【R18】転生先は男女比1:30の貞操逆転世界~ビッチを夢見る三十路の魂~

尾和 ハボレ

文字の大きさ
上 下
315 / 415

『春に咲いた花を揺らす胡蝶の如く(30)』

しおりを挟む
『春に咲いた花を揺らす胡蝶の如く(30)』

「うむ、あむっ、はっ、はっ……!」

少しの血の味と、私と宮城君が混じった味。

決して良いものではないのに、それを唇で包んで、舌で愛撫したくなるのは、これは宮城君そのものだから。

私は、今の自分にできる限り、口の中のチンポに気持ちよくしてもにえるように、舌をからめ、唇を吸いつかせ、頭を前後させる。

宮城君の手が髪に触れた。

うまくできたかしら? 撫でてもえるのかしら?

「おごっ!?」

前ぶれもなくノドを突かれた。

反射的に手で宮城君をおしのけようとする。

「手は腰の後ろで組んでおいて」
「……ふぁい……」

また、私はしかられた。

同じことを何度も繰り返してしまう、ダメなペット。

ノドの奥をそのチンポで何度もついてくる宮城君。

私を見下す宮城君と目が合う。

整った顔立ち、黒縁眼鏡の奥の優しい瞳。

けれど容赦なくノドを何度も突く、熱く硬いチンポ。

ノドを突かれて、頭がゆらされるたび、たまっていた涙がほほを伝っていく。

それを見ても、一切の手加減のない宮城君。

私はますます、彼に興奮する。

ああ、私は使われている、男の人に女として見られ、使われていると、自分の価値を再確認できる。

「行くよ、出すよ?」
「ふぁい……!」

ノドのもっとも奥に突き込まれたチンポがそのまま動きを止める。

嘔吐反射をなんとかおさえこむ。

ノドの奥で宮城君のチンポがはじけた。

四度目の射精……だったはずなのにその精液の量と勢いは、私の喉奥をその熱さで、何度も焼いて焼いて焼き尽くした。

自分で自分が絶頂しているかすらわからないほど、全身がマヒしている。

ただ。

膝立ちの体制の私のふとももが、雨も降っていない中で、こんなにも濡れてしまっているのが、粗相でないことを祈るだけだ。

私の口からチンポが引き抜かれた。

私は力の抜けたヒザを投げ出し、へたり込む。

「……はふっ」

ようやくまともな呼吸ができるようになると、宮城君がいつもの優しい声で。

「気持ちよかった?」
「……ええ、すごかった、すごかったわ……気絶するかと思ったもの……今も、フラフラしているわ。腰も抜けちゃって……立てないかも」
「そっか。なら少しこのままでいようか」

そういって、暖かい体を私にすりよせるようにして、隣に宮城君が座り込んだ。

夜風が肌を撫でていく。

火照った体が次第に冷えていくのがわかる。

けれど、触れている肩と肩の間だけが、とても暖かった。



***



そんな幸せな時間がどれほど経っただろうか。

「そろそろ帰ろうか。立てそう?」
「あ! ええ、もう大丈夫! あと、これ、その……ごめんなさい」

宮城君の温かい肩が私から離れた。

ふと現実に引き戻され、私はずっと彼の制服をお尻に敷いていた事に気付く。

慌てて、ひろい上げて、砂を払うが、シワだらけになった制服は見るも無残だ。

クリーニングでちゃんともとに戻るだろうかと不安になる。

そんな私の手をとって、制服を私の手から受け取る宮城君は、全く気にした様子もなく笑っている。

「大丈夫、予備はウチにあるから」
「な、なら、せめてクリーニング代は私が……」
「お互い様だよ。春日井さんの服もだいぶ汚れてるから。それ、はける?」

私の服なんて。

あ、けれど、下着だけはさすがにこのまま履きなおす気にならない。

私の蜜で砂にまみれたそれは、さすがに下着という機能を喪失している。

生地も傷んでいるかもしれないが、些細な事だ。

私はシルクの下着を足か抜いて、ホットパンツを直にはき、その小さなポケットに無理やり下着をねじこんだ。

宮城君がカバンから取り出したブラを受け取り、それをつけてはだけていたシャツを元に戻す。

私はこれで大丈夫だけれど……。

「私は女だから大丈夫だけど、宮城君は上着がないと、その、薄着になっちゃうでしょう?」
「ボクもそれくらい構わないし。言ったでしょ? ボクはビッチなんだ。ま、風邪は引きたくないからね。あったまった体が冷え切らないうちに帰ろうか」

いつもは厚い生地の制服の下に隠れていね宮城君の上半身は、今や薄手のシャツだけだ。

さすがにこれで捕まったりする事をはないけれど、むやみに女の劣情をあおるような恰好は、トラブルをまねきかねない。

公園を出て、お別れとなる。

「夜道、一人で大丈夫かしら?」

本当に大丈夫かしら?

薄着だし、それにあんなに射精した後なのだし。

男性は射精の後、とても疲労すると本にも書いてあった。

まさか、あんなに何度も連続で、だなんてことまで書いていなかったけれど。

見る限り、平然としている彼。

しかし無理をしている可能性だってある。急にバタンと倒れたりしないかと、ついついジッと見てしまう。

そんな私の不躾な視線を受けた宮城君は苦笑しつつ。

「ありがとう、大丈夫だよ。それとも送り狼したいのかな?」
「そ、そうじゃなくて……!」
「冗談だよ。本当に大丈夫だから」
「え、ええ……」

そこまで言われてしまったら、私としてもうなずくしかない。

さきほどまで、熱い抱擁を交わしていたのが嘘のように、あっけなく別れの時間が来た。

本当はここで笑って別れるべきなのに。

何も言えず、手すら触れず、私は立ち尽くしていた。

宮城君はくるりと背中を向けて歩いていく。

「……宮城君」

誰にも聞こえないほどの小さな声で、彼を呼び止めようとしてしまう。

たった今起こった事がやっぱり幻で、次に学校で顔を合わせた時にはただの級友に戻っているのではないか、そんな気もして。

けれど、それを確かめる事もできず、私は立ち去る男性の背中を見つめていた。

不意に宮城君が首をまわして振り返り。

「明日からもよろしくね――セフレの春日井さん?」

夜の公園の出入り口。

あるのは小さな街灯だけだというに、世界が輝くように感じられた。

「っ! そ、そうね、これから……そうなのよね! こちらこそよろしくお願いします!」

私は深く頭を下げて。

今度こそ笑顔で手を振って別れを告げた。
しおりを挟む
感想 32

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます

neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。 松本は新しい世界で会社員となり働くこととなる。 ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。 PS.2月27日から4月まで投稿頻度が減ることを許して下さい。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜

水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。 その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。 危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。 彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。 初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。 そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。 警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。 これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

転生したら男女逆転世界

美鈴
ファンタジー
階段から落ちたら見知らぬ場所にいた僕。名前は覚えてるけど名字は分からない。年齢は多分15歳だと思うけど…。えっ…男性警護官!?って、何?男性が少ないって!?男性が襲われる危険がある!?そんな事言われても…。えっ…君が助けてくれるの?じゃあお願いします!って感じで始まっていく物語…。 ※カクヨム様にも掲載しております

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~

恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん) は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。 しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!? (もしかして、私、転生してる!!?) そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!! そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

処理中です...