短編まとめ

あるのーる

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 似ている気質のせいか、はたまた境遇のせいか、息の合う2人は騎士としてだけではなく立場を越えて友人としても仲を深めていき、いつしか体重ねるまでになっていた。始まりは確か酒の力を借りて本音をぶつけ合った時であり、持ち前の懐の深さでもって下に甘んじたヘルフが今日に至るまで受け入れる側を務めている。
 気持ちがいいのでヘルフはこのままでも構わないのだが、自分のような筋肉男を抱いていて楽しいのかと思わないこともない。しかし毎回「可愛い、可愛い」と必死になって腰を振るカイルが愛おしく、これでいいと思っていた。
 一方カイルも年若い経験不足なこの身ではヘルフを満足させてやれていないのではないかと考えているが、全身が痙攣するまでイきまくるヘルフの姿に考えるだけ無駄だなとセックスをするたびに思い直す。
 騎士として優秀であるがために体力の有り余る2人は、訓練後毎日のように交尾に浸るのだった。
 騎士団の兵舎の最上階に唯一ある、騎士団長の部屋。密会や機密事項について話し合う場合もあるためしっかりと防音対策のされたそこへとカイルは進む。人払いの魔術のかけられた扉へと手をかざし、音を立てて開いた隙間に身を滑り込ませると後ろですぐさま扉が閉まった。これで、この部屋には許可が下りるまで誰も入ってくることはできない。
 意外と物に執着しないヘルフの性格を表すように気に入った品だけ置かれ無駄なものがない部屋をさらに奥へと進んでいき、ようやく寝室へと到達する。寝室、というよりはベッドのみの置かれた簡素な部屋というのが相応しい部屋。
 そのベッドの上に、ヘルフは四つん這いになってカイルを待ち構えていた。

「ふっ……♡ふぉ…………♡♡」

 扉の開閉音が聞こえた時から発情が最高潮に達していたヘルフは、カイルが背後に立っているだけで甘い声を漏らしている。
 長い髪を肩から前に垂らした肌を隠すものがほとんどない格好で、高く持ち上げたアナルにはバイブが突き入れられており、上下左右に激しくその身をくねらせていた。バイブが抜けないよう抑えるために唯一履いているTバックは今にも千切れそうなほど頼りなく、勃起したペニスが締め付けられて痛そうだ。
 微かに尻を震わせて、快楽に嬲られる様を隠すことなく見せつけるヘルフ。そんな愛しい恋人の姿に、カイルも服を脱ぎながら興奮を高めていった。

「はっ♡はぁっ♡♡」
「アナル、バイブでにちゃにちゃいってる……パンツ切るぞ」
「あっああ♡あ、は♡はおおおおっ!?♡♡♡」
「すげ……ケツ穴広がってやらしー……」

 指であっけなく切ることができた下着をヘルフの体から取り去り、中に入っていたバイブを一息に抜いたカイル。じゅぼぼぼっ♡と大量のいぼのついた長いバイブを抜き取られ仰け反りアクメを決めたヘルフを一瞥したカイルの興味は、肉厚な尻の中央で口を開けたまま中を晒し続けるアナルへと移る。
 ぐじゅぐじゅに濡れた穴へフッと息を吹きかけると「ひぅ♡」と可愛らしい声で鳴くヘルフにじっとりとした目を向けながら、腰を掴んでカイルはアナルに勃起した己のペニスを擦りつけ始めた。

「あっ♡ちんぽ♡カイルのちんぽっ♡♡ああっ♡♡」
「あー……縁が吸い付いて気持ちいい……これ、欲しい?」
「っ♡欲しい♡俺の♡俺の中に♡今日も俺をちんぽでカイルのメスにしてくれ♡♡」
「腰揺らしてくちゅくちゅ擦りつけて、必死になって可愛いなぁ……ほら、お待ちかねのちんぽだぞ」
「おっ♡おおぅ♡♡んおおおっ♡♡おおおおっ♡♡」

 ぬるぅ……とゆっくり挿入されていくペニスに額を枕に押し付けてヘルフは呻く。血の通った肉が体内に入る感覚はバイブのような無機物にほじられているのとは違い、“オス”に穴として征服されていると実感し、たまらなく気持ちがいいのだ。
 カイルの下生えが尻に触れるまで深く挿入されると、今度はゆっくりと腰を引かれる。

「おほっ♡ほぉぉぉぉ……♡♡♡んほぉっ♡♡」
「はぁ……きもちーな……さ、また入れるぞ」
「んっ♡んっふぅぅうぅ♡♡♡あっ♡はぉぉ♡♡おっ♡んひ♡んはぁぁ……♡♡♡」

 プポッ♡プポッ♡と根元まで入れたら完全に抜く、ということを繰り返され、ヘルフの理性は溶けていく。バイブを入れての待機で緩んでいた穴をより自分の手で蕩けさせることができ、喜びでカイルのペニスもさらに硬度が増した。
 ゆっくり、ゆっくり、丹念にヘルフのアナルにカイルのペニスの形を覚え込ませるような動きは10分続き、もういいかとカイルが一息ついたころにはヘルフは腕に力が入らず尻だけを持ち上げた恥ずかしい格好でアナルをヒクつかせていた。

「は♡は♡カイルっ♡も、十分ほぐれたから♡♡お前のちんぽ♡俺に容赦なく叩きつけてくれっ♡♡」
「は、当然。ヘルフ、しっかり喘げよ?」
「ん、お、おおおおっ♡♡♡♡おおっ♡前立腺っ♡上からドチュドチュって♡♡お゛お゛お゛っ♡♡お゛ほっ♡♡お゛う゛う゛っ!!♡♡♡」
「あー汚ねぇ声。くっそ興奮すんな……」
「お゛お゛っ♡カイル♡お゛っ♡カイルぅ♡♡う゛お゛お゛お゛っ♡お゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ♡♡♡♡」

 カイルが尻を跨いだ状態で上から腹に向かって突かれるため、亀頭が前立腺をすり潰すように何度も往復する。首まで真っ赤にして呻き声を上げるヘルフは、何も知らない者が見れば拷問でも受けているのかと思えるほど鬼気迫った顔をしていた。しかし伸し掛かられているとはいえヘルフなら容易に抜け出すことのできる体勢であるため、尻を掲げてこの責めを受けていること自体にヘルフも楽しんでいることがわかる。
 ヘルフの上半身を押さえつけるように腕を伸ばして支えにしているカイルは、その手の下にある滑らかな肌にも興奮していた。手の平に伝わる肩の筋肉の感触。かつて自分を救ってくれた、憧れていた大きな背中がこうして自分の下にあることが嬉しくて堪らない。
 ある種聖域ともいえるほどカイルの中で特別視されているヘルフの背中、そこに爪を立てついた凹みを見たカイルは限界を迎えてしまった。

「くっ……ヘルフ……出る……っ!!!」
「んほっ!?♡♡お、背中、熱……ったく、お前俺の背中にぶっかけんの好きだよなぁ」
「はっ、はっ、俺の精液……ヘルフの背中に……ふぅっ……」
「聞いてねぇし…」

 射精の直前ペニスをアナルから抜き、べっとりと吐き出された精液を手で背中全体に塗り広げようとしているカイルにヘルフが声をかける。しかし全く聞こえていない様子のカイルに、小さくため息をついたヘルフは上半身を捻って無理矢理ふわついていたカイルの意識を手繰り寄せた。

「わ、悪いヘルフ。俺……」
「まぁ? 俺の体が魅力的ってんのは分かるがな? 俺としては……」
「っ、くぅっ!」
「お前のコレ、もっと中に欲しいんだよなぁ♡」

 握って扱くこともできるのに、包むように手の平でカイルのペニスを刺激するヘルフ。「ちゃんと気持ちよくしてほしいなら俺に寄越せ」と言外に伝えてくるその行動にカイルもヘルフの穴を再び征服しようとして、ふとある考えを頭に過らせた。
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