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独眼竜と三春の姫
政宗、苦渋の決断
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少し短いです
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漸く、奥州を平らげた政宗であったが、天下の趨勢は羽柴秀吉の手に落ちていた。難攻不落と言われた小田原は呆気なく落ち、残るは伊達のみ。
百姓上がりの秀吉は近衛前久と養子縁組し、関白の地位を得て自他ともに認める『天下人』となっていたこともその要因の一つであった。やがて、今上帝より『豊臣』の姓を賜り、向かうところ敵なし。結果、政宗は従わざるを得なかった。
そんな中、秀吉から命じられたのは妻の愛姫を京の聚楽第にある伊達屋敷に住まわせよとの命。
輿入れ当初こそ政宗暗殺未遂事件で実家の田村家の関与を疑われたことで不仲であったが、このころになると関係は修復されたいた。故に政宗にとっては苦渋の決断と言えた。
「すまぬ…。」
「殿が詫びる必要なのどありませぬ。」
「だが…。」
「それに私が行けば猫殿も安心して兵五郎を育てられる…。」
「愛!!」
政宗は愛を強く抱きしめる。それがただの強がりだとわかっていたから…。愛もおずおずとその腕を政宗の背に回し、抱きしめる。政宗は抱きしめた腕を緩め、愛の顎に手をやり口付けを落とす。始めは啄むように、やがて貪るようなものへと変わっていく。愛はそれが自分を求めてのことだと思うと嬉しくて仕方ない。だから、口を開き政宗の舌を受け入れる。歯列をなぞり、やがて口腔内を舐め上げるそれに愛は自分の舌を絡めた。部屋に響く淫らな水音に否が応でも官能を高められていく。政宗に内掛けを脱がされそのまま押し倒される。政宗の手が帯を解き始め、衣擦れの音に体が強張る。
「愛…。 嫌か?」
「い、いえ、そのようなことは…。」
「なら、何故、強張らせる?」
「殿…。」
「藤次郎だ。」
「え?」
「前にも言ったであろう?」
「あ…。」
政宗の欲情を孕んだ左目を見上げ、愛は閨での約束を思い出した。政宗には数人の側室がいるが愛が『特別』な存在であることを示すため、敢えて仮名の『藤次郎』と呼ぶようにと言われていた。それは政宗の精一杯の愛情表現だった。愛はその愛を返すべく政宗の右目を塞ぐ眼帯を外し、その何も写さぬ右目に口づける。
「藤次郎様…。」
「愛、我慢できぬ。 良いか?」
「はい…。」
愛の返事に満足げに目を細める政宗。帯を解くと、白い肌が露わになりその肌に舌を這わせる。柔らか双丘の頂にある赤い実に吸い付くと愛の甘い吐息が聞こえてくる。政宗は左手を脇腹から下へと這わせ、裾を肌蹴て太腿を撫で上げ、そのまま足の付け根にある繁みへ…。
そこは既にしとどに蜜を零していた。
「愛…。 俺が欲しいか?」
「藤次郎様…。」
「どうなのだ?」
「意地悪…。」
「はは、其方が愛おしい故、な。」
「藤次郎様は意地悪です。」
「すまぬ。」
「ですが…。」
「?」
「私もそんな藤次郎様が愛おしいです。」
「愛…。」
「だから…、私にください。」
「わかった。」
政宗は体を起こすと自らの着物を脱ぎ捨てる。鍛え上げられた鋼の如き肉体。綺麗に割れた腹筋に今にも付きそうなほどそそり立つ逸物に愛は息を飲む。それがこの後に待ち受ける快楽を期待してのことだと思うと、政宗の頬は自然と緩む。政宗は逸物を蜜口に宛がうと一気に貫いた。
「はうっ!」
愛は久々に与えられた刺激に背を逸らせる。政宗は強く腰を打ち付け、無遠慮に中を穿ち始めた。二人にとって久々のその行為にただ貪り合うように激しく交わる。愛は離れまいと足を絡める。そんな二人が高みに上るのにそう時間は要さなかった。
「あぁぁぁぁぁ!!!」
「くっ!」
愛は甲高い喘ぎとともにナカが締まる。それは子種を強請るように逸物に絡みつき蠢く。政宗は一瞬眉を顰め、小さく呻きを上げたがその動きに逆らわず、子種をこれでもかと注ぎ込んだ。愛は自分の中に広がる熱に幸福を感じながら意識を手放した。
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お読みいただきありがとうございます
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漸く、奥州を平らげた政宗であったが、天下の趨勢は羽柴秀吉の手に落ちていた。難攻不落と言われた小田原は呆気なく落ち、残るは伊達のみ。
百姓上がりの秀吉は近衛前久と養子縁組し、関白の地位を得て自他ともに認める『天下人』となっていたこともその要因の一つであった。やがて、今上帝より『豊臣』の姓を賜り、向かうところ敵なし。結果、政宗は従わざるを得なかった。
そんな中、秀吉から命じられたのは妻の愛姫を京の聚楽第にある伊達屋敷に住まわせよとの命。
輿入れ当初こそ政宗暗殺未遂事件で実家の田村家の関与を疑われたことで不仲であったが、このころになると関係は修復されたいた。故に政宗にとっては苦渋の決断と言えた。
「すまぬ…。」
「殿が詫びる必要なのどありませぬ。」
「だが…。」
「それに私が行けば猫殿も安心して兵五郎を育てられる…。」
「愛!!」
政宗は愛を強く抱きしめる。それがただの強がりだとわかっていたから…。愛もおずおずとその腕を政宗の背に回し、抱きしめる。政宗は抱きしめた腕を緩め、愛の顎に手をやり口付けを落とす。始めは啄むように、やがて貪るようなものへと変わっていく。愛はそれが自分を求めてのことだと思うと嬉しくて仕方ない。だから、口を開き政宗の舌を受け入れる。歯列をなぞり、やがて口腔内を舐め上げるそれに愛は自分の舌を絡めた。部屋に響く淫らな水音に否が応でも官能を高められていく。政宗に内掛けを脱がされそのまま押し倒される。政宗の手が帯を解き始め、衣擦れの音に体が強張る。
「愛…。 嫌か?」
「い、いえ、そのようなことは…。」
「なら、何故、強張らせる?」
「殿…。」
「藤次郎だ。」
「え?」
「前にも言ったであろう?」
「あ…。」
政宗の欲情を孕んだ左目を見上げ、愛は閨での約束を思い出した。政宗には数人の側室がいるが愛が『特別』な存在であることを示すため、敢えて仮名の『藤次郎』と呼ぶようにと言われていた。それは政宗の精一杯の愛情表現だった。愛はその愛を返すべく政宗の右目を塞ぐ眼帯を外し、その何も写さぬ右目に口づける。
「藤次郎様…。」
「愛、我慢できぬ。 良いか?」
「はい…。」
愛の返事に満足げに目を細める政宗。帯を解くと、白い肌が露わになりその肌に舌を這わせる。柔らか双丘の頂にある赤い実に吸い付くと愛の甘い吐息が聞こえてくる。政宗は左手を脇腹から下へと這わせ、裾を肌蹴て太腿を撫で上げ、そのまま足の付け根にある繁みへ…。
そこは既にしとどに蜜を零していた。
「愛…。 俺が欲しいか?」
「藤次郎様…。」
「どうなのだ?」
「意地悪…。」
「はは、其方が愛おしい故、な。」
「藤次郎様は意地悪です。」
「すまぬ。」
「ですが…。」
「?」
「私もそんな藤次郎様が愛おしいです。」
「愛…。」
「だから…、私にください。」
「わかった。」
政宗は体を起こすと自らの着物を脱ぎ捨てる。鍛え上げられた鋼の如き肉体。綺麗に割れた腹筋に今にも付きそうなほどそそり立つ逸物に愛は息を飲む。それがこの後に待ち受ける快楽を期待してのことだと思うと、政宗の頬は自然と緩む。政宗は逸物を蜜口に宛がうと一気に貫いた。
「はうっ!」
愛は久々に与えられた刺激に背を逸らせる。政宗は強く腰を打ち付け、無遠慮に中を穿ち始めた。二人にとって久々のその行為にただ貪り合うように激しく交わる。愛は離れまいと足を絡める。そんな二人が高みに上るのにそう時間は要さなかった。
「あぁぁぁぁぁ!!!」
「くっ!」
愛は甲高い喘ぎとともにナカが締まる。それは子種を強請るように逸物に絡みつき蠢く。政宗は一瞬眉を顰め、小さく呻きを上げたがその動きに逆らわず、子種をこれでもかと注ぎ込んだ。愛は自分の中に広がる熱に幸福を感じながら意識を手放した。
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