265 / 266
番外編 シュノー・ブリューテ
聖者の聖水②
しおりを挟む
私はナナセが排尿する様子を、まるで魅了の魔法にでも掛かったかのように瞬きも出来ずに見守っていた。
「うっ……うっ……ひっく……信じらんねえ! エリーの馬鹿っ!」
そうして漸く排尿が終わる頃、遂にナナセが泣き出した。
これには私も少し焦り始める。
「すまなかった。謝罪する。だから泣かないでくれ」
「こんなっ……こんなのっ……! 漏らしたってメイドにバレバレじゃねえか!」
確かに拭いてしまうにしてもモップはメイドが管理しているので取りに行けば気付かれてしまう。
かといって、タオルやシーツなどで拭いてバスタブで洗って干して置いたりなどすれば不自然すぎて今度はあらぬ方向へ誤解を招くだろう。
何食わぬ顔でメイドに任せるのが正解であり、最善の策だ。
「ブルーメンタール家のメイドは口が硬いから心配するな」
「それでもメイドにはバレるだろ! しかも何おっきくしてんだよ!」
挿入したままなので私の著しい反応を見過ごせなかったらしい。
おっきくしてしまったことは反省している。
謝罪と反省の意味を込めて目の前にある旋毛に口付けようとするも、頭を振って振り払われて一層激しく泣かれてしまう。
どうすれば泣き止んでくれるのか分からない。
困った。
「私が何か無理強いをしたということが知れるだけだ。ナナセの名誉に傷が付くことはない。どうか機嫌を直してくれないか」
「だから変なプレイしたことがバレるって言ってんだよ!」
「知られたから何だと言うのだ」
「恥ずかしいんだよ! 俺が!」
声を荒げているうちにどうにか泣き止んではくれたようだが、未だご立腹で手が付けられない。
私など、昼間盛大に部屋中に撒き散らした子種を掃除させたし、毎日、服やシーツをもっと恥ずかしいものでどろどろにしているのに今更だ。
そもそも聖者ナナセの尿なのだから、これこそ正しく聖水ではないのか。
有難がられることこそあれ、恥じることなど何もない――そこまで考えて聖水が他人の手に渡る可能性に思い至る。
駄目だ。
それだけは絶対に。
「……証拠隠滅しよう」
「って、おい、ちょっと待てエリー? なんか目が据わってねえ?」
「聖者の聖水が他人の手に渡るくらいならいっそ……」
「聖水って……ちょっ……! ああっ!」
背後からナナセの片脚を持ち上げ、挿入したままだった陰茎を引き抜いた。
ずりゅりゅっと粘膜が擦れ合い、中に溜まった子種が陰茎と一緒にぼたぼたと床に零れ、先に出来ていた黄色っぽい水溜まりを白いものが覆い隠していく。
「なっ……なんっ……!?」
「子種は溶けないからもっと量が必要か」
「うっ……うっ……ひっく……信じらんねえ! エリーの馬鹿っ!」
そうして漸く排尿が終わる頃、遂にナナセが泣き出した。
これには私も少し焦り始める。
「すまなかった。謝罪する。だから泣かないでくれ」
「こんなっ……こんなのっ……! 漏らしたってメイドにバレバレじゃねえか!」
確かに拭いてしまうにしてもモップはメイドが管理しているので取りに行けば気付かれてしまう。
かといって、タオルやシーツなどで拭いてバスタブで洗って干して置いたりなどすれば不自然すぎて今度はあらぬ方向へ誤解を招くだろう。
何食わぬ顔でメイドに任せるのが正解であり、最善の策だ。
「ブルーメンタール家のメイドは口が硬いから心配するな」
「それでもメイドにはバレるだろ! しかも何おっきくしてんだよ!」
挿入したままなので私の著しい反応を見過ごせなかったらしい。
おっきくしてしまったことは反省している。
謝罪と反省の意味を込めて目の前にある旋毛に口付けようとするも、頭を振って振り払われて一層激しく泣かれてしまう。
どうすれば泣き止んでくれるのか分からない。
困った。
「私が何か無理強いをしたということが知れるだけだ。ナナセの名誉に傷が付くことはない。どうか機嫌を直してくれないか」
「だから変なプレイしたことがバレるって言ってんだよ!」
「知られたから何だと言うのだ」
「恥ずかしいんだよ! 俺が!」
声を荒げているうちにどうにか泣き止んではくれたようだが、未だご立腹で手が付けられない。
私など、昼間盛大に部屋中に撒き散らした子種を掃除させたし、毎日、服やシーツをもっと恥ずかしいものでどろどろにしているのに今更だ。
そもそも聖者ナナセの尿なのだから、これこそ正しく聖水ではないのか。
有難がられることこそあれ、恥じることなど何もない――そこまで考えて聖水が他人の手に渡る可能性に思い至る。
駄目だ。
それだけは絶対に。
「……証拠隠滅しよう」
「って、おい、ちょっと待てエリー? なんか目が据わってねえ?」
「聖者の聖水が他人の手に渡るくらいならいっそ……」
「聖水って……ちょっ……! ああっ!」
背後からナナセの片脚を持ち上げ、挿入したままだった陰茎を引き抜いた。
ずりゅりゅっと粘膜が擦れ合い、中に溜まった子種が陰茎と一緒にぼたぼたと床に零れ、先に出来ていた黄色っぽい水溜まりを白いものが覆い隠していく。
「なっ……なんっ……!?」
「子種は溶けないからもっと量が必要か」
0
異世界で聖者やってたら勇者に求婚されたんだが
第一章 聖者降臨
📖文庫版(紙の書籍)
📖Kindle(電子書籍)
📖BOOK☆WALKER(電子書籍)
次章続巻も順次刊行予定
OLOLON
※この作品の出版権は作者本人に帰属しています。詳しくはこちらを参照してください。
第一章 聖者降臨
📖文庫版(紙の書籍)
📖Kindle(電子書籍)
📖BOOK☆WALKER(電子書籍)
次章続巻も順次刊行予定
OLOLON
※この作品の出版権は作者本人に帰属しています。詳しくはこちらを参照してください。
お気に入りに追加
1,326
あなたにおすすめの小説



身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

オッサン、エルフの森の歌姫【ディーバ】になる
クロタ
BL
召喚儀式の失敗で、現代日本から異世界に飛ばされて捨てられたオッサン(39歳)と、彼を拾って過保護に庇護するエルフ(300歳、外見年齢20代)のお話です。
精霊の港 飛ばされたリーマン、体格のいい男たちに囲まれる
風見鶏ーKazamidoriー
BL
秋津ミナトは、うだつのあがらないサラリーマン。これといった特徴もなく、体力の衰えを感じてスポーツジムへ通うお年ごろ。
ある日帰り道で奇妙な精霊と出会い、追いかけた先は見たこともない場所。湊(ミナト)の前へ現れたのは黄金色にかがやく瞳をした美しい男だった。ロマス帝国という古代ローマに似た巨大な国が支配する世界で妖精に出会い、帝国の片鱗に触れてさらにはドラゴンまで、サラリーマンだった湊の人生は激変し異なる世界の動乱へ巻きこまれてゆく物語。
※この物語に登場する人物、名、団体、場所はすべてフィクションです。

怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる