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『神様との内緒話』
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『神様との内緒話』
「どうされました、神様? 何かお話が?」
『話をしたいのは貴方でしょう? 発動済のスキルの一つに気付いたようですね』
やっぱりか。
「口ならギリギリそういう事もあるかと思いましたけど、今回のはさすがにおかしいですよ。顔にかけられてこんなふうになるとか、どういう事です?」
『それは性感開闢《セイカンカイビャク》の効果ですね』
……なんて?
「難しい単語を並べればそれっぽくなると思って雑に言っていませんか?」
『私のネーミングではありませんし。そもそもスキル名を叫んで発動となればともかく、別段、スキル名が難しくとも貴方の日常生活を脅かすものではないでしょう。あと貴方のそのものの言いよう。神への畏怖と感謝が足りていないのではないですか?』
藪蛇だった。
これ以上、機嫌をそこねないうちに効果を確認しておこう。
「それで、そのナントカってスキルは、どういう効果なんですか? いまいち把握しきれないんですが」
『貴方から最初の精を受けた場所が性感帯になる、というものです』
……んん?
『前回の少女は口内。今回の女性は顔。これが性感帯として新たに開かれたのです。人の可能性とは無限ですね』
チャクラみたいに言うな。
「滅茶苦茶というか、どういう意図でそんなスキルが……」
『貴方に付与されているのは、夢魔や淫魔の類のスキルです。そんな中、不感症の相手も魅了できるように、無理やり性感帯を与えてしまうというのがそのスキルです』
剣と魔法の世界の事情を説明されてしまった。
だが、なるほど。
夏木さんと最初にした時には、体内に精を受けて絶頂してしまう『絶頂吐精』とこの『性感開闢』がシナジー効果を発して意識を飛ばしてしまったのか。
今回、先生は開闢してしまったものの、精液は体内に受け入れていないため『絶頂吐精』は発動せず、かろうじて意識を保っているわけだ。
けどさぁ。
「あの。ならこちらの女性は、今後の人生、ずっと顔が性感帯ですか?」
さすがにそれはどうなんだ。
というか、日常生活を脅かすレベルだろう。
『スキルを付与した者だけが『性感開闢』の効果を得ます。具体的には貴方が触れたりなんなりすると性感帯として機能します。他者からの接触では発動しませんよ』
「ああ、それなら……」
悪くないスキル、と言いかけて、改める。
「すごく素敵なスキルですね」
『……多分、本職の夢魔などよりも使いこなしそうですね。では私はこれで。あと、貴方はもっと私を敬うように!』
「感謝しています。これは本心ですよ」
『では信心がたりないのですね。朝、昼、晩。美しくて優しい神様ありがとうございます、と唱えるように』
神様ジョークか?
ならこちらも軽口で返すのが礼儀。
「一日一回では?」
『……まぁ、いいでしょう。励みなさい』
普通に返された。
え、なに? これからマジでお祈りしろって?
……まぁ、それくらいやってもバチはあたらないか。
オレはいまだ脱力したままの先生に視線を戻した。
「どうされました、神様? 何かお話が?」
『話をしたいのは貴方でしょう? 発動済のスキルの一つに気付いたようですね』
やっぱりか。
「口ならギリギリそういう事もあるかと思いましたけど、今回のはさすがにおかしいですよ。顔にかけられてこんなふうになるとか、どういう事です?」
『それは性感開闢《セイカンカイビャク》の効果ですね』
……なんて?
「難しい単語を並べればそれっぽくなると思って雑に言っていませんか?」
『私のネーミングではありませんし。そもそもスキル名を叫んで発動となればともかく、別段、スキル名が難しくとも貴方の日常生活を脅かすものではないでしょう。あと貴方のそのものの言いよう。神への畏怖と感謝が足りていないのではないですか?』
藪蛇だった。
これ以上、機嫌をそこねないうちに効果を確認しておこう。
「それで、そのナントカってスキルは、どういう効果なんですか? いまいち把握しきれないんですが」
『貴方から最初の精を受けた場所が性感帯になる、というものです』
……んん?
『前回の少女は口内。今回の女性は顔。これが性感帯として新たに開かれたのです。人の可能性とは無限ですね』
チャクラみたいに言うな。
「滅茶苦茶というか、どういう意図でそんなスキルが……」
『貴方に付与されているのは、夢魔や淫魔の類のスキルです。そんな中、不感症の相手も魅了できるように、無理やり性感帯を与えてしまうというのがそのスキルです』
剣と魔法の世界の事情を説明されてしまった。
だが、なるほど。
夏木さんと最初にした時には、体内に精を受けて絶頂してしまう『絶頂吐精』とこの『性感開闢』がシナジー効果を発して意識を飛ばしてしまったのか。
今回、先生は開闢してしまったものの、精液は体内に受け入れていないため『絶頂吐精』は発動せず、かろうじて意識を保っているわけだ。
けどさぁ。
「あの。ならこちらの女性は、今後の人生、ずっと顔が性感帯ですか?」
さすがにそれはどうなんだ。
というか、日常生活を脅かすレベルだろう。
『スキルを付与した者だけが『性感開闢』の効果を得ます。具体的には貴方が触れたりなんなりすると性感帯として機能します。他者からの接触では発動しませんよ』
「ああ、それなら……」
悪くないスキル、と言いかけて、改める。
「すごく素敵なスキルですね」
『……多分、本職の夢魔などよりも使いこなしそうですね。では私はこれで。あと、貴方はもっと私を敬うように!』
「感謝しています。これは本心ですよ」
『では信心がたりないのですね。朝、昼、晩。美しくて優しい神様ありがとうございます、と唱えるように』
神様ジョークか?
ならこちらも軽口で返すのが礼儀。
「一日一回では?」
『……まぁ、いいでしょう。励みなさい』
普通に返された。
え、なに? これからマジでお祈りしろって?
……まぁ、それくらいやってもバチはあたらないか。
オレはいまだ脱力したままの先生に視線を戻した。
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