異世界で聖者やってたら勇者に求婚されたんだが

マハラメリノ

文字の大きさ
上 下
214 / 266
最終章 砂漠の薔薇

〇一二 勇者シコい③

しおりを挟む
おやつなんかに釣られるかよと最初は鼻で笑ったが、出てきたのはなんとたこ焼きで、俺は考えを改めた。
スイーツではなく炭水化物。
なんだその男心と胃袋を鷲掴みにするチョイスは。
因みに今日は焼きそばパンだった。
炭水化物イン炭水化物は大正義。
小麦粉を小麦粉で挟もうって考えた人は天才だよな。
俺、ここに住めるわ。

そういう訳で俺は毎日食っちゃ寝してればいいんだけど、健全な男子が暇を持て余した時にすることといえばオナニーくらいしかない。
昨夜もシコッてから寝たけど、抜いても抜いてもなんか物足りないっていうか身体の奥の方が疼いててどうにも解消しない。
はぁ……ムラムラする……。
寝ても覚めてもあの勇者の姿絵が頭から離れない。
ここ数日のズリネタはあの勇者だ。
最初こそ男で抜いてしまったことに落ち込んだが、勇者のことを考えるだけでチンコがバキバキになっちまうんだから仕方がない。
勇者シコい。最高にシコい。

数日見ていたがこの庭園に誰かが来たことはない。
多分あそこは中庭でこの邸の従業員しか入れない所なのだろう。
今は従業員も働いている時間だし、恐らく誰も来ない。
ということはシコッても誰にも見られない。

このとき、俺はまだ知らなかったのだ。
実はそのサンルームのガラスには魔法が掛かっていて、俺からは見えないが外には男娼を物色しに来た男たちが屯していて、俺の行動は全て丸見えだったことに。
つまりは逆マジックミラー号だったわけだ。

そうとは知らず、俺は横になったまま布を捲ってチンコを取り出した。
うっ、解放感がヤバイ。
誰も見てないけどなんか背徳感が余計に官能を煽ると言うか。
チンコは良い感じに勃起している。
掌で亀頭をくるくると擦って溢れ出てきたガマン汁をチンコ全体に馴染ませて親指と人差し指で輪っかを作り、竿を扱くと得も言われぬ快感が全身を駆け抜ける。
気持ち良いがこのままではイけない。
じゃあどうすればいいかってことは知っている。
俺は乳首が弱い。
それを競売所オークション・ハウスでニップル・クリップを付けられた時に知ったのだ。

ここをあの勇者に触られたらどんな感じなんだろう。
そう思うともう止まらない。
ホルターネックの衣装を胸の上まで捲り上げ、落ちて来ないように布の端を口で咥え、ガマン汁のついた指で乳首を恐る恐る摘まんだ瞬間ビリッと電気が走ったかと錯覚するほどの快感が走る。

「んっ! んんんぅっ! ふっ……!」

コリコリと転がし、引っ張り、揉み拉いて、それからイッた。
身体の奥から広がる快感の他に吐精感もあったから、メスイキと同時に射精してしまったらしい。
テーブルの上にあったナプキンでチンコを拭うとやはり精液がいっぱい出ていた。
俺はまた勇者で抜いてしまったのだ。
けれどすっきりしたような気がするのは今だけで、俺はまだ身体の奥で燻り続けている熱を持て余している。

「エリアス――」

名前を呟くと何故か涙が零れた。
しおりを挟む
異世界で聖者やってたら勇者に求婚されたんだが
第一章 聖者降臨


📖文庫版(紙の書籍)
📖Kindle(電子書籍)
📖BOOK☆WALKER(電子書籍)

次章続巻も順次刊行予定
OLOLON

※この作品の出版権は作者本人に帰属しています。詳しくはこちらを参照してください。
感想 21

あなたにおすすめの小説

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

アルファな俺が最推しを救う話〜どうして俺が受けなんだ?!〜

車不
BL
5歳の誕生日に階段から落ちて頭を打った主人公は、自身がオメガバースの世界を舞台にしたBLゲームに転生したことに気づく。「よりにもよってレオンハルトに転生なんて…悪役じゃねぇか!!待てよ、もしかしたらゲームで死んだ最推しの異母兄を助けられるかもしれない…」これは第二の性により人々の人生や生活が左右される世界に疑問を持った主人公が、最推しの死を阻止するために奮闘する物語である。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

一人の騎士に群がる飢えた(性的)エルフ達

ミクリ21
BL
エルフ達が一人の騎士に群がってえちえちする話。

身体検査

RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、 選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。

俺は触手の巣でママをしている!〜卵をいっぱい産んじゃうよ!〜

ミクリ21
BL
触手の巣で、触手達の卵を産卵する青年の話。

怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人

こじらせた処女
BL
 幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。 しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。 「風邪をひくことは悪いこと」 社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。 とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。 それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?

処理中です...