない言葉だった。茜の配属以前は部屋の床はまず嵯峨が付き合いで頼まれた書の為の墨汁で彩られ、そこに拳銃のスライドを削った鉄粉がまぶされ、その上に厚い埃が層になっていた。
特にカウラは几帳面で潔癖症なところがあるので、この部屋に入るのを躊躇することもあったくらいだった。茜が掃除を取り仕切るようになった今では、とりあえず衛生上の心配はしないで済む程度の部屋になっていたので誰もが嫌な顔せずに焼肉を楽しむことが出来た。
「ちょっとベルガー大尉。レモン取って」
明華はそう言うと七輪の上で焼きあがった牛タンを皿に移す。
「ほら、皿ならここにあるぜ」
そう言うと嵯峨は借りてきた猫のように呆然と突っ立っている誠達の手に皿を握らせる。接客用テーブルの上に皿に乗せた牛タンが並んでいる。量としてはおそらく二頭分くらいはあるだろうか。それを嵯峨は贅沢に炭火で焼いている。
「叔父貴、酒はどうしたんだよ」
嵯峨が焼いていた肉を横から取り上げたかなめが肉にレモン汁をたらしながら尋ねる。
嵯峨は察しろとでも言うように横を見た。そこにはかなめをにらみつけている明華がいる。かなめは肩をすぼめてそのまま肉を口に入れた。
「そう言えばシン大尉は演習場から司法局本局へ出頭ですか」
カウラは大皿から比較的大きな肉を取って七輪の上に乗せる。
「まあな。法術関連の法整備とその施行について現場の意見を入れないわけにもいかないだろ?まあ俺が顔を出せれば良いんだが、俺はお偉いさんには信用無いからな」
そう言いながら嵯峨は焼きあがった肉にたっぷりとレモン汁を振りかけた。
「それより叔父貴。シンの旦那が転属になるって噂、本当なのか?」
かなめのその言葉を黙って聞きながら嵯峨は口に肉を放り込む。
「ったくどこで聞いてきたんやら?」
嵯峨は口の中で肉の香を確かめるようにかみ締めながらつぶやく。
「ああ、シン大尉の件は本当よ。予算取りの関係で東和軍とパイプが欲しいところだったから、代わりに腕の立つ背広組の人材が欲しいって言ったらそれに適した人材がいるって話が来たのよ」
静かに肉をかみ締めていた明華があっさりとした口調でそう答えた。
「背広組?マジかよ……」
かなめはそう言いながら一人、肉に箸を伸ばさない。
「嘘ついてどうするの?シン大尉がいなくなるから規律が緩くなるとでも思ったわけ?西園寺大尉、残念ね」
それだけ言うと明華は牛タンを口に放り込む。誠はかなめを見つめた。ようやくかなめも決心がついたように肉に箸を伸ばすが、どこかしら躊躇しているところがある。
「迷い箸は縁起が悪いな」
そう言う嵯峨は彼女が取ろうとした肉を奪って七輪に乗せる。
「でも、本当に美味いな、胡州肉は。西園寺も早く食べろ」
そう言ってカウラは肉をひっくり返す。
「そう言えばクバルカ中佐が部隊に本異動になるらしいんですが……許大佐はクバルカ中佐とは旧知と聞いているんですけど」
カウラが水を向けると、肉をかみ締めていた明華が微笑みながら箸を置く。
「まあね、遼南内戦の共和軍のエースだからね、ランは。人民軍の兼州軍閥のパイロットとして何度か煮え湯を飲まされたこともあるからね。遼南内戦の央都攻防戦の頃からの付き合いに鳴る訳だから……もう十四年の付き合いってことになるわね」
「え? 十四年って……許大佐はさんじゅっ……」
誠が口を開いたとたんに腹部にかなめの拳がめり込んだ。それを見て明華はかなめに親指を立てて見せる。
「おい、誠よ。女性に年の話をするんじゃねえよ」
嵯峨はむせる誠に冷ややかな視線を向ける。
「でも殴ることは……」
「昔から言うじゃねえか、愛ゆえに殴るって」
得意げなかなめのタレ目が腹を押さえて前かがみの誠の目の中に映る。
「愛?」
嵯峨がいかにも嬉しそうな顔をする。カウラは皿から七輪に移そうとした肉を取り落とす。肉の焼ける音を聞きながらかなめの顔が真っ赤に染まる。
「誤解だ!こいつのことなんて何にも思ってねえからな!」
かなめは大きく手を振ってごまかした。
0
お気に入りに追加
57
あなたにおすすめの小説
特殊装甲隊 ダグフェロン 『廃帝と永遠の世紀末』 第三部 『暗黒大陸』
橋本 直
SF
遼州司法局も法術特捜の発足とともに実働部隊、機動隊、法術特捜の三部体制が確立することとなった。
それまで東和陸軍教導隊を兼務していた小さな隊長、クバルカ・ラン中佐が実働部隊副隊長として本異動になることが決まった。
彼女の本拠地である東和陸軍教導隊を訪ねた神前誠に法術兵器の実験に任務が課せられた。それは広域にわたり兵士の意識を奪ってしまうという新しい発想の非破壊兵器だった。
実験は成功するがチャージの時間等、運用の難しい兵器と判明する。
一方実働部隊部隊長嵯峨惟基は自分が領邦領主を務めている貴族制国家甲武国へ飛んだ。そこでは彼の両方を西園寺かなめの妹、日野かえでに継がせることに関する会議が行われる予定だった。
一方、南の『魔窟』と呼ばれる大陸ベルルカンの大国、バルキスタンにて総選挙が予定されており、実働部隊も支援部隊を派遣していた。だが選挙に不満を持つ政府軍、反政府軍の駆け引きが続いていた。
嵯峨は万が一の両軍衝突の際アメリカの介入を要請しようとする兄である西園寺義基のシンパである甲武軍部穏健派を牽制しつつ貴族の群れる会議へと向かった。
そしてそんな中、バルキスタンで反政府軍が機動兵器を手に入れ政府軍との全面衝突が発生する。
誠は試験が済んだばかりの非破壊兵器を手に戦線の拡大を防ぐべく出撃するのだった。
潜水艦艦長 深海調査手記
ただのA
SF
深海探査潜水艦ネプトゥヌスの艦長ロバート・L・グレイ が深海で発見した生物、現象、景観などを書き残した手記。
皆さんも艦長の手記を通して深海の神秘に触れてみませんか?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 野球と海と『革命家』
橋本 直
SF
その文明は出会うべきではなかった
その人との出会いは歓迎すべきものではなかった
これは悲しい『出会い』の物語
『特殊な部隊』と出会うことで青年にはある『宿命』がせおわされることになる
法術装甲隊ダグフェロン 第二部
遼州人の青年『神前誠(しんぜんまこと)』が発動した『干渉空間』と『光の剣(つるぎ)により貴族主義者のクーデターを未然に防止することが出来た『近藤事件』が終わってから1か月がたった。
宇宙は誠をはじめとする『法術師』の存在を公表することで混乱に陥っていたが、誠の所属する司法局実働部隊、通称『特殊な部隊』は相変わらずおバカな生活を送っていた。
そんな『特殊な部隊』の運用艦『ふさ』艦長アメリア・クラウゼ中佐と誠の所属するシュツルム・パンツァーパイロット部隊『機動部隊第一小隊』のパイロットでサイボーグの西園寺かなめは『特殊な部隊』の野球部の夏合宿を企画した。
どうせろくな事が起こらないと思いながら仕事をさぼって参加する誠。
そこではかなめがいかに自分とはかけ離れたお嬢様で、貴族主義の国『甲武国』がどれほど自分の暮らす永遠に続く20世紀末の東和共和国と違うのかを誠は知ることになった。
しかし、彼を待っていたのは『法術』を持つ遼州人を地球人から解放しようとする『革命家』の襲撃だった。
この事件をきっかけに誠の身辺警護の必要性から誠の警護にアメリア、かなめ、そして無表情な人造人間『ラスト・バタリオン』の第一小隊小隊長カウラ・ベルガー大尉がつくことになる。
これにより誠の暮らす『男子下士官寮』は有名無実化することになった。
そんなおバカな連中を『駄目人間』嵯峨惟基特務大佐と機動部隊隊長クバルカ・ラン中佐は生暖かい目で見守っていた。
そんな『特殊な部隊』の意図とは関係なく着々と『力ある者の支配する宇宙』の実現を目指す『廃帝ハド』の野望はゆっくりと動き出しつつあった。
SFお仕事ギャグロマン小説。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】そして、誰もいなくなった
杜野秋人
ファンタジー
「そなたは私の妻として、侯爵夫人として相応しくない!よって婚約を破棄する!」
愛する令嬢を傍らに声高にそう叫ぶ婚約者イグナシオに伯爵家令嬢セリアは誤解だと訴えるが、イグナシオは聞く耳を持たない。それどころか明らかに犯してもいない罪を挙げられ糾弾され、彼女は思わず彼に手を伸ばして取り縋ろうとした。
「触るな!」
だがその手をイグナシオは大きく振り払った。振り払われよろめいたセリアは、受け身も取れないまま仰向けに倒れ、頭を打って昏倒した。
「突き飛ばしたぞ」
「彼が手を上げた」
「誰か衛兵を呼べ!」
騒然となるパーティー会場。すぐさま会場警護の騎士たちに取り囲まれ、彼は「違うんだ、話を聞いてくれ!」と叫びながら愛人の令嬢とともに連行されていった。
そして倒れたセリアもすぐさま人が集められ運び出されていった。
そして誰もいなくなった。
彼女と彼と愛人と、果たして誰が悪かったのか。
これはとある悲しい、婚約破棄の物語である。
◆小説家になろう様でも公開しています。話数の関係上あちらの方が進みが早いです。
3/27、なろう版完結。あちらは全8話です。
3/30、小説家になろうヒューマンドラマランキング日間1位になりました!
4/1、完結しました。全14話。
レジェンド・オブ・ダーク遼州司法局異聞 2 「新たな敵」
橋本 直
SF
「近藤事件」の決着がついて「法術」の存在が世界に明らかにされた。
そんな緊張にも当事者でありながら相変わらずアバウトに受け流す遼州司法局実働部隊の面々はちょっとした神前誠(しんぜんまこと)とカウラ・ベルガーとの約束を口実に海に出かけることになった。
西園寺かなめの意外なもてなしや海での意外な事件に誠は戸惑う。
ふたりの窮地を救う部隊長嵯峨惟基(さがこれもと)の娘と言う嵯峨茜(さがあかね)警視正。
また、新編成された第四小隊の面々であるアメリカ海軍出身のロナルド・スミスJr特務大尉、ジョージ・岡部中尉、フェデロ・マルケス中尉や、技術士官レベッカ・シンプソン中尉の4名の新入隊員の配属が決まる。
新たなメンバーを加えても相変わらずの司法局実働部隊メンバーだったが嵯峨の気まぐれから西園寺かなめ、カウラ・ベルガー、アイシャ・クラウゼの三人に特殊なミッションが与えられる。
誠はただ振り回されるだけだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる