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『春日井と二人きりの保健室で』
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『春日井と二人きりの保健室で』
「山崎先生、こんにちは」
「おや。やはり君か。えらく濡れているがどうしたね? それに後ろの子は?」
春日井さんの惨状を見て何事かと思った山崎先生がかけよってくる。白衣ではなくスーツだった。はて?
「実はちょっとトラブルで二人とも水をかぶってしまいまして」
「ふむ。それは見ればわかるが……なぜここに?」
首をかしげる山崎先生。
「冬原先生が着替えを用意してくれるという事で、それまで保健室で待つように言われました」
「なるほど。宮城君の方はすぐに脱いだ方がいい。春先とはいえそこまで濡れたままは良くない。ここに毛布があるから濡れたものは脱いで、これにくるまって待っているといい。仕切りのカーテンをしめて奥のベッドを使いなさい」
山崎先生が保健室の用具入れの中から毛布を取り出してオレに貸してくれた。
確かに濡れすぎて体が冷えてきたカンジはあったので素直に従う事にする。
「そちらの女子の方はどうだ? 髪がやや濡れているようだが?」
「わ、私は、だ、大丈夫です」
春日井さんも、おパンツは濡れているはずだが、さすがに言いにくいか。
「そうか、であれば彼についていてくれるかね。私は所用で今日は退勤なのだが冬原先生が来るのであれば保健室を開けたままにしておく。だがそれまで鍵もかけずに男子生徒を一人にしておけん。君は確か一組の委員長だったろう。普段から真面目で好感の持てる模範生だ。冬原先生が来るまでまかせても問題ないと思うが良いかな?」
「わ、わかりました」
一人きりになる男子生徒をまかせる。つまりこれまでの生活態度から山崎先生の信頼も篤いようだった。
実はその模範生の秘めるリビドーが、案外と激しいものだとは山崎先生は思いもよらないだろう。
「では保健室の鍵を頼む。冬原先生に渡しておいてくれるかね」
「わかりました、お預かりします」
そうして山崎先生は春日井さんに保健室の鍵を渡すと、机の上にあった書類を黒い手提げかばんに入れて保健室から出ていった。
「……」
「……」
奥のベッドに腰かけているオレと、保健室にある丸椅子に座って黙っている春日井さん。
仕切りのカーテン越しとはいえ二人きりとなった。
いつなんどき、冬原先生が着替えを持って現れるかはわからないし、ケガなどをして保健室に生徒がやってくる
かもしれない。
しかし、今なら二人きりである事に違いはない。
それも春日井さんは精神的に弱っている。
今もシクシクと鳴き声を漏らすほどに。
脅すなら今だ。
……いや、だから脅すのはよくない。
どうにも自分でも思考の方向が物騒になっている気がする。
春日井さんの声や態度は、オレの秘めたる嗜虐心を刺激するのだ。
意識して抑えていかないと例の『性癖染色』が悪さをして、春日井さんにマゾっ気溢れるお付き合いをさせてしまうかもしれない。
今回も話の持っていき方としては、女の子だから性欲が暴走するのは仕方ないよね、男のボクだって性欲はあるよ、のつかみから、お互いに性欲を解消できるパートナーシップ、すなわちセフレ関係にならないかい? というのがベストだと思う。
一見して柔らかい言い方の提案だが、オレに対して恩も負い目もある以上、断れるとは思えない。
そもそも彼女にとっても悪い話ではないはずだ。
机でオナるほど好意を寄せている相手から行為しませんかと言われれば、ねぇ?
過程や経過はともかく年頃でヤリたいさかりのこの世界の女の子であれば、クラスメートの男子の方から肉体関係を迫られるなど奇跡かと思うはずのだから。
「山崎先生、こんにちは」
「おや。やはり君か。えらく濡れているがどうしたね? それに後ろの子は?」
春日井さんの惨状を見て何事かと思った山崎先生がかけよってくる。白衣ではなくスーツだった。はて?
「実はちょっとトラブルで二人とも水をかぶってしまいまして」
「ふむ。それは見ればわかるが……なぜここに?」
首をかしげる山崎先生。
「冬原先生が着替えを用意してくれるという事で、それまで保健室で待つように言われました」
「なるほど。宮城君の方はすぐに脱いだ方がいい。春先とはいえそこまで濡れたままは良くない。ここに毛布があるから濡れたものは脱いで、これにくるまって待っているといい。仕切りのカーテンをしめて奥のベッドを使いなさい」
山崎先生が保健室の用具入れの中から毛布を取り出してオレに貸してくれた。
確かに濡れすぎて体が冷えてきたカンジはあったので素直に従う事にする。
「そちらの女子の方はどうだ? 髪がやや濡れているようだが?」
「わ、私は、だ、大丈夫です」
春日井さんも、おパンツは濡れているはずだが、さすがに言いにくいか。
「そうか、であれば彼についていてくれるかね。私は所用で今日は退勤なのだが冬原先生が来るのであれば保健室を開けたままにしておく。だがそれまで鍵もかけずに男子生徒を一人にしておけん。君は確か一組の委員長だったろう。普段から真面目で好感の持てる模範生だ。冬原先生が来るまでまかせても問題ないと思うが良いかな?」
「わ、わかりました」
一人きりになる男子生徒をまかせる。つまりこれまでの生活態度から山崎先生の信頼も篤いようだった。
実はその模範生の秘めるリビドーが、案外と激しいものだとは山崎先生は思いもよらないだろう。
「では保健室の鍵を頼む。冬原先生に渡しておいてくれるかね」
「わかりました、お預かりします」
そうして山崎先生は春日井さんに保健室の鍵を渡すと、机の上にあった書類を黒い手提げかばんに入れて保健室から出ていった。
「……」
「……」
奥のベッドに腰かけているオレと、保健室にある丸椅子に座って黙っている春日井さん。
仕切りのカーテン越しとはいえ二人きりとなった。
いつなんどき、冬原先生が着替えを持って現れるかはわからないし、ケガなどをして保健室に生徒がやってくる
かもしれない。
しかし、今なら二人きりである事に違いはない。
それも春日井さんは精神的に弱っている。
今もシクシクと鳴き声を漏らすほどに。
脅すなら今だ。
……いや、だから脅すのはよくない。
どうにも自分でも思考の方向が物騒になっている気がする。
春日井さんの声や態度は、オレの秘めたる嗜虐心を刺激するのだ。
意識して抑えていかないと例の『性癖染色』が悪さをして、春日井さんにマゾっ気溢れるお付き合いをさせてしまうかもしれない。
今回も話の持っていき方としては、女の子だから性欲が暴走するのは仕方ないよね、男のボクだって性欲はあるよ、のつかみから、お互いに性欲を解消できるパートナーシップ、すなわちセフレ関係にならないかい? というのがベストだと思う。
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机でオナるほど好意を寄せている相手から行為しませんかと言われれば、ねぇ?
過程や経過はともかく年頃でヤリたいさかりのこの世界の女の子であれば、クラスメートの男子の方から肉体関係を迫られるなど奇跡かと思うはずのだから。
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