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『夏木、いつもと違ういつもの姿』

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『夏木、いつもと違ういつもの姿』

「ん……んんっ……うむっ……」

二人だけの部屋。

学校の中とは違う。

遠くからの喧噪やざわついた空気のない、静かで狭い空間。

そこで夏木さんがペニスをすする音だけ響く。

カーテンのすき間から漏れ差し込む夕日だけが彼女を照らす。

金色の髪がいつもより眩しくて。

白い肌が赤いのは夕日だけのせいでもなくて。

薄暗い空間に少しずつこもっていく二人の息遣いと体温。

「んっんっ……んんっ……」

赤く染まった部屋の中、夏木さんはいつもより激しく頭を動かしている。

そんな中、クチュ、といつもと違う音が耳に入った。

断続的に続く濡れた音。

音の正体はすぐにわかった。

「……ふぅん?」

夏木さんが一瞬、動きを止めた。

「いいよ、続けて……どっちもね?」
「……ッ……っん」

いつの間にか夏木さんは自分の右手をスカートの中に入れていた。

ペニスをくわえながらオナニーをしていた。

オレがそれに気づいて隠す必要もなくなったせいか、夏木さんはひざまづいていた足を大きく開いた。

湿った音がますます大きく、早くなっていく。

「いいね。すごくエッチだなぁ」
「……んっ……いちいち……言うな……んむっ」

怒ったような声を出した口を、すぐにペニスで埋める夏木さん。

からかったオレへの仕返しとばかりに動きが早くなる。

それにつれてスカートの中でうごめいている夏木さんの指も早まっているんだろう。

「うむ、はぶっ……はぁっはあっ……んんっ……!」

いつもならくわえっぱなしで動き続けている夏木さんが、今は時折ペニスから口を離して荒い呼吸をしている。

興奮しているのか、それともオナニーのせいか。

多分、どちらもだろう。

夏木さんのオレを見上げる目が、いつものようにトロンとし始める。

このままだとオレもいつもみたいに口に出してしまいそうだし、それだとまた夏木さんがダウンしてしまう。

そろそろ頃合いだ。

「夏木さん。もういいよ」
「……?」

今まで行為を途中で止められた事がなかった夏木さんが、キョトンとした目でオレを見上げる。

「横にきて」
「……あ、ああ」

オレの言葉を理解して、口もとをぬぐいながら立ち上がる。

見慣れた制服姿の夏木さん。

「な、なんだよ……そんなに見て」

なのに目が離せないのは、この子がこれから自分のモノになるからだろうか?

こんな事を言ったら夏木さんはどう思うだろう?

そして実際に言ってしまうのがこのオレだ。

「これからこの子がボクのモノになるって思うとね」
「……ば、ばか……」

うつむいて。

けれどオレの手に触れながら、小さくつぶやく夏木さん。

怒鳴られるかと思ったのに、なにこれ。

やばい。とてもやばい。

かわいすぎてどうにかなりそう。

今すぐ押し倒して、めちゃくちゃにしたい。

押し倒したいけど、まだだ。

もう少しこの甘ったるい空気を楽しみたい。

ノンシュガーだけど高カロリーなこの空気を肺いっぱいに吸い込んで窒息したい。

「あれ? 違うの? これからボクが夏木さんを抱くんでしょ?」
「う、うん」

からかうように言ったオレに対して、夏木さんはうつむいたまま返事をする。

「つまりボクのモノになるんだよね?」
「……うん」

うなずいた夏木さんが、オレの手を握る。

オレはその手を包むようにして握り返す。

「じゃあ、リピートアフタミー。アタシは――」
「アタシはお前のモノだよ。全部、お前のモノだよ」

驚いたオレは夏木さんを見上げた。

目の前に立つ夏木さんは微笑んでいた。

「……ボク、まだ何も言ってないよ?」
「他に言わせたい事、あったか?」

オレはお手上げとばかりに両手をあげる。

「ないね」
「ふふ」

夏木さんが笑って、オレの額にキスを落とした。
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