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第一章 聖者降臨
〇〇七 待って♡
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待って♡
つまり治癒の代償は当初俺が考えていた「発情」という状態異常じゃなくて、その結果搾り取られる「子種」のほうだったってことか?
確かに精液中の精子ひとつひとつを個々の命と捉えるならシコる度に大量の命を生贄に捧げていることになはなるけどな。
なるにはなるけど闇魔法の生贄ってそんなフワッとした感じでいいのかよ!?
闇魔法っていうくらいなんだから、もっとこう血生臭くて禁忌で厳粛な感じの中二病的なロマンとかないのかよ!?
それと、さらっと流してるけど勇者様の口から「子種」っていうワードが出てくるのも結構な衝撃だからな!
出来れば勇者様の口からは聞きたくなかった!
そのワード、勇者様に憧れるチビッコの前では絶対に言うなよ!?
「ですが、そいうことなら僭越ながら私にも助力できるでしょう。ナナセの部屋はどちらですか?」
今エリアスに出来る助力といえば可及的速やかにお引き取り願うことしかないのだけれど、俺の部屋?
息も絶え絶えで働かない頭で首を振りながら視線で示すとエリアスは「失敬」と律儀に断りを入れてから軽々と俺を抱き上げる。
俺これ知ってる!
お姫様抱っこっていうやつだろ!
マックでJKが言ってた!
一言付け加えるなら仮にも成人男性がこうも軽々と抱き上げられると俺の心が深い傷を負うんだぜ!
だが前屈みで歩くの辛いから、部屋まで運んでくれたことには素直に感謝する。
「すみません。襟元を寛げます……」
俺を抱いたまま器用にドアを開けてベッドに横たえてくれただけでなく、なぜか着衣のボタンまで外してくれようとするエリアスの手を俺は必死で押し留めた。
ここから先は俺いつもソロパーティーなので!
あとはひとりでできるもん!
もう大丈夫なので勇者様はお帰りくださいお願いします。
「ゆ、しゃさま、おれっ、もぉ、おねがっ……」
全然言えてなかったし、全然力が入んなくて押し留めるというより縋りつくみたいになっちゃったけど、エリアスは出来る子だから俺の意図は伝わったよな?
後はもう自分で出来るというか、寧ろ自分でしかしたことがないタイプのミジンコなので、勇者様におかれましてはどうか速やかにお引き取り願いたい。
ついでに帰るときどこかに頭でもぶつけて記憶を失ってくれるとマジで助かるし一生感謝する。
「……ッ……! ナナセ……わかった」
お分かり頂けて何よりです勇者様!
お帰りはあちらです勇者様!
ん?
今なんかゴクリって生唾を飲み込むような音が聞こえた気がするぞ。
勇者様?
なんで俺のベルト外してるんすか勇者様。
服を脱がす必要ありますか勇者様。
俺のガマン汁と精液の染みのついた下着をガン見しないでください勇者様。
ちょ、それも脱がせますか勇者様。
俺が生まれたままの姿にされてしまったことは五千億歩譲るとして、どうして勇者様まで服脱いでるんですか勇者様。
それはさておき随分と立派な聖剣をお持ちですね勇者様。
でもどうして勇者様の聖剣がすでに臨戦態勢なんですか勇者様。
勇者様でも勃起するんですね。
今のやり取りの中でフル勃起するような要素なんかあった?
てか、帰ってっていう俺の意図、伝わってなくない?
待って♡
つまり治癒の代償は当初俺が考えていた「発情」という状態異常じゃなくて、その結果搾り取られる「子種」のほうだったってことか?
確かに精液中の精子ひとつひとつを個々の命と捉えるならシコる度に大量の命を生贄に捧げていることになはなるけどな。
なるにはなるけど闇魔法の生贄ってそんなフワッとした感じでいいのかよ!?
闇魔法っていうくらいなんだから、もっとこう血生臭くて禁忌で厳粛な感じの中二病的なロマンとかないのかよ!?
それと、さらっと流してるけど勇者様の口から「子種」っていうワードが出てくるのも結構な衝撃だからな!
出来れば勇者様の口からは聞きたくなかった!
そのワード、勇者様に憧れるチビッコの前では絶対に言うなよ!?
「ですが、そいうことなら僭越ながら私にも助力できるでしょう。ナナセの部屋はどちらですか?」
今エリアスに出来る助力といえば可及的速やかにお引き取り願うことしかないのだけれど、俺の部屋?
息も絶え絶えで働かない頭で首を振りながら視線で示すとエリアスは「失敬」と律儀に断りを入れてから軽々と俺を抱き上げる。
俺これ知ってる!
お姫様抱っこっていうやつだろ!
マックでJKが言ってた!
一言付け加えるなら仮にも成人男性がこうも軽々と抱き上げられると俺の心が深い傷を負うんだぜ!
だが前屈みで歩くの辛いから、部屋まで運んでくれたことには素直に感謝する。
「すみません。襟元を寛げます……」
俺を抱いたまま器用にドアを開けてベッドに横たえてくれただけでなく、なぜか着衣のボタンまで外してくれようとするエリアスの手を俺は必死で押し留めた。
ここから先は俺いつもソロパーティーなので!
あとはひとりでできるもん!
もう大丈夫なので勇者様はお帰りくださいお願いします。
「ゆ、しゃさま、おれっ、もぉ、おねがっ……」
全然言えてなかったし、全然力が入んなくて押し留めるというより縋りつくみたいになっちゃったけど、エリアスは出来る子だから俺の意図は伝わったよな?
後はもう自分で出来るというか、寧ろ自分でしかしたことがないタイプのミジンコなので、勇者様におかれましてはどうか速やかにお引き取り願いたい。
ついでに帰るときどこかに頭でもぶつけて記憶を失ってくれるとマジで助かるし一生感謝する。
「……ッ……! ナナセ……わかった」
お分かり頂けて何よりです勇者様!
お帰りはあちらです勇者様!
ん?
今なんかゴクリって生唾を飲み込むような音が聞こえた気がするぞ。
勇者様?
なんで俺のベルト外してるんすか勇者様。
服を脱がす必要ありますか勇者様。
俺のガマン汁と精液の染みのついた下着をガン見しないでください勇者様。
ちょ、それも脱がせますか勇者様。
俺が生まれたままの姿にされてしまったことは五千億歩譲るとして、どうして勇者様まで服脱いでるんですか勇者様。
それはさておき随分と立派な聖剣をお持ちですね勇者様。
でもどうして勇者様の聖剣がすでに臨戦態勢なんですか勇者様。
勇者様でも勃起するんですね。
今のやり取りの中でフル勃起するような要素なんかあった?
てか、帰ってっていう俺の意図、伝わってなくない?
待って♡
10
異世界で聖者やってたら勇者に求婚されたんだが
第一章 聖者降臨
📖文庫版(紙の書籍)
📖Kindle(電子書籍)
📖BOOK☆WALKER(電子書籍)
次章続巻も順次刊行予定
OLOLON
※この作品の出版権は作者本人に帰属しています。詳しくはこちらを参照してください。
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