20 / 69
林の章
諏訪侵攻と寅王丸の誕生
しおりを挟む
天文十一年(1542年)。晴信は正月から月次会、連歌会、尊躰寺の花見会、法楽千句発句と五月まで精力的に歌会をこなした。それと平行して奉行衆定めなどの軍事的な取り決めも行い、着々と諏訪進攻に向けた準備を進めていた。
そんな不穏な動きが増す四月四日。禰々は頼重との第一子となる男児を産む。この年が寅年であったため、その男児は【寅王丸】と名付けられたのだった。
「おうおう、元気な子であるな」
「殿……」
「禰々、ご苦労であった」
夫のねぎらいの言葉に禰々は微笑みを返すも不安は拭えない。母から届いた手紙からは兄・晴信がどう思っているのか全く読めない。何より夫が独断で海野と和睦したばかりか、領地も割譲したと聞いては不安は募る一方であった。
一方、甲府にも寅王丸誕生の知らせは届けられる。母子共に健康との報に安堵したのは言うまでもない。
「無事の誕生、めでたいですな」
「だが、これで益々慎重に運ばねばならなくなりましたが……」
「して、首尾は如何か?」
「高遠も金刺も上原攻めには賛同しております」
「では、諏訪に気付かれる前に攻め入るか」
宿老たちの会話をただ黙って聞く晴信は瞑想するかの如く目を閉じている。その様子を皆が固唾を飲んで見守る。
「戦の支度は抜かりなくすすめよ」
「「「はっ!」」」
虎康、虎胤が意気揚々と広間を出て行く。信方はそれに続くが晴信の様子に違和感を覚え振り返る。だが、その表情からは何も読み取れず、諦めてその場をあとにしたのだった。
自室に下がった晴信はは金刺からの書状を読み返す。そこには諏訪惣領家への不満よりも高遠への不信が書かれていた。
(高遠頼継、余程の野心家と見える……)
高遠城の城主である高遠頼継は諏訪の庶流である。禰々が輿入れする前より惣領家への不満を少なからず持っていると漏れ聞こえてきていた。そのため、勘助に監視の目を怠らぬよう申しつけていたのが、まさか下社の大祝・金刺からも同様の知らせが来るとは思ってもみなかった。
「どうしたものか……」
晴信の口からは自然とため息がこぼれたのだった。
「そのようにため息をこぼされておいでだと幸せが逃げまする」
鈴の音のような美しい声にハッとして振り返ると三条が微笑んでいた。三条は寄り添うように晴信の隣へ座る。
「禰々様に若子がお生まれになったとか……」
「ああ」
「その割には嬉しゅうなさそうですなぁ」
「世は思いのほか複雑だ」
「左様でございますか」
「複雑であるが故、ため息しか出てこぬよ」
「まあ!」
「何というか。あちらを立てればこちらが立たず、こちらを立てればあちらが立たず」
「それは、頭の痛いことで……」
「全くだ」
「ですが、晴信様は既にお決めになっておられるのでしょう?」
核心を突く三条の言葉に晴信はグッと拳を握りしめた。その瞳には確固たる決意の色が見える。三条は一服の茶を差し出した。
「三条?」
「晴信様に必要なのではないかと思いまして」
「そなたが立てたのか?」
「はい」
「そうか。では、いただくとしよう」
晴信は茶碗を手に取ると、作法などお構いなしに一気に飲み干す。三条はその姿に目を瞠るが、それはそれで【らしい】と思い微笑んだ。
「苦い……」
「そうでございましょう。少し濃いめにしておきましたので」
口をへの字に曲げる晴信は眉間に皺を寄せ何か言いたげにしている。三条はその眉間に指を当てて皺を伸ばそうとした。
「ご自分を信じなさいませ」
「三条?」
「漢の石虎将軍のお話をご存じですか?」
「聞いたような気もするが、なんであったか……」
唐突に始まった三条の話に晴信は先を促した。
それは海を渡った向こうにある大国・明がその昔【漢】と呼ばれていた頃の話。
李広という一人の将軍がいたという。彼の将軍は勇猛果敢で知られ、向かうところ敵なしであった。また、親孝行者で知られ父母を敬うことを忘れぬ人でもあった。
そんな彼に悲報が届く。実家のある村が大虎に襲われ、彼の母親がその犠牲になったというのだ。李広は悲しみに暮れ、やがて敵である大虎への復讐を誓うようになる。弓矢を手に何日も山を歩き回る。どれほど歩き回ったであろうか。なかなか見つからぬ敵に李広も諦めかけた。
まさにそのとき!
茂みの中に憎き大虎の姿を見つけたのである。李広は息を潜め、矢を番い、弓を引き絞る。そして、矢を放った。放たれた矢は虎の首の付け根辺りに深々と突き刺さる。
(やった!遂に母上の敵を取ったぞ!!)
李広は母の敵を取ったと喜び、近づいた。
するとどうであろう。大虎と思うていたのは何と巨大な岩であった。驚きのあまり、李広は数本矢を射かけてみる。だが、矢は刺さることはなく弾かれただけであった。
混乱する李広は村の長老に事の顛末を語る。
「それは将軍の思いが矢に宿り、岩をも貫き通したのでございましょう」
「我が思いが?」
「左様。強き思いは時として人智を越えた力を生むのでございます」
この後、李広は岩に矢を通した将軍【石虎将軍】と人々から尊敬の念を込めて呼ばれるようになったのだという。
「ですから、晴信様も己を信じ、貫き通せばそれが【真】となりましょう」
「そうか」
「はい」
三条の微笑みに晴信は心が救われた気がした。決意も新たに次の策を練る。その顔には最早迷いはなかった。
数日後、晴信は信繁を伴い鷹狩りと称して甲府を離れた。無論、それは隠れ蓑であり、金刺の使者と落ち合うためであった。
「我々が説得して、頼重様に上原の城を明け渡すように説得いたします」
「無傷で、か?」
「左様でございます」
「では、その見返りはなんだ?」
「諏訪惣領家の安泰……」
尻すぼみになる使者を更に追い詰めるが如く冷たい視線を向ける晴信。その瞳に使者の男は肝を冷やしたに違いない。顔を俯かせ、両拳を握りしめている。よく見れば、体が小刻みに震えていた。
(脅すのはこのくらいでよいか……)
その思考は信繁にも伝わったようで肩をすくめて苦笑いを浮かべている。
「わかった」
「ありがとうございます」
使者は安堵のため息と共に体を弛緩させる。それもつかの間、晴信は一言釘を刺すのを忘れなかった。
「その代わり、この一件が片付いたら諏訪郡は武田の領内といたす。金刺や高遠も含めてな」
使者はその言葉に恐れ戦いた。だが、既に賽は投げられた。そして、投げたのは自分たちである。最早、後には引けぬ。故に晴信の言葉に黙って従うより他なかったのであった。
夏も盛りに迫った六月。頼重は諏訪上社に嫡子・寅王丸を伴って参詣する。諏訪家は喜びに溢れていた。
だが、その喜びを引き裂く報がもたらされたのはそのすぐ後のこと。
「殿! 武田が高遠・金刺と結託して諏訪領内へ進攻を目論んでおると」
「なんだと!!」
その一報は家臣たちは動揺し、狼狽える。だが、その姿を頼重は冷静に見つめる。
(晴信殿、遂に動かれますか……)
頼重は遠く南の空を見上げ、義弟である晴信の心中を察した。そして、己の果たすべき【役】を演じきるために確固たる決意をもって皆に檄を飛ばすのであった。
そんな不穏な動きが増す四月四日。禰々は頼重との第一子となる男児を産む。この年が寅年であったため、その男児は【寅王丸】と名付けられたのだった。
「おうおう、元気な子であるな」
「殿……」
「禰々、ご苦労であった」
夫のねぎらいの言葉に禰々は微笑みを返すも不安は拭えない。母から届いた手紙からは兄・晴信がどう思っているのか全く読めない。何より夫が独断で海野と和睦したばかりか、領地も割譲したと聞いては不安は募る一方であった。
一方、甲府にも寅王丸誕生の知らせは届けられる。母子共に健康との報に安堵したのは言うまでもない。
「無事の誕生、めでたいですな」
「だが、これで益々慎重に運ばねばならなくなりましたが……」
「して、首尾は如何か?」
「高遠も金刺も上原攻めには賛同しております」
「では、諏訪に気付かれる前に攻め入るか」
宿老たちの会話をただ黙って聞く晴信は瞑想するかの如く目を閉じている。その様子を皆が固唾を飲んで見守る。
「戦の支度は抜かりなくすすめよ」
「「「はっ!」」」
虎康、虎胤が意気揚々と広間を出て行く。信方はそれに続くが晴信の様子に違和感を覚え振り返る。だが、その表情からは何も読み取れず、諦めてその場をあとにしたのだった。
自室に下がった晴信はは金刺からの書状を読み返す。そこには諏訪惣領家への不満よりも高遠への不信が書かれていた。
(高遠頼継、余程の野心家と見える……)
高遠城の城主である高遠頼継は諏訪の庶流である。禰々が輿入れする前より惣領家への不満を少なからず持っていると漏れ聞こえてきていた。そのため、勘助に監視の目を怠らぬよう申しつけていたのが、まさか下社の大祝・金刺からも同様の知らせが来るとは思ってもみなかった。
「どうしたものか……」
晴信の口からは自然とため息がこぼれたのだった。
「そのようにため息をこぼされておいでだと幸せが逃げまする」
鈴の音のような美しい声にハッとして振り返ると三条が微笑んでいた。三条は寄り添うように晴信の隣へ座る。
「禰々様に若子がお生まれになったとか……」
「ああ」
「その割には嬉しゅうなさそうですなぁ」
「世は思いのほか複雑だ」
「左様でございますか」
「複雑であるが故、ため息しか出てこぬよ」
「まあ!」
「何というか。あちらを立てればこちらが立たず、こちらを立てればあちらが立たず」
「それは、頭の痛いことで……」
「全くだ」
「ですが、晴信様は既にお決めになっておられるのでしょう?」
核心を突く三条の言葉に晴信はグッと拳を握りしめた。その瞳には確固たる決意の色が見える。三条は一服の茶を差し出した。
「三条?」
「晴信様に必要なのではないかと思いまして」
「そなたが立てたのか?」
「はい」
「そうか。では、いただくとしよう」
晴信は茶碗を手に取ると、作法などお構いなしに一気に飲み干す。三条はその姿に目を瞠るが、それはそれで【らしい】と思い微笑んだ。
「苦い……」
「そうでございましょう。少し濃いめにしておきましたので」
口をへの字に曲げる晴信は眉間に皺を寄せ何か言いたげにしている。三条はその眉間に指を当てて皺を伸ばそうとした。
「ご自分を信じなさいませ」
「三条?」
「漢の石虎将軍のお話をご存じですか?」
「聞いたような気もするが、なんであったか……」
唐突に始まった三条の話に晴信は先を促した。
それは海を渡った向こうにある大国・明がその昔【漢】と呼ばれていた頃の話。
李広という一人の将軍がいたという。彼の将軍は勇猛果敢で知られ、向かうところ敵なしであった。また、親孝行者で知られ父母を敬うことを忘れぬ人でもあった。
そんな彼に悲報が届く。実家のある村が大虎に襲われ、彼の母親がその犠牲になったというのだ。李広は悲しみに暮れ、やがて敵である大虎への復讐を誓うようになる。弓矢を手に何日も山を歩き回る。どれほど歩き回ったであろうか。なかなか見つからぬ敵に李広も諦めかけた。
まさにそのとき!
茂みの中に憎き大虎の姿を見つけたのである。李広は息を潜め、矢を番い、弓を引き絞る。そして、矢を放った。放たれた矢は虎の首の付け根辺りに深々と突き刺さる。
(やった!遂に母上の敵を取ったぞ!!)
李広は母の敵を取ったと喜び、近づいた。
するとどうであろう。大虎と思うていたのは何と巨大な岩であった。驚きのあまり、李広は数本矢を射かけてみる。だが、矢は刺さることはなく弾かれただけであった。
混乱する李広は村の長老に事の顛末を語る。
「それは将軍の思いが矢に宿り、岩をも貫き通したのでございましょう」
「我が思いが?」
「左様。強き思いは時として人智を越えた力を生むのでございます」
この後、李広は岩に矢を通した将軍【石虎将軍】と人々から尊敬の念を込めて呼ばれるようになったのだという。
「ですから、晴信様も己を信じ、貫き通せばそれが【真】となりましょう」
「そうか」
「はい」
三条の微笑みに晴信は心が救われた気がした。決意も新たに次の策を練る。その顔には最早迷いはなかった。
数日後、晴信は信繁を伴い鷹狩りと称して甲府を離れた。無論、それは隠れ蓑であり、金刺の使者と落ち合うためであった。
「我々が説得して、頼重様に上原の城を明け渡すように説得いたします」
「無傷で、か?」
「左様でございます」
「では、その見返りはなんだ?」
「諏訪惣領家の安泰……」
尻すぼみになる使者を更に追い詰めるが如く冷たい視線を向ける晴信。その瞳に使者の男は肝を冷やしたに違いない。顔を俯かせ、両拳を握りしめている。よく見れば、体が小刻みに震えていた。
(脅すのはこのくらいでよいか……)
その思考は信繁にも伝わったようで肩をすくめて苦笑いを浮かべている。
「わかった」
「ありがとうございます」
使者は安堵のため息と共に体を弛緩させる。それもつかの間、晴信は一言釘を刺すのを忘れなかった。
「その代わり、この一件が片付いたら諏訪郡は武田の領内といたす。金刺や高遠も含めてな」
使者はその言葉に恐れ戦いた。だが、既に賽は投げられた。そして、投げたのは自分たちである。最早、後には引けぬ。故に晴信の言葉に黙って従うより他なかったのであった。
夏も盛りに迫った六月。頼重は諏訪上社に嫡子・寅王丸を伴って参詣する。諏訪家は喜びに溢れていた。
だが、その喜びを引き裂く報がもたらされたのはそのすぐ後のこと。
「殿! 武田が高遠・金刺と結託して諏訪領内へ進攻を目論んでおると」
「なんだと!!」
その一報は家臣たちは動揺し、狼狽える。だが、その姿を頼重は冷静に見つめる。
(晴信殿、遂に動かれますか……)
頼重は遠く南の空を見上げ、義弟である晴信の心中を察した。そして、己の果たすべき【役】を演じきるために確固たる決意をもって皆に檄を飛ばすのであった。
1
お気に入りに追加
445
あなたにおすすめの小説
蒼穹の裏方
Flight_kj
SF
日本海軍のエンジンを中心とする航空技術開発のやり直し
未来の知識を有する主人公が、海軍機の開発のメッカ、空技廠でエンジンを中心として、武装や防弾にも口出しして航空機の開発をやり直す。性能の良いエンジンができれば、必然的に航空機も優れた機体となる。加えて、日本が遅れていた電子機器も知識を生かして開発を加速してゆく。それらを利用して如何に海軍は戦ってゆくのか?未来の知識を基にして、どのような戦いが可能になるのか?航空機に関連する開発を中心とした物語。カクヨムにも投稿しています。
武田義信は謀略で天下取りを始めるようです ~信玄「今川攻めを命じたはずの義信が、勝手に徳川を攻めてるんだが???」~
田島はる
歴史・時代
桶狭間の戦いで今川義元が戦死すると、武田家は外交方針の転換を余儀なくされた。
今川との婚姻を破棄して駿河侵攻を主張する信玄に、義信は待ったをかけた。
義信「此度の侵攻、それがしにお任せください!」
領地を貰うとすぐさま侵攻を始める義信。しかし、信玄の思惑とは別に義信が攻めたのは徳川領、三河だった。
信玄「ちょっ、なにやってるの!?!?!?」
信玄の意に反して、突如始まった対徳川戦。義信は持ち前の奇策と野蛮さで織田・徳川の討伐に乗り出すのだった。
かくして、武田義信の敵討ちが幕を開けるのだった。
帝国夜襲艦隊
ypaaaaaaa
歴史・時代
1921年。すべての始まりはこの会議だった。伏見宮博恭王軍事参議官が将来の日本海軍は夜襲を基本戦術とすべきであるという結論を出したのだ。ここを起点に日本海軍は徐々に変革していく…。
今回もいつものようにこんなことがあれば良いなぁと思いながら書いています。皆さまに楽しくお読みいただければ幸いです!
【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です
狩野岑信 元禄二刀流絵巻
仁獅寺永雪
歴史・時代
狩野岑信は、江戸中期の幕府御用絵師である。竹川町狩野家の次男に生まれながら、特に分家を許された上、父や兄を差し置いて江戸画壇の頂点となる狩野派総上席の地位を与えられた。さらに、狩野派最初の奥絵師ともなった。
特筆すべき代表作もないことから、従来、時の将軍に気に入られて出世しただけの男と見られてきた。
しかし、彼は、主君が将軍になったその年に死んでいるのである。これはどういうことなのか。
彼の特異な点は、「松本友盛」という主君から賜った別名(むしろ本名)があったことだ。この名前で、土圭之間詰め番士という武官職をも務めていた。
舞台は、赤穂事件のあった元禄時代、生類憐れみの令に支配された江戸の町。主人公は、様々な歴史上の事件や人物とも関りながら成長して行く。
これは、絵師と武士、二つの名前と二つの役職を持ち、張り巡らされた陰謀から主君を守り、遂に六代将軍に押し上げた謎の男・狩野岑信の一生を読み解く物語である。
投稿二作目、最後までお楽しみいただければ幸いです。
日は沈まず
ミリタリー好きの人
歴史・時代
1929年世界恐慌により大日本帝國も含め世界は大恐慌に陥る。これに対し大日本帝國は満州事変で満州を勢力圏に置き、積極的に工場や造船所などを建造し、経済再建と大幅な軍備拡張に成功する。そして1937年大日本帝國は志那事変をきっかけに戦争の道に走っていくことになる。当初、帝國軍は順調に進撃していたが、英米の援蔣ルートによる援助と和平の断念により戦争は泥沼化していくことになった。さらに1941年には英米とも戦争は避けられなくなっていた・・・あくまでも趣味の範囲での制作です。なので文章がおかしい場合もあります。
また参考資料も乏しいので設定がおかしい場合がありますがご了承ください。また、おかしな部分を次々に直していくので最初見た時から内容がかなり変わっている場合がありますので何か前の話と一致していないところがあった場合前の話を見直して見てください。おかしなところがあったら感想でお伝えしてもらえると幸いです。表紙は自作です。
独裁者・武田信玄
いずもカリーシ
歴史・時代
歴史の本とは別の視点で武田信玄という人間を描きます!
平和な時代に、戦争の素人が娯楽[エンターテイメント]の一貫で歴史の本を書いたことで、歴史はただ暗記するだけの詰まらないものと化してしまいました。
『事実は小説よりも奇なり』
この言葉の通り、事実の方が好奇心をそそるものであるのに……
歴史の本が単純で薄い内容であるせいで、フィクションの方が面白く、深い内容になっていることが残念でなりません。
過去の出来事ではありますが、独裁国家が民主国家を数で上回り、戦争が相次いで起こる『現代』だからこそ、この歴史物語はどこかに通じるものがあるかもしれません。
【第壱章 独裁者への階段】 国を一つにできない弱く愚かな支配者は、必ず滅ぶのが戦国乱世の習い
【第弐章 川中島合戦】 戦争の勝利に必要な条件は第一に補給、第二に地形
【第参章 戦いの黒幕】 人の持つ欲を煽って争いの種を撒き、愚かな者を操って戦争へと発展させる武器商人
【第肆章 織田信長の愛娘】 人間の生きる価値は、誰かの役に立つ生き方のみにこそある
【最終章 西上作戦】 人々を一つにするには、敵が絶対に必要である
この小説は『大罪人の娘』を補完するものでもあります。
(前編が執筆終了していますが、後編の執筆に向けて修正中です)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる