【R18】転生先は男女比１：３０の貞操逆転世界～ビッチを夢見る三十路の魂～

『冬原、譲れない理由』

『冬原、譲れない理由』

「あ、姉活か！？　だ、だめだ、そんな自分を軽んじるような行為は見逃せんぞ！」

この世界だと、パパ活ならず姉活なのか。

ママ活じゃないのは、女性がいつでも若くいたいという願望だろうか？　

ま、どっちでもいい。

「ボクには優しいお姉さんが必要なんです！　先生にはこの辛さも苦しみもわかってもらえないみたいですし……」

悲し気な顔を意識して退室しようとするものの。

「わ、わかった、待て！」
「なら、ボクのお姉さんになってもらえますか？」
「私が宮城のお姉さん……いや、ダメだ！　そうではなくて……やっぱり山崎先生に明日、相談しよう！」

それが一番ダメだ。

まったくもってよろしくない展開になる。

「誰にも言わないと約束してくださったでしょう？」
「確かにそう言ったが……」
「やっぱり先生にこんな事、相談するんじゃなかった」

これみよがしな独り言に冬原先生がガーンという顔になる。

まさにガーンという擬音が浮かぶほどの表情だった。

「わ、わ、わかった！」
「ボクの姉活の相手に……お姉さんになってくれるんですか？」
「う……うむ」

落ちた！

しかしまだ決めきれていない感じだ。ここは一気に既成事実で押し切る！

「先生！」

どさくさで抱き着くオレ。

そのまま押し倒し、首筋にキスをする。

「ひゃっ！」
「先生！　いいんですよね？」
「あ、あわわ、み、みやぎ！　ま、まて、まちなさい！」
「待てません！」
「お、おい、男が女を押し倒すなんて……いや、本当に！　私にも準備があるんだ！」

冬原先生がオレに組み敷かれながらも、本気で抵抗してきたのでちょっと話を聞くことにする。

「準備とは？　そう言ってまた明日になったら、やっぱりこの話はなかった事にとか言いませんか？」
「私も女だ。二言はない。いや、準備というのは……その、だな」

何やら非常に言いにくそうな顔になる先生。

「やっぱり。その場しのぎでウソをつこうとしてません？」
「わかった。言おう」
「はい。納得できない答えでしたら、またすぐ押し倒しますからね？」
「ムダ毛処理をしたい」
「……」

あまりに生々しい理由。

結局。

明日の放課後、同じ時間に進路指導室にて待ち合わせとなり、今日は解散となった。