213 / 1,452
第18章 めでたい飲み会
祝いの席のセッティング
しおりを挟む
「なんだ、来てたのか」
暖簾をくぐると嵯峨がそう言った。誠が店の中を覗くと、すでにさしつさされつ日本酒を飲み交わしている遼州司法局実働部隊技術部長許明華大佐と同じく司法局監察官明石清海中佐の姿があった。
「すみません。ワシ等先やらしてもらってますわ」
明石はもつ煮をつつく。少しばかり酔いに頬を染めて、照れ笑いを浮かべる明石を明華が見つめた。
「あのなあ。お前等が先に来てたら吉田の気遣いが無駄になるじゃねえか」
そう言うと吉田の手にしている花束を奪ってかなめに握らせた。
「許大佐。婚約、おめでとうございます」
後ろから見ても確かに黒いタンクトップにジーンズのかなめとはいえ令嬢の雰囲気を漂わせる彼女が花を握れば絵になった。誠も思わず顔をほころばせる。その様子を一瞥しながら少し照れるように明華が花束を手にする。
「ありがとう。西園寺、アンタが選んだでしょ?相変わらずみごとなものね」
明華が受け取った花束の香をかいでいる。
「お前等が一番に着いたのか?」
「ちゃいますわ、アイシャ達が一番に来て小夏を連れて、なにやら上で仕掛けとるみたいです」
「それで準備が出来るまで飲んでろって言われたわけか……それで酔っぱらってたら意味ねえじゃねえか」
嵯峨はテーブルの上の三つ置かれた二合徳利を眺めた。
「じゃあ俺等はどうしましょうか?」
吉田が嵯峨に目配せをする。
「まあ、こいつ等と第四小隊以外は上がっても大丈夫なんじゃないの?」
そう言うと嵯峨はそのまま奥の階段を上り始める。
「ちょっと新さん」
厨房から出てきた春子が呼びかける。タバコに取り出しかけた手を置いた嵯峨が振り返る。
「こっちにあるビールのケース。運ぶの頼んでも良いかしら?」
そう言われると嵯峨は吉田に目配せをした。吉田はシャム、かなめ、そして誠の頭を軽く叩く。
「ああ、吉田さんと誠君が来てくれれば大丈夫よ」
春子の指名で目を見合わせた吉田と誠は、カウンターをすり抜けて厨房に入る。
「そこに二ケースあるでしょ?それを上に運んでもらえるかしら?」
言われるままに吉田は冷えたビールのケースを持ち上げる。誠はそれに付き合うようにその下のケースを持った。
「今日はメインは何ですか?」
「牛のもつ焼きよ。何でもスミス大尉が大の好物なんですって」
春子はそう言うと宴会の仕込みに取り掛かった。
「アメリカ産の癖に妙なもん食うんだな」
そう言う吉田を先頭に、あまさき屋の狭い階段を上り始めた。
「おう、ご苦労さん!そこに置けや。それと一本ビールを持ってきてくれ」
部屋の奥に腰をすえた嵯峨がタバコをくゆらせ始める。誠が見回すと部屋には紙でできた飾りや、万国旗が飾られている。
「誠ちゃん!そこの紐持って向こうの梁に取り付けてくれない?」
アイシャがそう言うと、部屋の中央にある万国旗の紐を指差した。
「おい、アイシャ!せっかくビール持ってきてくれたんだ。少しは休ませてやれよ」
手が痺れた誠がぐるぐる手を振っているのを見てかなめが叫ぶ。
「言うわね、かなめちゃん。もしかしてあなたの部屋で何かあったわけ?」
目を細めるアイシャ。その言葉にシャムとサラが興味深げにかなめの顔を見る。
「馬鹿言ってんじゃねえ!そんなことあるわけねえだろ!先輩としての気遣いから言ってやってるだ
けだ!島田!オメエがやれ!」
「また俺ですか?人使いが荒いなあ」
愚痴りながら島田が万国旗の紐を持ち上げる。誠はビール瓶を持って嵯峨と吉田の隣に座った。
「まあ、一杯やろうや」
そう言うと後ろから嵯峨が栓抜きとコップを三つ取り出す。
「お前もこれから大変だろうからな」
誠から瓶を奪い取って、吉田が嵯峨の手の中のコップにビールを注ぐ。
「なっちゃん!これ大丈夫なの?」
シャムがアイシャのバッグの中から取り出したクラッカーを取り出した。
「大丈夫ですよ。どこぞの馬鹿が拳銃ぶっ放すのとはわけが違いますから」
「小夏。それはアタシか?アタシのことか?」
そう言うと紙の飾りを取り付けようとしていたかなめがそれを投げ捨てて小夏に歩み寄る。
「かなめ!急に離したら!」
パーラのその声の後、誠が吉田に注いでいたビールの中に紙の飾りが落ちた。
「おい、西園寺……」
「はあ?オメエ等、ビール運んできただけじゃねえか。それに糊の味が加わっておいしくなるかも知れねえぞ?」
いつものようにかなめはさっきとは真逆なことをしゃあしゃあと言う。
「はい、喧嘩はそこまで。とりあえずお疲れ」
そう言うと嵯峨は一息でビールを飲み干した。気を利かせてビールを飲み干した誠が立ち上がった。
「大丈夫よ誠ちゃん。もう終わるから飲んでて」
アイシャはかなめが放り出した紙の飾りを画鋲で壁に貼り付けるとあたりを見渡した。
「こんなもので良いかしら?」
「良いんじゃねえの?」
そう言いながら残っていたビールを自分のグラスに注ぐ。嵯峨は泡の少ないコップを何度か眺めた後、ビールを飲み干した。そしてそのコップがテーブルに置かれた時に宴会場にカウラ達が姿を現した。
入ってきたのは複雑な表情を浮かべるカウラと菰田率いるヒンヌー教団。それを見ながら部屋ではサラと島田が誠達が運んできたビールを各テーブルに配っている。
「そういえばキム達はまだなのか?」
二本目のビールを受け取った嵯峨が下座に陣取ったアイシャに声をかけた。
「もうそろそろ着くと思いますよ。それとシュバーキナ少佐がお客さんを積んで本部を出たそうです」
アイシャの言葉に黙って頷く嵯峨。それを見てすぐさま誠の隣に陣取るかなめ。そして向かいにはカウラが座った。
「なんか、ここ狭すぎるだろ。向こう行けよ、お前等が主役じゃないんだから」
嵯峨はかなめとカウラにそう言うとアイシャとパーラの座っている下座のテーブルを指差した。
「アタシ等の引越しは祝ってくれねえのか?」
「そんなの知らねえよ、明日勝手に引越しそばでも食ってろ」
そんな嵯峨の言葉を浴びると、渋々かなめが立ち上がる。誠とカウラも顔を見合わせてそのまま階段沿いの席に腰を落ち着けた。誠が階段を覗き込むと、明石が顔を覗かせている。
「タコ。まだ見るんじゃねえ!」
かなめが叫ぶ。
「なんじゃ、ワシ等はまだ蚊帳の外か」
そう言うと明石の大きなスキンヘッドがゆっくりと階段を下りていった。すれ違いで上がってきたのはキムとエダだった。そのままアイシャの前に立ったキムは、手にした書類ケースを彼女に渡した。
「一応こんだけ集めましたけど」
ちらちらと誠からも見えるのでそれが不動産屋の広告であることがわかる。アイシャがトランクルームを探しているということを誠は思い出して一人頷いた。
「ああ、ありがと。後でお返ししてあげるわね」
「お礼はプラモやフィギュアというはやめてくださいね」
キムは満面笑みのアイシャに向けてそう言うとサラと島田が占領しているテーブルについた。
暖簾をくぐると嵯峨がそう言った。誠が店の中を覗くと、すでにさしつさされつ日本酒を飲み交わしている遼州司法局実働部隊技術部長許明華大佐と同じく司法局監察官明石清海中佐の姿があった。
「すみません。ワシ等先やらしてもらってますわ」
明石はもつ煮をつつく。少しばかり酔いに頬を染めて、照れ笑いを浮かべる明石を明華が見つめた。
「あのなあ。お前等が先に来てたら吉田の気遣いが無駄になるじゃねえか」
そう言うと吉田の手にしている花束を奪ってかなめに握らせた。
「許大佐。婚約、おめでとうございます」
後ろから見ても確かに黒いタンクトップにジーンズのかなめとはいえ令嬢の雰囲気を漂わせる彼女が花を握れば絵になった。誠も思わず顔をほころばせる。その様子を一瞥しながら少し照れるように明華が花束を手にする。
「ありがとう。西園寺、アンタが選んだでしょ?相変わらずみごとなものね」
明華が受け取った花束の香をかいでいる。
「お前等が一番に着いたのか?」
「ちゃいますわ、アイシャ達が一番に来て小夏を連れて、なにやら上で仕掛けとるみたいです」
「それで準備が出来るまで飲んでろって言われたわけか……それで酔っぱらってたら意味ねえじゃねえか」
嵯峨はテーブルの上の三つ置かれた二合徳利を眺めた。
「じゃあ俺等はどうしましょうか?」
吉田が嵯峨に目配せをする。
「まあ、こいつ等と第四小隊以外は上がっても大丈夫なんじゃないの?」
そう言うと嵯峨はそのまま奥の階段を上り始める。
「ちょっと新さん」
厨房から出てきた春子が呼びかける。タバコに取り出しかけた手を置いた嵯峨が振り返る。
「こっちにあるビールのケース。運ぶの頼んでも良いかしら?」
そう言われると嵯峨は吉田に目配せをした。吉田はシャム、かなめ、そして誠の頭を軽く叩く。
「ああ、吉田さんと誠君が来てくれれば大丈夫よ」
春子の指名で目を見合わせた吉田と誠は、カウンターをすり抜けて厨房に入る。
「そこに二ケースあるでしょ?それを上に運んでもらえるかしら?」
言われるままに吉田は冷えたビールのケースを持ち上げる。誠はそれに付き合うようにその下のケースを持った。
「今日はメインは何ですか?」
「牛のもつ焼きよ。何でもスミス大尉が大の好物なんですって」
春子はそう言うと宴会の仕込みに取り掛かった。
「アメリカ産の癖に妙なもん食うんだな」
そう言う吉田を先頭に、あまさき屋の狭い階段を上り始めた。
「おう、ご苦労さん!そこに置けや。それと一本ビールを持ってきてくれ」
部屋の奥に腰をすえた嵯峨がタバコをくゆらせ始める。誠が見回すと部屋には紙でできた飾りや、万国旗が飾られている。
「誠ちゃん!そこの紐持って向こうの梁に取り付けてくれない?」
アイシャがそう言うと、部屋の中央にある万国旗の紐を指差した。
「おい、アイシャ!せっかくビール持ってきてくれたんだ。少しは休ませてやれよ」
手が痺れた誠がぐるぐる手を振っているのを見てかなめが叫ぶ。
「言うわね、かなめちゃん。もしかしてあなたの部屋で何かあったわけ?」
目を細めるアイシャ。その言葉にシャムとサラが興味深げにかなめの顔を見る。
「馬鹿言ってんじゃねえ!そんなことあるわけねえだろ!先輩としての気遣いから言ってやってるだ
けだ!島田!オメエがやれ!」
「また俺ですか?人使いが荒いなあ」
愚痴りながら島田が万国旗の紐を持ち上げる。誠はビール瓶を持って嵯峨と吉田の隣に座った。
「まあ、一杯やろうや」
そう言うと後ろから嵯峨が栓抜きとコップを三つ取り出す。
「お前もこれから大変だろうからな」
誠から瓶を奪い取って、吉田が嵯峨の手の中のコップにビールを注ぐ。
「なっちゃん!これ大丈夫なの?」
シャムがアイシャのバッグの中から取り出したクラッカーを取り出した。
「大丈夫ですよ。どこぞの馬鹿が拳銃ぶっ放すのとはわけが違いますから」
「小夏。それはアタシか?アタシのことか?」
そう言うと紙の飾りを取り付けようとしていたかなめがそれを投げ捨てて小夏に歩み寄る。
「かなめ!急に離したら!」
パーラのその声の後、誠が吉田に注いでいたビールの中に紙の飾りが落ちた。
「おい、西園寺……」
「はあ?オメエ等、ビール運んできただけじゃねえか。それに糊の味が加わっておいしくなるかも知れねえぞ?」
いつものようにかなめはさっきとは真逆なことをしゃあしゃあと言う。
「はい、喧嘩はそこまで。とりあえずお疲れ」
そう言うと嵯峨は一息でビールを飲み干した。気を利かせてビールを飲み干した誠が立ち上がった。
「大丈夫よ誠ちゃん。もう終わるから飲んでて」
アイシャはかなめが放り出した紙の飾りを画鋲で壁に貼り付けるとあたりを見渡した。
「こんなもので良いかしら?」
「良いんじゃねえの?」
そう言いながら残っていたビールを自分のグラスに注ぐ。嵯峨は泡の少ないコップを何度か眺めた後、ビールを飲み干した。そしてそのコップがテーブルに置かれた時に宴会場にカウラ達が姿を現した。
入ってきたのは複雑な表情を浮かべるカウラと菰田率いるヒンヌー教団。それを見ながら部屋ではサラと島田が誠達が運んできたビールを各テーブルに配っている。
「そういえばキム達はまだなのか?」
二本目のビールを受け取った嵯峨が下座に陣取ったアイシャに声をかけた。
「もうそろそろ着くと思いますよ。それとシュバーキナ少佐がお客さんを積んで本部を出たそうです」
アイシャの言葉に黙って頷く嵯峨。それを見てすぐさま誠の隣に陣取るかなめ。そして向かいにはカウラが座った。
「なんか、ここ狭すぎるだろ。向こう行けよ、お前等が主役じゃないんだから」
嵯峨はかなめとカウラにそう言うとアイシャとパーラの座っている下座のテーブルを指差した。
「アタシ等の引越しは祝ってくれねえのか?」
「そんなの知らねえよ、明日勝手に引越しそばでも食ってろ」
そんな嵯峨の言葉を浴びると、渋々かなめが立ち上がる。誠とカウラも顔を見合わせてそのまま階段沿いの席に腰を落ち着けた。誠が階段を覗き込むと、明石が顔を覗かせている。
「タコ。まだ見るんじゃねえ!」
かなめが叫ぶ。
「なんじゃ、ワシ等はまだ蚊帳の外か」
そう言うと明石の大きなスキンヘッドがゆっくりと階段を下りていった。すれ違いで上がってきたのはキムとエダだった。そのままアイシャの前に立ったキムは、手にした書類ケースを彼女に渡した。
「一応こんだけ集めましたけど」
ちらちらと誠からも見えるのでそれが不動産屋の広告であることがわかる。アイシャがトランクルームを探しているということを誠は思い出して一人頷いた。
「ああ、ありがと。後でお返ししてあげるわね」
「お礼はプラモやフィギュアというはやめてくださいね」
キムは満面笑みのアイシャに向けてそう言うとサラと島田が占領しているテーブルについた。
0
お気に入りに追加
54
あなたにおすすめの小説
法術装甲隊ダグフェロン 永遠に続く世紀末の国で 野球と海と『革命家』
橋本 直
SF
その文明は出会うべきではなかった
その人との出会いは歓迎すべきものではなかった
これは悲しい『出会い』の物語
『特殊な部隊』と出会うことで青年にはある『宿命』がせおわされることになる
法術装甲隊ダグフェロン 第二部
遼州人の青年『神前誠(しんぜんまこと)』が発動した『干渉空間』と『光の剣(つるぎ)により貴族主義者のクーデターを未然に防止することが出来た『近藤事件』が終わってから1か月がたった。
宇宙は誠をはじめとする『法術師』の存在を公表することで混乱に陥っていたが、誠の所属する司法局実働部隊、通称『特殊な部隊』は相変わらずおバカな生活を送っていた。
そんな『特殊な部隊』の運用艦『ふさ』艦長アメリア・クラウゼ中佐と誠の所属するシュツルム・パンツァーパイロット部隊『機動部隊第一小隊』のパイロットでサイボーグの西園寺かなめは『特殊な部隊』の野球部の夏合宿を企画した。
どうせろくな事が怒らないと思いながら仕事をさぼって参加する誠。
そこではかなめがいかに自分とはかけ離れたお嬢様で、貴族主義の国『甲武国』がどれほど自分の暮らす永遠に続く20世紀末の東和共和国と違うのかを誠は知ることになった。
しかし、彼を待っていたのは『法術』を持つ遼州人を地球人から解放しようとする『革命家』の襲撃だった。
この事件をきっかけに誠の身辺警護の必要性から誠の警護にアメリア、かなめ、そして無表情な人造人間『ラスト・バタリオン』の第一小隊小隊長カウラ・ベルガー大尉がつくことになる。
これにより誠の暮らす『男子下士官寮』は有名無実化することになった。
そんなおバカな連中を『駄目人間』嵯峨惟基特務大佐と機動部隊隊長クバルカ・ラン中佐は生暖かい目で見守っていた。
そんな『特殊な部隊』の意図とは関係なく着々と『力ある者の支配する宇宙』の実現を目指す『廃帝ハド』の野望はゆっくりと動き出しつつあった。
SFお仕事ギャグロマン小説。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
未来に住む一般人が、リアルな異世界に転移したらどうなるか。
kaizi
SF
主人公の設定は、30年後の日本に住む一般人です。
異世界描写はひたすらリアル(現実の中世ヨーロッパ)に寄せたので、リアル描写がメインになります。
魔法、魔物、テンプレ異世界描写に飽きている方、SFが好きな方はお読みいただければ幸いです。
なお、完結している作品を毎日投稿していきますので、未完結で終わることはありません。
INNER NAUTS(インナーノーツ) 〜精神と異界の航海者〜
SunYoh
SF
ーー22世紀半ばーー
魂の源とされる精神世界「インナースペース」……その次元から無尽蔵のエネルギーを得ることを可能にした代償に、さまざまな災害や心身への未知の脅威が発生していた。
「インナーノーツ」は、時空を超越する船<アマテラス>を駆り、脅威の解消に「インナースペース」へ挑む。
<第一章 「誘い」>
粗筋
余剰次元活動艇<アマテラス>の最終試験となった有人起動試験は、原因不明のトラブルに見舞われ、中断を余儀なくされたが、同じ頃、「インナーノーツ」が所属する研究機関で保護していた少女「亜夢」にもまた異変が起こっていた……5年もの間、眠り続けていた彼女の深層無意識の中で何かが目覚めようとしている。
「インナースペース」のエネルギーを解放する特異な能力を秘めた亜夢の目覚めは、即ち、「インナースペース」のみならず、物質世界である「現象界(この世)」にも甚大な被害をもたらす可能性がある。
ーー亜夢が目覚める前に、この脅威を解消するーー
「インナーノーツ」は、この使命を胸に<アマテラス>を駆り、未知なる世界「インナースペース」へと旅立つ!
そこで彼らを待ち受けていたものとは……
※この物語はフィクションです。実際の国や団体などとは関係ありません。
※SFジャンルですが殆ど空想科学です。
※セルフレイティングに関して、若干抵触する可能性がある表現が含まれます。
※「小説家になろう」、「ノベルアップ+」でも連載中
※スピリチュアル系の内容を含みますが、特定の宗教団体等とは一切関係無く、布教、勧誘等を目的とした作品ではありません。
Condense Nation
鳳
SF
西暦XXXX年、突如としてこの国は天から舞い降りた勢力によって制圧され、
正体不明の蓋世に自衛隊の抵抗も及ばずに封鎖されてしまう。
海外逃亡すら叶わぬ中で資源、優秀な人材を巡り、内戦へ勃発。
軍事行動を中心とした攻防戦が繰り広げられていった。
生存のためならルールも手段も決していとわず。
凌ぎを削って各地方の者達は独自の術をもって命を繋いでゆくが、
決して平坦な道もなくそれぞれの明日を願いゆく。
五感の界隈すら全て内側の央へ。
サイバーとスチームの間を目指して
登場する人物・団体・名称等は架空であり、
実在のものとは関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる