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風の章
悲しき別れと父との約束
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太郎と阿佐姫はいわゆる【政略結婚】であったが夫婦仲は円満であった。故に早々に子を授かるのではないか、と皆期待したのである。その期待通り、阿佐姫はまもなく懐妊したのだった。
「阿佐、無理はしておらぬか?」
「はい、大事ないです」
「なによりだ」
はにかんだ笑顔を浮かべ、名の知れぬ花を阿佐姫に差し出す。それを嬉しそうに受け取る阿佐姫。それがこの躑躅ヶ崎館の日常になっていた。それを周りの者は微笑ましく見守ったのである。ただ一人、大井の方を除いて……。
「お方、そなたは阿佐の懐妊が嬉しゅうはないのか?」
「決してそのようなことはありませぬ。ただ……」
「なんぞ気になることでもあるのか?」
信虎は大井の方の目に不安の色を見て取り、閨で問いただした。大井の方はどう答えるべきか悩む。一つ息を吐き、自らが危惧していることを夫・信虎に伝える。
「阿佐姫にはまだ早うございます」
「何じゃと?」
「恐らく、難産になるのではなかろうかと……」
「じゃが、儂らに出来ることは最早ない」
「左様でございますが……」
「今は無事に産まれることを祈るしかあるまい」
信虎は大井の方の不安を振り払うかのように抱き寄せたのだった。
(八幡大菩薩よ、願わくば彼の姫が身ごもりし子が無事産まれますように……)
信虎はそう願うのだった。
「姫様、しっかりなさいませ!」
「ふぅっ、ん……」
臨月を迎えた阿佐姫は襲い来る痛みと闘っていた。産まれたときから仕えてくれる乳母が必死に励ますが、その声はだんだんと聞きづらくなっていく。やがて意識が遠のき真っ暗な闇の中へ落ちていく。
その日、館から赤子の産声は聞こえることはなかった。阿佐姫は難産の末、お腹の子供もろとも命を落としたのであった。
「若殿」
「信方か」
「阿佐姫様が……」
「言うな。言わずともわかる」
一人佇む太郎に信方はそれ以上声を掛けることは出来なかった。小刻みに震える両肩から窺い知れるのは計り知れぬ悲しみ。それを堪えるように声を押し殺す姿に胸を痛めるのだった。
阿佐姫の四十九日の法要が過ぎてしばらく経ったある日のこと。信方は主君・信虎に進言をすることにした。
「御館様」
「どうした、信方」
「若殿のことですが……」
「太郎がどうかしたか?」
信方の神妙な顔つきに信虎は虎康と顔を見合わせ、先を促した。
信方の話はこうだった。
阿佐姫を亡くしてから太郎は剣術も馬術の稽古を必要以上に励むことはなくなり、すぐに自室にこもってしまう。信方が遠乗りや弓の稽古を促しても乗り気ではない、というのだ。
「これでは武田の嫡男としては……」
「それは困ったことであるな」
「御館様。一度腹を割ってお話をされるべきかと」
「うむ……」
信虎が思案をしていると、それを遮るように虎康が間に入ってきた。
「信方、おぬしの考えすぎではないか?」
「虎康、それは違う」
「何?」
「若殿は皆が考えておる以上に聡いお方じゃ。そして、繊細で脆い」
「信方、儂にどうせよと?」
「何でも構いませぬ。御館様の思いをお話し下されば」
「それで良いのか?」
「はい。若殿は聡い方です。御館様のお考えを正しく理解されるはずです」
信方の真摯な瞳に信虎は頷く。もとより信方を太郎の傅役としたのは自分である。ならば、信方の言葉を信ずるしかない。そう結論づけたのだった。
数日後、信虎は太郎の自室に足を運ぶ。そこで見たのはそこかしこに散らばる書物の山であった。よく見れば、それらは唐渡りの兵法書である。
(太郎はあの年でこのような物を読んでおるのか?)
信虎は自身の幼き日を思い出す。自分は剣術の稽古に明け暮れ、父より与えられた若駒で遠乗りばかりをしていた。腕白盛りで悪戯をしては雷を落とされたものである。
「あ……」
「太郎、そなたはこのような難しい書物も読むのか?」
「信方に手伝って貰って……」
「そうか」
太郎が申し訳なさそうに俯く。そんな太郎の頭を優しく大きな手が撫でる。
「剣術の稽古は嫌いか?」
「いえ……」
「ならば何故稽古をせぬ」
「次郎が……」
「次郎?」
太郎はぽつりぽつりと話し始める。
太郎は決して剣術も馬術の稽古も嫌いではない。むしろ、常に戦に赴く信虎の姿を見て早く自分も初陣を迎えたいと切に願っている。ただ、そのはやる思いが無茶をさせるのだ。自分が怪我をするのは自業自得であるから仕方ない。だが、それを見て弟の次郎が真似をしようとするのだ。太郎はそれが嫌で部屋に籠もるようになったのだ。
「はっはっはっ、次郎も武田の血が流れた子だのぉ」
「父上!」
「太郎、男とはそういう者よ。一緒に稽古すれば良い」
「でも、母上が……」
つい先日も次郎が怪我をして母が泣いていたのを太郎は見ていたのだ。特に今は阿佐姫の死を悼んでおり、毎朝祈りを捧げている。これ以上幼き命が失われては母の心が壊れてしまうのではないかと案じているのだ。
「次郎は五つ下だから……」
「そうか。太郎は優しいのぉ」
信虎は優しく微笑む。その顔に太郎は照れて俯く。そんな太郎を膝に乗せ、信虎は語り始める。
「だが、今の世はその優しさだけでは生きてはいけぬ。強うなければならぬ」
「父上……」
「この先、儂がそなたらをいつまで守れぬかわからぬ」
「え?!」
信虎は太郎に甲斐国の現状をかみ砕いて説明してやる。
甲斐国は信虎の力によって武田の支配下となった。だが、信虎に使える者たちは心から臣従しているわけではない。一門衆を除けば、多くが国人衆だ。自分たちに不利だと思えば武田をすぐにでも見限る。明日には今川か、はたまた北条か。信虎はそのような者たちに力を示し、『武田につくが上策』と思わせ、一纏めにしているのだ。
「故にそなたも次郎も剣術は必要じゃ。何と言っても儂らは武士なのだからな」
「はい」
「次郎が無茶をするようであればそなたが止めれば良い」
「でも……」
「難しければ信方を頼るが良かろう。そのための傅役じゃ」
その言葉に太郎は明るく元気に返事をするのだった。それに安心した信虎は再び険しい表情を浮かべ、太郎に話しかける。
「さて、ここからが本題じゃ」
「?」
「儂のやり方がいつまでも正しいとは限らぬ」
「そんな……」
「そのとき、国人衆が武田を離れぬように今から手を打っておかねばならぬ」
「今から?」
「そうじゃ。そのために儂はそなたを遠ざける」
その言葉に太郎は狼狽え、今にも泣きそうになる。そんな太郎をなだめるように頭を撫でてやる。
「あくまでも『ふり』じゃ」
「ふり?」
「そうじゃ。儂はそなたを嫌って次郎を可愛がる。じゃが、そなたには一門衆の信方が傅役についておる」
信虎は蕩々と語る。
信虎の策に綻びが生じ、国人衆の中に離反する者が現れるかもしれない。そのとき、彼らが他国に走らぬようにするためには家中で旗頭に出来る者を残しておくのが上策。それが信虎の考えだ。
「源氏はいつの世も同族で相争ってきた」
その言葉に太郎は悲しくなった。確かに『武家の棟梁』として頭角を現し始めた頃から源氏は常に親子・兄弟・従兄弟・叔父甥など時代によって様々である。それが源氏の隆盛と衰退を繰り返す原因だと言っても過言ではない。
「儂はそれを逆手に取ろうと思う」
「父上?」
「ほれ、ここにも書いてあるであろう。『敵を欺くにはまず味方から』と」
信虎は近くに広げてあった兵法書を拾い上げ、太郎に刺し示す。太郎は父が言わんとしていることに思い至り顔を上げる。
「太郎、これは儂とそなたがけの秘密じゃ。誰にも漏らすでないぞ」
「はい」
「そなたは信方と共に【腹心】を作るのじゃ」
「腹心?」
「そうじゃ。そなたの心を預けられる家臣を作るのじゃ。それが武田が天下を手中に収める第一歩と心得よ」
「天下……」
「それは我らの始祖・新羅三郎義光公の悲願である」
信虎の言葉が太郎の両肩にずしりとのし掛かる。その大きさに足が竦む思いであるが、頭を撫でる父の大きな手がそれを軽くしてくれるようであった。
「太郎。そなたこそが義光公より続く悲願を叶える男なのじゃ」
父の真摯な瞳に太郎はゴクリと唾を飲み込む。
(果たして、自分にそのような力があるのであろうか?)
幼い太郎の心に不安が広がる。だが、父は確信に満ちた笑みを浮かべていた。そんな父の腕に太郎はしがみつく。信虎は我が子の不安を感じ取り力強く抱きしめる。
「そのためには辛くとも歯を食いしばれ」
「はい」
「じゃが……」
「?」
「どうしても辛い時は夜中に儂の元に参れ」
「父上」
「儂と二人の時はどんだけ泣いても責めたりはせぬ」
それは父の我が子を思う優しさだった。太郎はそのことを胸に刻むのだった。
「阿佐、無理はしておらぬか?」
「はい、大事ないです」
「なによりだ」
はにかんだ笑顔を浮かべ、名の知れぬ花を阿佐姫に差し出す。それを嬉しそうに受け取る阿佐姫。それがこの躑躅ヶ崎館の日常になっていた。それを周りの者は微笑ましく見守ったのである。ただ一人、大井の方を除いて……。
「お方、そなたは阿佐の懐妊が嬉しゅうはないのか?」
「決してそのようなことはありませぬ。ただ……」
「なんぞ気になることでもあるのか?」
信虎は大井の方の目に不安の色を見て取り、閨で問いただした。大井の方はどう答えるべきか悩む。一つ息を吐き、自らが危惧していることを夫・信虎に伝える。
「阿佐姫にはまだ早うございます」
「何じゃと?」
「恐らく、難産になるのではなかろうかと……」
「じゃが、儂らに出来ることは最早ない」
「左様でございますが……」
「今は無事に産まれることを祈るしかあるまい」
信虎は大井の方の不安を振り払うかのように抱き寄せたのだった。
(八幡大菩薩よ、願わくば彼の姫が身ごもりし子が無事産まれますように……)
信虎はそう願うのだった。
「姫様、しっかりなさいませ!」
「ふぅっ、ん……」
臨月を迎えた阿佐姫は襲い来る痛みと闘っていた。産まれたときから仕えてくれる乳母が必死に励ますが、その声はだんだんと聞きづらくなっていく。やがて意識が遠のき真っ暗な闇の中へ落ちていく。
その日、館から赤子の産声は聞こえることはなかった。阿佐姫は難産の末、お腹の子供もろとも命を落としたのであった。
「若殿」
「信方か」
「阿佐姫様が……」
「言うな。言わずともわかる」
一人佇む太郎に信方はそれ以上声を掛けることは出来なかった。小刻みに震える両肩から窺い知れるのは計り知れぬ悲しみ。それを堪えるように声を押し殺す姿に胸を痛めるのだった。
阿佐姫の四十九日の法要が過ぎてしばらく経ったある日のこと。信方は主君・信虎に進言をすることにした。
「御館様」
「どうした、信方」
「若殿のことですが……」
「太郎がどうかしたか?」
信方の神妙な顔つきに信虎は虎康と顔を見合わせ、先を促した。
信方の話はこうだった。
阿佐姫を亡くしてから太郎は剣術も馬術の稽古を必要以上に励むことはなくなり、すぐに自室にこもってしまう。信方が遠乗りや弓の稽古を促しても乗り気ではない、というのだ。
「これでは武田の嫡男としては……」
「それは困ったことであるな」
「御館様。一度腹を割ってお話をされるべきかと」
「うむ……」
信虎が思案をしていると、それを遮るように虎康が間に入ってきた。
「信方、おぬしの考えすぎではないか?」
「虎康、それは違う」
「何?」
「若殿は皆が考えておる以上に聡いお方じゃ。そして、繊細で脆い」
「信方、儂にどうせよと?」
「何でも構いませぬ。御館様の思いをお話し下されば」
「それで良いのか?」
「はい。若殿は聡い方です。御館様のお考えを正しく理解されるはずです」
信方の真摯な瞳に信虎は頷く。もとより信方を太郎の傅役としたのは自分である。ならば、信方の言葉を信ずるしかない。そう結論づけたのだった。
数日後、信虎は太郎の自室に足を運ぶ。そこで見たのはそこかしこに散らばる書物の山であった。よく見れば、それらは唐渡りの兵法書である。
(太郎はあの年でこのような物を読んでおるのか?)
信虎は自身の幼き日を思い出す。自分は剣術の稽古に明け暮れ、父より与えられた若駒で遠乗りばかりをしていた。腕白盛りで悪戯をしては雷を落とされたものである。
「あ……」
「太郎、そなたはこのような難しい書物も読むのか?」
「信方に手伝って貰って……」
「そうか」
太郎が申し訳なさそうに俯く。そんな太郎の頭を優しく大きな手が撫でる。
「剣術の稽古は嫌いか?」
「いえ……」
「ならば何故稽古をせぬ」
「次郎が……」
「次郎?」
太郎はぽつりぽつりと話し始める。
太郎は決して剣術も馬術の稽古も嫌いではない。むしろ、常に戦に赴く信虎の姿を見て早く自分も初陣を迎えたいと切に願っている。ただ、そのはやる思いが無茶をさせるのだ。自分が怪我をするのは自業自得であるから仕方ない。だが、それを見て弟の次郎が真似をしようとするのだ。太郎はそれが嫌で部屋に籠もるようになったのだ。
「はっはっはっ、次郎も武田の血が流れた子だのぉ」
「父上!」
「太郎、男とはそういう者よ。一緒に稽古すれば良い」
「でも、母上が……」
つい先日も次郎が怪我をして母が泣いていたのを太郎は見ていたのだ。特に今は阿佐姫の死を悼んでおり、毎朝祈りを捧げている。これ以上幼き命が失われては母の心が壊れてしまうのではないかと案じているのだ。
「次郎は五つ下だから……」
「そうか。太郎は優しいのぉ」
信虎は優しく微笑む。その顔に太郎は照れて俯く。そんな太郎を膝に乗せ、信虎は語り始める。
「だが、今の世はその優しさだけでは生きてはいけぬ。強うなければならぬ」
「父上……」
「この先、儂がそなたらをいつまで守れぬかわからぬ」
「え?!」
信虎は太郎に甲斐国の現状をかみ砕いて説明してやる。
甲斐国は信虎の力によって武田の支配下となった。だが、信虎に使える者たちは心から臣従しているわけではない。一門衆を除けば、多くが国人衆だ。自分たちに不利だと思えば武田をすぐにでも見限る。明日には今川か、はたまた北条か。信虎はそのような者たちに力を示し、『武田につくが上策』と思わせ、一纏めにしているのだ。
「故にそなたも次郎も剣術は必要じゃ。何と言っても儂らは武士なのだからな」
「はい」
「次郎が無茶をするようであればそなたが止めれば良い」
「でも……」
「難しければ信方を頼るが良かろう。そのための傅役じゃ」
その言葉に太郎は明るく元気に返事をするのだった。それに安心した信虎は再び険しい表情を浮かべ、太郎に話しかける。
「さて、ここからが本題じゃ」
「?」
「儂のやり方がいつまでも正しいとは限らぬ」
「そんな……」
「そのとき、国人衆が武田を離れぬように今から手を打っておかねばならぬ」
「今から?」
「そうじゃ。そのために儂はそなたを遠ざける」
その言葉に太郎は狼狽え、今にも泣きそうになる。そんな太郎をなだめるように頭を撫でてやる。
「あくまでも『ふり』じゃ」
「ふり?」
「そうじゃ。儂はそなたを嫌って次郎を可愛がる。じゃが、そなたには一門衆の信方が傅役についておる」
信虎は蕩々と語る。
信虎の策に綻びが生じ、国人衆の中に離反する者が現れるかもしれない。そのとき、彼らが他国に走らぬようにするためには家中で旗頭に出来る者を残しておくのが上策。それが信虎の考えだ。
「源氏はいつの世も同族で相争ってきた」
その言葉に太郎は悲しくなった。確かに『武家の棟梁』として頭角を現し始めた頃から源氏は常に親子・兄弟・従兄弟・叔父甥など時代によって様々である。それが源氏の隆盛と衰退を繰り返す原因だと言っても過言ではない。
「儂はそれを逆手に取ろうと思う」
「父上?」
「ほれ、ここにも書いてあるであろう。『敵を欺くにはまず味方から』と」
信虎は近くに広げてあった兵法書を拾い上げ、太郎に刺し示す。太郎は父が言わんとしていることに思い至り顔を上げる。
「太郎、これは儂とそなたがけの秘密じゃ。誰にも漏らすでないぞ」
「はい」
「そなたは信方と共に【腹心】を作るのじゃ」
「腹心?」
「そうじゃ。そなたの心を預けられる家臣を作るのじゃ。それが武田が天下を手中に収める第一歩と心得よ」
「天下……」
「それは我らの始祖・新羅三郎義光公の悲願である」
信虎の言葉が太郎の両肩にずしりとのし掛かる。その大きさに足が竦む思いであるが、頭を撫でる父の大きな手がそれを軽くしてくれるようであった。
「太郎。そなたこそが義光公より続く悲願を叶える男なのじゃ」
父の真摯な瞳に太郎はゴクリと唾を飲み込む。
(果たして、自分にそのような力があるのであろうか?)
幼い太郎の心に不安が広がる。だが、父は確信に満ちた笑みを浮かべていた。そんな父の腕に太郎はしがみつく。信虎は我が子の不安を感じ取り力強く抱きしめる。
「そのためには辛くとも歯を食いしばれ」
「はい」
「じゃが……」
「?」
「どうしても辛い時は夜中に儂の元に参れ」
「父上」
「儂と二人の時はどんだけ泣いても責めたりはせぬ」
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