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『GW編・六日目 私服の彼女は意外と攻めていた(3)』
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『GW編・六日目 私服の彼女は意外と攻めていた(3)』
しかしオレも成長したものだ。自分の口からと思えないほどスラスラと出てくる賛美の言葉。前世ではとても考えられない。
しかしそれも当然だ。考え見て欲しい。自分が何か誉めれば相手は確実に喜んでくれるんだ。自分の気質もあるかもしれないが、自分が何かをして誰かに喜んでもらえるっていうのはとても嬉しい事だと思う。
……もっとも、昨日のオバはんのような、礼儀や常識のない相手にはあてはまらないが。
「お世辞でもうれしい。そんな事、男の子に言われた事なかったし」
「お世辞じゃないけどね? ボクは嘘があまり上手じゃないし」
実際、お世辞でもなんでもない。春日井さんは学校での言動や所作からは、ちょっと考えられないほど派手な服を着ている。
色合いや意匠がではなく露出が多い。まだ春先というのにタンクトップに薄いカーデガン、下はホットパンツという装いだ。
上下ともに非常に攻撃力が高い。
ガン見できるのであれば横乳や下尻も確認できるかもしれない。
ただ、これを大人っぽいと表現していいのかは一瞬迷ったが他に言いようもなかった。
「けど女性に無関心な男が多いとはいえ、クラスメートを忘れるなんてある?」
「そうでもないわ。クラスの女子なんて名前どころか顔も覚えていないっていう男子の方が多いし。こうして外で声をかけて、もし知らない人って言われたら痴女扱いされることもあるから」
この世界ではクラスメートですら女子が男子に外で声をかけるという事が相当にリスキーらしい。
道理で後ろの席から常に性的に獰猛な雰囲気を発する三人組が声をかけてこないわけだ。
むしろ昨日の無礼なオバはんたちの方が勇者か。いや、アレは蛮族だな。
「そうなんだ。ボクは皆で仲良くした方が過ごしやすいと思うけどね?」
「ふふ、宮城君みたいな男子は珍しいのよ。いつもクラスの皆にも優しく接してくれるでしょう」
そう笑った春日井さんの手にもコーヒーとサンドイッチの乗ったトレイがある。
この世界ではどうだか知らないが、オレとしてはいつまでも女性を立たせておく趣味はない。
「他に席が空いてないならココ座る?」
「ええと、いいの? あ、でも宮城君はもう済ませたのかしら」
オレの前にある、カフェオレの尽きかけたカップを見る春日井さん。
オレはやや大げさに腹をなでる。
「ううん、ドーナツだけじゃちょっと足りなくて。もう少しここにいるつもりだけど、良ければ一緒にどうかな」
「え。ええと。二人で?」
「うん。あれ、もしかして、だれかと一緒?」
「私の方は一人だけど……いいのかなって」
なるほど。
これが一般的な常識と良識を持った女性の反応か。
オレはあえてツッコミを入れず、こう続ける。
「転入してまだあまり経ってないから、学校の事とか色々と教えてくれると嬉しいんだけど。ダメかな?」
「あ、そうね、そうよね。私ったら。ええ、もちろん、私で良ければなんでも聞いて」
「ありがとう。じゃボクはもう一回オーダーに行ってくるから座ってて」
「ええ」
オレと入れかわるように対面の席に着く春日井さん。
さあ。
面白くなってきました。
もともと春日井さんはオレがこの世界で最初に目をつけた好みの女の子の一人だ。
たまたま隣の席にも夏木さんという魅力的な女の子がいたため、究極の二択となってしまい、先に声をかけてくれた夏木さんと最初に仲良くなったというだけの話。
むしろ、あの頃の何も知らなかったオレではなく、成長したオレであれば今日だけで勝負をつけられるかもれしない。
勝利条件?
言うまでもない、セフレ契約を締結する事だ。
というわけでゴールデンウィークの最終日。
オレはあまり艶の無かった連休を最後の最後で巻き返すべく気合を入れ直し、シマ先輩におかわりをオーダーするべくカウンターへと向かった。
しかしオレも成長したものだ。自分の口からと思えないほどスラスラと出てくる賛美の言葉。前世ではとても考えられない。
しかしそれも当然だ。考え見て欲しい。自分が何か誉めれば相手は確実に喜んでくれるんだ。自分の気質もあるかもしれないが、自分が何かをして誰かに喜んでもらえるっていうのはとても嬉しい事だと思う。
……もっとも、昨日のオバはんのような、礼儀や常識のない相手にはあてはまらないが。
「お世辞でもうれしい。そんな事、男の子に言われた事なかったし」
「お世辞じゃないけどね? ボクは嘘があまり上手じゃないし」
実際、お世辞でもなんでもない。春日井さんは学校での言動や所作からは、ちょっと考えられないほど派手な服を着ている。
色合いや意匠がではなく露出が多い。まだ春先というのにタンクトップに薄いカーデガン、下はホットパンツという装いだ。
上下ともに非常に攻撃力が高い。
ガン見できるのであれば横乳や下尻も確認できるかもしれない。
ただ、これを大人っぽいと表現していいのかは一瞬迷ったが他に言いようもなかった。
「けど女性に無関心な男が多いとはいえ、クラスメートを忘れるなんてある?」
「そうでもないわ。クラスの女子なんて名前どころか顔も覚えていないっていう男子の方が多いし。こうして外で声をかけて、もし知らない人って言われたら痴女扱いされることもあるから」
この世界ではクラスメートですら女子が男子に外で声をかけるという事が相当にリスキーらしい。
道理で後ろの席から常に性的に獰猛な雰囲気を発する三人組が声をかけてこないわけだ。
むしろ昨日の無礼なオバはんたちの方が勇者か。いや、アレは蛮族だな。
「そうなんだ。ボクは皆で仲良くした方が過ごしやすいと思うけどね?」
「ふふ、宮城君みたいな男子は珍しいのよ。いつもクラスの皆にも優しく接してくれるでしょう」
そう笑った春日井さんの手にもコーヒーとサンドイッチの乗ったトレイがある。
この世界ではどうだか知らないが、オレとしてはいつまでも女性を立たせておく趣味はない。
「他に席が空いてないならココ座る?」
「ええと、いいの? あ、でも宮城君はもう済ませたのかしら」
オレの前にある、カフェオレの尽きかけたカップを見る春日井さん。
オレはやや大げさに腹をなでる。
「ううん、ドーナツだけじゃちょっと足りなくて。もう少しここにいるつもりだけど、良ければ一緒にどうかな」
「え。ええと。二人で?」
「うん。あれ、もしかして、だれかと一緒?」
「私の方は一人だけど……いいのかなって」
なるほど。
これが一般的な常識と良識を持った女性の反応か。
オレはあえてツッコミを入れず、こう続ける。
「転入してまだあまり経ってないから、学校の事とか色々と教えてくれると嬉しいんだけど。ダメかな?」
「あ、そうね、そうよね。私ったら。ええ、もちろん、私で良ければなんでも聞いて」
「ありがとう。じゃボクはもう一回オーダーに行ってくるから座ってて」
「ええ」
オレと入れかわるように対面の席に着く春日井さん。
さあ。
面白くなってきました。
もともと春日井さんはオレがこの世界で最初に目をつけた好みの女の子の一人だ。
たまたま隣の席にも夏木さんという魅力的な女の子がいたため、究極の二択となってしまい、先に声をかけてくれた夏木さんと最初に仲良くなったというだけの話。
むしろ、あの頃の何も知らなかったオレではなく、成長したオレであれば今日だけで勝負をつけられるかもれしない。
勝利条件?
言うまでもない、セフレ契約を締結する事だ。
というわけでゴールデンウィークの最終日。
オレはあまり艶の無かった連休を最後の最後で巻き返すべく気合を入れ直し、シマ先輩におかわりをオーダーするべくカウンターへと向かった。
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