【R18】転生先は男女比１：３０の貞操逆転世界～ビッチを夢見る三十路の魂～

『夏木、唐突の涙』

『夏木、唐突の涙』

ぴちゃぴちゃと指を舐める、エロさマックスの夏木さん。

オレはその様子を注意深く観察していた。

……あれ？

「……な、なんだよぉ……？」

指の爪の先までなめていた夏木さんが、正気にかえったように指を口から放した。

「またクタってなっちゃうかなって？」
「おかげさんで……気を抜いたら、今にも気絶しそうだよ……」

確かに口調はいつもの不良娘に戻ったが、ろれつはちょっとあやしい。

「そっか。じゃあ今日はすぐに帰れるね」
「……あ、ああ」

とっくに舐めつくしただろう指先をジっと見ていた夏木さんは、その指を丸出しだった胸へ持っていく。

そこには最初に出した精液がまだ残っていた。

「ん……」

それを大事そうにすくいとり口へ運ぶ。

……夏木さん、自分で何をしてるのかわかってるのかな。

もしくはこの世界で精飲ゴックンは常識とか？

「夏木さん？」
「……んむ……」

聞いてない。

聞こえてない。

「ねぇ、夏木さん？」

胸から精子をすくいあげでした手をつかむと、夏木さんがようやくコッチを向いた。

「お、おう。なんだ？」
「おいしい？　ボクの精液？」
「……うん」

いや、この聞き方だと個人的な嗜好だな。

「っていうか、女の人がそうやって飲み込むって普通なの？」
「……どうだろうな……アタシは自分がこんな事になるなんて考えもしてなかったらアレだけどよ」

確かにそうだろう。

自分は男に嫌悪されると思っていたのに、会って一週間も経たない転入生に好き放題されるなんて想像のしようもない。

「ただ女だったら……誰でも精液には興味があると思うぞ。自然妊娠なんてめったにないし……」
「自然妊娠？」
「なんだよ？」
「あ。うん、続けて？」

とりあえず今は話の先をうながす。

「ともかく本物の精子なんて触れる機会どころか見る事だって滅多にないんだ。どんな形であれ、体に入れてみたいってのは……女の本能だろ？」

モシモジと恥ずかし気に説明する夏木さん。

男の本能が入れたい、であれば、女の本能もまた入れたい、か。

「けど、口に入れたってしょうがないでしょ？」

オレが何気なく放った一言は地雷だった。

「え……お前、もしかして……本当にアタシとする気か？」

明らかにうろたえる夏木さん。

「夏木さんの口があんまり良かったから、ついつい遊びすぎてるけど……いずれはね？」

オレはあえて露骨に夏木さんのスカートへ視線を向けた。

「今さらダメは無しだよ？　だって夏木さんはボクの言う事をなんでもきいてくれるセフ」

セフレと言いかけた所で、オレは夏木さんに抱き着かれた。

「は？」
「……うえっ……ひぐっ……」
「ええっ！？　どうしたの、夏木さん！？」

抱き着いたまま夏木さんが泣きだした。

オレは頭の中にハテナマークを浮かべつつも、とりあえず夏木さんを抱きしめた。