少年、その愛 〜愛する男に斬られるのもまた甘美か?〜

15歳の少年篤弘はある日、夏朗と名乗る17歳の少年と出会う。
彼は篤弘の初恋の少女が入信を望み続けた宗教団体・李凰国(りおうこく)の男だった。

亡くなった少女の想いを受け継ぎ篤弘は李凰国に入信するが、そこは想像を絶する世界である。
罪人の公開処刑、抗争する新興宗教団体に属する少女の殺害、
そして十数年前に親元から拉致され李凰国に迎え入れられた少年少女達の運命。

「愛する男に斬られるのもまた甘美か?」

李凰国に正義は存在しない。それでも彼は李凰国を愛した。

「おまえの愛の中に散りゆくことができるのを嬉しく思う。」

李凰国に生きる少年少女達の魂、信念、孤独、そして愛を描く。
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