短編まとめ

あるのーる

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一話のみ

4(完)

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「ん゛お゛っ♡ん゛お゛っ♡ちんちん♡ジュポジュポ気持ちいいっ♡♡ん゛お゛お゛♡♡」
「っ! 光晴、凄い、エロい……光晴……」
「んぶぅっ!?♡んんっ♡♡んぐっ♡♡んっ♡はぁ、キスしちゃったぁ♡♡あ゛う゛っ♡」
「光晴……可愛い……好き……光晴……みつ、にぃ……」
「! あぁ、大河、そんな顔っあっ♡しないでくれ♡大河は上手にできてるぞ♡ほら、さっきみたいに腰をズン♡ズン♡ってしてみような♡」

 じゅぶじゅぶずぼずぼ、何度も何度も光晴に腰を叩きつけてはうねり絡めとる内壁に締め付けられて光晴の中に出していく。掴んでいる光晴の太ももは僕の手の形に赤くなっているしアナルの縁の隙間から僕の精液が零れ始めているけれど、それでも僕は光晴を解放する気になれなかった。そうして絡み合っているとだんだん僕も訳が分からなくなって、蠢く舌に引き寄せられるがまま思わず光晴にキスをしてしまう。すると体の内側から何かが溢れて、僕はぼろぼろ泣いてしまった。
 僕の腰を動きが止まった事で少し余裕ができた光晴が僕の涙に驚いて、頭を撫でながら宥めてくれる。酷いことをしてるってのに僕に優しくする光晴は、何かが上手くいかなくて僕に八つ当たりをされているのに一緒に上達の方法を考えてくれる時の顔と同じだった。ここまでしても弟分から抜け出せないのか、と余計に悲しくなった僕に光晴は困ったように足を絡めつかせ自分から体を揺すって僕のチンコを刺激する。

「んっ♡んっ♡この体勢じゃ上手くいかないな……だから、な? 大河。とりあえず動いてみようか」
「でも、光にぃ……」
「ほら乳首吸ってもいいぞ? 体を倒して……そう、こうやって抱き合ってるだけでもじんわり気持ちいいだろ? それにしても初めてだったのか? ゆっくり、慣れていけばいいさ。そしたら本命の人相手でも取り乱すようなことは……」
「う゛……光にぃ、なんでぇ……僕は光にぃとシたかっただけなのに……なんで本命とか言うんだよぉ」
「え、だって練習って……」
「練習でセックスするはずがないだろっ! うぅ、光にぃ、好き、好きぃ……」

 ぐずぐずと肩に額を当てて鼻を鳴らす僕に向かって、光晴の「マジかよ」なんて言葉が降ってくる。両手で頭を持ち上げられれば、涙と鼻水でずるずるになった僕の顔が光晴に見られてしまい恥ずかしい。

「……俺も、流されやすいって言っても普通ここまではさせないから。大河ならまぁ、いいかなって思ってこうなってる、ので、とにかく泣き止んでくれ?」
「ん……光にぃ……」
「うん、いい子だ。……はぁ、なんでか子どもみたいになっててすっごい素直で可愛いんだけど……でもこれ正気に戻った時どうなるかな……」
「光にぃ……?」
「あ、ああ、ごめんな。大丈夫、俺もちゃんと大河を愛してるからさ。なんにせよ、そのギンギンのちんちんをなんとかしよう。できるか?」
「ん。光にぃ、おっぱい吸ってもいい?」
「もちろんいいぜ。思う存分、んああっ♡♡容赦ないっ♡また右乳首♡♡そっちばっかりエロさが増しちゃう♡おおおおおっ♡♡腰も♡俺の体を折りたたんでの種付けピストン♡さっきまでのしおらしさが嘘みたいっ♡♡お゛♡アクメくる♡出すもん全部出し切ったあとのキッツいケツイキアクメきちゃう♡♡ん゛、~~~~~~~~~~~っ♡♡♡♡♡」

 折れるんじゃないかってくらいに背中をしならせ絶頂する光晴、しかしその手は乳首に吸い付く僕の頭に柔らかく添えられ、ぎゅんぎゅんに締め付けてくるアナルに僕は最後の中出し射精をする。
 精魂尽きた僕と光晴はべちゃ、とぐしょぬれの布団に2人して倒れ込み、気絶するようにして眠ってしまった。

・・・・・

 天気は曇り、湿気もあってじめっとした空気の中、今日も仕事が疲れたなと僕は俯いて歩いていた。

「たーいが♡」
「……うわ」

 エレベーターに乗りながら疲れたし早く寝ようかな、なんて考えていた僕の家の前、扉の前に座り込んで僕の帰宅を待っていたのは光晴だった。
 始めて家に連れてきたその日から、光晴は僕と疎遠になるどころかこうして毎日のように家の前で待ち伏せをしてくる。しかも、どうしてだか嫌にスキンシップの程度が激しくなっているのだ。
 一線を越えてしまったせいか光晴を見るとチンコが重くなり始めるようになってしまった僕としては、あんまりべたべたくっついてこないで欲しかった。なんで光晴が僕に体を擦り寄せてくるのかの理由もあの日にあるんだろうが、正直なところ僕は最後の方の記憶がない。思い出そうとすると僕の理性が止めておけとストップをかけるが、なんだか常に上機嫌な光晴の様子に気になってしまう。
 いつか思い出せるといいなと頭の片隅に違和感のことは押しのけて置き、まずはこの望んでいない来訪者をどうするかで早速僕の頭はいっぱいになった。入れないといつまで経っても玄関の前からどかないと知っているため、渋々光晴を家の中へと迎え入れる僕。背中を向けていたために、僕はコートを脱いだりなんだりとしている間光晴が微動だにしていなかったことに気付かなかった。

「……なぁ大河、あれからセックスの練習の成果は発揮できたのか?」
「…………言わなくてもいいだろ、別に」
「ふ、恥ずかしがるなって。ところでな、大河が何を求めているのかは知らねぇけど、ああいうのって一回で何とかなるもんじゃないよな」
「何が言いたいんだよ」
「んん? まぁなんだ、また練習に付き合ってやってもいいぜ、ってことかな」
「…………」

 まさか2回目の提案を光晴にされると思っていなかった僕は玄関を上がった先で何事だと振り向いてしまう。冗談かと思ったが、口調に反して頬を染めて顔を背けながらもじもじ指先を動かしている光晴からは本気さしか受け取れなかった。正気を疑いたくなる言動、しかし下腹部に渦巻く熱は絶対にこの機会を逃すなと僕に訴えかけてくる。
 どうせいつか飽きたらお終いになるんだから、せっかくの誘いだしそれまでは楽しませてもらおう。うるさく跳ねる心臓にそっと手を当て、噴き出しそうになる何かを抑え込んで僕は光晴に手を伸ばした。

「ふふ、今日はな、服の下にエロ下着着てきてるんだ♡脱いだらきっと大河も驚くぞ♡」

 当たり前のように指を絡めて僕の手を取る光晴に、今日も目一杯責めてやろうと決心する僕。
 だが結局この日も僕はぐずぐずになってしまい、さらには記憶が飛ばなかったせいで光晴の尻に敷かれることになるとは、この時の僕は思いもしていなかったのだ。
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