118 / 415
『クラスに舞い降りた天使が小悪魔だった(冬原interval12)』
しおりを挟む
『クラスに舞い降りた天使が小悪魔だった(冬原interval12)』
五点?
半分って事か!?
「厳しくないか!? こ、これでも相当に恥ずかしかったんだぞ!?」
「ちなみに百点満点での五点です」
百点満点で五点だと!?
お前、美少年だからって調子に乗ってるだろ!
いや、確かに美少年は全てにおいて許される存在だけどさぁ!
「厳しすぎて百点の回答が気になる」
さっきのセリフで五点なら、満点回答はどんだけエロいんだって話だぞ。
「少なくとも、誰のどこに誰の何を、どうして欲しいのか、これは必須です」
「なんで私は説教されているんだろうな? おい、それ、焼けてるぞ」
苦悩する私は口をつけていない箸で、網の上の肉をひっくり返していく。
肉でも食わせておけば、こんなわけのわからん遊びも流れるだろう。
「いただきます……おいしー! では、リトライです」
「本気か」
マジか。
結局その後もえんえんと恥ずかしいセリフを要求された私だったが、何事も慣れるもので最後の方は恥ずかしさよりも意地が勝り、思いつく限りの言葉を並べて言った。
しかし採点は辛いままだった。
最高得点は十五点。
そもそも採点基準が不明瞭すぎるんだ。
入学試験なんかだと、難しすぎるテストを作ると保護者からクレームが来るんだぞ。
あくまで学力を計るためであり、落とすためのテストじゃないんだからな。
……あれ? ならこの試験でパスしないと今夜は無しか?
せっかくの着床チャンスがなくなる!?
なんて事を考えていたら、宮城が真面目な顔になった。
「さて、先生。真面目なお話がしたいんですが」
「ん? なんだ?」
「さきほどまで先生がいろんな言い方で妊娠したいとボクにお願いしていたわけですが」
「お前が言えと言ったんだろう。しかも点数までつけて」
鬼かコイツは。
「結論から言って、先生のご要望のままにはお応えできません」
「……そうか」
露骨にガッカリとした顔になってしまった。
確かに宮城は前向きな回答をしてくれたが、妊活に協力すると言い切ったわけじゃない。
しいて言えば責任の所在を確認しただけだ。
いや、もともと長い時間をかけてなし崩し的にとも思っていたんだ。
焦る事はないさ。うう。
などと、あまりにも私の表情が落ち込みすぎていたのか、宮城がすぐに言葉を続けた。
「話は最後まで聞いてください。妊活に対しての期間条件をつけてもらえませんか?」
「期間? 条件?」
「ボクとしては避妊しない方が気持ちよいので、それそのものは大賛成なんですが」
「う、うむ……しかしお前は本当に欲求にストレートだな」
こう何度も直接的な言葉を投げかけられると、いい加減慣れそうなものなんだが、やっぱりどうにも落ち着かない。
そんな刺激的な言葉はまだ続く。
「避妊をしないという事は、今夜にも妊娠という事もありえるわけですよね」
「こ、今夜。ああ、うん、そうだな。ええと……可能性はない事も、ないな」
生理周期やらなんやらを考えると期待日から少し外れるが、ありえない日でもない。
「そうなるとボクは困るんです」
やっぱり妊娠は避けたいという事か。
やはり責任の所在や、今後に関しての事が不安なんだろう。
だが私は絶対に宮城に迷惑をかけるつもりはない。
どれだけ言葉を尽くしてでもそれだけは理解してもらいたい。
これが勝手な頼みだと重々承知した上で、みっともなくとも言葉を重ねる。
「いや。決してお前に迷惑は……」
「出産で先生がお休みになったら、残されたボクの性欲はどうなります?」
ん?
「……」
ああ。
そういう事。
そういう事か、この……ドスケベ小悪魔が!
五点?
半分って事か!?
「厳しくないか!? こ、これでも相当に恥ずかしかったんだぞ!?」
「ちなみに百点満点での五点です」
百点満点で五点だと!?
お前、美少年だからって調子に乗ってるだろ!
いや、確かに美少年は全てにおいて許される存在だけどさぁ!
「厳しすぎて百点の回答が気になる」
さっきのセリフで五点なら、満点回答はどんだけエロいんだって話だぞ。
「少なくとも、誰のどこに誰の何を、どうして欲しいのか、これは必須です」
「なんで私は説教されているんだろうな? おい、それ、焼けてるぞ」
苦悩する私は口をつけていない箸で、網の上の肉をひっくり返していく。
肉でも食わせておけば、こんなわけのわからん遊びも流れるだろう。
「いただきます……おいしー! では、リトライです」
「本気か」
マジか。
結局その後もえんえんと恥ずかしいセリフを要求された私だったが、何事も慣れるもので最後の方は恥ずかしさよりも意地が勝り、思いつく限りの言葉を並べて言った。
しかし採点は辛いままだった。
最高得点は十五点。
そもそも採点基準が不明瞭すぎるんだ。
入学試験なんかだと、難しすぎるテストを作ると保護者からクレームが来るんだぞ。
あくまで学力を計るためであり、落とすためのテストじゃないんだからな。
……あれ? ならこの試験でパスしないと今夜は無しか?
せっかくの着床チャンスがなくなる!?
なんて事を考えていたら、宮城が真面目な顔になった。
「さて、先生。真面目なお話がしたいんですが」
「ん? なんだ?」
「さきほどまで先生がいろんな言い方で妊娠したいとボクにお願いしていたわけですが」
「お前が言えと言ったんだろう。しかも点数までつけて」
鬼かコイツは。
「結論から言って、先生のご要望のままにはお応えできません」
「……そうか」
露骨にガッカリとした顔になってしまった。
確かに宮城は前向きな回答をしてくれたが、妊活に協力すると言い切ったわけじゃない。
しいて言えば責任の所在を確認しただけだ。
いや、もともと長い時間をかけてなし崩し的にとも思っていたんだ。
焦る事はないさ。うう。
などと、あまりにも私の表情が落ち込みすぎていたのか、宮城がすぐに言葉を続けた。
「話は最後まで聞いてください。妊活に対しての期間条件をつけてもらえませんか?」
「期間? 条件?」
「ボクとしては避妊しない方が気持ちよいので、それそのものは大賛成なんですが」
「う、うむ……しかしお前は本当に欲求にストレートだな」
こう何度も直接的な言葉を投げかけられると、いい加減慣れそうなものなんだが、やっぱりどうにも落ち着かない。
そんな刺激的な言葉はまだ続く。
「避妊をしないという事は、今夜にも妊娠という事もありえるわけですよね」
「こ、今夜。ああ、うん、そうだな。ええと……可能性はない事も、ないな」
生理周期やらなんやらを考えると期待日から少し外れるが、ありえない日でもない。
「そうなるとボクは困るんです」
やっぱり妊娠は避けたいという事か。
やはり責任の所在や、今後に関しての事が不安なんだろう。
だが私は絶対に宮城に迷惑をかけるつもりはない。
どれだけ言葉を尽くしてでもそれだけは理解してもらいたい。
これが勝手な頼みだと重々承知した上で、みっともなくとも言葉を重ねる。
「いや。決してお前に迷惑は……」
「出産で先生がお休みになったら、残されたボクの性欲はどうなります?」
ん?
「……」
ああ。
そういう事。
そういう事か、この……ドスケベ小悪魔が!
12
お気に入りに追加
854
あなたにおすすめの小説
シン・三毛猫現象 〜自然出産される男が3万人に1人の割合になった世界に帰還した僕はとんでもなくモテモテになったようです〜
ミコガミヒデカズ
ファンタジー
気軽に読めるあべこべ、男女比モノです。
以前、私がカクヨム様で書いていた小説をリメイクしたものです。
とあるきっかけで異世界エニックスウェアに転移した主人公、佐久間修。彼はもう一人の転移者と共に魔王との決戦に挑むが、
「儂の味方になれば世界の半分をやろう」
そんな魔王の提案に共に転移したもう一人の勇者が応じてしまう。そんな事はさせないと修は魔王を倒そうとするが、事もあろうに味方だったもう一人の勇者が魔王と手を組み攻撃してきた。
瞬間移動の術でなんとか難を逃れた修だったが、たどり着いたのは男のほとんどが姿を消した異世界転移15年後の地球だった…。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
男女比がおかしい世界に来たのでVtuberになろうかと思う
月乃糸
大衆娯楽
男女比が1:720という世界に転生主人公、都道幸一改め天野大知。 男に生まれたという事で悠々自適な生活を送ろうとしていたが、ふとVtuberを思い出しVtuberになろうと考えだす。 ブラコンの姉妹に囲まれながら楽しく活動!
男女比1:10000の貞操逆転世界に転生したんだが、俺だけ前の世界のインターネットにアクセスできるようなので美少女配信者グループを作る
電脳ピエロ
恋愛
男女比1:10000の世界で生きる主人公、新田 純。
女性に襲われる恐怖から引きこもっていた彼はあるとき思い出す。自分が転生者であり、ここが貞操の逆転した世界だということを。
「そうだ……俺は女神様からもらったチートで前にいた世界のネットにアクセスできるはず」
純は彼が元いた世界のインターネットにアクセスできる能力を授かったことを思い出す。そのとき純はあることを閃いた。
「もしも、この世界の美少女たちで配信者グループを作って、俺が元いた世界のネットで配信をしたら……」
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる