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『春に咲いた花を揺らす胡蝶の如く(19)』
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『春に咲いた花を揺らす胡蝶の如く(19)』
「……んー……んー!」
私はもう少し、もう少しだけと、チンポをくわえたまま首を横にふる。
けれど、そうではなかった。
「ああ、違うよ。そろそろ次に行こうかなって。手も離していいよ?」
「……う……ぶっ……つ、次?」
次? 次って?
私は宮城君の言われたまま、彼の腰に回していた手を離す。
「その前に春日井さんの方はどうかな? 立ってくれる?」
「え、ええ」
「後ろを向いて。ああ、そうだ、今度は壁に手をつこうか。その手を壁から離したらそこでおしまいだよ?」
「壁? ええ、わ、わかったわ」
立ち上がり、すぐ後ろにある売店の壁に手をつく。
ひんやりとしたコンクリートの感触は口の中に残る宮城君の熱と違ってとても冷たく、頭が少しだけ冷えていく。
私の後ろに回り込む宮城君。
「じゃあ、ジッとしててね?」
「……ええ、その、痛い事とか苦しい事は……」
さきほど、口にいきなり突き込まれた苦しさを思い出してお願いする。
宮城君はまったく予想できない事をしてくると知った今、どうしても身構えてしまう。
「大丈夫、もうあんな乱暴な事はしないから」
「そ、そう、うん、そうよね! 宮城君は優しいものね……いっっ!?」
優しい声に安堵した瞬間、私のお尻に鋭い痛みが走った。
背中がそって、つい壁から手を離しそうになってしまう。
「……ううっ、み、宮城君?」
「どうしたの?」
振り返れば、宮城君は平然とした顔をしている。
もちろん、好きにしていいといった手前、そして素直で従順なペットであるべき私に、それをとがめる事はできない。
だからせめて。
「あの、お、お尻、痛いから……あんまり叩かないで……」
「痛かった? ならこれは?」
加減して欲しい、そう願ったけれど。
「ひっ!?」
バシッと暗い中で大きな音が響く。
次の痛みはもっと激しいものだった。
「ああ、でもそんなに痛いのならやめようか?」
「……だ、大丈夫よ、大丈夫……」
そう言わざるを得ない。
「そう?」
休みなく、もう一度、お尻が叩かれた。
大きな音とともに私のお尻が揺れて、痛みが走るけれど、くるとわかっていればなんとか耐えられる。
「……うっ……んっ」
唇をかみしめて声を殺す。
「えらいね、お利口さんだよ」
「あ……ん」
がんばれば褒めてもらえる。私は宮城君にお尻をさすられながら、やっと理解した。
これは躾なんだと。
私は宮城君にふさわしいペットになれるように、躾けられているんだと。
「……んー……んー!」
私はもう少し、もう少しだけと、チンポをくわえたまま首を横にふる。
けれど、そうではなかった。
「ああ、違うよ。そろそろ次に行こうかなって。手も離していいよ?」
「……う……ぶっ……つ、次?」
次? 次って?
私は宮城君の言われたまま、彼の腰に回していた手を離す。
「その前に春日井さんの方はどうかな? 立ってくれる?」
「え、ええ」
「後ろを向いて。ああ、そうだ、今度は壁に手をつこうか。その手を壁から離したらそこでおしまいだよ?」
「壁? ええ、わ、わかったわ」
立ち上がり、すぐ後ろにある売店の壁に手をつく。
ひんやりとしたコンクリートの感触は口の中に残る宮城君の熱と違ってとても冷たく、頭が少しだけ冷えていく。
私の後ろに回り込む宮城君。
「じゃあ、ジッとしててね?」
「……ええ、その、痛い事とか苦しい事は……」
さきほど、口にいきなり突き込まれた苦しさを思い出してお願いする。
宮城君はまったく予想できない事をしてくると知った今、どうしても身構えてしまう。
「大丈夫、もうあんな乱暴な事はしないから」
「そ、そう、うん、そうよね! 宮城君は優しいものね……いっっ!?」
優しい声に安堵した瞬間、私のお尻に鋭い痛みが走った。
背中がそって、つい壁から手を離しそうになってしまう。
「……ううっ、み、宮城君?」
「どうしたの?」
振り返れば、宮城君は平然とした顔をしている。
もちろん、好きにしていいといった手前、そして素直で従順なペットであるべき私に、それをとがめる事はできない。
だからせめて。
「あの、お、お尻、痛いから……あんまり叩かないで……」
「痛かった? ならこれは?」
加減して欲しい、そう願ったけれど。
「ひっ!?」
バシッと暗い中で大きな音が響く。
次の痛みはもっと激しいものだった。
「ああ、でもそんなに痛いのならやめようか?」
「……だ、大丈夫よ、大丈夫……」
そう言わざるを得ない。
「そう?」
休みなく、もう一度、お尻が叩かれた。
大きな音とともに私のお尻が揺れて、痛みが走るけれど、くるとわかっていればなんとか耐えられる。
「……うっ……んっ」
唇をかみしめて声を殺す。
「えらいね、お利口さんだよ」
「あ……ん」
がんばれば褒めてもらえる。私は宮城君にお尻をさすられながら、やっと理解した。
これは躾なんだと。
私は宮城君にふさわしいペットになれるように、躾けられているんだと。
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