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『春に咲いた花を揺らす胡蝶の如く(23)』

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『春に咲いた花を揺らす胡蝶の如く(23)』

「春日井さんはとってもいい子だね」

すると、宮城君はその私の手を強くつかみあげ、ひっぱるようにして腰を振り始めた。

痛い! 痛い、痛い……いたい……?

「はっ……んっ、ううっ……」

わずかに体勢が変わっただけで、私の中を貫くチンポの当たる位置が変わる。

さきほどまでにはなかった痛みが走ったものの……それだけでなく、頭が痺れるような感覚が混じってきた。

これはなに? と未知の感覚に不安を覚える。

「……あ」

突然、痛みが消えた。

ジンジンとした余韻はあるが、私の中からチンポが抜かれたのだ。

「ふふ、がんばったね。次は春日井さんが動いてみようか?」

オレは学生服の上着を脱ぐと地面にひいて、そこに仰向けで寝ころんだ。

「さ、おいで?」
「……え?」

突然の宮城君の行動に私が首をかしげる。

まるで普通の男女の性交渉、つまり騎乗位のような恰好になったのだ。

ええと、つまり、そう言う事?

「今度は春日井さんの好きにして動いてみて?」
「あ、わ、わかったわ……」

やはりそうだった。

今度は私が彼のために動く番だった。

むしろ今までが異常。

男の人、それがいくら好色漢と本人が言っても、男性に犬のような恰好で腰を振らせるなんてとんでもない事だった。

そんな事をもし望む女がいれば、間違いなく私以上の変態に違いない。

私は寝転んだ宮城君をまたぎつつ、その勃起したチンポから目をそらせずにいる。

私の処女を貫いてくれたそれは、暗くなった公園でもわずかに濡れて光っている。

私はチンポに指をそえ、ゆっくりとその上に腰をおろしていく。

さきほどと違って、今度は自分で奥まで入れないといけない。

貫かれたばかりのアソコにチンポが触れ、奥へ挿入していくとやはり痛みが走る。

初めてを迎える前に処女膜は処理しておけと本にも書いてあったが、どうしても怖くてできなかった。

そのツケがいま、こうしてまわってきている。

だからと言って、その気になってくれている宮城君を待たせるなんてわけにはいかない。

私は少しでも入りやすいようにと、宮城君の上で大きく足を開いた。

「い、いくわ」
「どうぞ?」
「んっ……んんん……」

ゆっくりと体を沈めようとした時。

「……あっ……」

指でささえていた宮城君のチンポがますます硬くなって、反り返る。

まさか勝手に? 動くとは思っていなかったので、つい驚いてしまった。

チンポって、ふ、不思議な器官、なのね。

あらためて、私は硬くなったチンポをしっかりと固定して、腰をおろす。

「……ふぅ、ふっ……つっ」

痛い。

けれど声をあげるほど、ひどい痛みでもなくなってきた。

一時的に麻痺しているのか、それとも少しとはいえ慣れてきたのか。

「……あっふ……ん」

ようやく最後まで腰を下ろし、私は息を深く吐く。

最後まで挿れられた、その一時の安心で気を抜いたのがいけなかった。

つながっている部分から、ぞくりと、何かが突きあがってくる感覚。

それが頭のてっぺんから突き抜けていき、同時に全身から一気に力が抜けてしまった。
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