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番外編 シュノー・ブリューテ
聖者の聖水①
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⚠️受のお漏らしがあります。見てはいけないものを見てしまって、でも目を逸らせずに背徳的な官能を覚えて戸惑ったり悩んだり反省したりする攻が好きという業が深い方向け。
夕食後、すぐにナナセとベッドへ雪崩れ込んで事に及んだ。
昼に少々変わった方法で睦み合ったことでお互いの期待は最高潮に達していた。
そこへきて満を持しての性交は何時になく激しいものになったのだ。
「無理っ! おしっこ漏れちゃう……! 無理ぃっ! もう我慢できねえ、膀胱が破裂しちまう……!」
臨月の妊婦のように腹がぱんぱんに膨れるほど種付けされた身体で訴える姿は苦しそうではあるのと同時に気持ち良さそうでもあり、真意はどちらにあるのか判別が難しい。
「分かった」
解いた途端に何故解くんだと叱られる可能性もあるが、陰茎を拘束してからナナセがずっと用を足していないのも事実だ。
ナナセを背後から貫いたままの姿勢でベッドから降りる。
「ああっ! 入れっ……た、まま、歩く、なぁっ……!」
「すぐに解く」
仕方なく移動を止めてその場で革紐を解き、尿道から花を引き抜いた。
「あっ……! 駄目っ! 今は駄っ……」
しかし、途端に抗議の声が上がり、真意は逆だったかと後悔しかけたとき、ナナセがかくんと膝から力が抜けて崩れ落ちそうになり既の所で身体を支えた。
「……ッ!」
花と革紐による拘束を解かれた陰茎からちょろちょろと尿が滴り、内腿からがくがくと震える膝を伝って床に水溜まりを作っていく。
ナナセはお漏らししてしまったのだ。
「間に合わなかったか……。すまない……」
そう言ったきり、私は暫し絶句せざるを得なかった。
それは背徳的な官能を誘発する光景だった。
寝室の床の上で立ったまま背後から犯されながら排尿しているのだ。
潤んだ瞳には排尿の快楽と羞恥。
腹は子種で妊婦のよう膨れ、陰茎には革紐で拘束された痕がまだ生々しく残る。
その口から漏れる吐息は最早悦びとも諦めともつかない。
当人が如何に羞恥を感じようとも途中で止められる類の行為ではないからこそ、それは禁忌的な快楽となる。
見るべきではない。
見てはいけない。
直ちに目を逸らすべきだ。
頭では理解していても、既に私の心と視線は奪われていた。
ナナセから目を離すことが出来なかったのである。
ナナセは今、羞恥と快楽の狭間にいる。
尿道を熱い尿が通り排泄されて行く快楽と、排尿行為を見られているという羞恥。
その相手が如何に婚約者とはいえ――否、羞恥も快楽も婚約者だからこそか。
ナナセは、私が少し目を離した隙に魔王に攫われたり、呪いを掛けられて北の宇宙ウルソナに飛ばされるような人だということは世界中が知る真実だ。
私はナナセの身を心配する余り、ナナセが用を足している間さえ一時も目を離したくないと訴え続けては、その都度、断固拒否されて来た。
私は自分から訴えておきながら、それが実際どういうことなのか、愚かにも具体的には何も理解していなかったのだ。
――そうして今、取り返しのつかない状況に追い込まれてやっと理解が追い付いた。
これは人倫に悖る不徳の行いだ。
夕食後、すぐにナナセとベッドへ雪崩れ込んで事に及んだ。
昼に少々変わった方法で睦み合ったことでお互いの期待は最高潮に達していた。
そこへきて満を持しての性交は何時になく激しいものになったのだ。
「無理っ! おしっこ漏れちゃう……! 無理ぃっ! もう我慢できねえ、膀胱が破裂しちまう……!」
臨月の妊婦のように腹がぱんぱんに膨れるほど種付けされた身体で訴える姿は苦しそうではあるのと同時に気持ち良さそうでもあり、真意はどちらにあるのか判別が難しい。
「分かった」
解いた途端に何故解くんだと叱られる可能性もあるが、陰茎を拘束してからナナセがずっと用を足していないのも事実だ。
ナナセを背後から貫いたままの姿勢でベッドから降りる。
「ああっ! 入れっ……た、まま、歩く、なぁっ……!」
「すぐに解く」
仕方なく移動を止めてその場で革紐を解き、尿道から花を引き抜いた。
「あっ……! 駄目っ! 今は駄っ……」
しかし、途端に抗議の声が上がり、真意は逆だったかと後悔しかけたとき、ナナセがかくんと膝から力が抜けて崩れ落ちそうになり既の所で身体を支えた。
「……ッ!」
花と革紐による拘束を解かれた陰茎からちょろちょろと尿が滴り、内腿からがくがくと震える膝を伝って床に水溜まりを作っていく。
ナナセはお漏らししてしまったのだ。
「間に合わなかったか……。すまない……」
そう言ったきり、私は暫し絶句せざるを得なかった。
それは背徳的な官能を誘発する光景だった。
寝室の床の上で立ったまま背後から犯されながら排尿しているのだ。
潤んだ瞳には排尿の快楽と羞恥。
腹は子種で妊婦のよう膨れ、陰茎には革紐で拘束された痕がまだ生々しく残る。
その口から漏れる吐息は最早悦びとも諦めともつかない。
当人が如何に羞恥を感じようとも途中で止められる類の行為ではないからこそ、それは禁忌的な快楽となる。
見るべきではない。
見てはいけない。
直ちに目を逸らすべきだ。
頭では理解していても、既に私の心と視線は奪われていた。
ナナセから目を離すことが出来なかったのである。
ナナセは今、羞恥と快楽の狭間にいる。
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その相手が如何に婚約者とはいえ――否、羞恥も快楽も婚約者だからこそか。
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異世界で聖者やってたら勇者に求婚されたんだが
第一章 聖者降臨
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📖Kindle(電子書籍)
📖BOOK☆WALKER(電子書籍)
次章続巻も順次刊行予定
OLOLON
※この作品の出版権は作者本人に帰属しています。詳しくはこちらを参照してください。
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