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『春に咲いた花を揺らす胡蝶の如く(11)』
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『春に咲いた花を揺らす胡蝶の如く(11)』
今度は今度は女子大生くらいの、少し年上の女が二人。
賑やかに会話をしながら歩いていたが、私達に気付いたようで急に会話が止まった。
同時に宮城君の手がお尻から離れた。
「あ……」
つい寂しさが吐息に混じって漏れるが、すぐに私は別の意味で声を漏らした。
宮城君は離した手を私の肩へ回し、手をぶらぶらとさせる。
「へ、はへぇ?」
指先がさまようたび、私の胸の先にあたる。
ブラをしていない私の胸、その先端を宮城君が探りあて、人差し指と中指で挟むようにつまみあげた。
強烈な刺激、けれど、それを上回る疑問。
「え、宮城君? え? え?」
近づいてくる二人組。
こんな所を見られたら宮城君にも迷惑がかかるかも、と止めようとする。
「あの、あのね、宮城君? んっ」
けれど、宮城君はむしろ、私の乳首をつまむ指先に力をこめる。
痛みをともなう快感に私は酔う。
自分の目じりに涙が浮かんでいるがわかる。
宮城君を見る。
彼は微笑んでいる。
私が素直に言う事を聞いているから、きっと満足しているのだ。
「恥ずかしい?」
「……ちょっとだけ」
男の人を相手に、こんなに自分の心をあけすけにした事がないから、どうしても恥ずかしい。
「じゃあ、そのまま隠さずにいてね」
「……ええ」
だけど、宮城君はこんな私を受け入れてくれる。
もっともっと、私は自分の心に素直になっていいのだと許されて嬉しくなる。
「腕は腰の後ろに組んで?」
「……はい」
言われるままに従う。
「いい子だね、春日井さんは」
「……ええ、うん、私、いい子だから、何でもいう事をきくから」
褒めてもらえた。
夢心地で、すっかり頭の中から抜けていた二人の年上の女たちとすれ違う。
「ね、ねぇ。君」
「……あ、あのさぁ」
思い出したのは、二人組が話しかけてきたから。
「ボクですか? なんでしょう?」
ぼうっとしていた私より早く、宮城君が返事をする。
「もしかして、その派手な女に無理やりそんな事をさせられてるの?」
「それとも実は君が変わった趣味の持ち主とか?」
しまった!
女の私がこんな格好で制服のままの男の子を連れていれば、そう思われて当然なのに!
私は別に何と思われてもいい。だって本当に変態なんですもの。
けれど、宮城君をバカにするような言葉は許せない!
自分でも抑えられないほどの怒りでカッとなった。
「ち、違います、彼は……ッ!」
年上の女たちに向かって私は、その言葉を否定しようとする。
その言葉の途中で。
「ふあっ!」
私は触れられていた胸を強く握られた。さっきまでお尻がそうされていたような、強い強い力で。
お尻より敏感な胸を強く潰されて、私は悲鳴のような声をあげてしまう。
それだけで終わらない。
宮城君は胸をわしづかみしたまま、私の首元へ唇をよせたあと、甘くかみついてきた。
「あ、あっ、あふっ」
男の人に甘噛みされるなんて、この世のどれだけの女が体験できることだろう?
それをこんな通りかがりの見知らぬ目がある前で、堂々と。
津波のような快感の中、かろうじてうっすらと開いた目で、私は二人の女たちを見る。
信じられないものを見るような目、けれどその中にはまぎれもない羨望があった。
宮城君に首を吸われながら、私はこれまで感じた事のない優越感で絶頂しそうになる。
男性に自分を求められる、その価値をあらためて知った。
私は絶対に宮城君から離れない。
嫌われないよう、従順に、素直に、お利口なペットであり続けよう。
今度は今度は女子大生くらいの、少し年上の女が二人。
賑やかに会話をしながら歩いていたが、私達に気付いたようで急に会話が止まった。
同時に宮城君の手がお尻から離れた。
「あ……」
つい寂しさが吐息に混じって漏れるが、すぐに私は別の意味で声を漏らした。
宮城君は離した手を私の肩へ回し、手をぶらぶらとさせる。
「へ、はへぇ?」
指先がさまようたび、私の胸の先にあたる。
ブラをしていない私の胸、その先端を宮城君が探りあて、人差し指と中指で挟むようにつまみあげた。
強烈な刺激、けれど、それを上回る疑問。
「え、宮城君? え? え?」
近づいてくる二人組。
こんな所を見られたら宮城君にも迷惑がかかるかも、と止めようとする。
「あの、あのね、宮城君? んっ」
けれど、宮城君はむしろ、私の乳首をつまむ指先に力をこめる。
痛みをともなう快感に私は酔う。
自分の目じりに涙が浮かんでいるがわかる。
宮城君を見る。
彼は微笑んでいる。
私が素直に言う事を聞いているから、きっと満足しているのだ。
「恥ずかしい?」
「……ちょっとだけ」
男の人を相手に、こんなに自分の心をあけすけにした事がないから、どうしても恥ずかしい。
「じゃあ、そのまま隠さずにいてね」
「……ええ」
だけど、宮城君はこんな私を受け入れてくれる。
もっともっと、私は自分の心に素直になっていいのだと許されて嬉しくなる。
「腕は腰の後ろに組んで?」
「……はい」
言われるままに従う。
「いい子だね、春日井さんは」
「……ええ、うん、私、いい子だから、何でもいう事をきくから」
褒めてもらえた。
夢心地で、すっかり頭の中から抜けていた二人の年上の女たちとすれ違う。
「ね、ねぇ。君」
「……あ、あのさぁ」
思い出したのは、二人組が話しかけてきたから。
「ボクですか? なんでしょう?」
ぼうっとしていた私より早く、宮城君が返事をする。
「もしかして、その派手な女に無理やりそんな事をさせられてるの?」
「それとも実は君が変わった趣味の持ち主とか?」
しまった!
女の私がこんな格好で制服のままの男の子を連れていれば、そう思われて当然なのに!
私は別に何と思われてもいい。だって本当に変態なんですもの。
けれど、宮城君をバカにするような言葉は許せない!
自分でも抑えられないほどの怒りでカッとなった。
「ち、違います、彼は……ッ!」
年上の女たちに向かって私は、その言葉を否定しようとする。
その言葉の途中で。
「ふあっ!」
私は触れられていた胸を強く握られた。さっきまでお尻がそうされていたような、強い強い力で。
お尻より敏感な胸を強く潰されて、私は悲鳴のような声をあげてしまう。
それだけで終わらない。
宮城君は胸をわしづかみしたまま、私の首元へ唇をよせたあと、甘くかみついてきた。
「あ、あっ、あふっ」
男の人に甘噛みされるなんて、この世のどれだけの女が体験できることだろう?
それをこんな通りかがりの見知らぬ目がある前で、堂々と。
津波のような快感の中、かろうじてうっすらと開いた目で、私は二人の女たちを見る。
信じられないものを見るような目、けれどその中にはまぎれもない羨望があった。
宮城君に首を吸われながら、私はこれまで感じた事のない優越感で絶頂しそうになる。
男性に自分を求められる、その価値をあらためて知った。
私は絶対に宮城君から離れない。
嫌われないよう、従順に、素直に、お利口なペットであり続けよう。
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