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『GW編・二日目 夏木青葉の隠し事(3)』
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『GW編・二日目 夏木青葉の隠し事(3)』
「……マジで? 父さんって襲われたの?」
「人聞きの悪い! キッカケはともかく最後は恋愛妊娠だ、安心しな!」
最後はって……最初は違うって事だし、最後は諦めたって事じゃないか。
とんでもない話を聞いちまった。
けど、父さんは少し前まで顔を見せに来てくれていたし、母さんの事を嫌っていたわけでもない、と思う。
最近は会えてないけど、男には色々と理由があるし仕方ない。
昔は急に来なくなった父さんを恨んだし、それをキッカケにアタシも少しひねくれたけど、今は少しだけ大人になったせいか色々と理解しているつもりだ。
ま、今さら髪の色を戻したり、言葉遣いを戻すのも変だから、卒業まではこのままのつもりだけど。
母さんはいまだ息巻いたままアタシの尻をビンタして、けしかけようとしていた。
「私らみたいな目に見えて恋愛弱者が手段を選んでられるほど、この世の中甘くないんだよ!」
「え、アタシ、説教されてる?」
アタシは何も悪くないはずなのに。
あと恋愛弱者になったのは母さんからの遺伝だ。
アタシよりデカい胸を揺らして今も説教を垂れているが、その胸は変わらず垂れる気配すらない。
そもそも四十近いのに見た目がやたら若々しい。
さすがに二十歳では通らないだろうが、年齢不詳の若い女、ぐらいなら通ると思う。
このあたりは遺伝して欲しい。アタシだって、いつまでも若く見られたい。
「ほら、トーストサンドとコーヒー。あとアンタのカフェオレだ。コーヒーぶっかけるのが出来ないってんなら、ちょっとお話しませんかって言って同席ゴリ押してきな!」
「……そんな事してたら、もう二度来ないんじゃないの?」
「そんな事しなくても二度来ないかもしれないんだから初回から攻めるんだよ! 獲物を前に舌なめずりしてるヒマなんて無いんだよ!」
結局、母さんに尻まで叩かれて押し切られたアタシは、料理の載ったトレーを受け取り、しぶしぶうなずいた。
さて、どうしようか。
宮城に事情を説明して、他人のふりをしてもらうか?
それとも事情を話した上で、とっとと帰れと言うか?
うーん。
他人のふりをしてもらったら、後々、連絡をとれと母さんに言われるだろう。
それはそれで面倒くさい。
とっとと帰れと言っても営業時間はもう一時間と残っていない。
その上であわてて食わせるのは、客として来てくれてた相手に失礼だろう。
……まー。
もういいや、どうでもいい。
一緒にお茶して、後はどーとでもなれだ。もう知らん。
見た目だけは完璧な宮城で目の保養をしながらカフェオレとしゃれこもう。
「お待ち」
「ありがとう」
宮城の前にサンドとコーヒーを置き。
「ちょっと邪魔してもいいか?」
「え?」
答えを聞かずに、アタシはカフェオレを対面側に置いて座った。
「あれ、仕事はいいの?」
「この時間はヒマなんだよ。多分、お前が最後の客だ」
「ふうん?」
宮城は首をかしげつつも、アタシが同席することに不満はないようだ。
「ボクとしては一人で食べるよりぜんぜんいいけどね」
それどころか楽しそうに笑う。
本当に顔だけはいいヤツだ。
これで優しくて、変態じゃなけりゃあな。
いや、優しいところもあるか。
性癖がひどいだけだ。
けど、そんな変態じゃなければアタシなんかに目もくれなかっだろう。
こんなデカい胸が好きだなんて変態じゃなけりゃあ、相手にしてもらえないんだから。
アタシはエプロンを外して胸をゆるくするとテーブルの上にのせた。
こうするとずいぶんラクになる。
「……なんだよ」
「うわぁ」
宮城の声が漏れた。
なにかと思えば食べる手を止めて、アタシがテーブルの上にのっけた胸を見ていた。
いくら宮城の前でも見苦しかったか? と、顔には出さずとも焦ったが。
「誘ってるのかなって思って」
……焦って損した。
ああ、そうだよ、そういうヤツだったよ、お前は。
さんざん好き放題した胸だろうに、よく飽きもせず食いつくもんだ。
「……マジで? 父さんって襲われたの?」
「人聞きの悪い! キッカケはともかく最後は恋愛妊娠だ、安心しな!」
最後はって……最初は違うって事だし、最後は諦めたって事じゃないか。
とんでもない話を聞いちまった。
けど、父さんは少し前まで顔を見せに来てくれていたし、母さんの事を嫌っていたわけでもない、と思う。
最近は会えてないけど、男には色々と理由があるし仕方ない。
昔は急に来なくなった父さんを恨んだし、それをキッカケにアタシも少しひねくれたけど、今は少しだけ大人になったせいか色々と理解しているつもりだ。
ま、今さら髪の色を戻したり、言葉遣いを戻すのも変だから、卒業まではこのままのつもりだけど。
母さんはいまだ息巻いたままアタシの尻をビンタして、けしかけようとしていた。
「私らみたいな目に見えて恋愛弱者が手段を選んでられるほど、この世の中甘くないんだよ!」
「え、アタシ、説教されてる?」
アタシは何も悪くないはずなのに。
あと恋愛弱者になったのは母さんからの遺伝だ。
アタシよりデカい胸を揺らして今も説教を垂れているが、その胸は変わらず垂れる気配すらない。
そもそも四十近いのに見た目がやたら若々しい。
さすがに二十歳では通らないだろうが、年齢不詳の若い女、ぐらいなら通ると思う。
このあたりは遺伝して欲しい。アタシだって、いつまでも若く見られたい。
「ほら、トーストサンドとコーヒー。あとアンタのカフェオレだ。コーヒーぶっかけるのが出来ないってんなら、ちょっとお話しませんかって言って同席ゴリ押してきな!」
「……そんな事してたら、もう二度来ないんじゃないの?」
「そんな事しなくても二度来ないかもしれないんだから初回から攻めるんだよ! 獲物を前に舌なめずりしてるヒマなんて無いんだよ!」
結局、母さんに尻まで叩かれて押し切られたアタシは、料理の載ったトレーを受け取り、しぶしぶうなずいた。
さて、どうしようか。
宮城に事情を説明して、他人のふりをしてもらうか?
それとも事情を話した上で、とっとと帰れと言うか?
うーん。
他人のふりをしてもらったら、後々、連絡をとれと母さんに言われるだろう。
それはそれで面倒くさい。
とっとと帰れと言っても営業時間はもう一時間と残っていない。
その上であわてて食わせるのは、客として来てくれてた相手に失礼だろう。
……まー。
もういいや、どうでもいい。
一緒にお茶して、後はどーとでもなれだ。もう知らん。
見た目だけは完璧な宮城で目の保養をしながらカフェオレとしゃれこもう。
「お待ち」
「ありがとう」
宮城の前にサンドとコーヒーを置き。
「ちょっと邪魔してもいいか?」
「え?」
答えを聞かずに、アタシはカフェオレを対面側に置いて座った。
「あれ、仕事はいいの?」
「この時間はヒマなんだよ。多分、お前が最後の客だ」
「ふうん?」
宮城は首をかしげつつも、アタシが同席することに不満はないようだ。
「ボクとしては一人で食べるよりぜんぜんいいけどね」
それどころか楽しそうに笑う。
本当に顔だけはいいヤツだ。
これで優しくて、変態じゃなけりゃあな。
いや、優しいところもあるか。
性癖がひどいだけだ。
けど、そんな変態じゃなければアタシなんかに目もくれなかっだろう。
こんなデカい胸が好きだなんて変態じゃなけりゃあ、相手にしてもらえないんだから。
アタシはエプロンを外して胸をゆるくするとテーブルの上にのせた。
こうするとずいぶんラクになる。
「……なんだよ」
「うわぁ」
宮城の声が漏れた。
なにかと思えば食べる手を止めて、アタシがテーブルの上にのっけた胸を見ていた。
いくら宮城の前でも見苦しかったか? と、顔には出さずとも焦ったが。
「誘ってるのかなって思って」
……焦って損した。
ああ、そうだよ、そういうヤツだったよ、お前は。
さんざん好き放題した胸だろうに、よく飽きもせず食いつくもんだ。
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