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第二章 魔王復活
〇一一 「俺のフラグ折れてるぞ」⑤ ※エリアス視点
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ナナセの初めてを私より先に奪った男がいて、その男こそ誰あろう私自身だったのだ。
自分でもちょっと何を言っているのか分からないが、私の記憶にない私がナナセを穢したという事実が許せない。
ナナセに残る男の痕跡を全て私で塗り替えたい。
例え穢したのが私自身であってもだ。
「それは妬けるな」
だが今、ナナセを抱くのはこの私だ。
そう私自身に対して主張するように赤く熟れた乳嘴に触れると、もっとというように仰け反って胸を突き出してくる。
「エリー、それ気持ちいい」
こういった反応さえも、私が純真無垢なナナセに教え込んだのだろうか。
悋気はさらに膨れ上がった。
乞われるままに片側の乳嘴を夢中で愛撫しながらもう片方へ吸い付き、舌で転がして、先走りを流している陰茎にも触れる。
「んっ……それっ、それも気持ちいい」
「どれのことだ?」
「どれもっ、全っ、部……」
乳嘴を甘噛みして強く吸い、指で摘まんだり圧し潰したりしながら、同時に陰茎を扱けば、ナナセは私の手の動きに合わせてゆるゆると腰を揺すり、程なくして射精を伴わずに達した。
「あっ……イイ、気持ち良いっ……」
ほとんど乳嘴への刺激だけで達したのだ。
感度が良いのにも、快楽に従順なのにも程がある。
私は一体ナナセをどうやって抱いていたんだ。
嫉心に心を焦がしながら、くたりと力の抜けた身体で荒い息を吐いて余韻に浸っているナナセを覗き込む。
「先に一度出しておくか?」
早々に射精させて余り疲れさせたくはないのだが、これほど感じ易くては出しておかないとつらいかも知れない。
しかしナナセは頭を振った。
「やだっ……一緒、がいいっ」
「だが、まだ解してもいないから時間が掛かるぞ?」
「……我慢、する。一緒にイきたい」
それでも腰の動きが止まらないのは無意識なのだろう。
我慢してでも一緒に達したいと言うナナセの気持ちを嬉しく思いながら、陰茎を扱いていた手を止め、陰部に潤滑剤を塗り込めると、今度は私がやりやすいように両脚を大きく開いて腰を浮かせている。
その慣れた仕草に、嫉妬からくる苛立ちを覚えながら、ナナセの中を弄り、反応を返す場所を探った。
「……っは、……アッ……! そこっ、だめっ、イッちゃうっ……アアッ……!」
私の指が前立腺を探り当てたとき、ナナセはまたしても、二度目の絶頂を射精せずに迎える。
そこから先は、ナナセは常にイきっぱなしという状態だったので、挿入の準備を整えるのは楽だった。
しかし、ナナセは私が挿入するのと同時に自らの腹の上へ吐精してしまい、しかも自分では気付いていないようだ。
小柄な身体を貫いて自身を根元まで突き立てれば、私の亀頭は容易く結腸まで到達する。
じゅぽじゅぽと先端に吸い付いてくるそこは、気を抜けば持って行かれそうになるほど気持ちが良い。
――ここを私より先に味わった者がいる。
私は私自身に対する嫉妬で気が狂いそうだった。
ナナセの中から以前の私を追い出してしまいたい。
そうして、出来ることならすべてを私で塗り替えてしまいたい。
なのに今の私はナナセの名前さえ呼べないのだ。
憤りは執着となって、朝までナナセを離すことが出来なかった。
――ひとつ気付いたことがある。
ナナセに触れている間だけ、あの酷い頭痛が治まるのだ。
最初は性的な興奮状態で痛みを忘れているだけかと思ったが、そうではない。
離れた途端に痛みがぶり返すのだ。
呪いの解き方は未だ見つからない。
自分でもちょっと何を言っているのか分からないが、私の記憶にない私がナナセを穢したという事実が許せない。
ナナセに残る男の痕跡を全て私で塗り替えたい。
例え穢したのが私自身であってもだ。
「それは妬けるな」
だが今、ナナセを抱くのはこの私だ。
そう私自身に対して主張するように赤く熟れた乳嘴に触れると、もっとというように仰け反って胸を突き出してくる。
「エリー、それ気持ちいい」
こういった反応さえも、私が純真無垢なナナセに教え込んだのだろうか。
悋気はさらに膨れ上がった。
乞われるままに片側の乳嘴を夢中で愛撫しながらもう片方へ吸い付き、舌で転がして、先走りを流している陰茎にも触れる。
「んっ……それっ、それも気持ちいい」
「どれのことだ?」
「どれもっ、全っ、部……」
乳嘴を甘噛みして強く吸い、指で摘まんだり圧し潰したりしながら、同時に陰茎を扱けば、ナナセは私の手の動きに合わせてゆるゆると腰を揺すり、程なくして射精を伴わずに達した。
「あっ……イイ、気持ち良いっ……」
ほとんど乳嘴への刺激だけで達したのだ。
感度が良いのにも、快楽に従順なのにも程がある。
私は一体ナナセをどうやって抱いていたんだ。
嫉心に心を焦がしながら、くたりと力の抜けた身体で荒い息を吐いて余韻に浸っているナナセを覗き込む。
「先に一度出しておくか?」
早々に射精させて余り疲れさせたくはないのだが、これほど感じ易くては出しておかないとつらいかも知れない。
しかしナナセは頭を振った。
「やだっ……一緒、がいいっ」
「だが、まだ解してもいないから時間が掛かるぞ?」
「……我慢、する。一緒にイきたい」
それでも腰の動きが止まらないのは無意識なのだろう。
我慢してでも一緒に達したいと言うナナセの気持ちを嬉しく思いながら、陰茎を扱いていた手を止め、陰部に潤滑剤を塗り込めると、今度は私がやりやすいように両脚を大きく開いて腰を浮かせている。
その慣れた仕草に、嫉妬からくる苛立ちを覚えながら、ナナセの中を弄り、反応を返す場所を探った。
「……っは、……アッ……! そこっ、だめっ、イッちゃうっ……アアッ……!」
私の指が前立腺を探り当てたとき、ナナセはまたしても、二度目の絶頂を射精せずに迎える。
そこから先は、ナナセは常にイきっぱなしという状態だったので、挿入の準備を整えるのは楽だった。
しかし、ナナセは私が挿入するのと同時に自らの腹の上へ吐精してしまい、しかも自分では気付いていないようだ。
小柄な身体を貫いて自身を根元まで突き立てれば、私の亀頭は容易く結腸まで到達する。
じゅぽじゅぽと先端に吸い付いてくるそこは、気を抜けば持って行かれそうになるほど気持ちが良い。
――ここを私より先に味わった者がいる。
私は私自身に対する嫉妬で気が狂いそうだった。
ナナセの中から以前の私を追い出してしまいたい。
そうして、出来ることならすべてを私で塗り替えてしまいたい。
なのに今の私はナナセの名前さえ呼べないのだ。
憤りは執着となって、朝までナナセを離すことが出来なかった。
――ひとつ気付いたことがある。
ナナセに触れている間だけ、あの酷い頭痛が治まるのだ。
最初は性的な興奮状態で痛みを忘れているだけかと思ったが、そうではない。
離れた途端に痛みがぶり返すのだ。
呪いの解き方は未だ見つからない。
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