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第197話 地下牢
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【 慎太郎・牡丹 組 2日目 PM 12:29 洋館 西棟 3F 資料室 】
ーー山村へ行く為の脱出口を探している慎太郎と牡丹は洋館内の探索を続けていた。
だが本館から下へ行く為の階段が見つからず西棟へ進行する事となった。
その間ゾルダードやプレイヤーと数回遭遇したが慎太郎と牡丹の相手になる者などいなく難無く撃退した。
現状問題なのは楓たちとの合流が叶わない事と下へ降りられない事だ。鍵が合わなくて扉を開けられないならまだしも、下へ行く階段が無いのが慎太郎と牡丹の悩みだ。流石の彼らにも焦りのーー
「ここにも無ぇか…隠し扉があってそこから下へ降りられっと思ったのになぁ…」
「そうですね…早く山村へ行きたいのに…狂おしいです…」
ーー無かった。このバカップルに焦りなんてある訳が無かった。
「しゃあない、次行くか。」
「そうですね。」
ーー慎太郎と牡丹が資料室から出ようとした時だった。
ーーぐぅーっ
ーー慎太郎の腹が豪快に鳴った。
「…もう昼だもんな。腹…減ったな…」
「ふふふ、そうですね。お昼にしましょうか。腹が減っては戦はできぬと言いますし。」
「…なんか子供みてぇじゃん俺。」
「私は子供のタロウさんでも愛しております。」
「なんかその台詞俺のシーンに来られた時怖いんですけど!?」
「ご用意致しましたのでさっそく食べましょうか。手料理で無いのは心苦しいですが自宅に戻るまで辛抱して下さいね。」
「華麗にスルーする所がさらに怖いんだけど!?」
「はい、あーん。」
「…いや、いいよ。」
「あーん。」
「…いや、いいって。」
「あーん。」
「…あーん。」
「どうですか?」
「…うまい。」
「ふふふ。」
ーー爆ぜればいいのに。
********************
【 楓・美波・アリス 組 2日目 PM6:32 洋館 東棟 地下1F 地下牢入口 】
ーー太陽が沈み、夜を支配する月が姿を現した頃、とうとうその時がやって来た。
ーーガチャン
「鍵が…!?」
「空いたわね。」
「やっぱりアリスちゃんの推理通りだったねっ!!」
「ふふふっ、良かったです!」
『さぁて、ここからが本番戦だな。覚悟は良いな?』
ーー楓たちが無言で頷く。
「行きましょう。」
「はいっ!」
「はい!」
『行くのは妾だけどな。』
ーーノートゥングが両手で鉄の扉を押す。
ギィィィという音を立てて錆びついた鉄の扉が開かれた。
中はさらに薄暗く、周囲の様子が良く分からない。だが薄暗いながらも4人が足を進めた時だった。
ーーガチャン
「「「えっ!?」」」
ーー3人が扉へと急いで戻るがビクともしない。押しても引いても全く動かなかった。
「どっ、どうしましょう!?」
「閉じ込められたんでしょうか!?」
「ウフフ。」
閉じ込められてここにナニカがいたらもう私の心臓はもたないわ。タロウさんといっぱいイチャイチャしたかったなぁ。私が死んだらタロウさん泣いてくれるかなぁ?
『チッ、恐らくこの中にいるヤツを倒さんと出られないんだろう。』
「え?戦わないといけないの?」
『そういうのが定番であろう。ククク、妾を少しは楽しませられるような輩が居ればいいがな。』
ーーその時だった。
薄暗かった部屋に明かりが灯る。部屋は想像以上に広く、両脇にそれぞれ牢が二つずつある。
「誰か…いる…?」
ーー慎太郎と牡丹が得た情報を楓たちは知らない。楓たちは地下牢からの脱出をかけてリッター級の敵との戦いを強いられる事となる。
ーー山村へ行く為の脱出口を探している慎太郎と牡丹は洋館内の探索を続けていた。
だが本館から下へ行く為の階段が見つからず西棟へ進行する事となった。
その間ゾルダードやプレイヤーと数回遭遇したが慎太郎と牡丹の相手になる者などいなく難無く撃退した。
現状問題なのは楓たちとの合流が叶わない事と下へ降りられない事だ。鍵が合わなくて扉を開けられないならまだしも、下へ行く階段が無いのが慎太郎と牡丹の悩みだ。流石の彼らにも焦りのーー
「ここにも無ぇか…隠し扉があってそこから下へ降りられっと思ったのになぁ…」
「そうですね…早く山村へ行きたいのに…狂おしいです…」
ーー無かった。このバカップルに焦りなんてある訳が無かった。
「しゃあない、次行くか。」
「そうですね。」
ーー慎太郎と牡丹が資料室から出ようとした時だった。
ーーぐぅーっ
ーー慎太郎の腹が豪快に鳴った。
「…もう昼だもんな。腹…減ったな…」
「ふふふ、そうですね。お昼にしましょうか。腹が減っては戦はできぬと言いますし。」
「…なんか子供みてぇじゃん俺。」
「私は子供のタロウさんでも愛しております。」
「なんかその台詞俺のシーンに来られた時怖いんですけど!?」
「ご用意致しましたのでさっそく食べましょうか。手料理で無いのは心苦しいですが自宅に戻るまで辛抱して下さいね。」
「華麗にスルーする所がさらに怖いんだけど!?」
「はい、あーん。」
「…いや、いいよ。」
「あーん。」
「…いや、いいって。」
「あーん。」
「…あーん。」
「どうですか?」
「…うまい。」
「ふふふ。」
ーー爆ぜればいいのに。
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【 楓・美波・アリス 組 2日目 PM6:32 洋館 東棟 地下1F 地下牢入口 】
ーー太陽が沈み、夜を支配する月が姿を現した頃、とうとうその時がやって来た。
ーーガチャン
「鍵が…!?」
「空いたわね。」
「やっぱりアリスちゃんの推理通りだったねっ!!」
「ふふふっ、良かったです!」
『さぁて、ここからが本番戦だな。覚悟は良いな?』
ーー楓たちが無言で頷く。
「行きましょう。」
「はいっ!」
「はい!」
『行くのは妾だけどな。』
ーーノートゥングが両手で鉄の扉を押す。
ギィィィという音を立てて錆びついた鉄の扉が開かれた。
中はさらに薄暗く、周囲の様子が良く分からない。だが薄暗いながらも4人が足を進めた時だった。
ーーガチャン
「「「えっ!?」」」
ーー3人が扉へと急いで戻るがビクともしない。押しても引いても全く動かなかった。
「どっ、どうしましょう!?」
「閉じ込められたんでしょうか!?」
「ウフフ。」
閉じ込められてここにナニカがいたらもう私の心臓はもたないわ。タロウさんといっぱいイチャイチャしたかったなぁ。私が死んだらタロウさん泣いてくれるかなぁ?
『チッ、恐らくこの中にいるヤツを倒さんと出られないんだろう。』
「え?戦わないといけないの?」
『そういうのが定番であろう。ククク、妾を少しは楽しませられるような輩が居ればいいがな。』
ーーその時だった。
薄暗かった部屋に明かりが灯る。部屋は想像以上に広く、両脇にそれぞれ牢が二つずつある。
「誰か…いる…?」
ーー慎太郎と牡丹が得た情報を楓たちは知らない。楓たちは地下牢からの脱出をかけてリッター級の敵との戦いを強いられる事となる。
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