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第八章 奢られ酒
司法局実働部隊成立秘話
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誠はランについて部隊の駐車場にたどり着いた。
「鍵はあけたぞ。さっさと乗れ!」
ランはそう言うと目の前の小型車の運転席のドアに手をかけた。
「はい!ただいま!」
誠はおっかなびっくり助手席の丸っこくて薄いドアを開ける。そしてその長身を折り曲げて助手席のシートに入り込んだ。中は丁寧に掃除されており、微かに芳香剤の匂いもしたのが少し意外に感じられた。
「せめーだろ?まあアタシはこのなりだからな」
苦笑いを浮かべるランの姿を見れば椅子に分厚い座布団を敷き、それでも前が見にくいのか首を伸ばしてハンドルにくっついている。
「大丈夫ですか?」
「まあアタシのアサルト・モジュールみたいに完全に運転席をアタシ専用にしちまえば楽だが……それじゃあ運転代行も頼めないからな」
「はあ……」
「それじゃあ、出るぞ」
ランはそう言うと車を出した。静かなモーター音が車内に響いた。
「しかし、サラとパーラ。大丈夫かね」
「中佐。なんであのお二方は疲れてたんですか?」
誠は先ほどのアイシャについてきた二人を思い出した。
「コミケだよ。来月だろ?アイシャの奴コミケに命かけてるからな。あのシャムもお前さんが着任する前日の紙の本の締め切りの直前なんか、完全に死にかけてたほどだからなー」
そう言ってランは笑顔を浮かべた。車は駐車場から部隊の入口にたどり着いた。入り口の詰め所に駐在している警備班に挨拶を済ませながら、ランは淡々とそう答えた。
「しかし……オメー、剣術についちゃあ隊長の弟弟子にあたるんだな。できればそちらの方の相手もお願いしてーもんだな」
やはりこの話が出てくるかと思うと、誠は自分にちらちらと視線をやるランに愛想笑いで答えた。
「そうですね。クバルカ中佐の得物は?」
話を膨らまそうとするがランの方が一枚上だった。
「アタシが気にしてるのはそっちじゃねーよ。オメーさんのおふくろさん。オメーの師匠だろうが……あの隊長が一度も一本とったことないらしーじゃねーか」
誠は初めて耳にする話に驚いた。そもそもここ数年、彼の母親、神前薫(しんぜんかおる)が竹刀を持っている姿を見たことが無かった。父との稽古の時に母親の太刀筋と自分の太刀筋が似てると父に言われただけで、実際小学校高学年になってからは母親と剣を交えた記憶が無かった。母が袴姿で早朝にランニングしている姿はよく見かけたが、その手に得物を持った姿は最近はまるで見たことが無かった。
そんな家族のことを思いながら、誠はぼんやりと窓の外の夕焼け空の下の豊川の街を眺めていた。
「おい聞いてるのかよ……まあいいか。実際、剣を合わせりゃ嫌でも分かるこった」
そう言うとランはケラケラと笑った。
「もうすぐ着くぞ」
ランはそう言うと車を繁華街の裏道に乗り入れる。太陽はすっかり夕焼けに染まり、中途半端な高さのビルの陰が道に伸びている。
車はそのまま対向車の来ない裏道を進んで、以前、カウラの車が止まった駐車場に乗り入れていた。
「さあ行くぞ」
ランはそう言うとサイドブレーキをかけてシートベルトを外す。誠も慌てて助手席から熱せられた駐車場の熱気の中に降り立った。
「それにしてもこんなにしょっちゅう飲み歩いて……大丈夫なんですか?急な出動とかは……」
「それはねーな」
あまさき屋に向かう道を歩きながらの誠の問いに、ランは苦笑いを浮かべながら答えた。
「うちは司法執行機関だが、所属は遼州同盟機構直属ってことになってる。同盟機構は同盟加盟国政府の発言権が強い組織だ。同盟機構は一兵たりとも加盟国の総意無くして動かせねー。ましてや治安に置いて遼州随一を誇る、東都警察がアタシ等みたいな半端もんの手を借りに来ると思うか?」
ランの説明に誠の頭に根本的な疑問が浮かぶ。
「それじゃあうちは何のために設立されたんですか?」
その言葉にランが笑顔で振り向いた。
「なあに、隊長を監視する檻……それがうちの存在理由さ」
「隊長を監視する檻?」
誠は納得できずに首をひねる。
「あのおっさんは本人は退位したと言い張っちゃいるがまだ遼南帝国皇帝の位を引きずってる」
そう言ってランはあまさき屋の前に続く道を急ぎ足で歩いている。
「確かにそうですけど……それならもっと同盟機構の中枢に籍があってもよさそうな……」
「それだけじゃない。同盟じゃ軍事力で抜きんでている胡州帝国の名門『嵯峨家』の当主でもあるわけだ。それ以前に『遼州同盟』と言う組織も遼南皇帝時代にあのおっさんが提唱したもんだ。中途半端な中枢じゃバランスが取れねーんだよ」
「じゃあそれこそ同盟機構のトップに立てばいいじゃないですか!」
誠はランの教え諭すような口調が気になってむくれながらそう言った。
「そうもいかないんだ。あのおっさんが遼南皇帝を退位したのはクーデターで実権を握った際の与党、遼南人民党が初めての民主選挙で野党保守党に敗れて下野したのがきっかけだ。また、胡州の方じゃ西園寺の親父さんで胡州帝国宰相、西園寺義家は貴族連中に敵が多くその政治基盤は盤石じゃねー。そこで、無理にあのおっさんが同盟機構の権限拡大でも唱えて、同盟事務総長にでもなってみろ。同盟の非主流派や失敗国家の見本市状態のベルルカン諸国から突き上げ食らって、あっという間にその地位から蹴落とされるぞ」
「そういうものですか……」
ランの言葉に誠は少ない政治知識をフル回転させてなんとか相槌を打った。
「かと言って野に置いて放置しておけるほど元皇帝や四大公当主の位は軽くはねー。そこで同盟加盟国の気の利く人間が、きっちりあのおっさんを管理できる方法を考えた。それが司法局だ、そしてその為の入れ物としての部隊がうちってわけだ」
「はあ」
誠は今ひとつ理解できずにずんずんと進むランの後ろをついて行った。ランはアーケードの下をそのままあまさき屋に向かって肩で風を切るようにして歩く。周りの買い物客は長身の誠が小学校低学年にしか見えないランについて行っているのが滑稽に見えるらしく苦笑いを浮かべている。
『まあこのコンビじゃ仕方ないか……』
通行人の好奇の目をやり過ごしながら、長身の誠の腹のあたりに頭があるランの背中を眺めながら道を急いだ。
「鍵はあけたぞ。さっさと乗れ!」
ランはそう言うと目の前の小型車の運転席のドアに手をかけた。
「はい!ただいま!」
誠はおっかなびっくり助手席の丸っこくて薄いドアを開ける。そしてその長身を折り曲げて助手席のシートに入り込んだ。中は丁寧に掃除されており、微かに芳香剤の匂いもしたのが少し意外に感じられた。
「せめーだろ?まあアタシはこのなりだからな」
苦笑いを浮かべるランの姿を見れば椅子に分厚い座布団を敷き、それでも前が見にくいのか首を伸ばしてハンドルにくっついている。
「大丈夫ですか?」
「まあアタシのアサルト・モジュールみたいに完全に運転席をアタシ専用にしちまえば楽だが……それじゃあ運転代行も頼めないからな」
「はあ……」
「それじゃあ、出るぞ」
ランはそう言うと車を出した。静かなモーター音が車内に響いた。
「しかし、サラとパーラ。大丈夫かね」
「中佐。なんであのお二方は疲れてたんですか?」
誠は先ほどのアイシャについてきた二人を思い出した。
「コミケだよ。来月だろ?アイシャの奴コミケに命かけてるからな。あのシャムもお前さんが着任する前日の紙の本の締め切りの直前なんか、完全に死にかけてたほどだからなー」
そう言ってランは笑顔を浮かべた。車は駐車場から部隊の入口にたどり着いた。入り口の詰め所に駐在している警備班に挨拶を済ませながら、ランは淡々とそう答えた。
「しかし……オメー、剣術についちゃあ隊長の弟弟子にあたるんだな。できればそちらの方の相手もお願いしてーもんだな」
やはりこの話が出てくるかと思うと、誠は自分にちらちらと視線をやるランに愛想笑いで答えた。
「そうですね。クバルカ中佐の得物は?」
話を膨らまそうとするがランの方が一枚上だった。
「アタシが気にしてるのはそっちじゃねーよ。オメーさんのおふくろさん。オメーの師匠だろうが……あの隊長が一度も一本とったことないらしーじゃねーか」
誠は初めて耳にする話に驚いた。そもそもここ数年、彼の母親、神前薫(しんぜんかおる)が竹刀を持っている姿を見たことが無かった。父との稽古の時に母親の太刀筋と自分の太刀筋が似てると父に言われただけで、実際小学校高学年になってからは母親と剣を交えた記憶が無かった。母が袴姿で早朝にランニングしている姿はよく見かけたが、その手に得物を持った姿は最近はまるで見たことが無かった。
そんな家族のことを思いながら、誠はぼんやりと窓の外の夕焼け空の下の豊川の街を眺めていた。
「おい聞いてるのかよ……まあいいか。実際、剣を合わせりゃ嫌でも分かるこった」
そう言うとランはケラケラと笑った。
「もうすぐ着くぞ」
ランはそう言うと車を繁華街の裏道に乗り入れる。太陽はすっかり夕焼けに染まり、中途半端な高さのビルの陰が道に伸びている。
車はそのまま対向車の来ない裏道を進んで、以前、カウラの車が止まった駐車場に乗り入れていた。
「さあ行くぞ」
ランはそう言うとサイドブレーキをかけてシートベルトを外す。誠も慌てて助手席から熱せられた駐車場の熱気の中に降り立った。
「それにしてもこんなにしょっちゅう飲み歩いて……大丈夫なんですか?急な出動とかは……」
「それはねーな」
あまさき屋に向かう道を歩きながらの誠の問いに、ランは苦笑いを浮かべながら答えた。
「うちは司法執行機関だが、所属は遼州同盟機構直属ってことになってる。同盟機構は同盟加盟国政府の発言権が強い組織だ。同盟機構は一兵たりとも加盟国の総意無くして動かせねー。ましてや治安に置いて遼州随一を誇る、東都警察がアタシ等みたいな半端もんの手を借りに来ると思うか?」
ランの説明に誠の頭に根本的な疑問が浮かぶ。
「それじゃあうちは何のために設立されたんですか?」
その言葉にランが笑顔で振り向いた。
「なあに、隊長を監視する檻……それがうちの存在理由さ」
「隊長を監視する檻?」
誠は納得できずに首をひねる。
「あのおっさんは本人は退位したと言い張っちゃいるがまだ遼南帝国皇帝の位を引きずってる」
そう言ってランはあまさき屋の前に続く道を急ぎ足で歩いている。
「確かにそうですけど……それならもっと同盟機構の中枢に籍があってもよさそうな……」
「それだけじゃない。同盟じゃ軍事力で抜きんでている胡州帝国の名門『嵯峨家』の当主でもあるわけだ。それ以前に『遼州同盟』と言う組織も遼南皇帝時代にあのおっさんが提唱したもんだ。中途半端な中枢じゃバランスが取れねーんだよ」
「じゃあそれこそ同盟機構のトップに立てばいいじゃないですか!」
誠はランの教え諭すような口調が気になってむくれながらそう言った。
「そうもいかないんだ。あのおっさんが遼南皇帝を退位したのはクーデターで実権を握った際の与党、遼南人民党が初めての民主選挙で野党保守党に敗れて下野したのがきっかけだ。また、胡州の方じゃ西園寺の親父さんで胡州帝国宰相、西園寺義家は貴族連中に敵が多くその政治基盤は盤石じゃねー。そこで、無理にあのおっさんが同盟機構の権限拡大でも唱えて、同盟事務総長にでもなってみろ。同盟の非主流派や失敗国家の見本市状態のベルルカン諸国から突き上げ食らって、あっという間にその地位から蹴落とされるぞ」
「そういうものですか……」
ランの言葉に誠は少ない政治知識をフル回転させてなんとか相槌を打った。
「かと言って野に置いて放置しておけるほど元皇帝や四大公当主の位は軽くはねー。そこで同盟加盟国の気の利く人間が、きっちりあのおっさんを管理できる方法を考えた。それが司法局だ、そしてその為の入れ物としての部隊がうちってわけだ」
「はあ」
誠は今ひとつ理解できずにずんずんと進むランの後ろをついて行った。ランはアーケードの下をそのままあまさき屋に向かって肩で風を切るようにして歩く。周りの買い物客は長身の誠が小学校低学年にしか見えないランについて行っているのが滑稽に見えるらしく苦笑いを浮かべている。
『まあこのコンビじゃ仕方ないか……』
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