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第一章 聖者降臨
〇二二 「汚れ」は落とせても「穢れ」を落とすのは難しい
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「汚れ」は落とせても「穢れ」を落とすのは難しい。
例えば、どんなに完璧に滅菌処理してあるからといって、使い古された便器にご飯をよそって食べられるかって話だ。
清潔さで言えば、ご家庭で洗ったお茶碗とは比べようもないくらい清潔だとしても、応えは「だが断る」一択だろう。
つまり、それが「穢れ」だ。
生半可なことでは拭えない。
まあ、便器じゃ食べ難そうだしな。
そこで穢れを落とす最適解として「お清めセックス」の登場だ。
お清めといっても霊障を祓うという意味ではないからな。
マックのJK曰く、「お清めセックス」とは、他の男にレイプされた受けの「心身ケア」が目的のセックスであって、受けのメンタルがそれに伴っていないと「お清めセックス」として成立しないのだそうだ。
だから、受けが少しでも嫌がっていたり、攻めが単にヤりたいだけだった場合、そもそもそれは「お清めセックス」ではないらしい。
攻めの主導になりがちなホモセに於いて、あくまで「受けのためのセックス」であることが大前提なのだという。
他の男に抱かれたという穢れを落とすお清めセックスという行為の意味は分かる。
だがそれは恋人同士とか恋愛関係にある者同士の話だろう。
女王陛下に命令されただけのエリアスがそこまでする必要はない。
と、そこで新たな疑問が湧く。
女王陛下の命令って誰から聞いた? ソースは?
――俺は全身から一気に血の気が引くのを感じた。
そうだよ、ソースは俺の憶測だよ。
俺は何時から勘違いしていた?
何時からそう思い込んでた?
もしかして、最初から?
「ま、待て! 待て待て、エリアス、待て!」
「……なんですか」
大理石の寝台に半ば乗り上げるようにして俺の上に覆い被さろうとしていたエリアスは制止を受けて少し不満そうだが、そんなことに構ってはいられない。
「一つ確認なんだが」
他の男に抱かれたといっても、ルートヴィヒ殿下とフリードリヒ陛下とヤッたのは、闇魔法の行使による弊害を解消するための謂わば緊急避難措置だったと俺は認識しているんだが、それに対して明らかに嫉妬している様子のエリアスの認識は違うようだ。
でも、それじゃあまるで本当に――。
「エリアスは俺のことが好きなのか?」
俺の問いかけに、エリアスは言われていることの意味が分からないというように瞠目する。
「……はい、好きです。『愛しています』と私の気持ちは、最初にお伝えしたはずですが、まさか伝わっていないとは思いませんでした……」
「そ、そうなんだけど、俺はそういう風に受け止めてなかったというか……。エリアスは女王陛下に命令されて仕方なく俺に求婚したんだって思ってて……」
言ってるうちに内容の酷さに自分で耐え切れずに顔を逸らし、語尾も小さくなってゆく。
そうか、やっぱりか。
こうして改めて言葉にしてみると酷いよな俺。
思い込みだけで拒絶して、「お断りします!」なんて、あんな鮸膠も無い断り方して。
女と違って、男はガラスのハートなんだぞ。
俺だったらショックで死んでたかも知れん。
勇者様なだけあってエリアスは強いな。
強い。心が、強い。
「そんな命は受けていませんし、命令されてそんなことはしません。どうしてそういう発想になったのか、お訊きしても?」
「えと、だから、俺の治癒能力が目当てかなと思って。ヴェイラ王国は治癒術士は国で保護してるだろ? でも俺は異世界人で、そういうの全部すっ飛ばしてきちゃったから……そうでもなければ救世の勇者様が俺なんかに求婚なんてするわけないし……」
「ああ、なるほどそういう……。しかし、『するわけがない』ですか。ナナセのその自己評価の低さは一体どこからくるのですか」
「俺の自己評価は客観的に見て公平で的確だろ。問題はそこじゃなくて、エリアスがなんで俺を選んだかってことだよ。他国のお姫様だって貴族の令嬢だって選び放題なのに、選りに選ってなんで俺?」
そこがミステリー。
突然こんな自分と釣り合わないハイスペイケメンが近寄ってきたら誰だってまずは罰ゲームかなんかを疑うだろ普通。
ところがエリアスはハァと息を吐いて片手で両目を覆い、暫し天を仰いでいたかと思うと不意に手を外してまた俺に向き直った。
「……ご存じないようなので、私の口からひとつ、申し上げても宜しいでしょうか」
「な、なんだよ……」
改まった様子のエリアスにちょっと腰が引け掛けたが、あっさり阻止され引き戻されて、より深く繋がってしまう。
再三の仕打ちに、流石に今回はちょっと抗議してやろうと睨み上げたところへ――。
「ナナセ、あなたは美しい」
ハーブかなにかやっておられる?
「先程からどうも話が噛み合わないのは、互いの認識に齟齬があるからではないでしょうか。私から見てナナセはとても美しく魅力的に映るのに、ナナセ自身はご自分のことを凡庸な容姿だと思い込まれている」
日本語でおk?
フツメンの擬人化ぞ?
我、フツメンの擬人化ぞ?
「ナナセはご自分を過剰に卑下されますが、あなたは誰の目から見ても美しい。これは世界の真理です。私もですが、殿下や陛下までをも虜にしておいて、尚、信じられませんか?」
「でっ……でっ……だっ……」
デモデモダッテ!
エリアスの言っていることをまるっとそのまま認めるには、二十年間で培われてきた俺の価値観を根底から覆すことになる。
そんなこと、出来ない。無理だ。
隙を突いて、精神論的な意味でも物理的な意味でも性的な意味でも完全にマウントを取ったエリアスは、どさくさに紛れてごく浅い位置でゆっくりと抽挿を始めた。
「それとも、恋をするのに理由が必要だと仰いますか?」
「こっ……」
「ですが、容姿ばかりを例にとっては見た目だけに惹かれたのかと、また新たな誤解を受けそうですね」
「……はっ、あっ……」
エリアスは俺の感じるところを知っているくせに、わざとそこだけ外して焦らすようにゆるゆると動いているようだ。
「敢えて理由を上げろと仰るなら、そうですね。初めてお会いしたときのことを覚えておいでですか? あのとき、ナナセはまだこの世界へ来たばかりで片言でしたが、子供たちに配る菓子を私にもくださいましたね。あのときからずっとお慕いしております」
餌付け!?
まさかの餌付けオチ!?
なにそれ俺、勇者様をテイミングしちゃってたの!?
異世界で聖者やってたら勇者をテイムしてたんだが。
俺やっちゃったか。
「わ、わかった! もうわかったから!」
「いいえ、始めにあれだけ明確に愛していますと意思表示をしていたのに伝わっていなかったことを考えるとまだ足りないかと」
「なっ……で、でもっ、『愛しています』ってことは『愛しています』ってことなんだぞ! 意味わかって言ってんのかよ!」
呆気に取られた様子のエリアスが不意に顔を背けるようにしたかと思うと、ふふっと噴出した。
「だから、私はナナセのそういうところが好きなのですよ」
まるで独り言のようにそう呟くと、エリアスは俺の上に乗ったままで上半身だけ起こし、性急に自身の着衣を寛げ毟り取るように脱ぎ捨てた。
「今の発言でナナセは『愛しています』の意味が全く分かっていないことが分かりました。いいでしょう。私がどれほどナナセを愛しているか、嫌というほど分からせてあげます。その身を以て知ってください」
そう宣言した刹那、榛色の瞳の色味が変わる様を見て息を呑む。
もとより榛色の瞳は環境によって変化する目の色の代名詞で、光の加減や感情の変化による血流の状態でコロコロと色を変える。
普段のエリアスの瞳は淡褐色に淡緑色が混ざった色だ。
それが今は金色に見えた。
エリアスはそれでも今まで自身をかなりセーブしていたことを、このあと俺は、本当に嫌というほど知ることになる。
例えば、どんなに完璧に滅菌処理してあるからといって、使い古された便器にご飯をよそって食べられるかって話だ。
清潔さで言えば、ご家庭で洗ったお茶碗とは比べようもないくらい清潔だとしても、応えは「だが断る」一択だろう。
つまり、それが「穢れ」だ。
生半可なことでは拭えない。
まあ、便器じゃ食べ難そうだしな。
そこで穢れを落とす最適解として「お清めセックス」の登場だ。
お清めといっても霊障を祓うという意味ではないからな。
マックのJK曰く、「お清めセックス」とは、他の男にレイプされた受けの「心身ケア」が目的のセックスであって、受けのメンタルがそれに伴っていないと「お清めセックス」として成立しないのだそうだ。
だから、受けが少しでも嫌がっていたり、攻めが単にヤりたいだけだった場合、そもそもそれは「お清めセックス」ではないらしい。
攻めの主導になりがちなホモセに於いて、あくまで「受けのためのセックス」であることが大前提なのだという。
他の男に抱かれたという穢れを落とすお清めセックスという行為の意味は分かる。
だがそれは恋人同士とか恋愛関係にある者同士の話だろう。
女王陛下に命令されただけのエリアスがそこまでする必要はない。
と、そこで新たな疑問が湧く。
女王陛下の命令って誰から聞いた? ソースは?
――俺は全身から一気に血の気が引くのを感じた。
そうだよ、ソースは俺の憶測だよ。
俺は何時から勘違いしていた?
何時からそう思い込んでた?
もしかして、最初から?
「ま、待て! 待て待て、エリアス、待て!」
「……なんですか」
大理石の寝台に半ば乗り上げるようにして俺の上に覆い被さろうとしていたエリアスは制止を受けて少し不満そうだが、そんなことに構ってはいられない。
「一つ確認なんだが」
他の男に抱かれたといっても、ルートヴィヒ殿下とフリードリヒ陛下とヤッたのは、闇魔法の行使による弊害を解消するための謂わば緊急避難措置だったと俺は認識しているんだが、それに対して明らかに嫉妬している様子のエリアスの認識は違うようだ。
でも、それじゃあまるで本当に――。
「エリアスは俺のことが好きなのか?」
俺の問いかけに、エリアスは言われていることの意味が分からないというように瞠目する。
「……はい、好きです。『愛しています』と私の気持ちは、最初にお伝えしたはずですが、まさか伝わっていないとは思いませんでした……」
「そ、そうなんだけど、俺はそういう風に受け止めてなかったというか……。エリアスは女王陛下に命令されて仕方なく俺に求婚したんだって思ってて……」
言ってるうちに内容の酷さに自分で耐え切れずに顔を逸らし、語尾も小さくなってゆく。
そうか、やっぱりか。
こうして改めて言葉にしてみると酷いよな俺。
思い込みだけで拒絶して、「お断りします!」なんて、あんな鮸膠も無い断り方して。
女と違って、男はガラスのハートなんだぞ。
俺だったらショックで死んでたかも知れん。
勇者様なだけあってエリアスは強いな。
強い。心が、強い。
「そんな命は受けていませんし、命令されてそんなことはしません。どうしてそういう発想になったのか、お訊きしても?」
「えと、だから、俺の治癒能力が目当てかなと思って。ヴェイラ王国は治癒術士は国で保護してるだろ? でも俺は異世界人で、そういうの全部すっ飛ばしてきちゃったから……そうでもなければ救世の勇者様が俺なんかに求婚なんてするわけないし……」
「ああ、なるほどそういう……。しかし、『するわけがない』ですか。ナナセのその自己評価の低さは一体どこからくるのですか」
「俺の自己評価は客観的に見て公平で的確だろ。問題はそこじゃなくて、エリアスがなんで俺を選んだかってことだよ。他国のお姫様だって貴族の令嬢だって選び放題なのに、選りに選ってなんで俺?」
そこがミステリー。
突然こんな自分と釣り合わないハイスペイケメンが近寄ってきたら誰だってまずは罰ゲームかなんかを疑うだろ普通。
ところがエリアスはハァと息を吐いて片手で両目を覆い、暫し天を仰いでいたかと思うと不意に手を外してまた俺に向き直った。
「……ご存じないようなので、私の口からひとつ、申し上げても宜しいでしょうか」
「な、なんだよ……」
改まった様子のエリアスにちょっと腰が引け掛けたが、あっさり阻止され引き戻されて、より深く繋がってしまう。
再三の仕打ちに、流石に今回はちょっと抗議してやろうと睨み上げたところへ――。
「ナナセ、あなたは美しい」
ハーブかなにかやっておられる?
「先程からどうも話が噛み合わないのは、互いの認識に齟齬があるからではないでしょうか。私から見てナナセはとても美しく魅力的に映るのに、ナナセ自身はご自分のことを凡庸な容姿だと思い込まれている」
日本語でおk?
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「ナナセはご自分を過剰に卑下されますが、あなたは誰の目から見ても美しい。これは世界の真理です。私もですが、殿下や陛下までをも虜にしておいて、尚、信じられませんか?」
「でっ……でっ……だっ……」
デモデモダッテ!
エリアスの言っていることをまるっとそのまま認めるには、二十年間で培われてきた俺の価値観を根底から覆すことになる。
そんなこと、出来ない。無理だ。
隙を突いて、精神論的な意味でも物理的な意味でも性的な意味でも完全にマウントを取ったエリアスは、どさくさに紛れてごく浅い位置でゆっくりと抽挿を始めた。
「それとも、恋をするのに理由が必要だと仰いますか?」
「こっ……」
「ですが、容姿ばかりを例にとっては見た目だけに惹かれたのかと、また新たな誤解を受けそうですね」
「……はっ、あっ……」
エリアスは俺の感じるところを知っているくせに、わざとそこだけ外して焦らすようにゆるゆると動いているようだ。
「敢えて理由を上げろと仰るなら、そうですね。初めてお会いしたときのことを覚えておいでですか? あのとき、ナナセはまだこの世界へ来たばかりで片言でしたが、子供たちに配る菓子を私にもくださいましたね。あのときからずっとお慕いしております」
餌付け!?
まさかの餌付けオチ!?
なにそれ俺、勇者様をテイミングしちゃってたの!?
異世界で聖者やってたら勇者をテイムしてたんだが。
俺やっちゃったか。
「わ、わかった! もうわかったから!」
「いいえ、始めにあれだけ明確に愛していますと意思表示をしていたのに伝わっていなかったことを考えるとまだ足りないかと」
「なっ……で、でもっ、『愛しています』ってことは『愛しています』ってことなんだぞ! 意味わかって言ってんのかよ!」
呆気に取られた様子のエリアスが不意に顔を背けるようにしたかと思うと、ふふっと噴出した。
「だから、私はナナセのそういうところが好きなのですよ」
まるで独り言のようにそう呟くと、エリアスは俺の上に乗ったままで上半身だけ起こし、性急に自身の着衣を寛げ毟り取るように脱ぎ捨てた。
「今の発言でナナセは『愛しています』の意味が全く分かっていないことが分かりました。いいでしょう。私がどれほどナナセを愛しているか、嫌というほど分からせてあげます。その身を以て知ってください」
そう宣言した刹那、榛色の瞳の色味が変わる様を見て息を呑む。
もとより榛色の瞳は環境によって変化する目の色の代名詞で、光の加減や感情の変化による血流の状態でコロコロと色を変える。
普段のエリアスの瞳は淡褐色に淡緑色が混ざった色だ。
それが今は金色に見えた。
エリアスはそれでも今まで自身をかなりセーブしていたことを、このあと俺は、本当に嫌というほど知ることになる。
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異世界で聖者やってたら勇者に求婚されたんだが
第一章 聖者降臨
📖文庫版(紙の書籍)
📖Kindle(電子書籍)
📖BOOK☆WALKER(電子書籍)
次章続巻も順次刊行予定
OLOLON
※この作品の出版権は作者本人に帰属しています。詳しくはこちらを参照してください。
第一章 聖者降臨
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