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『春に咲いた花を揺らす胡蝶の如く(30)』
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『春に咲いた花を揺らす胡蝶の如く(30)』
「うむ、あむっ、はっ、はっ……!」
少しの血の味と、私と宮城君が混じった味。
決して良いものではないのに、それを唇で包んで、舌で愛撫したくなるのは、これは宮城君そのものだから。
私は、今の自分にできる限り、口の中のチンポに気持ちよくしてもにえるように、舌をからめ、唇を吸いつかせ、頭を前後させる。
宮城君の手が髪に触れた。
うまくできたかしら? 撫でてもえるのかしら?
「おごっ!?」
前ぶれもなくノドを突かれた。
反射的に手で宮城君をおしのけようとする。
「手は腰の後ろで組んでおいて」
「……ふぁい……」
また、私はしかられた。
同じことを何度も繰り返してしまう、ダメなペット。
ノドの奥をそのチンポで何度もついてくる宮城君。
私を見下す宮城君と目が合う。
整った顔立ち、黒縁眼鏡の奥の優しい瞳。
けれど容赦なくノドを何度も突く、熱く硬いチンポ。
ノドを突かれて、頭がゆらされるたび、たまっていた涙がほほを伝っていく。
それを見ても、一切の手加減のない宮城君。
私はますます、彼に興奮する。
ああ、私は使われている、男の人に女として見られ、使われていると、自分の価値を再確認できる。
「行くよ、出すよ?」
「ふぁい……!」
ノドのもっとも奥に突き込まれたチンポがそのまま動きを止める。
嘔吐反射をなんとかおさえこむ。
ノドの奥で宮城君のチンポがはじけた。
四度目の射精……だったはずなのにその精液の量と勢いは、私の喉奥をその熱さで、何度も焼いて焼いて焼き尽くした。
自分で自分が絶頂しているかすらわからないほど、全身がマヒしている。
ただ。
膝立ちの体制の私のふとももが、雨も降っていない中で、こんなにも濡れてしまっているのが、粗相でないことを祈るだけだ。
私の口からチンポが引き抜かれた。
私は力の抜けたヒザを投げ出し、へたり込む。
「……はふっ」
ようやくまともな呼吸ができるようになると、宮城君がいつもの優しい声で。
「気持ちよかった?」
「……ええ、すごかった、すごかったわ……気絶するかと思ったもの……今も、フラフラしているわ。腰も抜けちゃって……立てないかも」
「そっか。なら少しこのままでいようか」
そういって、暖かい体を私にすりよせるようにして、隣に宮城君が座り込んだ。
夜風が肌を撫でていく。
火照った体が次第に冷えていくのがわかる。
けれど、触れている肩と肩の間だけが、とても暖かった。
***
そんな幸せな時間がどれほど経っただろうか。
「そろそろ帰ろうか。立てそう?」
「あ! ええ、もう大丈夫! あと、これ、その……ごめんなさい」
宮城君の温かい肩が私から離れた。
ふと現実に引き戻され、私はずっと彼の制服をお尻に敷いていた事に気付く。
慌てて、ひろい上げて、砂を払うが、シワだらけになった制服は見るも無残だ。
クリーニングでちゃんともとに戻るだろうかと不安になる。
そんな私の手をとって、制服を私の手から受け取る宮城君は、全く気にした様子もなく笑っている。
「大丈夫、予備はウチにあるから」
「な、なら、せめてクリーニング代は私が……」
「お互い様だよ。春日井さんの服もだいぶ汚れてるから。それ、はける?」
私の服なんて。
あ、けれど、下着だけはさすがにこのまま履きなおす気にならない。
私の蜜で砂にまみれたそれは、さすがに下着という機能を喪失している。
生地も傷んでいるかもしれないが、些細な事だ。
私はシルクの下着を足か抜いて、ホットパンツを直にはき、その小さなポケットに無理やり下着をねじこんだ。
宮城君がカバンから取り出したブラを受け取り、それをつけてはだけていたシャツを元に戻す。
私はこれで大丈夫だけれど……。
「私は女だから大丈夫だけど、宮城君は上着がないと、その、薄着になっちゃうでしょう?」
「ボクもそれくらい構わないし。言ったでしょ? ボクはビッチなんだ。ま、風邪は引きたくないからね。あったまった体が冷え切らないうちに帰ろうか」
いつもは厚い生地の制服の下に隠れていね宮城君の上半身は、今や薄手のシャツだけだ。
さすがにこれで捕まったりする事をはないけれど、むやみに女の劣情をあおるような恰好は、トラブルをまねきかねない。
公園を出て、お別れとなる。
「夜道、一人で大丈夫かしら?」
本当に大丈夫かしら?
薄着だし、それにあんなに射精した後なのだし。
男性は射精の後、とても疲労すると本にも書いてあった。
まさか、あんなに何度も連続で、だなんてことまで書いていなかったけれど。
見る限り、平然としている彼。
しかし無理をしている可能性だってある。急にバタンと倒れたりしないかと、ついついジッと見てしまう。
そんな私の不躾な視線を受けた宮城君は苦笑しつつ。
「ありがとう、大丈夫だよ。それとも送り狼したいのかな?」
「そ、そうじゃなくて……!」
「冗談だよ。本当に大丈夫だから」
「え、ええ……」
そこまで言われてしまったら、私としてもうなずくしかない。
さきほどまで、熱い抱擁を交わしていたのが嘘のように、あっけなく別れの時間が来た。
本当はここで笑って別れるべきなのに。
何も言えず、手すら触れず、私は立ち尽くしていた。
宮城君はくるりと背中を向けて歩いていく。
「……宮城君」
誰にも聞こえないほどの小さな声で、彼を呼び止めようとしてしまう。
たった今起こった事がやっぱり幻で、次に学校で顔を合わせた時にはただの級友に戻っているのではないか、そんな気もして。
けれど、それを確かめる事もできず、私は立ち去る男性の背中を見つめていた。
不意に宮城君が首をまわして振り返り。
「明日からもよろしくね――セフレの春日井さん?」
夜の公園の出入り口。
あるのは小さな街灯だけだというに、世界が輝くように感じられた。
「っ! そ、そうね、これから……そうなのよね! こちらこそよろしくお願いします!」
私は深く頭を下げて。
今度こそ笑顔で手を振って別れを告げた。
「うむ、あむっ、はっ、はっ……!」
少しの血の味と、私と宮城君が混じった味。
決して良いものではないのに、それを唇で包んで、舌で愛撫したくなるのは、これは宮城君そのものだから。
私は、今の自分にできる限り、口の中のチンポに気持ちよくしてもにえるように、舌をからめ、唇を吸いつかせ、頭を前後させる。
宮城君の手が髪に触れた。
うまくできたかしら? 撫でてもえるのかしら?
「おごっ!?」
前ぶれもなくノドを突かれた。
反射的に手で宮城君をおしのけようとする。
「手は腰の後ろで組んでおいて」
「……ふぁい……」
また、私はしかられた。
同じことを何度も繰り返してしまう、ダメなペット。
ノドの奥をそのチンポで何度もついてくる宮城君。
私を見下す宮城君と目が合う。
整った顔立ち、黒縁眼鏡の奥の優しい瞳。
けれど容赦なくノドを何度も突く、熱く硬いチンポ。
ノドを突かれて、頭がゆらされるたび、たまっていた涙がほほを伝っていく。
それを見ても、一切の手加減のない宮城君。
私はますます、彼に興奮する。
ああ、私は使われている、男の人に女として見られ、使われていると、自分の価値を再確認できる。
「行くよ、出すよ?」
「ふぁい……!」
ノドのもっとも奥に突き込まれたチンポがそのまま動きを止める。
嘔吐反射をなんとかおさえこむ。
ノドの奥で宮城君のチンポがはじけた。
四度目の射精……だったはずなのにその精液の量と勢いは、私の喉奥をその熱さで、何度も焼いて焼いて焼き尽くした。
自分で自分が絶頂しているかすらわからないほど、全身がマヒしている。
ただ。
膝立ちの体制の私のふとももが、雨も降っていない中で、こんなにも濡れてしまっているのが、粗相でないことを祈るだけだ。
私の口からチンポが引き抜かれた。
私は力の抜けたヒザを投げ出し、へたり込む。
「……はふっ」
ようやくまともな呼吸ができるようになると、宮城君がいつもの優しい声で。
「気持ちよかった?」
「……ええ、すごかった、すごかったわ……気絶するかと思ったもの……今も、フラフラしているわ。腰も抜けちゃって……立てないかも」
「そっか。なら少しこのままでいようか」
そういって、暖かい体を私にすりよせるようにして、隣に宮城君が座り込んだ。
夜風が肌を撫でていく。
火照った体が次第に冷えていくのがわかる。
けれど、触れている肩と肩の間だけが、とても暖かった。
***
そんな幸せな時間がどれほど経っただろうか。
「そろそろ帰ろうか。立てそう?」
「あ! ええ、もう大丈夫! あと、これ、その……ごめんなさい」
宮城君の温かい肩が私から離れた。
ふと現実に引き戻され、私はずっと彼の制服をお尻に敷いていた事に気付く。
慌てて、ひろい上げて、砂を払うが、シワだらけになった制服は見るも無残だ。
クリーニングでちゃんともとに戻るだろうかと不安になる。
そんな私の手をとって、制服を私の手から受け取る宮城君は、全く気にした様子もなく笑っている。
「大丈夫、予備はウチにあるから」
「な、なら、せめてクリーニング代は私が……」
「お互い様だよ。春日井さんの服もだいぶ汚れてるから。それ、はける?」
私の服なんて。
あ、けれど、下着だけはさすがにこのまま履きなおす気にならない。
私の蜜で砂にまみれたそれは、さすがに下着という機能を喪失している。
生地も傷んでいるかもしれないが、些細な事だ。
私はシルクの下着を足か抜いて、ホットパンツを直にはき、その小さなポケットに無理やり下着をねじこんだ。
宮城君がカバンから取り出したブラを受け取り、それをつけてはだけていたシャツを元に戻す。
私はこれで大丈夫だけれど……。
「私は女だから大丈夫だけど、宮城君は上着がないと、その、薄着になっちゃうでしょう?」
「ボクもそれくらい構わないし。言ったでしょ? ボクはビッチなんだ。ま、風邪は引きたくないからね。あったまった体が冷え切らないうちに帰ろうか」
いつもは厚い生地の制服の下に隠れていね宮城君の上半身は、今や薄手のシャツだけだ。
さすがにこれで捕まったりする事をはないけれど、むやみに女の劣情をあおるような恰好は、トラブルをまねきかねない。
公園を出て、お別れとなる。
「夜道、一人で大丈夫かしら?」
本当に大丈夫かしら?
薄着だし、それにあんなに射精した後なのだし。
男性は射精の後、とても疲労すると本にも書いてあった。
まさか、あんなに何度も連続で、だなんてことまで書いていなかったけれど。
見る限り、平然としている彼。
しかし無理をしている可能性だってある。急にバタンと倒れたりしないかと、ついついジッと見てしまう。
そんな私の不躾な視線を受けた宮城君は苦笑しつつ。
「ありがとう、大丈夫だよ。それとも送り狼したいのかな?」
「そ、そうじゃなくて……!」
「冗談だよ。本当に大丈夫だから」
「え、ええ……」
そこまで言われてしまったら、私としてもうなずくしかない。
さきほどまで、熱い抱擁を交わしていたのが嘘のように、あっけなく別れの時間が来た。
本当はここで笑って別れるべきなのに。
何も言えず、手すら触れず、私は立ち尽くしていた。
宮城君はくるりと背中を向けて歩いていく。
「……宮城君」
誰にも聞こえないほどの小さな声で、彼を呼び止めようとしてしまう。
たった今起こった事がやっぱり幻で、次に学校で顔を合わせた時にはただの級友に戻っているのではないか、そんな気もして。
けれど、それを確かめる事もできず、私は立ち去る男性の背中を見つめていた。
不意に宮城君が首をまわして振り返り。
「明日からもよろしくね――セフレの春日井さん?」
夜の公園の出入り口。
あるのは小さな街灯だけだというに、世界が輝くように感じられた。
「っ! そ、そうね、これから……そうなのよね! こちらこそよろしくお願いします!」
私は深く頭を下げて。
今度こそ笑顔で手を振って別れを告げた。
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