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最終章 砂漠の薔薇
〇〇六 内覧会②
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流石にこれには俺も抵抗したが、屈強なメイドに四肢を押さえつけられて、敢え無く乳首にクリップ、チンコにピンをぶっ刺されてしまった。
ピンは細いし短いから思ったより痛くはなかったけど、乳首の方がヤバかった。
乳首が痛かったわけじゃない。気持ち良くてヤバイ。
今まで自分でも知らなかったけど俺、乳首弱いみたい。
「ひぐっ……! あぅ……っ!」
身体が勝手にビクンビクン反応して、なんと俺はものの数秒で射精せずにイッてしまった。
嘘だろ。信じられないくらい気持ちが良い。
乳首なんて弄ったことなかったけど、こんなに気持ち良いもんだったんだな。
初めて経験するドライオーガズムの余韻に涎を垂らしながら浸っていると、俺の様子がおかしいことに気付いたメイドが慌てて元締めを呼んで来る。
「ああ、この淫紋のせいかもな。私は呪術には詳しくないからわからないけど、君、本当に訳アリっぽいねえ」
そう言って面白そうに見ている割に、元締めは俺のことは一切訊かない。
この男は俺を本当にただの商品だと思っているのだろう。
若しくは、どうせ嘘を吐くから訊くだけ無駄と思っているか。
或いは、下手に事情を知って巻き込まれないための自己防衛手段なのかも知れない。
――自己防衛おじさん?
また何かを思い出しかけた瞬間、酷い頭痛に襲われて頭を抱えた。
「仕方がないからニップルクリップは諦めよう。これだけ綺麗なピンク色なら隠さない方がいいしな」
元締めが俺を着飾らせた理由は、競売の前に内覧会があるからだという。
俺はこの格好で椅子に座っているだけでいい簡単なお仕事らしいが、この格好で人前に出るってハードル高いだろ!
普通に無理だから。
だが勿論そんなことはお見通しだった元締めは、肘掛けと脚にベルトの付いた硝子製の椅子に俺の手足を括り付けて固定し、一見して博物館のホールのような内覧会会場の中央に設置された一メートルくらいの高さの台座のついた硝子のショーケースに椅子ごと展示するという荒業をかましたのだ。
俺はもう悔しいやら恥ずかしいやらでフーフーと肩で息をして目尻に悔し涙を滲ませながら、内覧会を見に来た買い手たちを片っ端から睨みつけていたんだが、それが逆効果だったみたいで俺の周りにはあっという間に人だかりが出来てしまった。
絶対に泣いてなんかやるものか。
どうしてなのかは一段高い席で会場内を見ていて理解した。
他の奴隷たちは大抵、死んだ魚みたいな光のない眼をしている。
俺みたいなのは凄く珍しい。
特に、俺と一緒にあの奴隷商に売られて来た奴隷たちは酷くて、会場の端の方で脚を鎖で一列に繋がれていたんだが、ガラスケースも柵も何もないので買い手たちが自由に「試して」行くのだ。
ほとんどの奴隷のケツの穴にはアナルローズが咲いていて、買い手は乳首やチンコを触って物色した後、徐に前を寛げ勃起したチンコをアナルローズに深々と突き立て、数回腰を振ると首を傾げてチンコを引き抜き、また別の奴隷を物色し出すというルーティーンを繰り返している。
その中に、昨日奴隷商の見張りの二人に輪姦されていたあの少年もいた。
少年の前には「お試し」の順番待ちの列が出来ていて、どれだけ腹の中に射精されたらああなるのか、少年の腹は妊婦のようにポコリと膨らんでいる。
多分、いや、確実に原因は俺だ。
ショーケースの中の俺には手が出せないから、その欲望が髪と背格好の似たあの子に集中しているんだ。
その事実に愕然として、堪えていた涙が遂に決壊した。
ピンは細いし短いから思ったより痛くはなかったけど、乳首の方がヤバかった。
乳首が痛かったわけじゃない。気持ち良くてヤバイ。
今まで自分でも知らなかったけど俺、乳首弱いみたい。
「ひぐっ……! あぅ……っ!」
身体が勝手にビクンビクン反応して、なんと俺はものの数秒で射精せずにイッてしまった。
嘘だろ。信じられないくらい気持ちが良い。
乳首なんて弄ったことなかったけど、こんなに気持ち良いもんだったんだな。
初めて経験するドライオーガズムの余韻に涎を垂らしながら浸っていると、俺の様子がおかしいことに気付いたメイドが慌てて元締めを呼んで来る。
「ああ、この淫紋のせいかもな。私は呪術には詳しくないからわからないけど、君、本当に訳アリっぽいねえ」
そう言って面白そうに見ている割に、元締めは俺のことは一切訊かない。
この男は俺を本当にただの商品だと思っているのだろう。
若しくは、どうせ嘘を吐くから訊くだけ無駄と思っているか。
或いは、下手に事情を知って巻き込まれないための自己防衛手段なのかも知れない。
――自己防衛おじさん?
また何かを思い出しかけた瞬間、酷い頭痛に襲われて頭を抱えた。
「仕方がないからニップルクリップは諦めよう。これだけ綺麗なピンク色なら隠さない方がいいしな」
元締めが俺を着飾らせた理由は、競売の前に内覧会があるからだという。
俺はこの格好で椅子に座っているだけでいい簡単なお仕事らしいが、この格好で人前に出るってハードル高いだろ!
普通に無理だから。
だが勿論そんなことはお見通しだった元締めは、肘掛けと脚にベルトの付いた硝子製の椅子に俺の手足を括り付けて固定し、一見して博物館のホールのような内覧会会場の中央に設置された一メートルくらいの高さの台座のついた硝子のショーケースに椅子ごと展示するという荒業をかましたのだ。
俺はもう悔しいやら恥ずかしいやらでフーフーと肩で息をして目尻に悔し涙を滲ませながら、内覧会を見に来た買い手たちを片っ端から睨みつけていたんだが、それが逆効果だったみたいで俺の周りにはあっという間に人だかりが出来てしまった。
絶対に泣いてなんかやるものか。
どうしてなのかは一段高い席で会場内を見ていて理解した。
他の奴隷たちは大抵、死んだ魚みたいな光のない眼をしている。
俺みたいなのは凄く珍しい。
特に、俺と一緒にあの奴隷商に売られて来た奴隷たちは酷くて、会場の端の方で脚を鎖で一列に繋がれていたんだが、ガラスケースも柵も何もないので買い手たちが自由に「試して」行くのだ。
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多分、いや、確実に原因は俺だ。
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その事実に愕然として、堪えていた涙が遂に決壊した。
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次章続巻も順次刊行予定
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