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最終章 砂漠の薔薇
〇〇四 俺氏、値切られる①
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見張りの男二人は何度か位置を交代して、目を瞠るような大量の精液を少年の口とケツに射精し、終わると少年は打ち捨てられるようにまた元の檻へ放り込まれた。
俺が直接何かされたわけでもないのにすっかり憔悴しきってしまい、永遠のように感じたが実際はどれほどの時間だったか分からない。
酷く疲れているのにこのまま一睡も出来ずに檻の中で一夜を過ごすのかと思っていたら、日が暮れるとすぐに俺だけ檻から出された。
どこかへ連れて行かれるようだ。
砂漠地帯は日中は暑くて移動が困難だから日が落ちてから活動するのが基本なのだろう。
それから洗濯してあるのかどうかも分からない貫頭衣のような生成りの服を着せられ、更にその上から得体の知れない染みのついた大きな布をぐるぐる巻かれ、逃げられないよう腰をロープで繋がれて駱駝に乗せられる。
駱駝は良く躾けられていて大人しく、俺が跨りやすいように四肢を折り畳んで伏せの状態で待っていてくれたので布でぐるぐる巻かれた状態の俺でも簡単に乗ることが出来た。
前後の駱駝と手綱のような物で繋がれているので俺が駱駝を操る必要はないが、逆に逃げることも出来ないようだ。
今度は念願のフタコブラクダのコブの間に跨って座ることが出来たんだが、こんな状況でなければ楽しめたのにと残念でならない。
他の檻に入っていた奴隷たちは、二頭立ての駱駝の牽く鉄格子の付いた荷車に裸のまま乗せられていくようだ。
奴隷商の駱駝の隊列は夜の砂漠を一列になって駆け抜け、やがて高い城壁のある大きな街のようなところに到着した。
砂漠の砂と同じ色をした建物は皆四角いが、ドーム型の屋根が付いているものも散見できる。
オアシスに出来た街なのだろうか。ここは砂漠の中にあっても随分と水が豊富らしく、街路樹が生い茂る間を縫うように水路が張り巡らされていて中央広場らしきところには噴水や花壇まであった。
奴隷商と俺たちを乗せた駱駝の隊列は、やがて巨大な縦長の四角い建造物の前面に上から下までスリットのように開いた不思議な形の施設の前で止まる。
奴隷商の一人がその施設の脇で鎧を着た門番らしき男と何やら話していたが、話が済むと裏手に回り、塀で囲まれた裏庭のようなところへ入って行き、そこで俺は駱駝から降ろされた。
俺たちは多分ここへ売られるのだ。
庭にはやはり褐色の肌だが身形の良い男が乗馬用の鞭を持って待ち構えていた。
この男は恐らく仲買人なのだろう。
鉄格子付きの荷車に入っていた奴隷たちも降ろされ、仲買人の男と奴隷商が話し合い、何を基準にしているのか不明だが、次々に値段別に分類されて手足を鎖に付けられてゆく。
どうやら交渉役の奴隷商は一人だけで他は黙って見ているだけらしい。
最後に俺の番になると、奴隷商が俺に巻き付けていた布を少々芝居掛かった仕草で得意げに解いて見せた。
「本日一番の上物ですぜ」
仲買人の男は俺を見て一瞬だけ驚いたが、すぐに目に鋭い光を宿らせる。
「アルビオン人か」
「へえ。淫紋付きですがまだ生娘で」
「何か訳アリのようだな。大丈夫なんだろうな?」
仲買人の男は乗馬用の鞭の先で俺の着ていた貫頭衣の裾を捲ろうとしたので俺は慌てて裾を抑えた。
「何すんだよ!」
「ほう。公用語も話せるのか。それに気丈だ」
仲買人の男は面白そうに俺を上から下まで舐めるように見ると、鞭の先で俺の頬を突っつく。
「だがこの泣き腫らした目は良くない。それに裸足だ。靴を履かせずに歩かせただろう。これでは念入りに手入れをしないと競りには出せない」
競り!?
今、競りって言ったか!?
俺、競りにかけられるのかよ!?
俺が直接何かされたわけでもないのにすっかり憔悴しきってしまい、永遠のように感じたが実際はどれほどの時間だったか分からない。
酷く疲れているのにこのまま一睡も出来ずに檻の中で一夜を過ごすのかと思っていたら、日が暮れるとすぐに俺だけ檻から出された。
どこかへ連れて行かれるようだ。
砂漠地帯は日中は暑くて移動が困難だから日が落ちてから活動するのが基本なのだろう。
それから洗濯してあるのかどうかも分からない貫頭衣のような生成りの服を着せられ、更にその上から得体の知れない染みのついた大きな布をぐるぐる巻かれ、逃げられないよう腰をロープで繋がれて駱駝に乗せられる。
駱駝は良く躾けられていて大人しく、俺が跨りやすいように四肢を折り畳んで伏せの状態で待っていてくれたので布でぐるぐる巻かれた状態の俺でも簡単に乗ることが出来た。
前後の駱駝と手綱のような物で繋がれているので俺が駱駝を操る必要はないが、逆に逃げることも出来ないようだ。
今度は念願のフタコブラクダのコブの間に跨って座ることが出来たんだが、こんな状況でなければ楽しめたのにと残念でならない。
他の檻に入っていた奴隷たちは、二頭立ての駱駝の牽く鉄格子の付いた荷車に裸のまま乗せられていくようだ。
奴隷商の駱駝の隊列は夜の砂漠を一列になって駆け抜け、やがて高い城壁のある大きな街のようなところに到着した。
砂漠の砂と同じ色をした建物は皆四角いが、ドーム型の屋根が付いているものも散見できる。
オアシスに出来た街なのだろうか。ここは砂漠の中にあっても随分と水が豊富らしく、街路樹が生い茂る間を縫うように水路が張り巡らされていて中央広場らしきところには噴水や花壇まであった。
奴隷商と俺たちを乗せた駱駝の隊列は、やがて巨大な縦長の四角い建造物の前面に上から下までスリットのように開いた不思議な形の施設の前で止まる。
奴隷商の一人がその施設の脇で鎧を着た門番らしき男と何やら話していたが、話が済むと裏手に回り、塀で囲まれた裏庭のようなところへ入って行き、そこで俺は駱駝から降ろされた。
俺たちは多分ここへ売られるのだ。
庭にはやはり褐色の肌だが身形の良い男が乗馬用の鞭を持って待ち構えていた。
この男は恐らく仲買人なのだろう。
鉄格子付きの荷車に入っていた奴隷たちも降ろされ、仲買人の男と奴隷商が話し合い、何を基準にしているのか不明だが、次々に値段別に分類されて手足を鎖に付けられてゆく。
どうやら交渉役の奴隷商は一人だけで他は黙って見ているだけらしい。
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