【R18】転生先は男女比1:30の貞操逆転世界~ビッチを夢見る三十路の魂~

尾和 ハボレ

文字の大きさ
上 下
214 / 415

『性癖染色、さらに詳しく』

しおりを挟む
『性癖染色、さらに詳しく』

カンが良いとはどう言う事か?

『ご自分で気づいたのでご褒美の補足説明です』

どうやら女神様はずいぶんとご機嫌だ。

『染色は性交のその都度、貴方か相手か、その時に性欲の強い側が行います。今回であれば少女の隠し持っていた性衝動が貴方に影響を与えた結果、そういった性交となったわけです。つまりさっきまでの貴方は、自ら望む性交だと思い込み、喜びを感じていた憐れな腰振り人形だったわけです』
「……詳しい説明、どうもありがとうございます」
『ええ。もっと感謝するように』

女神様には嫌味も皮肉も通じない。

しかしこれは……なかなか厄介じゃないか?

少なくともスキルというほど便利なものじゃない気がする。

パッと聞くだけだと、自分の好きなプレイを相手によらず楽しめる、もしくは相手の好みのプレイをオレも楽しめるようになるように聞こえるが……。

『ふふふ。その顔。本質に気付いていますね?』
「……相手の性欲が勝っている場合、今回のようにオレが相手に引っ張られる、という事ですよね? そして本来は自分の趣味でもないセックスでもそうと思わず楽しんでしまう、と」
『ええ。その通りです。貴方の不安と恐怖は正しい。貴方程度の軟弱で保守的な変態であれば染色される側も構いませんが、猟奇的嗜好の持ち主と知らずに性交すると、最悪、命の危険もあります』
「……」

つい無言になってしまった。

そこまでは考えていなかった。

オレが戦慄していたのは、スカでトロな人と知らずに無意識に乗っ取られて茶色いプレイを楽しんでしまったらどうしようと思って脅えていたのだが……これはちょっと考え甘かったか?

確かに世の中にはサイコでパスな人だっているわけだし、普段は理性でそういう性癖を押さえていたとしても、このわけのわからないスキルのせいで、オレがそういう性癖を無意識にさらす可能性だってある。

「女神様。これはスキル、というにはちょっと……」

常人にはない力を与えてもらっておいて文句を言うつもりはないが、せっかく拾ってもらった命に危険が及ぶようなスキルはちょっと遠慮したい。

『基本的に先輩が貴方に与えたスキルはサキュバスたちが吸精に使うようなものを雑にてんこ盛りでしたからね。淫魔からすれば相手なり自分なりに性癖を合わせるというのは精を吸うのに都合が良いのです。例え猟奇的な趣味の人間が襲い掛かってきても魔族であれば返り討ちにできますし』
「残念ながらボクはそういうエッチな悪魔ではないので……」

来るもの拒まずというのであれば、便利なスキルなんだろうけどなぁ。

『確かに人間である貴方には不向きかもしれませんがね。貴方にスキルを授けられた先輩はとても優秀で慈悲深く聡明で美しい方ですが雑なところが珠に瑕なのですよ』

確かに前世の女神様はあんまり難しい事を考えているような口調ではなかったな。

『少々脅かしすぎましたか? 実際の所、命の危険などよほどの事が無い限りありません。それに貴方であれば制御、もしくは使いこなせるのでは?』
「……うまく付き合っていくことにします。自分か相手の性癖に流されているのかが自覚できない、というのが厄介ですけど」
『慣れればわかるようになりますよ? 今回のようにまずは違和感として、次第に確信めいた感覚として。実際、この力は今、目覚めたというわけではありませんからね? これまでの性交を思い返してみなさい。特に、その少女と初めての時の事を。最初に性癖染色が発動した時ですよ?』
「……夏木さんとの?」
『具体的には貴方の初体験の時です。彼女は実にいじらしく貴方を愛し、初々しくも名前で呼び合ったでしょう?』
「ええ、確かに」

京クン、青葉、と呼び合って初めての愛を知った、めでたい脱童貞の日。

忘れるはずのない、素晴らしい思い出の日だが……もしや、あれも?
しおりを挟む
感想 32

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます

neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。 松本は新しい世界で会社員となり働くこととなる。 ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。 PS.2月27日から4月まで投稿頻度が減ることを許して下さい。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜

水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。 その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。 危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。 彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。 初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。 そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。 警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。 これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

転生したら男女逆転世界

美鈴
ファンタジー
階段から落ちたら見知らぬ場所にいた僕。名前は覚えてるけど名字は分からない。年齢は多分15歳だと思うけど…。えっ…男性警護官!?って、何?男性が少ないって!?男性が襲われる危険がある!?そんな事言われても…。えっ…君が助けてくれるの?じゃあお願いします!って感じで始まっていく物語…。 ※カクヨム様にも掲載しております

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~

恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん) は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。 しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!? (もしかして、私、転生してる!!?) そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!! そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

処理中です...